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龍が如くの記事 (1)

SHA 2020/02/02 01:09

「龍が如く」と実際のヤクザを比較してみる

今回は「龍が如くのヤクザ」と「実際のリアルヤクザ」を比較してみたよ。
この記事には「龍が如くシリーズ」の盛大なネタバレがあります。ご注意ください。
また、投稿者独自の調べなので、情報には誤りがある場合があります。



東城会とは、龍が如くに登場する町「神室町」を中心に、関東で活動する暴力団組織。
主人公の桐生一馬、春日一番などが所属しており、ほとんどのタイトルで、物語に関わる重大な役回りを担っている。
シリーズが進む度に、規模と構成員が増えたりしているけど、同時にトラブルの数が増えることもある。
「1」の頃は、構成員2万5千人で、「4」では3万人。
幹部たちは野心家ばかりで…野心を貫いた挙げ句、死んでしまう事も多い。
おかげで組織全体が弱体化し、早急な人材の確保と組織の建て直しが求められる…という事態が毎回発生している。
実際のヤクザで、日本最大規模の指定暴力団は「山口組」とされているけど…
東京都港区赤坂に総本部を置き、神室町のモデルである「歌舞伎町」を縄張りにしているのは「住吉会」だよ。
一方で、山口組などの暴力団も、歌舞伎町に傘下団体の拠点を置いている。
せっかくだから、両方と比べてみるよ。


山口組と住吉会

山口組は、港湾労働者の旧称である「沖仲仕(おきなかせ)」を集め、兵庫県神戸市内を本拠に1915年(大正4年)に結成。
住吉会の場合は、明治初期に「伊東松五郎」が、東京芝浦一帯で結成した博徒「住吉一家」が前身とされている。
その後、横浜の港湾労働者であった倉持直吉が、1918年ごろに東京都内を本拠地として「住吉一家二代目」を結成…これが直接の起源と言われている。

一方…東城会の場合は、神室町が戦後の闇市だった時代から存在していたそうな。
その後の詳しい経歴はよく分からないけど…
バブル景気時代の1988年を舞台にした『龍が如く0』の時代には、かなり大きな組織になっていたっぽいよ。

実際のヤクザも、終戦後に成長していったそうな。
戦争によって、国土が焦土と化したことで、物資が不足し…闇市が栄えた。
その闇市の、「露店」を本職としている「テキ屋系団体」が勢力を増していった。
また、敗戦による社会の荒廃により…戦後日本の治安は極めて悪かった。
その中で、新たに戦後の混乱の中で形成された「愚連隊(ぐれんたい)」などの不良集団から、暴力団が誕生することもあった。


東城会の歴史

お次は、バブル時代後の東城会を解説してみるよ。
そして!ここからは、本格的に「龍が如くシリーズ」のネタバレがあるよ~!
気を付けろー!

『龍が如く OF THE END』では、神室町に事務所を置く組が相次いでゾンビの犠牲になり、東城会のまともな幹部も多数命を落とすなど、打撃を受けてしまう。
「5」で、近江との戦争に備え、組織の立て直しに動き始めたが…
その矢先に北海道で幹部の「真島吾郎」の死亡報道…と組長の「堂島大吾」が、直接盃の交渉に行った福岡で行方不明になり…大ピンチになる。

さらに3年後の「6」では、広島を仕切るヤクザ「陽銘連合会」の陰謀で、中国マフィアが神室町に侵攻。
東城会が迎え撃つ中、亜細亜街で大規模テロが実行され、一般人にも多数の被害をもたらす大騒動となり、大吾と真島も逮捕されてしまう。
この混乱に乗じ、東城会の会長代行についた「菅井克己」は、陽銘連合会と内通しており、東城会乗っ取りを企む。
しかし、辛うじて桐生が阻止。
大吾を超法規措置で保釈させることで、内部抗争とクーデターという危機をなんとか回避。

2018年が舞台となる『龍が如く ONLINE』では、関西のヤクザ「近江連合」と結託した警察庁による…東城会の資金源撲滅を掲げた神室町浄化作戦が発動。
同時期に組長の大吾が逮捕され、パニック状態にあった東城会は、会長代理を据え置く余裕すらなく、空中分解同然に消滅。
近江連合と警察に神室町の支配権を取って代わられている。

かなり雑だけど、大体こんな感じかな?


山口組との比較

続いて、実際のヤクザ「山口組と住吉会」の歴史を、東城会と比較しながら、解説してみます。
結論から言うと…「抗争を繰り返す」、「弱体化」という点では、「山口組」と東城会は似ている…と思うよ。
リアルヤクザ山口組の場合では、1984年の「竹中正久」の襲名によって、四代目体制が発足。
ところが、これを不服とした反対派「一和会」との大規模な抗争「山一抗争」が勃発。
東京の暴力団「稲川会」と京都の「会津小鉄会」の仲裁もあり、山一抗争は終結。

だけど、その後の1997年には…
五代目山口組のナンバー2にあたる若頭の「宅見勝」が、同じく五代目山口組の「中野会」の組員に射殺される、という内部抗争が発生。
トップを失った宅見組は、跡目候補から脱落。
山口組の五代目組長「渡辺芳則」も求心力が低下し、引退を早めた結果となった。
そして…争いから距離を置いていた「司忍」率いる弘道会が、山口組内で力を持つようになり、司忍の六代目就任の流れが作られる。

一方で、司忍の露骨な「身内びいき」により、かつての主流派である「山健組や宅見組」が冷遇されことが、山口組の分裂に繋がった…と言われている。
2015年8月には、六代目組長である司忍の出身母体にあたる名古屋の「弘道会」と、関西地方の「山健組」を筆頭とする諸団体との不和が表面化。
9月には離脱した13団体と、新加入した1団体が…四代目山健組組長「井上邦雄」を組長とした、新組織「神戸山口組」を結成。
この分裂後…
山口組と神戸山口組の、それぞれの傘下団体が関係する事件が、2016年3月までに20都道府県で49件発生しており…
警察庁は「対立抗争状態」と認定している。

東城会みたいに、関西のヤクザ「近江連合」や中国マフィアといった「外の組織の攻撃」は、ほとんど無いみたいだけど…
「内部のゴタゴタで抗争」っていう点は、似ているかもね。
また、「警察の取り締まり強化」などの影響で、昔に比べると…山口組の影響力は弱くなったそうだよ。
けど…分裂・弱体化したとはいえ、東城会のように「消滅」したわけではないから…その辺は違う点だね。


住吉会と道仁会との比較

お次のリアルヤクザ「住吉会」の場合だけど…「外部組織との抗争」という点では、共通点があるかな?
1983年…東京都豊島区西池袋に本部を置く「極東会」との構想が発生。
住吉会の組員が、警察官を誤射したことから…社会的な非難を集めている。
さらにそこから、九州の「道仁会」との抗争が突発的に発生。
「首都圏に置く拠点の大半を、道仁会に急襲されかける」という危機に見舞われる。
しかし、間一髪というところで、平和的解決に成功した。
ただ…今言った2つの組織は、山口組とも対立・抗争しているから…「住吉会だけの共通点」ではないと思うよ。

他にも、福岡のリアルヤクザ「道仁会」は、龍が如くのような「ヤクザたちによるドンパチ賑やかな戦闘」をしている。
1980年代には「山道抗争」として語られる山口組との抗争は、その膨大な発砲回数と死傷者の急増から、全国的にマスメディアが注目していた。
人事を巡って分裂した「九州誠道会」とは、暴力団史に類を見ないほどの、強力な銃火器類を多用。
九州誠道会の本部事務所を「AK-47アサルトライフル」でハチの巣にしたり…
道仁会の会長宅が、機関銃や手榴弾で武装した誠道会の関係者による襲撃を受けたり…
道仁会関係と見られる車と、誠道会系組員らの乗る車が、カーチェイスによる銃撃戦を展開したりしている。



最後に…実際のヤクザの収益源の1つに、「麻薬や覚醒剤の密売」っていうのあるんだけど…
龍が如くの場合は、作品性を守るためにシリーズを通して、「薬物摂取シーンを排除」しており…作品内で麻薬などは出てこないよ。
「龍が如く』は、現実の政治や、社会問題を取り入れているようなシーンが結構あるから…
今後のシリーズで、その辺がどうなるのか…楽しみだね。



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素人ですが、色んな兵器の解説をしてみました。
https://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ247893.html



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