【随筆】未投稿38日目の朝の私について

現在、4/26、7:40。

私の家は、高台というか、小さな山の上にあります。
このアパートを借りるとき「見晴らしの良い物件」という条件で探しただけあって、ベランダから山と山の間にある街や、その先へ開けた街が一望できる素敵な部屋です。
私のデスクの正面にあるモニターの右上に視線を向ければ、空一つない青空が目に飛び込んできます。

とても気持ちのよい朝です。
こうして筆を執るのは、実に37日ぶりとなってしまいました。

今年の元旦に掲げた「ほぼ毎日、文章を書く」ですが、すでに十二分の一を丸々休むという早すぎる夏休みをとった状態となってしまいました。
ここでいう「文章」は仕事での執筆ではなく、ここCi-enで発表するものや自らの作品のことを指しています。
つまり、まる一ヶ月は、活動が止まってしまっていたということです。

やはり、生きるのはままならないなぁ、と思います。
4年前、仕事が忙しくなりすぎて三年間活動休止状態になってしまったことを思い出します。
時間がすぎるのはあっという間です。
今日できなかった、明日やろう。今週は無理だ、週末になんとか、なんて言っているうちに、思い出すことすらできなくなって、気づけば三年経っていました。

だからこそ、去年配信を始めたときは、「無理してでも優先してやろう」という自分なりの決め事の上で走りきった結果、8～9割がた「毎日配信」をやり遂げられたのだと思いますし、それは私にとって非常に意味のあるものとなりました。

今年は、配信の優先度を下げて、その代わりに毎日文章を書こう！と掲げ、滑り出しは悪くなかったのですが、3ヶ月目にして仕事の波に飲まれて、この始末……。

明日やろう、週末やろうで気づけば約一ヶ月です。

お待たせしてしまって申し訳ありません、と言えるほど、まだ私が支持されていないのは自覚がありますので、謝りたい気持ちは空回りなのかもしれません。
ただ、自分の決めたことが成せていないことに対する恥の感情のほうが大きいだけなのかも知れません。
誰かが責めてくれるほど関心を集められていない事実が横たわる中、この気持ちや言葉をどこにどう表現すればいいものやらと思います。

なので、そのままこうして書き記しておきます。

私の師匠の言葉です。
「物書きの能力とあり方を知ってるか？　この世界のすべてを記述することができることと、そうしたいと思い続けることだ」

私は、私の作品を手にとってもらうため、まずは私を知ってもらい興味を持っていただきたいという思いで配信をはじめました。
こうして文章を書いているのは、一年配信をしてほんの少しだけ足場ができたので、本来一番得意であり、見ていただきたい姿を発信しようと思ったからです。

しかし文章を読んでいただくには、いささかハードルの高い時代となりました。
それでもやはり私は、筆を折ることはできませんし、書かずにはいられません。
一ヶ月書いてなかった人間が何を、と思われるかもしれません。
出力に至れていなかったのは事実です。
でも、頭の中には無数の物語があり続けました。

『あおいはる。』の今後の展開はもちろん、そうでない物語の断片や、まだこの世に存在しないはずの作品のワンシーンがありありと、いくつも、浮かんでは消えていきました。
それらを形にしたい。言語化したい。可視化したい。誰かに届けたい。
その思いに引っ張られながら、なんとか前に進んでいます。

私は社会の中で生きていて、食べていくための仕事もしていて、それに伴う責任やしがらみから抜け出せるほどまだ強くはありません。
それらは容易に私を絡め取るし、簡単に時間を要求してきます。
そんなものから開放されたらと夢想するのは簡単ですが、本当にそれでよいのかとも思います。
私を必要としてくれる人がいる事実から背を向けるのは、あまりにもエゴイスティックだし、そこにある素敵で大切なものをこぼしてしまうことなのではないかと、私は私に問うのです。

現実は厳しい。だが突破口はある。
近道など存在しない。だが道はつながっている。

たとえままならない日々でも、目の前のものから逃げてはいけないし、できない自分を責めすぎず時に許しながら、でもほんの数歩でも確実に夢に近づこうとする。
ただただその先にしか、答えも結果もないような気が、私はするのです。

今日から復活です、と高らかに宣言できればよいのですが、依然日々は予想できない荒波の中を漂っています。
陸地は探し続けていますが、何よりしがみついた丸太を離さぬことだと思います。
嵐は必ず去ります。

近況報告をしようと思ったのに、なんだか感傷的な内容になってしまったのは、きっと今日の空のせいだと思います。
また改めて、失われた37日間については記したいと思います。

最近うれしいことが増えました。
TwitterやYouTubeで反応していただき、本当にありがとうございます。
やれる範囲でしかやれませんが、どうぞ今後ともよろしくお願いいたします！