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ファンタジーものの記事 (44)

「月の監視人」〜4月の短編ファンタジー


       1

 私たちはこの日常が普通だと思っているけれど、それがいきなり覆されることがある。
 まるで突然、不思議の国のアリスの世界に迷いこんでしまったかのように。


 秋野唯は独身だということをのぞけば、38歳までまあまあ普通に生きてきた。
 4年大学を卒業してそこそこの会社に就職。東京のマンションに1人暮らし。お金には困っていない。
 20代後半で1年間恋人と同棲して、あまり結婚が向かないなと実感した。
 そのせいもあり、結婚に焦りはない。このまま1人で生きていくのも悪くないと、気ままな独身生活を楽しんでいた。

 そんな4月の下旬、もうすぐゴールデンウイークという時。
 夜ネットビデオを観てくつろいでいると、いきなりスマホで警報が鳴った。
 何だろうと見ると、

【緊急放送】とあり、動画が始まった。
 そこには、月が大きく映っていた。
 そして、男性とも女性ともとれるような機械的な音声が流れた。

「緊急放送です。
 地球の皆さん、私たちは月の監視人です。
 私たちはこれまで2000年以上、月から地球を監視してあなたたち地球人を密かに保護してきました。
 今あなたたちは、コロナが蔓延し困っています。

 そこで私たちは、表に出てあなたたちを保護することに決めました。
 あなたたち地球人は、私たち月の監視人に従ってください。
 明日の朝までに、頭部マスクがあなたたちの郵便受けに入っています。
 明日の朝から、外出する時には必ずこの頭部マスクをつけるようにしてください。

 私たち月の監視人の指示に従わないものは、月の監視人によって収監されます。例外はありません。
 各国の政府は、これを了承しています。

 以上、緊急放送を終わります。」

 は?!
 何のじょうだんだろうと唯は思った。
 誰かのいたずら?
 スマホを乗っ取られた?
 ツイッターを見ると、とまどった人たちのツイートであふれていた。
 政治評論家も政治家も同じだった。
 官邸、大臣、総理大臣のアカウントでは、緊急放送が流れていた。

 え? 何? どういうこと?
 あわててテレビをつけると、テレビでも緊急放送をやっていた。
 どのチャンネルも同じで、短い緊急放送を繰り返している。

 試しに警察の生活課に電話してみてもつながらなかった。
 友達にラインしてみても、やはり同じようにとまどっていた。
 まったく何が何だかわからない。
 ただ「わからない」を言い合うしかできなかった。

 朝早く郵便受けに行くと、12、3人が同じように郵便受けを確かめていた。
 普段はお互いに挨拶しかしないが、まるで友達のようにこの事態についてみんなで話し合っていた。
「頭部マスクってこれ?
 これをかぶれって?」
 みんなで広げていたそれは、首までのゴムマスクだった。
 目だけが開いていて、髪の毛もついている。

 中年女性の1人がそれを被った。
 マスクの顔は、男性とも女性ともとれる中性的な整った顔立ちだった。
 髪は長めのショート。
「これでどうやってご飯食べるのかしら」
 ゴムマスク越しなのに、どういう仕組みなのか声は普通に聞こえた。
 息も苦しくなさそうだ。

 隣にいた30代男性が、説明書を見ながら言う。
「昼の外食は、流動食をマスクの下からストローを入れて飲めって書いてありますね。
 昼食は、会社などで配られるようです。
 朝、夜は自宅で食べるようにとあります」

 他の人たちが口々に言う。
「従わないものは収監ってどういうことかしら?」
「逮捕されて刑務所に入れられるって言うこと?」
「急にこんなのありえない」

 皆、ただとまどうしかなかった。
 こんなことが突然始まるなんて、誰も想像したことがなかった。
 それでも収監されると言われれば、言うことを聞くしかない。
 唯は朝食を食べて支度をすると、頭部マスクと言われるゴムマスクをかぶって家を出た。



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「それは虚構の世界」~3月の短編ファンタジー

          




 あなたは、知っているだろうか。
 人の脳は現実を生きているのか虚構を生きているのか、判断できない。
 脳は入ってきた情報を処理しているので、精密に作られた虚構を見破るのは難しい。


          


「どの指輪も素敵で迷う」
 結城美月は宝石店を3店はしごした後、カフェのテラスで一息ついていた。
 婚約者の木村透と一緒に。
 3月の下旬、3時を過ぎても日差しが暖かかった。
 もう春だ。
 パンジーなど色とりどりのポットから、花たちの軽やかなおしゃべりが聞こえてくるようだ。

「迷うだけ迷ったらいいよ。
 後悔しないようにね」
 31歳、3つ年上の透はいつも美月の気持ちを優先してくれる。
 仕事が忙しいはずなのに、今日も午前中から宝石店めぐりにつきあってくれている。

 2週間前、美月は透からプロポーズされオッケーした。
 つきあって2年、楽しい思い出ばかりで嫌な思いをしたことがない。
 透は学歴も仕事も見た目も性格も、何1つ欠けたものがない。
 あまりにも完璧なのが、欠点といっていいくらいだ。

「口にクリームついてるよ」
 透がくすっと笑って、ナプキンでそっとぬぐってくれる。
「ありがと」


 出会いは2年前、偶然本屋の棚の前で3度出会ったことがきっかけだ。
「3度目ですね」
 透はスマートに話しかけてきた。
「若冲、お好きなんですか?」
「あ、ええ」
 3度とも、若冲の絵画集の棚の前だった。
「今新宿でやっている若冲展、もう行きました?」
「まだなんです。行きたいんですが」
「よかったら、一緒に行きませんか?
 あ、怪しいものじゃないです」
 そう言って出された名刺は、一流会社の名刺だった。

 ナンパなのだけれど、好きな若冲の前で3度出会ったという偶然、好ましいルックスと肩書きに美月はオッケーした。
 これだけ女性に対してスマートでイケメン、一流会社勤めならもてるだろう。
 浮気されるのではと心配したけれど、杞憂だった。
 つきあって2年間、一度もそんな気配はなかった。


 ミルクティーを一口飲んで、美月が自分の幸運に感謝した時だった。
「目を覚まして!」
 突然若い女性が、2人のテーブルにのりこんできた。
 髪の長い目の大きな女性。21,2歳だろうか。肌がつやつやだ。
「目を覚まして!
 こいつは詐欺師よ!」
 透を指さして叫ぶ。
 突然の爆弾投下に、美月は頭が真っ白になった。

 女性が、美月の肩をつかんでゆさぶる。
「しっかりして! 目を覚まして!
 詐欺師にだまされないで!」
 いきなり世界がひっくり返るとはこのことだ。全身の血がどくどくと脈打った。
 透が立ち上がって美月の腕をひく。
「行こう!」
 美月は首を振った。
「あなたのことを詐欺師だって言ってるわ」
「ぼくのことを信じられないの?」
 信じたい。信じたいけれどこの状況はどう考えても三角関係の修羅場だ。
 これまで見ていた幸せな世界はなんだったんだ。

「詐欺師の言うことを信じないで! 
 目を覚まして!」
「君、いいかげんにしてくれ。
 警察を呼ぶよ」
「呼びなさいよ!」
「美月、信じてくれ。
 ぼくはこの女性を知らないんだ」
 美月が問う。
「知らない人がわざわざやってきて、こんな修羅場を演じるっていうの?」
「そうだよ。頭がいかれてるんだ。
 かまっていたら危険だよ。
 警察を呼ぶよ」
 透はスマホで110番した。

 しばらくして、警官が2名やってきた。
 透が名刺と免許証を見せて、事情を説明する。
「身分証明書は?」
 警官が若い女性に問う。
「そんなものないわ」
「保険証とかあるでしょう?」
「ない」
「名前は? 年は?」
「古都野真美(ことのまみ)。21歳」
「木村透さんとつきあってるの?」
「いいえ」
 え? 美月は女性の言葉に驚いた。いいえ?

「じゃあ何で、こんな騒ぎを起こしてるの?」
「うそっぱちだからよ!
 詐欺師にだまされてるからよ!」
「人を詐欺師だなんて言ってたら、名誉毀損にあたるよ」
「私はほんとのことしか言ってない!」
 また美月の両肩をつかんだ。
「目を覚まして!」
「ちょっとちょっと」
 警官が真美を美月から引き離す。
「交番に一緒に来てもらおうか」
「嫌よ!」
 真美がだっと逃げる。
「おい、こら待て!」
 警官2人が追いかける。

 美月は、ぽかんとするしかなかった。
 と、美月を透がすっと抱きしめた。
「言ったろ? 信じてくれって」
 美月は、こくんとうなずいた。



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そして世界が降りてくる

 

           
              

 あなたは、地球は丸いと思っているだろうか。それとも平らだと思っているだろうか。
現代の日本で育ったなら、おそらく100%丸いと思っているだろう。


 けれど飯島あゆり14歳は、地球が平らだと思って暮らしていた。
直径わずか100メートルの平らな円だと。
世界には、母親とあゆりしか存在していなかった。他の人間は一切いない。他の動物も他の生物も一切存在しなかった。
 あゆりに与えられたのは、母親以外には大きな家とそこにある品々だけだった。

「あら、窓があったら外が見えるわ。外には、他の家があって他の人たちが歩いているでしょう。猫だって歩いているわ」
 常識的なあなたは、きっとそんなふうに思うだろう。

 けれど残念ながら、あゆりの母親、飯島沙月は、常識のはるか1000光年先にいた。
1000光年先と言うのはオーバーだったかもしれない。けれど、あなたの常識をはるかに越えているのはまちがいなかった。

 まずその窓だ。
 その窓は、外の景色を映し出しているわけではない。母親沙月が用意した映像が常に流れているのだ。そう、家中にある何十個の窓すべてにおいて。
 防音設備も完璧で、家で聞こえる音もすべて沙月が管理して流している。

 あゆりはテレビを見ることができるが、もちろん一般に流れる放送ではない。沙月が用意した映像が流れる。沙月が作らせたものもあるし、沙月の検閲を通ったものもある。
 そしてそこに登場する人間たち動物たちは、「これはコンピューターが作り出したもので、実在するものではないわ」ということになっている。

 あゆりは、生まれた時から外に出たことがない。沙月が1人でこの家で産み育てた。
「でも、行政が黙っていないのでは? 1ヶ月検診とか、小学校入学とか、中学校入学とか」
 もちろん、出生届けを出していればそうだ。そう、お気づきだろう、沙月は常識のはるかかなたにいる。

 そんな沙月が普通に出生届けなど出すはずもない。防音設備の整った家でたった1人で生んだのだ、誰もあゆりの存在を知らない。知られていないのだから、出生届けを出さなくても誰にも何も言われない。


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「隠れ陰陽師 鬼竜隠糸葉① 首絞め事件ファイル」~1月の短編ファンタジー



          


 人生に転機はある。
 それがいい転機なのか悪い転機なのかは、後になってわかることが多い。
 おれ、榎木仁、28歳、物理学者に訪れた転機は、2月の冷える深夜のことだった。



 く、苦しい。
 息ができない。喉がしめつけられる。
 暗闇のなか仁は、喉に手をやった。
 何かが、喉をぎゅっと絞めつけている。
 必死にひきはがそうとするが離れない。
 
 目がなれてくると、うっすらと黒い人影が見えてきた。
 黒い人影が、ベッドの上の仁に覆いかぶさって首を絞めていた。
 な、なんだこれは!
 助けを呼ぼうとしても、声が出ない。
 黒い人影の両手が、ぎりぎりと喉を絞めつける。
 く、苦しい・・・・
 やめ・・・・
 仁は、気を失った。


 目覚めると、カーテンが明るかった。
 朝だ。
 時計を見ると、8時。
「うわっ、遅刻だ!」

 それにしても、嫌な夢だった。
 喉にはまだ、絞めつけられた痛みがリアルに残っている。
 仁はあわてて服を着て、鏡を見るまもなくアパートを飛び出した。

 天然パーマの童顔だが、これでも大学院時代に発表した論文が世界に認められている。
 大学院を卒業後、大学の講師を週4日やっている。

 基礎物理学は、あまり世間に需要がない。
 院卒後に講師の職を得られたのはまだいい方だったが、給料はバイトに毛が生えたようなものだ。
 それではやっていけず、金持ちの家の家庭教師もやってなんとかしのいでいる。




 大学の教室に入ったとたん、生徒たちが、
「どうしたの、それ!」
「首!」
 童顔の仁は、生徒たちに対等に扱われている。というより、なめられている。
「ほら!」
 女生徒がやってきて鏡を見せる。
「あ!」
 首に、赤い痕がはっきりあった。
「首でも絞められたの?」
 生徒たちが笑う。
 どういうことだよ。あれは、夢じゃなかったのか?

 授業が終わると、さっき鏡を見せた女生徒と仲間の女生徒が3人で仁をとりかこんだ。
 物理をとる女生徒は少ない。その中でもかしましい3人組だ。
「ねえねえ、それどうしたの?」
 わけを話すと、3人の女生徒たちが口ぐちに、
「なにそれ、やばいじゃん」
「怖っ!」
「呪いだよ、それ」

 仁は笑った。
「まさか。ねぼけて自分でひっかいたんだろ」
 とその時、
「ひえっ!」
 鏡を見せた女生徒が、仁の背後でさけんだ。
「なんだよ、おどかすなよ」
「だってこれ。指の形がついてる!」
 その後、女生徒3人の悲鳴が教室に響き渡ったのは言うまでもない。

 仁も女生徒たちの2つの鏡で、首の後ろにくっきりした指の形を見た。
 さすがに、背筋が冷えた。

 最初に鏡を出した女生徒が言う。
「まじでやばいよ、それ。ほっとくと、呪い殺されるかも」
「おどかすなよ」
「おどしじゃないよ。
 ちょっと待って、いい心霊カウンセラー教えてあげる。
 うちのおばさんが、悪いもの払ってもらって、痛かった腰が治っちゃったんだよ。
 めちゃ有名な心霊カウンセラーなんだから」

「おいおい、待てよ、おれは物理学者だぞ。
 何十万の壺とか買わせられるなんて、かんべんだよ」
「壺なんか買わされないよ。
 ついてるもので、料金は変わるんだって。
 おばさんは、20万だった」
「却下。20万なんてないよ」
「だったら、助手になったら? 助手を募集してるんだって」
 メモをむりやり渡された。
「住所と電話番号。電話予約してから行ってね」



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「クリスマスプレゼント」~12月の短編ファンタジー

 




           


 今日はクリスマスイブ。
 予約しておいたケーキを取りに、亜由美は会社帰りの電車から途中下車した。

 街はクリスマスの飾りであふれ、クリスマスソングがあちこちから聞こえてくる。
 歩いている人たちも、華やかな服装で笑顔が多い。

 近くのケーキ屋で買ってもいいのだけれど、予約したケーキ屋のケーキを子ども達が気に入っていた。
 小3と小6だから、クリスマスイブをまだ家族で過ごす。


 個人店のケーキ屋は、白と水色の雪のイルミネーションで品よく飾られていた。
 カランカラン
 中に入ると、何人かがケーキを受け取りにきていた。

 この店は、亜由美が大学生の頃から愛用している。
 マーガリンを一切使わず、ひかえめな甘さとふわふわの生地とふわふわのクリーム。

 このケーキを一度食べたら、他のケーキの生地もクリームも硬く感じられてしまう。
 物心ついた時からこのケーキを食べている亜由美の子どもたちも、このケーキのとりこだ。


 順番が来てケーキを受け取っていると、
「瀬崎です、予約のケーキをお願いします」
 なつかしい声がした。

 え? 瀬崎?
 思わず横を見ると、そこには瀬崎裕樹がいた。
 大学以来会っていないけれど、その横顔は裕樹のものだった。
 はっきりした目、鼻、口もと、まちがいない。

 みつめていると、裕樹がこちらを見た。
 驚いた顔になる。
「え? 亜由美?」
 時間が止まったような気がした。

 店内には、大学生時代に流行ったクリスマスソングが流れていた。



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