【BUT HORROR】範馬家とゴジラ
実はさして映画好きでもない夏目ですが。
ですが夏目的名作映画はいくつもあります。
その１つが初代「ゴジラ」。ただしノーカット版。
テレビ放映や再上映ではカットされてるシーンがいくつかあります。マニア同士の会話だと女性新聞記者の菅井きんになっちゃうんですがｗ
夏目的に重要なのは勿論そこじゃなく、別のカットです。
東京の街を蹂躙するゴジラ。
その足元に転び出る母子。母、震えながら子供を固く抱いている。
母「一緒にお父さんのところに行こうね！」
踏みつぶされる母子。
夏目の記憶のままなので実際とは若干違うかも知れませんが。こういう3秒くらいのカットです。
若い人には意味が分からないかも知れません。
ゴジラ上陸、1954年。敗戦からわずか9年後。
大黒柱を失った母子が生きることに並々ならぬ苦労をしてきたであろう事は想像するに難くなく。
しかもこの母子の衣装、当時にしては贅沢すぎる着衣です。夫のもとに旅立つ覚悟をして、一張羅に身を包んだに違いないんです。
この3秒のカットで、夏目の中でゴジラは「大時代的な怪獣映画」から「寡黙な反戦映画」に昇格しました。
ゴジラの物語には直接の影響ないカットですが、この3秒があるかないかで、物語の意味は全く変わってしまいます。
大それた野望もなく売れないコンテンツばかり作ってる夏目ではありますが、願わくばこうした3秒をオレのゲームにも持たせたい、というささやかな意地を残しております。
村田武雄、本多猪四郎の足元におよぶべくもございませんが、きちんとその人物の人となりが行間に伺えるキャラ作りに精進してまいる所存です。ハイ。