新井健史&進行豹 2020/04/28 22:23

『バイノーラル音声作品をつくってみよう!』3:予算組みをしてみよう(進行豹

新井健史&進行豹のお送りする 新シリーズの第一弾!
『商用フリーの100円ループ環境音 VOL.1 温泉湯船環境音(録音地:福島県飯坂温泉)』
https://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ284159.html

をつかって、わたくしシナリオライター進行豹が、
初挑戦となる音声編集を含めてまるっと一本の無償公開バイノーラルボイスコンテンツをつくってみよう! というコーナー!

『バイノーラル音声作品をつくってみよう!』

前回の第2回『企画草案を立ててみよう』
https://ci-en.net/creator/4364/article/252350
で大体のお話の初案がまとまりましたので、
本日はそこに基づいての第3回! 『予算組みをしてみよう』を書いてみます!


前回に立てましたお話の草案が

///////////////////////////

【ジャンル】 温泉背中流しバイノーラルボイスドラマ
【形式】   演者さんによる一人芝居
【想定するリスナー】 男性もしくは女性 (演じてくださる方次第)
【シチュエーション】 異性の同僚との出張中にリスナーが両手を骨折してしまう。幸い仕事には支障がないので出張継続だが、せっかくの温泉につかれない。が、同僚が家族風呂での入浴介助を申し出てくれる。
【同僚との距離感】  信頼しあえる頼もしい同僚だが、リスナーは異性としてはそんなに意識してなかった。→入浴介助を申し出てくれるくらいなので、同僚の方はそれ以上の好意を多分もってる。
【シーン数】 1シーン。風呂場の中で終始。か、1シーン+プロローグで、プロローグだけ旅館客室で、そこから風呂場に移動か。
【必要となりそうな効果音、環境音】 (効果音)湯につかる、湯からあがる、石鹸あわだて、背中流し、お湯かけ、木の床足音  (環境音)温泉ゆぶね

///////////////////////////

となります。

このくらいまで来ているとお話のタイトル案も出しておいた方がやりやすいので、出します。

両腕を骨折して温泉に入るお話なので、
『両腕骨折温泉』(仮)
でよいでしょう。

実際に作品にするときは
『両腕骨折温泉 ~ツンで照れ屋な同僚のドキドキ混浴背中流し~』
とか、そんな感じのサブタイをつければいいかなぁと今の時点では思います。

こういうふうに「サブタイ案をだす」のは、「お話全体をワンワードであらわす」よい練習になると思うので、どんどんやってみた方がよい気がします。

ワンワードでまとまらないようなら、お話の要点を自分で掴みきれてない、ということになりますし、『同僚より後輩の方が萌えない??』とか『ドキドキ混浴より、おどおど混浴の方がイケてない?』みたいな感じに、修正案も浮かんできます。

『両腕骨折温泉 ~ツンで照れ屋な同僚のドキドキ混浴背中流し~』
『両腕骨折温泉 ~おっとりで世間知らずな後輩のおどおど混浴背中流し~』
『両腕骨折温泉 ~ドSで勝ち気な美人上司の、蔑み混浴背中流し~』
等々。

ご自身が一番書けそうな、あるいは聞いてみたいシチュエーションを、この段階であれこれ悩んでも、まったく問題ございません。

また、書き始めてしっくりこなければ別案にかかってみる、とかも全然ありだと思うので、「無理矢理に出す」のではなく「自然に出てくる」案は、のちのちのため書き留めておくと吉かなぁとか思います。


で。

予算組みです。

あらためて整頓すると今回のプロジェクトは

・わたくし進行豹が「音声作品」への理解をより深めるため、音声編集も含めてまるっと一本を独力で完成させようというプロジェクト

・のでできあがったものは習作にしかなりえない。習作では売れない(ダブルミーニング)から、無償配布する

というものとなります。


つまり「普通に考えたら、どう考えたって利益をだせっこない」のです。

のですけれど「赤字前提で同人をやる」のは、せっかくの創作からの成長を鈍化させてしまう理由となってしまうリスクがあるかと、わたくしは個人的には思っております。

『(黒字は出せずとも)採算を取ろう』という意識――つまりはコスト意識があれば、プロジェクト終了後の振り返りから学び取れることが、圧倒的に多くなり。
逆にいえば、採算度外視のプロジェクトでは、どうしても「作り終えた時点で満足」となり、事後のチェックが甘くなってしまう……という傾向が、すくなくともわたくしには、明確に見られるためです。

ので「無償作品なので採算は度外視」と思考停止せず、もうちょい考えを進めてみます。

今回使用する音源が
『商用フリーの100円ループ環境音 VOL.1 温泉湯船環境音(録音地:福島県飯坂温泉)』
https://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ284159.html
となり、これは一本売れるごとに25円+消費税がわたくしに入ってくるものとなります。
(DLsiteさん50円+税。残りはあらけんさんわたくしで半々)。

ので、一連の制作そのものを、上記音源の「広告費」と考え。
このコンテンツで上記効果音の売りあげが増加する見込み本数分の利益を、予算にあてる――という予算組みの仕方は、十分アリなアプローチかと感じます。

そのアプローチでさらに考えを進めましょう。

……この連載が、多分全20回くらいになりそうな予感が今はしております。
その1話ごとに1本の売上が立ったとして、20本。

20*25=500円。

――残念! こどものお小遣いです!!!!!!


これではまだ話にならないので、さらに考えをすすめ、別案を出します。

///

この連載を終えたときに、全ての記事を再編集してデジタル同人誌にする。
その同人誌と、完成音源と、上記『温泉環境音』の全てをパッケージングして
【耳と目でわかるバイノーラル音声作品の作り方(仮)】として、500円で販売する。

///


これなら、結構いけるのではないか!? という気がします。

最初の一ヶ月で100部売れると見込むと、12500円+1250円で、13750円の利益が期待できる計算です。

それに上記500円も加えると14250円。

ので、「14000円」を、予算として計上することにいたしましょう。

金額の配分は

声優さん: 5~10kb程度のバイノーラル音声作品(宅録)でのご収録御礼 /7000円
イラストレイターさん: メインビジュアル一枚の作画御礼 /7000円

とします。

台本書き上がって募集をかけて、そのお値段でご応募ない場合は14000円まで順次増額して、ともかく声優さんは確保する(そうしないと編集の練習ができないから)

イラストレイターさんにお願いする予算がなくなってしまった場合は、メインビジュアルを写真にする――とかの方向で調整してみる。

……わたくしの感覚としては「これならなんとか企画成立できるんじゃないか」と思います。


そう思えるとこまで期待上、ひとまずは予算編成も終わりです。
ので、この辺をまとめて簡単な書類にします。


両腕骨折温泉_企画案.pdf (244.25kB)

ダウンロード

――ガバガバだろうがなんだろうが、『企画概要書』の出来上がりです。

例え自分ひとりで行うプロジェクトだろうと、こういうふうに都度都度で「書類化」しておくことを、わたくしは強くおすすめ申し上げます。

書類化しておくと迷ったときに書類を確認して、必要に応じて修正、ということができるようになります。

つまり、『企画概要書も、作品完成というゴールを目指すための地図として活用できる』のです。

また「地図は他人とも共有できる」ので、今後仲間を増やしたいというときにも、必ず書類は役にたちます。



と、いったところまでで今回はおしまいといたしましょう。
次回は新しいステップ「プロット制作」に参ります。

ここはわたくし本職です! のでので超楽! 超楽勝!!!!!

……と、いまの時点ではナメてかかっておりますが、実際に組んでみないとどうなることかわかりません。

実際のとこ、お話が生きるか死ぬかの最初のターニングポイントは『プロット』となりますので、実際組みますそのときには、全力注いでまいります!!!

ご期待ください!

次回更新はあさってかしあさって!!
よろしくお願いいたします!!!


追伸:
5/2 20:00~予定の生放送のお便りも募集開始しました!
https://twitter.com/sin_kou_hyou/status/1255106611531538432?s=20

よろしくお願いいたします!!!

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