即売会での売れ行きを悪くする表紙デザインの落とし穴とは?
刷った同人誌が、まさかこんな在庫になるなんて
多くの人がその道を通るように、私も「新刊の不良在庫化」という悪夢に直面しました。
2017年5月6日、COMITIA120。
余部を含めて105部搬入した新刊は、そのうち23部しか売れませんでした。
初回頒布数23部の『QUENTARIE(クエンタリエ)』。
なぜ100部も発注してしまったのか。
それは2016年の夏コミ、冬コミでいずれも「新刊売り切れ」を経験していたからです。
C90、頒布数77部。
C91、頒布数132部。
このときの成功要因を冷静に分析しないまま私は次の新刊を100部発注し、一次創作の主戦場コミティアへ臨んでしまったのです。
表紙デザインの落とし穴
当日ブースへ立ち寄り、そのまま閉会後の打ち上げにご一緒いただいたフリーランスの作家さんに、私は相談しました。
「まさかこんなに在庫を余らしてしまうなんて……一体何がいけなかったんでしょうか」
「実はね、しずれさん。これは会場では黙っていましたけど、決定的なポイントが一つあります」
「えっ、何ですかそれって」
それは私がそれまで発行してきた作品とは異なる表紙デザインにしたことで、陥ってしまった罠でした。
表紙デザイン改善後の売れ行き
意外に思われるかもしれませんが、表紙デザインは刷ってしまったあとからでも変えることは可能です。
それを実現するアイテムは、帯です。
私は売れ残った既刊に帯を巻くことで、初回23部しか出なかったこの作品の累計販売部数を67部まで伸ばすことができました。
同人誌即売会にサークル参加されたご経験のある方なら、この数字の意味がご理解いただけるかと思います。
即売会では、ほとんど新刊しか売れません。
そして、この次の作品では私がこのとき陥っていた「落とし穴」を回避することで、初回42部頒布しました。
その次回作の表紙デザインと、売れ残ってしまった既刊を救った帯のデザインについて、記事の続きで解説します。
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明暗を分ける表紙・帯のデザインとは?
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