TYPE74RX-T 2019/04/05 07:24

No.6:Historb・制作編

予定より遅れてしまいました。すみません。

この話はタイトルが正式に「Historb」に決まる前からの話になります。
以前載せたシナリオノートやらマップやらの他に魔法やモンスターのデータを
書いた(この時点ではTRPG用)ものもあって、それを元に
何とかCRPGにできないものかと色々やったものです。

年代的にやはりBASICから手を付けて作ろうとしましたね。
それに際してBASIC用にこれとは別の小規模な作品を作ろうと考えました。

マップを作るのにまずタイルセット…つまりマップ用のドット絵が必要なので
ドット絵制作ツール自作してひたすらドット絵を打ってましたね。
ただ、当時はファミコンレベルのクオリティでもまだいけると思っていたので
アンチエイリアス(自分には苦手分野)のことを考えずひたすら作ってました。
草原、山、岩山、砂漠、海、沼地、橋、城、町、ほこら、塔…
作ってて楽しかったですね。
今は亡きPC9801で作ってたのでお見せできないのが残念ですが…

町の人のドットなんかも打ってました。
技術的に自分が動きつつモブキャラを動かすなんてできなかったし
当然キャラも主人公以外は正面のみ、マップチップにキャラ絵を重ねるのに
マスク画像を用意してXORだかしてやってた記憶があります。

で、次に必要なのはマップエディタ。
これは実際のゲームで歩きながらマップを作っていく感覚のもので
現代ならばマインクラフトがそれに近いかな?
あれの2D版、と考えて頂ければ。

ところがこのマップ移動、なめらかにスクロールしてくれないんです。
1ドットずつ移動させるのに時間がかかり過ぎるんですよ。
ファミコンですらあんな簡単にやれてることを、なぜPCではできないのか…
そう思ったものです。
まぁ、今となっては32x32キャラの640x480解像度だったし
当然と言えば当然ですけどね。

まぁ、そうやって作っていくうちにBASICの限界を知ってしまったんですね。
そこでまず断念しました。

時は流れ、コンピュータの専門学校に行ってC言語を習ったので
今度こそと思い、先述した2つのツールに加えバトルプログラムも組みました。
これが専門学校の卒業制作になったわけです。
もちろん別のRPGでしたけどね。

自分で描いたモンスターをスキャナで取り込んだりしたものです。
プライベートでも外付けHDDを初導入、当時10MBで何万もしてたらしいですが
自分のときは240MBで2万円代と、当時としてはコスパ凄かったですね。

ただ、やっぱりマップスクロールが32ドットスクロールのお粗末なもので…
素材制作、バトルプログラミング、クルマの運転免許取得、アルバイトを
並行してたもので、色々と精神的な負荷がかかり、夏場に拒食症を患ってしまい
仲間に迷惑をかけまくった結果、完成できずじまいに終わりました。

就職浪人時代、アルバイトをしつつRPGツクール2にも手を出しましたが
こちらは後の「天からの使者」に繋がりまして、RPGツクール2000で
完成させました。

…そして社会に出てボーナスでWindowsPCを買えるようになると
Delphi、F-BASICに手を出すようになり…けれども、当時はWindowsを
あまり理解できてなかったので一旦断念し、数年制作が止まったある日
セガサターンでBASICができる環境が生まれ、そこでやっとマップスクロールの
ノウハウが身につきました。しかし、ゲームの完成には至らず
HSPというものに出会って色々やってはみましたが、当然ダメで…

そして来る2004年、プログラムでツクールの仕様を変えられるという
RPGツクールXPとの出会いがありました。
当時は「これぞ我が求むるツールだ!」と思い、気合いを入れて
スクリプトを勉強しました。
「Historb」もこれである程度作ってたのですが、イメージ通りのマップが
作りづらかったこと…それ以前に当時はマップ制作スキルに
乏しかったこと…更には原作の設定を100%そのまま使うと
R-18作品になる他、えらいことになるので
(ヒロインに、さわりたいとこさわって云々なんて言わせられるワケねぇ…)
どうやって無難なシナリオに仕上げるかという作業もあり
制作は難航を極めました。
制作に時間をかけすぎて失望され、一部に相手にされなくなったことも
ありましたね。

そうこうしているうちに、新しいRPGツクールVXの登場です。
こちらは「Historb」のイメージに合致したマップが作れること
マップ制作がRPGツクール2000感覚で作れること…
更に作りやすくなっているので
制作ツールをこのVXに乗り換え、最終的に制作するツールとなりました。
ゲーム制作期間こそかかりました。
完成する前にRPGツクールVX Aceも出ました。
それでも諦めず作り続け、2012年6月、長年の夢がついに叶いました。

さすがにゲームとしては古くさいものでウケがいいとは言いづらく
人を選ぶ作品になりましたが、自分自身は作って良かったと思っています。

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