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映画鑑賞の記事 (4)

ぼんやりクラブ 2020/02/24 17:16

【Netflix】ブルックリンナインナインの感想/アレコレ雑記

Netflix ブルックリンナインナイン
コミカルでウィットに富んだ会話が楽しい、
テンポが良過ぎる刑事ものの海外ドラマ。
1パート20分程で非常に見やすい。

ここすきポイント

・要所要所のズームアップ
・社内での学生ノリ
・シナリオすごく丁寧
・まともな奴が少ない
・ジーナの辛辣を越えたただの暴言
・ローザのキャラ
・ボイルのガボガボ
・無能2人の容赦ない無能さ
・基本的にキャラがブレない

・とにかく展開が早くて飽きるタイミングが無い。
かなりガッツリ翻訳された字幕なので、
英語が分かれば尚楽しいだろうなと感じる。

・コメディに全振りしておらず刑事ものとしてのシナリオ部分では
しっかり緊迫感があり、緩急の線引きが素晴らしい。

・犯罪の持つ「凶悪さ」や「狡猾さ」そういうものから感じる「胸糞悪さ」を
しっかり取り入れてるところが個人的にすごくポイントが高い。
この辺の緊張と緩和が物語を支える主軸として機能しているはず。

・問題発生⇒解決という1つの流れは
観る側にとってすごく明確な目標となるので、
どんな作品を作るにしても大切だと感じる。

・もし仮にコメディを100%貫いた場合、どうなるかと想像してみた。そうすると、きっと作品世界の常識となる「基本軸」が曖昧となるため、その基本軸からズラすことで生じる笑いが「笑い」として成立しづらくなる。もちろん、それはそれで面白いとは思う。究極はボボボーボ・ボーボボの世界観のような感じで。

・端からコントとして脚本する場合は「コント」という基本軸がある。でも、そうでない場合は、主軸をどこにおき、どのくらいコメディ的要素を含ませるのか?という配分調整が必要になる。※結局コントも同じだけど

ブルックリンナインナインは、コメディとシリアスのバランス感覚が素晴らしい作品。

シリアス部分へ無理やり笑いをねじ込んでこないし、
コメディ部分もくどすぎず「スッパリ次へ切り替わるタイプの笑い」中心でとても爽快。

※でも、たまに「そこにそれ入れるのか」と思うシーン(カット)が入る。
頻繁でないので、唐突に雰囲気をぶち壊す「不謹慎系の面白さ」として成立していて、そのバランスはまさに繊細微妙。例としては、シリアスシーンに場違いな割り込みをするスカリー&ヒッチコック等。こういった枝葉まで感情のウェイトを緻密に計算している作品であるならば面白くなって当然である。……想像すると胃が痛くなる。

観るモチベーションの一点で考えると、
約20分区切りの海外ドラマはすごく手がつきやすく、ありがたい。

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ぼんやりクラブ 2020/02/21 09:16

【雑感】ストレンジャー・シングス【ネタバレ注意】

ストレンジャー・シングスを公開中のシーズン3まで見た

シーズン1
・出だしのテンポ感が良かった。シーンとシーンの間隔が短くて飽きない。
・エルすき
・電球の演出よい/インターステラー思い出す

シーズン2
・付け足した感、続編作りました感が強かったけど、シーズン1での死者(バーバラ)に対する描写があって、そんなのどうでもいいというレベルまで好印象に。
・(展開として今後くるだろうけど)都合よく"姉"の力を借りないところがイイ。

シーズン3
・花火爆弾は子供でも思いつきそう+火薬だから実用的=超絶リアリティ。すごく自然で好き。お店にあるし、子供の発想っぽいし、実際に武器になるし、雰囲気を壊さず視聴者が納得する合理的演出。


特筆すべきはBGMの良さ。好み。

子供達の趣味であるトレンシーバー(無線)がすごく機能している。
問題の解決方法に科学的な内容がからんでも、あらかじめの設定があるから違和感がない。エルの能力だけで全て解決してしまわず、子供達の設定が随所で活かされている点が素晴らしい。能力に頼る部分はあっても、あくまで普通の人間たちが知恵を絞って解決しにいく、このスタイルが良い。

シーズン2までウィルが不憫でならなかったけど、シーズン3で安心した。
もっとウィルの人間性を出してもらわないと困る。
ただのクリーチャーとの接点役になってしまう。

そもそも海外の映画は、なんであんなにも
ドロドロの液体と生々しい触手系クリーチャーが好きなのか。

敵対する未知の存在の設定をどうするかってところは、すごく難しいと思う。

ポイントとしては、

・ビジュアル的に生物的な部分をどこまで出すか?
・人間が対抗してどこまで戦えるのか?(殺せるのか?)
・どういった生態なのか。知性はあるのか?

みたいな点で、自分なら苦心すると思う。

肉食であるため血を求め、人間を食らう。
そして後半から意思を持つが判明。
こいつらとやり合うことで進行するシナリオだから
今後更に脅威となるはず。

そのとき、大人たち、子供達はどう対応するのか?

人間界と平行世界との戦いを通して人間模様を楽しむ物語だから、
人間を描くための「敵の設定」は手が抜けないなと思う。

人間模様がこの作品の最大の魅力。とにかくキャラクターが魅力的。
シナリオも練られてて雑なところがなく面白い。冗長なシーンがない。

続きが気になる。

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ぼんやりクラブ 2020/02/11 20:05

最近のこと ジョーカー見た

ジョーカー見た。見終わってすぐ
ダークナイト見たくなってNetflix再開したものの
配信終了していたので、ゴーン・ガール見た。
絶妙な愛憎バランスが面白かった。
シナリオ展開的に状況があっちこっちするものはよくあるけど、
個人の内面が極端にあっちこっちするものは比較的少ない?ので面白かった。

敵であり味方である、というような、距離感はとても好き。
ルパンと峰不二子的な。

そういう絶妙なバランスでいうと、
ジョーカーでも「悲しみながら笑う」という
あの感情表現(あくまで受け手から見た感情)は
とても印象深かった。泣き笑いはあっても、
笑いたくない状況で笑ってしまうってのは滅多にないし。
だからこそ悲哀が引き立っていた。

弱者が権力者・立場の強いものへ反旗を翻す展開で、
「真っ当でなさそう」な方が「真っ当そう」な方より
優位に立つ、そういうストーリーは楽しい。

・囚人が刑務官を、泥棒が大企業を出し抜く

みたいな、世間的に「悪」と見なされるものが
世間的に「善」と見なされるものの鼻を明かす系は、
「善」側が腐敗していたり犯罪を隠蔽していたり……色々悪質で
「悪」側が「正しい」と視聴者に思わせる設定(調整)がちゃんとあって、
最終的にスカッとした気分で見終われる構造の作品が多いように思う。
(書いていて真っ先に浮かんだのが「オーシャンズシリーズ」)

スタンダードな勧善懲悪物語とは違い、
「悪人」側の視点から物語が展開するので
何をどうするのか先が読みづらいし、
そもそも経験することのないであろう非日常を感じられるはずなので、
この類の作品は名作が多い気がする。

もっとも善が悪を出し抜くシーンはたくさんある。

両者の決定的な違いは
「悪人は常に逮捕されるリスクを負って生きている」
という点。

悪事を働いていないとき、たとえば、
自宅でTVを見ながら家族とのんびり飯を食っている、
そんな時でも、悪人は問答無用で逮捕される。
場合によっては射殺される。そういう可能性がある。

だから全体を通して持続する緊張感の度合いが違う。
※もちろんこれは演出によって左右される。

個人的には、犯罪者(それに準ずるもの)の主人公がいつ捕まってもおかしくないという、ある程度の緊迫感を保ちながら物語が進行する映画が好きかもしれない。

一番の理由は、だからこそ何気ない日常シーンに特別な意味が生まれるから

(脳内いめーじ『レオン』)


ジョーカーの感想から大きく外れてしまったけど、
上で書いたような「悪」視点で「いわゆる善」を打ち破るようなものが更に見たくなった。

あとはアウトレイジみたいな「悪」vs「悪」みたいな面白い作品があれば見たい。

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ぼんやりクラブ 2019/09/10 23:02

【日記】最近見た洋画で良かったもの

https://www.youtube.com/watch?v=NOu1stCbW_Q

「映画波」がまた来た。

見ないときは全く見ず、見るときは3、4本連続で見る。
久しぶりに洋画のミステリー・サスペンスを中心に
見たなかではプリズナーズが一番良かった。

・ミステリー(失踪事件)にふさわしい、どことなく不気味で謎めいた雰囲気
・感情を動かし興味を持たせる描写、飽きさせない多数の視点・起伏のあるシーン展開
・それらが整合性をもって物語の1要素となっている骨太なシナリオ構造

良作にならないはずがない、丁寧な作りの作品だった。

(↓ネタバレ注意)
















大雑把なシナリオとしては、物語冒頭で少女が「失踪」し、過去起きていた「未解決事件」と結びつく、というミステリー作品の王道的?なものだった。


印象的だったのは、犯人の第一候補となった、IQが小学生並だという「青年」だった。

その意味深なキャラクター性。
失踪した少女の父親によって惨い仕打ちを受けるシーン。
それらがミスリードだったいう事実。

これらを含む一連の見せ方(演出)が素晴らしいと感じた。
また、彼が犯人である(または真犯人を知っている)と信じて疑わない父親が罪悪感を抱きつつも、そして悲しみ打ちひしがれながらも、「娘のために……」と、○問めいた行為を繰り返すシーンは、心情を上手く描いていて良かった。「怒りや焦燥⇒葛藤⇒憔悴(絶望)」のような、衰弱していく心の変化も描写されていて素晴らしい。

青年が「シロ」なのか? 「クロ」なのか? というギリギリを保つシーンが続いたので、視聴中かなり惹きつけられた。


そして、さらなるミスリード(第2の犯人候補の登場)を被せるところも良かった。
この第2の犯人候補には、多数の役割があり、

①事件の謎を深める&新展開で単調化防止

「どうしてコイツがこのタイミングで登場するのか? 何か接点はあるのか?」 

「犯人候補が増える」という新展開が、物語の単調さをなくすと同時に、事件の謎を深める役割を果たしている。この男もミステリアスなキャラクターであり、すごくいい味を出している。

②自殺の衝撃的シーン&真相を解く鍵

ピストルで自害する描写は、単純にショッキングで観る側の心を捉える。

シナリオテンションが最大まで上がったところで、刑事の悔しさ、やるせなさを示すシーンへ移り一気に急降下。緊張から緩和へ移行したところで、事件に関わる情報を聞き出せなかった刑事が、思いもよらぬ発見をすることとなる。

自殺してしまったものの、彼は謎を解く鍵となった。


真犯人と対峙する終盤シーンで、上記第1、2の犯人候補たちが「幼少期に誘拐され、そのまま大人に成長した失踪事件の被害者」であったことが判明する。
そういった過去を示唆する意図もあり、作者は彼らをああいったキャラクターにしたのかな、と思った(実際のところはわからないけど)

とにかく丁寧な伏線回収が好印象で見せ場も多く、良作であることはまず間違いない作品だった。


1つ気になるのは、自殺した第2候補が、なぜ、あのペンダントの迷路の模様を描いていたのか、という点。
まぁ、いくらでも納得できる理由は考えつくから、尺とか話の流れ的に端折った方がいいと判断したのかもしれない。


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