GLAZEアナトミー

はいこんにちは。
鮫島”ひなまつりなんかねぇよ(強虫モンブラン)”地一です。
強虫モンブランって何?って思った方はこれ見て↓↓
https://www.nicovideo.jp/watch/sm41087414
そして私はグレイズアナトミーについては名前しか知りません、ゴメソ。

さてタイトルにある通り、本日はAl盗用対策ソフトGLAZEについてのちょっとしたお話と今後の作品掲載についてのあれやこれを。
クッソ長いので覚悟しとけよ~?☝☝

GLAZEとは?

上述の通り、GLAZEとは生成Alへの作品の盗用を防ぐ為に開発されたソフトです。
人の目には見えない為紫外線のようなものと公式では表記していますが、要はウォーターマークとは違いGLAZEを組み込んだ作品をAlが取り込もうとしても疎外されてしまい学習できなくする為の目には見えないバリアみたいなものです。

生成Alのデータを入れる為容量がバカでかく、かつNvidia Cudaという別ソフトも入れなければいけない為導入に関してはそれなりのPCスペック(主にGPU)と容量を求められるのですが、私のIntel Core i7-6700K/RAM 48gb/RTX 2070 SUPERでも快適に動きましたのでそれくらいのスペックの人は余裕です。
逆に言うとゲーミングでないノーパソの人等はちょっと厳しいかもしれません。
その場合はwebGLAZEが助けになるでしょう。
webGLAZEは現在認証された「本物のアーティスト」以外は使えない仕様になっているのですが、PCスペックが足りない人などは申請してみましょう。

もっと詳しく知りたい方は下記のGLAZE公式ページをご参照↓↓
https://glaze.cs.uchicago.edu/jp/what-is-glaze.html

導入に関してもう少し詳しく知りたい人は下記のyahoo!記事参照↓↓
https://glaze.cs.uchicago.edu/jp/webglaze.html

また、この記事を書く為にGLAZEをもう少し調べていたらAlが取り込んだ画像を別の画像と認識させる「毒」を仕込むNightshadeは別ソフトだった(GLAZEに組み込まれているわけではなかった)というのが分かったので、そちらの方も追記しておこうと思います。
NightshadeのDL容量もクッソ重たいので、DL時間も含めて覚悟しておいてください。


glazedデータの見た目と使い方

私のAlに関する所感は後でおいおい話すとして、まずはGLAZEをかけたらどうなるのか実際に見てみましょう。

現在最新の1.0.1ver.での設定は公式ホームページ(日本語)のユーザーズガイドとは少し変わっていますので、現行版の使い方を。

こちらが現行版のUI。
初期版ではプレビュー画面もあったらしいですが現在はなくなっており、ドシンプルな見た目になっております。

〇各種説明

  • Select...
    青いボタンの方を押して読み込みたいファイル>画像を指定してください。
    glazed済等GLAZE出来ないものは指定中データとして溜まっていくのでClear Allで都度リセットしてください。
  • Intensity
    これがガードの強さです。バーを右にスライドする程効果は高くなりますが、画像に明らかな影響が出ます。


左:Intensity/Default          右:Intensity/High

Defaultが一番弱い設定ですが、それでも良く見なくても画像に油膜のようなエフェクトがかかっているのが見えると思います。
一昔前のDeep Learning を思い出しますね。


昔Deep Learningでヰあ ヰあ状態にさせたシンデリオン。
  • Render Quality
    書き出すガードのクオリティを決める項目です。これも右にスライドさせるほど効果が高くなりますが時間がかかります。
    初期バージョンでは一番効果の高いものを書き出すのに1時間かかったらしいです…技術の進歩ありがてぇ(震)

下のギャラリーはIntensity: DefaultでRender Qualityだけ変更した画像の見え方の違いです。

間違えてRender Levelって書いてありますけどRender Qualityのことです。ゴミンニ!

見ればわかると思いますがあまり見え方に差はありません。
ただし、このソフトはあくまで「対Al」なので、人間の目からどう見えるかは関係ありません。あくまで「Alからどう見えるか」が重要なので、より強い効果が欲しい方は迷わずSlowestで書き出しましょう。

そして書き出し時間もSlowestで5分程度と表記されていますが実際には(勿論PCスペックにもよりますが)3分もかからないです。
Intensity: High/Render Quality: Slowestでもほぼ同様の書き出し時間でした。


Glazeの重ねがけとその意味

GLAZEは書き出し後のデータ名が「glazed-intensity-[Intensity Quality]-V1」となり、このデータ名でglazedなのかどうか判断しているようです。
もしglazedデータに更にGLAZEをかけたい場合、データ名を変更すれば再度かけられます。
データ名を変更しないでGLAZEにぶち込んでも「これはもうglazedだからかけられないよ!」と右側に表示されて何も起きません。


左:glazed1回目            右:glazed2回目

ちなみに、重ねがけ後のデータの方が若干重くなっています。

何故こんな意味なさそうなこと私がやってみたのかと言うと、単純にウォーターマーク代わりです。
重ねがけに効果があるのかは現在公式に質問中ですが、アホ過ぎて回答が貰えるとは思っていません。もし返答が来たら追記します。

Nightshadeの見た目とその使い方

Nightshadeの導入も終わりましたので早速使ってみまうす。

UIはGLAZEとあんまり変わりませんが、右の上段にタグを追加するところがありますね。

  • タグ
    「この画像の重要な要素は何ですか?Nightshadeはそれを自動検出する1単語の”タグ”を下記に提案します。あまりにも一般的過ぎる、或いは間違っている場合は修正(上書き)してください。タグはメタデータとして、或いはAlt文章(キャプション、説明等と表示されているもの)として画像と一緒に投稿してください。これは単体画像に使用する場合のみ編集可能です。」(google+鮫島訳)

画像を出力すると一緒に「”毒”の効果を最大限ひきだす為に、出力したタグも画像と一緒に投稿してな。データのURLとタグはこれやで。(意訳)」という内容のメモ帳も出力されます。

  • Intensity
    GLAZEと同じですが、こっちはLOW-DEFAULT-HIGHの3種類です。

HIGHの時の画像の乱れ具合やばいっすね。

  • Render Quality
    こちらもGLAZEと同じですがもっと時間がかかります。
    Intensity: Low/Render Quality: Slowestで11分くらいでしたが、IntensityがDefaultで同じ、HIGHで流石に16分ちょいでした。
    Intensity: LowでFaster/Medium/Slower/Slowestやってみましたが、こちらもやはりRender速度による見た目の違いはこちらもあまり出なかったので画像の掲載は割愛。

GLAZEはNightshadeの後にかけよ

先程Nightshadeかけた画像をIntensity: HIGH/Render Quality: Slowestでglazedしてみました。
公式に書いてあったのですが、Nightshadeは必ずGLAZEの前にかけるそうです。
バリアが突破されても毒がAlを襲うという、隙を生じぬ二段構え的なやつでしょうかね。

(画像内表記がNightshadeで使ったものになってますが、単純にGLAZEかける画像を間違えました。まぁ文字も乱れてるからglazedが分かりやすいかな、って…)


というわけで、Al対策だけで画像をあまり劣化させたくないならどちらか単体のIntensity: Default/Render Quality: Slowest(Slower)だけ、無断転載対策も兼ねたいなら両方でIntensity: HIGH/Render Quality: Slowestをかけてグロイ見た目にするのがいいかなぁと思いました。

ただエフェクトはGLAZEの方が見えにくいし書き出しもこっちのがはやいので、スピードもある程度欲しい人はGLAZEが良いでしょう。
あくまでもPCスペックによると思いますが、両方の最高クオリティで書き出してもトータル20分かかるかかからないかなので、1枚イラストの人は特に大事な作品とかにはそれくらいの手間をかけてもいいんじゃないでしょうか。

そして、NightshadeとGLAZEの合わせ技のお蔭で前章のGLAZE重ねがけがますます意味を成さなくなりました。
ま、まぁNightshadeと両方かけるよりはGLAZE重ねがけの方が時間は早いし多少はね…?

今後の鮫島のイラストの掲載方法について

ツイッターでは先日ぽろっと呟いたのですが、私は今後ここを含めたソーシャルメディアに作品を上げる時は、猫の写真やスマホのカメラで撮った落書き等以外は上記のNightshade&GLAZE重ねがけ画像を掲載していきます。
漫画も同じです。(漫画はGLAZEだけにするかもだけど…枚数が多くなるので)
オリジナルの綺麗な画像は有料会員様用記事にのみ掲載するので、どうしてもキモいエフェクトがかかってない鮫島の画像が見たい人は月100円払ってお賽銭会員になるか、イベント時に作る冊子買ってください。

私自身は市場価値的に私の作品をAlに読み込ませようなどと言う稀有な輩はいないだろうと思っていますしAlとその使い手ごときに陰影表現の妙が理解できる筈もなく、私(というかMike Mignola)の絵のような陰影が作れるとは思ってないのですが、今後陰影表現の素晴らしい作家さんが盗用され、その盗用品がもてはやされたりすると思うと腹が立つのでまずは先陣を切ってやろうと思った次第です。
また、蛇足ですが私はYoutubeにかつてファンアートを無断転載されたことがありますし、DA(Deviant Art、海外のpixivみたいなところ)にいくつかの絵を「いつか動画で評価するかもしれないイラストリスト」等と言う余計なお世話なリストに連絡なくぶち込まれていた過去があります。自分の需要がないなどと自虐めいて笑ってはいますが、作品や自分のスキルに自信がない訳では全くないので対策自体はさせて頂く次第でございます。

意味がないだろうことは承知なのですが、Alが描いたバートン「風」のネズミーキャラの作品に結構な数の「凄い!バートンが描きそう!」という賞賛が寄せられていたという記事をみてめちゃくちゃ腹が立ったので今回の行動に至りました。
面倒臭い原作厨なので、正直あの絵を見てもあんなんバートン絶対描かねぇよしか思いませんでした。
「うずまき」「ダークな雰囲気」「やたら細い首」「病的な感じの怯えた目つき」「ストライプ模様」などの特徴が羅列されてるだけで、それは「バートンファンが彼の絵を真似する時に抽出したエッセンス」に過ぎないんです。つまり二次創作の二次創作みたいな感じの絵だったのです。(注:面倒臭いオタクの戯言です。)

あれを俺の大好きな陰影の世界でやられちゃたまらねえ!
ただキャラが黒いだけの絵を陰影の妙も分からねぇ輩に「金になりそう」などという理由だけで勝手に盗用されMignola風などと題して安易に量産され、あまつさえ賞賛されたんじゃたまらねぇ!!
(注:面倒臭いオタクの戯言です。)
(更に、鮫島がMike Mignolaの画風を研究し始めた理由の一つに「楽そうだったから」というのがあります。自分のことは棚に上げていけ!!)

私だけでなく(というか本来は私じゃなく)、今後絵師さんはそうやって自分の価値を高めていった方がいいんじゃないかと思うんです。
かつてはソーシャルメディアは良き宣伝媒体とみなされていたのでどれだけ高画質な絵を載せられるか色々工夫がされていましたが、そもそも現実世界でも危ない区画には夜一人で行かないとか、怪しい人には近づかないなどの自衛手段があるじゃないですか。ネットの世界でも本来創作者は自衛して行かなければいけなかったんです。
言うなれば、我々はサンプルと称した無料配布の完成品を道路わきの露店にタダで置いていたんです。「興味があったらお代金を払ってね」というチラシを横に置いて。


最近の無断転載や盗用との戦いをちょっと調べたところ、ウォーターマークやphotoshopなどのぼかしなどはいくらでもレタッチ可能、そして先ほど言ったようにAlに「人間の目で分かる」対抗策はAlには効果がないそうです。
最新技術によってモノクロ映像をカラー化出来たり欠けた箇所があっても拡張生成出来たり消しゴムマジックでふわちゃんがアンミカを消したり出来るんだから、当たり前っちゃ当たり前ですよね。
更に昨今の生成Alはオリジナル(作者)のサインも真似る――というかサインもパクって作者になりすまして画像を販売するどうしようもないやつもいるとの情報を得たので、それであればもういっそ人間の目でもわかるくらい画像を劣化させてやろうと思ったのです。
チープな手段で儲けようという輩はどんなに解像度の低い画像でも商品に転用してしまうので100%の効果的な手段ではないのですが、少なくともこの気持ち悪い靄がかかった画像を見てオリジナルになりすましたい輩や無断転載してやろうという輩は多少防げるでしょう。


最後に(読まんくて言い〆の文章)

ふへぇ自業自得とはいえ疲れた……
5月の洋ゲーフェスも申し込んじゃったのに……まだ何も手を付けてないのに……

近いうちに新しいイラストをあげられるように頑張りやす。

では、今回はこの辺で。
ジャマタ~ノシ

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