2023年6月23日  今年の夏の養生法

湿邪と暑邪

東洋医学の考え方に六淫(風・寒・暑・湿・燥・火(熱)の6つの邪気)という物があります

天候によって影響を受ける物で、熱中症は寒い時には起こりませんし、しもやけは暑いときには起こりません
天候によって起こる病気を天気・気候から邪気を受けて気が病む(病気になる)と考えます

運営が解説していますので、ラジオ感覚で聞いてもらえれば

六淫について https://youtu.be/pEN7k7kfRWw @YouTubeより


長期予報では今年の夏は「暑くて雨が多い」と予報が出ています

つまり、「暑い(暑邪)」と「雨が多い(→湿気が籠る→湿邪)」と考えることが出来ます

まず暑いので、汗が多量にでます。
汗が出ると熱中症になりやすくなります。テレビで散々「熱中症に気を付けましょう」と言われているので、想像するのは容易いと思います

メディカルノートさんを参考にすると
https://medicalnote.jp/diseases/熱中症?utm_campaign=熱中症&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo

I度 (軽度)
めまい
立ちくらみ
筋肉のこむら返り
手足のしびれ
気分不快

II度(中等度)
頭痛
吐き気や嘔吐
体のだるさ
力が入らない

III度(重症)
高体温
意識がない
全身のけいれん
呼びかけに反応しない
真っ直ぐに歩けない、走れない

I度 (軽度)でも対策してほしいのですが、多くの人は熱中症を疑いません

II度(中等度)まで行けば病院に行くようになりますが、
病院に行っても対処薬を出されて終わり・・・ということが多々あります
運営が投薬時は熱中症を疑います

III度(重症)になると自力で歩けません

多くの人は「熱中症になってから対策する」と言っていますが、自覚する人はIII度(重症)になってから慌てて救急車を呼んでいるので、手遅れです。
周りに人が居れば救急車を呼べますが、自力では電話出来ませんし、呂律が回らないので上手く喋れません。

頭痛が出ても痛み止めを飲んで終わり、体のだるさは何時ものことだと判断されます
吐き気や嘔吐や力が入らない症状が出ても熱中症を疑わない人が大半です

そうこうしているうちにIII度(重症)まで進行して倒れて救急車のお世話になります
「熱中症になってから対策する」と言ってますが、多くの人は対策せずにIII度(重症)まで進んでいる印象です


後遺症も出て来て、臓器不全が有名です(多いのは脳障害だそうです)
https://ubie.app/byoki_qa/clinical-questions/tnm99h7pes7r

高校のクラブ活動中に熱中症になってから寝たきり・・・・という報告も聞きましたので、油断してはいけません
(未だに昭和の価値観を持った人が指導していますが、昭和の頃と比べて平均温度が2℃ぐらい上がってきているので同じようにはなりません)


熱中症を夏バテと一緒にする人が増えて来ましたが、全く別の症状です
急激な暑さでやられるのが熱中症で、夏場に栄養価の少ない物ばかり食べて盆過ぎぐらいから慢性的な疲れが出るのが夏バテです(最近の日本人は慢性的に栄養が不足しているので、常時バテているのかも知れませんが)

ですので、熱中症の対策は短期間(数時間)に対し、夏バテの対策は長期間(半月~2か月)となります
時期的に夏バテ対策は梅雨時期から開始した方が良いです
最近は梅雨明けと同時に35℃超えの猛暑日が来たりしますので、突然の暑さにやられる人が多いです

急に暑くなることで不調が出ることは知られてきており、暑さに慣れると解決します(暑熱順化)
https://www.netsuzero.jp/learning/le15
夏場はシャワーだけの人が増えますが、湯船にシッカリ浸かって汗をかくようにしてください
それだけでも違います

特にコミケ前は2週間ほど前(7月下旬)から汗をかくように生活してください

水分補給も水だけではなくミネラルも必要です
水分補給がやかましく言われていますが、水分補給は経口補水液が良いですが、食事である程度水分補給が出来ます
胡瓜や西瓜などの夏野菜を食べてください


湿邪に関してですが、湿気が高いと上手く汗をかけませんし、汗をかいてもなかなか乾燥せずに雑菌の温床となります

汗が乾かない方が簡単なので先にコッチから

汗が乾かないと雑菌が繁殖してあせも(汗疹)になります
あせもは好発部位が決まっていて、肘膝の裏側・首元・ベルトの上など汗が溜まりやすい場所に起こります
痒くなってから慌てて来る人が多いです

理屈が簡単なので、汗を拭きとって患部を清潔に保っていればあせもは出来にくくなります
スキンケアが重要です
痒い時はあせもに効く塗り薬を併用してください


最近は言われなくなりましたが、汗をかいたら着替えてください
あせもが出来やすくなりますし、汗をかいた状態で放っておくと気化熱で体表が冷えて夏風邪をひきやすくなります

また汗をかきすぎると中が冷えるので、水分補給で冷たい液体ばかり飲んでいると胃腸が冷えて消化吸収が悪くなります
夏バテの原因になりますので、一日に一度ぐらいは胃腸を温める食事をしてください
ラーメンやコーヒー(ホット)では胃腸は温まりません


汗をかけない人が増えてきたという話を聞きますが汗をかけないと体温を下げれないという不具合も出ますし、それ以上に
体表に余分な水分があることで浮腫み、じんましんや頭痛や手足の冷えなどの原因になります

さらに冷房や朝晩の冷えが加わる(風邪・ふうじゃ)と体が冷えて風邪(かぜ)症状が強く出ます(水は身体を冷やす・過剰な水は身体を冷やし過ぎる)


以上の理由により、今年の夏は胃腸障害や皮膚炎やだるさなどの症状が強く出ると思います
スキンケアをしながら栄養剤を飲んで何とか乗り切ってください

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索