強キャラを嫌う人、好む人についての一考察

人間性だ!

などと切って捨ててはならないとオヤカタは思う。

弱キャラ使いのなかにも強キャラを使う奴は性格が悪いだとか、
いって紋切り型に切り捨てる人間がいるが、
オヤカタは単純にそうだとは思わない。


そこにあるのはそれぞれプレイヤーごとの
「ゲーム性」への認知の問題だと思うからだ。


ゲームのおもしろさを考えてみよう

オヤカタはゲームのおもしろさには、

リスクリターンズルにあると思う。

そしてこれは「ゲーム性」そのものであるとも感じている。

強キャラを使うとゲーム性が損なわれると
否定している人もいるが、格ゲーなどは特にどちらも必要で、
強キャラを使う人間が嫌いなのは「勝ちたがりだから」と
本人は思っていても、突き詰めていけばリスクを負わずに
リターンを得ようとするのが嫌い、ということになるはずだ。


そうやって強キャラ使いを嫌っている人間だって、
たくさん練習してリスクを減らそうとしているだろう?
大きな隙を晒す行動を控え、確実に勝てる道を探そうとしている
のではなかろうか?

だとしたら程度問題でしかない。
相手を一方的に責められるほどご立派じゃないということだ。


リスクを背負い、リターンを得る。
これがゲーム性なのだ。ここに人間はときめくのである。
ゲーム性は大別して2種類あると思うんだけど、
まずはリスクリターンのほうのはなしをさせてもらおう。


ゲーム性ってのは、なにもテレビゲームに限らないんだよ。
格ゲーもシューティングも、リスクに身を晒すからおもしろい。

スポーツだってそうだろう?
裏をかいてやろう、裏の裏で勝負してやろう……野球の配球、
相撲の駆け引き、なんでもゲーム性を持っている。
スポーツゲームが手堅く売れるのは、
実名選手が出れば実質版権キャラゲーなうえに、
スポーツ自体がゲーム性を持っているから。
毎年同じような中身でも売れちゃうもんね。


ゲーム性というのがどういうものかわかってきただろうか。
ゲーム性と競技性はまた別だからね。
競技性、公平性などとごちゃ混ぜにしてゲーム性を
語ってしまうと大変なことになるぞ。
ここではゲーム性とはリスクリターンとズルのことと
定義されていると思ってもらえればいい。


ところでギャンブルなんてゲーム性の最たるもので、
アーケードゲームがときめくのは、100円を入れた瞬間に
リスクと向き合うからなんだ。丁半博打、パチンコ、競馬の
ずっとずっと血の薄〜いのがアーケードなんだな。


ただし、ギャンブルは技術介入要素が少ない。
運を天に任せることになる。これじゃあ興醒めだ。
やりこんでやろう! と継続的にはならないかもしれない。
もちろん、運否天賦の流れを読んで、天の配剤を
先取りする超人的な攻略をガイアの意思から受け取るんだ!
みたいなのもあるかもだけど、それはまあ、それ。


博打で勝負になると、出たとこ勝負でコクがなくなる。
だからサイコロを転がすだけのギャンブルから、麻雀のような
高度な技術介入要素が求められてきたわけだよ。

これがもうひとつのゲーム性。


「ズル」のほうだ。


ズルってのは、いわば攻略ともいえるね。
丁半博打で運次第だと思っている人間からすれば、
攻略法を知っている、準備しているヤツはズルいからね。
丁半にはないかもしれないけど。


でも、楽して勝つための方法を見つけることこそ
ゲーム性であるわけだ。
だから楽しい。何度も遊びたくなる。

リスクリターンとも関連づくけれど、
リスクを減らして減らして、リターンだけ取れるように
ズルをする。そこにやり込み、練習のしがいがあるわけなんだね。


代々弱キャラしか選ばないオヤカタとしては、
弱キャラはそれだけでリスクだ。
相手は圧倒的に相性有利なキャラを選ぶことができる。
そこにクレジットを投入していくことでさらにリスクを負う。


攻略というズルを積み上げて、忍耐力を養って。
ゲーム以外でも精神面の強さは活きると思うから、
人生の修行だと思って楽しんでいる。


だから、強キャラを使う人をどうこう思わない。
率先してリスクを負いたいのだ。
自分で勝手にゲーム性を高めて、より楽しみたいから。


強キャラを使いやがって、被せやがってと
煮えたぎっているそこのキミ。

自分はゲーム性を高めて楽しむためにリスクを
取っているんだと自分事として捉え直してみては
どうだろうか?

相手が強キャラを使うのはゲーム性を低め、
リスクを減らしてリターンを得るという攻略の面に
着目している人なんだなと思ってみてはいかがかな?



ゲーム性を求めるとプレイヤーは離れる

で、ゲーム性というリスクリターン、
攻略の要素をふんだんに取り入れたり、
リスクを負いなさいと強要したりすると、
一般的にプレイヤーは離れると思ったほうがいい。


マリオシリーズは全世代に人気だけれど、
それはゲーム性が低いから。
低いからおもしろくないってわけじゃなくて、
リスクリターンの強要が少ないし、ズルを探さなきゃ!
となるほど辛い設定になっていないからだと思う。
(マリオメーカーなんかではリスクだらけのステージに
なったりするのは、ゲーマーはリスクリターン、攻略大好き
だからだろうね。キャラやコンテンツの問題じゃないんだな)


正反対に魔界村が好きだったり、ロックマンが好きだったり。
カプコンの辛口アクションが好きな人がいるように、
ゲーム性を低めておくと間口は広がり、
高めておくとコアなプレイヤーが唸る。
そういう感じなんだと思うのだ。

空中制御が効かない魔界村、キツいもんな。
でも、飛び上がったらどうしようもないというリスクが
あるから辛口でおもしろいって部分もあるよね。

マリオは制御が効くし、
ほかにもライフ性で簡単にはやられないとか、
空を飛べて落下死リスクがないとか、
ゲーム性を高めたり低めたりってのは多くのゲームに
取り入れられている。


格ゲーはアクションゲームと違って、マリオやアーサー、
ロックマン「しか」使えないってことはない。
キャラごとにリスクリターンがあって、プレイヤー側が
好みのキャラを選ぶことができる。そこも魅力なわけなんだ。
自分でバランス調整できるわけ。
イージー、ハード、ハーデスト、みたいなね。


自分で調整できることを人のせいにしちゃならねえな。
他人を変えようとしたりするのはね、
ゲームの間口を狭めるよ。

せっかく広めに取ってあるものを
プレイヤー側が狭めてしまっては、今後の広がりだってなくなる。

格ゲーに一家言あるならば、強キャラを使う人を見たら
ゲーム性への認識のグラデーションだとして受け入れてあげて
欲しいかな。

まあ、強キャラで初心者を蹂躙して悦に入ってるヤツとかは
別問題なんでね。それはまあ、別の方法で守ろうや。



というわけで、今後はこんなことも
ちょくちょく書いていくかもだから、
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そっちでもああでもない、こうでもないと話をするかもしれない。

法律だけはしっかり守る、まともじゃないゲーセン
「リバース」を今後ともよろしく!!

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