上顎 2023/07/29 18:00

ロボット少女は夢を見る - 制作記その25- ラスボスを作ったお話

ゲームで敵を作る際、大体ゲーム序盤の敵から作ります。

ゲームによっては
特定のギミックのために一部の敵を早めに実装したりもしますが、
普通は理由もないのに後半の敵を先に作りません。

しかし今回はストーリーの都合で、ラスボス(かもしれない敵)を
序盤イベントで出す必要があったのでそのお話です。


まず、ラスボスが序盤に出てきて
負けイベント的な戦闘が始まるゲームは結構あります。

私の大好きなマリオストーリーは一番最初の戦闘がクッパで敗北し、
クッパを倒す手段を探しに旅に出ます。

最近だと、ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム…
有名なオープンワールドゼルダの続編では
最初にラスボスが出てきて、前作で上げたであろう体力などが吸い取られて
ゼルダ姫もいなくなりラスボスを倒す旅が始まります。

これらが効果的なのが
「主人公に物語の目標を作れる事」です。

何の目的もきっかけも無いとイマイチ物語がパッとしません。

ですので
序盤にラスボスを出す→それを倒すことを最終目標に行動する
というのはありきたりですが物語を作るうえで有用な手段と言えます。


では、本ゲームではどのような理由でラスボスを登場させるか?

ストーリーとしては
主人公がゴミ山から目を覚ますところから始まり、

たまたまテレビでロボットバトルの大会を見て
そこでラスボスが優勝する姿が映り
「こいつと戦いたい!」
と主人公が言い出すところがゲームの始まりです。

主人公が戦いたがる理由はぼかしますが、
とにかくこのイベントでラスボスの戦いを見るというのが
ストーリーの始まりとして重要になります。

そんなイベントがつい最近まではこんな感じでした。

まさかのスキップです。
しかしこれには以下の理由があります。

・絵素材としてラスボスとその対戦相手のイベント立ち絵、
 戦ってる絵素材、背景、BGMが必要
・ラスボスのデザインが今後変わる可能性があり、
 その場合に上記の素材が作り直し

ですので今回の私のように
この部分だけ作るのを後回しは別に悪くは無いです。

悪くは無いのですが大きな問題があります。

それがデモ版作成です。
今後コンテストや一般ユーザーに遊んでもらうデモ版において、
このイベントスキップは流石に魅力が半減してしまう…

そこで今回、ラスボスを作り始めました。


ではラスボスはどのようにデザインすれば良いか?

昔読んだ本ではボスのデザインはシルエットが大事という話を見ました。

あんまり細っそりしたデザインよりも髪やマントなどで豪華にした方が
一見して「コイツは只者ではない!」と分かるので有用というお話です。

これを意識しつつ、
主人公と同じ人間の女性型でイメージカラーの赤と炎属性を盛り込んだら
こんな感じになりました。

空飛ぶオプションパーツやマントでシルエットはモリモリに出来たし、
おおよそイメージ通りにデザイン出来ました。

しかしイベント立ち絵があれば会話スクリプトが書ける他キャラと違い、
このラスボスは大会で戦っている姿が必要なため
さらに頑張って色々な素材を追加し、出来上がったのがこんな感じです。

イベントとしてはそんなに長くはないですが、
専用素材がたくさん必要で今までで最も大変なワンシーンでした。


ラスボスを早くに作ったお話いかがでしたか?

ラスボスと一緒に出てきたこの子は

やられ役…というかランキングNo.2の強いけど毎回準優勝なロボで
このロボが人型とは結構違った見た目にすることで
人間型のラスボスとの対比になっていたりします。

こんな感じで作りたい案や最終的に作るキャラクター像は決まってても、
しばらく出てこないであろう後半のキャラをゲーム制作序盤で作るのは
しんどいんですよね…

しかし今回はストーリー上、演出で必要なことだったし
そのために頑張って実装できてよかったです。

今後も大変な作業を乗り越えて、早くリリースできるように頑張ります!

それでは、また次回!

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