長時間のプレイとゲーム愛やセンスはあんま関係ないというはなし

それはゲーム愛の深さとはあまり関係ない

ゲーマーのなかには、1日に5時間同じゲームを
やっても平気な人がいる。

オヤカタは3時間くらいは平気で上海できるし、
格ゲーというジャンルの話でいいならば、
暇な営業日は一日中誰かの対戦相手をしているのだから、
10時間に迫る間プレイする。
そりゃあヘルニアにも差し障るわな、と。

オヤカタの体調のことはどうでもよかったね。
どうしてこんな体力がある人ばかりなんだろうか？

たとえばシューティングだ。
やりこみ勢のシューターを見て欲しい。
5時間、6時間、同じようにプレイしている人がいるだろう？

なぜそんなことができるのか。

自分のゲーム愛が足りないのか？
根性が不足しているのか？
センスの問題か？

とんでもない。

ゲームを長時間プレイするのは筋力の問題だ。

意味がわからないと思うけれど、
ゲーム筋と表現するのが手っ取り早いと思う。

要は筋トレと同じなのだ。
少しずつ負荷を増やしていって、
それが苦痛でなくなるまでやる。
それだけのことなのだ。

すぐに諦めてしまい集中力を切らす多くのプレイヤーが、
このゲーム筋を鍛える前にやめてしまう。
だからいつまで経っても継続して挑戦する体力がつかないし、
集中力もつかない。そして経験値がリセットされるのだ。

そもそも、だ。

オヤカタは5時間上海やってても、特段に疲れない。
格ゲー10時間だって、体力面の疲労はあっても、
精神面の疲れはほぼない。

これはシューターも同じはずだ。

つまるところ、ある程度までゲーム筋を鍛えると、
頭を使ったり、精神面で疲弊したり、体力を使う場面が
減っていく。

必要なところだけ集中すればいいし、
あとはなにも考えなくても慣れでどうにかできるのだ。
30分プレイしていて、集中するのはものの2〜3分。
そりゃあ当然、疲れない。

我々は二本の足で歩くとき、歩く方法を意識しない。
車の運転方法を四六時中考えながら運転しないだろう？
危ない！というときに判断するだけのはずだ。
ほかの場面ではなにも考えていないといっていい。

つまり、長時間プレイできる人はそれだけ
慣れているということ。
そしてこの慣れはある程度時間をかけないと達成できないのだ。
なのに、慣れる前に切り上げて、経験値リセットをするから、
初心者の人は毎回毎回必死こいて頭を使い、
体を使い、苦しんで、ゲームが楽しくない時間を過ごす。

本当にもったいないことだと思う。

オヤカタがよく口にする、

「一度、度を越してやってみろ」

というのは、自分の限界を少し超えるくらいまで我慢すると、
次からすごく楽になるから、
いまほんの少しがんばったほうがトータルの苦労が減るよ、
ということなのだ。

まあ、目先の苦労を選び、後の憂いを廃する人なんて
少数派なのかもしれないけれど……

ゲームのセンスがあるといわれる人たちのほとんどが、
この「度を超えた努力」のゾーンをすばやく超えて、
あとは試行回数やポイントポイントの練習をするだけに
しているのだ。

だからこそ効率的に上手くなるし、
疲れないから人様よりずっとたくさん練習できる。
だもんで、あっという間に上手くなるのだ。

ゼノンの矢という言葉があるけれども、
「目標の半分までがんばろう」というような計画では、
永久に目標には辿り着かない。
目標の半分まで進んだとして、再度目標を立てるときに
「半分まで進もう」と決めれば、
ゴールは無限の彼方になるからだ。

限界を超えた先に設定しないことには、
人間は永久に次にたどり着けない。

ゲームが上手くならない人や、
ハマらないままに苦労している人の多くは、
このことを知らないように思える。

運転免許試験のマルバツ問題も、
センター試験や宅建、司法書士の択一問題も、

間違えない問題は解き直さないだろう？
毎回参考書を頭から全力でやり直すなんて
非効率なことはしないはずだ。

やらなくていい努力はやらない。
必要なところだけ集中する。

この取捨選択ができるようになるまでやっておくのが
本当の効率のよさだと思うし、
こうすることで「ああやればできるようになる」という
自信もつく。

ゲームをただの暇つぶしにやるのは非効率的な自殺だと
オヤカタは思っているから、せっかく寿命を消費して
やるんだったら何かしらの体験や知見を得たい。

そんなとき、ゲームでこうやってがんばったからできた、
仕事でも勉強でも、きっとこうやればできるんだ、
と思う成功体験にしてもらいたい。

ゲームを長時間やれるのはセンスじゃない。
というおはなしでした。

まあ、なかには30時間配信とかしてる人もいるみたいだけど、
あそこまでになると人間の代謝の面でかなり特異体質だよな！