2024年2月4日 立春なので時候の病について語ります

時候の病についての動画を作りました
長くなるので五回に分けました
喋るのって疲れますが、何故疲れるのかも東洋学的な視点で解説が何処かで入ります

https://www.youtube.com/watch?v=cUFxrsGOlE0

以下文字起こし用
素問(紀元前200年頃(前漢)から220年(後漢)の頃にかけて編幕された医学理論)
現代医学で言うと生理学の立ち位置
東洋医学の基礎

四時刺逆従論編 第64 より参照


霊枢
邪気臓腑病形編 第四 法時


傷寒論
傷寒例第三

今の日本医療は病名を付けないと保険請求が出来ない→病名の付きにくい症状は病院では断られる(気のせい・歳のせいだと言われる)

日本は湿気が篭りやすい国で、湿気の病気が起こりやすい

邪気(六淫)
風寒暑は上半身に受ける
湿は下半身に受ける


一番大事な季節は土用(脾臓)
土(栄養の吸収)が弱ることになるので、症状の改善が進まない
自然治癒力が下がる

貧血にもなりやすい
糖質の摂り過ぎで脾が弱る

症状を治す前に、土壌を整備する必要がある人が多い
まずは栄養補給が必要

土壌が荒れた・痩せた状態では農作物は育たない









陽気が降り注ぎ始め、地の陰気も上昇してくる
凍っていた大地も解け、凍った水も解けて河川の水が滑らかに流動しだす

人体においても精気が経脈に集まって滑らかに流動する

素問 四時刺逆従論編 第64より


春は肝と脾の調子が悪くなりやすい
疲れやすい・横になりたくなる・春眠暁を覚えず
寒暖が繰り返されると熱は内に籠る・胃腸は冷える
急に寒くなると熱は内に籠る(現代風に言うと気象病)




夜に働くと肝が弱る(22時~翌2時が肝が休まる時間)
春も肝が弱るが、秋が一番肝が弱る(相克)

長距離移動すると肝が弱る・長時間歩くと肝が弱る→宿場町で特産品が出来た(五平餅・安永餅など)
糖・生姜・たんぱく質(餡子)で補う

筋が弱ると骨も弱る



肝が弱る→筋力も弱る
筋力が弱るから肝が弱る?

肝の働きが悪いと鬱になる人も居る
久視・ストレス・うつで心気が不足し、考えがまとまらない・集中力が切れる

久視→肝に熱を持つ→目が乾く

肝の不調は爪に出る
爪が割れやすい人は肝が弱っている



花粉症の見分け方(実証・虚証)
肺に熱を持つ → 蓄膿・鼻詰り
肺が冷える  → 透明で粘度の低い鼻水





脈気の流動が激しくなり、経脈に満ち溢れ孫絡に流入し、皮膚が充実する
素問 四時刺逆従論編 第64より



胃の中に熱が籠る→吐気・頭痛・めまい(俗に言う二日酔い症状)
食べ過ぎ・飲み過ぎが原因

五苓散は汗で水を出し、胃の熱を取る(猪苓(甘平)が虚熱を取る作用が強い)

熱があるので水を飲んで冷ますと楽になる

熱中症・飛び火などの感染症も皮膚に熱があるので、五苓散を飲むと熱が取れて楽になる(栄養補給も必要)

水の摂り過ぎで胃が冷える→冷えが心も冷やして心の病が起こる
夏場は水分補給も必要だが、冷たい飲み物ばかり摂っているとダメ
若い間は陽気が充実しているので何とかなるが、陽気が衰えだすと冷えに負ける

汗のかき過ぎは胃と肺を冷やす・血虚になり筋を強張らせる(熱痙攣)
汗をかくと中が冷える→中が冷えるので粥などで陽気を補う必要がある(五苓散)


心気不足
多動・目つきがおかしい・みぞおちが痞える
キーキー言う子供・うつ・登校拒否・昼夜逆転

心→胃→肺→皮膚
汗をかけない人は何処かが弱っている
何処かを冷やせば汗は出ない
胃を温めると汗が出る(胃が冷えている人が多い)

汗のかき方・タイミングも注目する
緊張すると汗が出る人も多い(皮膚の毛穴が閉じるので、手や顔から汗が出る→発表会や講演などで手汗が出る人は無意識で緊張していることが多い)



夏の土用(長夏)
経脈も絡脈も盛大になっており、内部に入って肌肉に溢れこむ


天の陽気が縮小し始め、皮膚が引き締まる
素問 四時刺逆従論編 第64より


脾が冷えると心も冷える
乳製品は脾を冷やすため、摂り過ぎはダメ
発酵食品は温めて摂る(味噌汁など)

肺に熱を持つ → 蓄膿・鼻詰り
肺が冷える  → 透明で粘度の低い鼻水




肺が弱ると大腸が弱る→免疫機能が弱る→風邪が長引きやすい
脾が弱ると食欲が落ちる
食欲が落ちると一気に衰弱する


陽気が多い人はよく喋る
喋れない人は陽気不足
オタク特有の早口は陽気がある証拠


陰陽のバランスをとるのが柴胡

春は肝が王する(頑張りすぎる)→肝に熱が籠る→イライラする・怒りっぽくなる 五行説より

妊娠中は胎児(陽気の塊)が子宮に居ることにより、熱が肝に伝わる→肝に熱が籠る→イライラする・怒りっぽくなる


血の熱を冷ます→小柴胡湯







全ての物がふさぎ込む
血気も骨髄にまで入り込んで五臓に集まる
素問 四時刺逆従論編 第64より



腎が冷えると皮膚が乾燥してシワが出来る
腰が重くて足が上がらない・すり足でしか歩けない(杖が必要な場合もあり)


夜更かしすると腎が冷える
腎が弱ると猫背になる
不眠の原因にもなる

腎が弱ると耳が聞こえにくくなる・脳機能が低下する


40歳 腎が衰える
50歳 陽気が衰える
60歳 肝が衰える

寒い
悪風(おふう)→隙間風に当たると寒い
悪寒(おかん)→寒さ対策をして、着こんだり寒さ対策をしていても寒い


一つか二つ前の季節が原因で症状が出ることが多い
(傷寒論 傷寒例第三 十二条)

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索