Huyumi 2021/06/10 21:50

ブレイカーハーツ「未実装テキスト」

はじめに

 「ブレイカーハーツ」の未実装テキストを公開します。

 尺が足りなかったり、使いどころがなかったり、そんな理由達でボツになったものを少しでも楽しんで貰えるかなと再利用。
 見れない部類……質が極端に低い物はなるべく除外していますが、まぁそんなのが入っていたり、本編らしくない物があっても大目にみてください。

 あくまで作品外コンテンツ、というか作品に入り切らなかった以上、ただの「ふゆみポエム」です。

 あと例によって14000字ほどあります。お好きなようにお付き合いください。

 「>」は選択肢。
 「/」は記事公開するタイミングで好きに付けたコメントです。
 あと細かいところはノリでなんとか。

 好きに茶々入れてたり、開発時の構想なんか語っていたりします。
 一応ネタバレ注意です。三種類のED触ってないと所々(作者のコメントが)危ないかも。


フレーバー系

 発言者(?)が想定出来るものは分類分けします。


・トウカ

歩け、憎悪の果てまで。

人の愛を知りながら、私は今日も憎悪と踊り続ける。

悲しい話だ、どこにでもありふれている、本当に悲しいお話。

どうか私の頭の中で死に続けてください。
あなたが思い出になってしまわないように。

強くなりたいと願うことは、今の自分が弱いと認めることだ。
なら、勝ちたいと負けたくないは、同じ勝利を目指していながら何が変わるのだろう。
たぶん、今の私には、そっちのほうがとても大切。

誰かが望んだ明日を踏み躙って生きて行く。
だって今日という日は、何時かの私が望んだ日だったはずなのだから。

正しいことは正し過ぎて――痛くて苦しくて、誰も着いて来れないよ。

この涙は悲しみじゃない。
この涙は、憤怒と、憎悪と、絶望が流した物。

血溜まりから響く慟哭が忘れられず、今日もボクは血を流して戦い続ける。

誓うよ。君の血で濡れた刃に。
絶対にその死は無駄になんてしないから。

あなたは血の香りを知っている?

違うよ……そうじゃないんだ……。
ただ、私と一緒に「世界を滅ぼそう」そう言ってくれるだけでいいんだ。

怒りの炎で前進する度、宵闇の隙間で不安を抱く。
この激憤を失ってしまったら、私は生きられるのかな。
生きていたとして、今までみたいに輝けるのかな。

ただ敵を排し、シンズイへと辿り着くだけならば、きっと私達のような人である必要は無かった。
けれど私達は人間で、機械でも兵器でも無いのだから、そこにシンズイの真意がある。
意志ある存在が辿り着かなければ、シンズイに価値が無いと、私はそう思うのだ。

一太刀目で腕を落とす。二太刀目で脚を削ぐ。
あとはもう、首を刎ねるなり、心臓を潰すなりすれば、戦闘は勝利を迎える。
けれどそれは酷く難しく、故に成せるなればそれはもう修羅に違いないのだ。

私がやる。
全ての咎と罪を背負いて私が成す。
功績が欲しいのであれば持っていけばいい。ただ自らの脚で歩むことを放棄したことだけは忘れるな。

誇らしげに咲くその笑顔の花が、何より痛ましかったから。
私は彼女を裏切り、その身を救うため刃を向けたのだ。

戦う意味を忘れたら殺戮者でしかない。
戦う意味を初めから知らない私達は、一体何者になら成れるのだろうか。

身体も心も擦り切れているのに、時折、それでも止まらない自分が私が居る。
人々はそれを、魂の活力と呼ぶのだろう。
私はそれを、妄執としか呼べないけれど。

怒り狂え、憎み続けろ、恨みを重ねろ。
そう。お前の正義にとって、私は正しく悪なのだから。

悔いるなら始めなければ良かった。
故に、始めるなら、悔いてはいけない。

その意思を、お前が――いや、誰にも、そう決して誰にもッ!
否定する権利など無いのに、よくも人が当たり前に持つ尊厳を踏み躙って吠えたな!!

様々な感情を武器に込め突き立てられ、冷たくなる血潮が体から流れゆく。
それでいいんだって思った。私は最期に、また別の正義を感じたのだから。
 /下の圧縮

憎悪、否定、怒り。
様々な感情を武器に込めて突き立てられ、冷たくなる血が体から流れゆく。
それでも構わないと思った。
何故なら私の瞳は、最期に正しさを映していたのだから。
 雛形
 『Lobotomy Corporation』大きくて悪いオオカミ
 「それでも構わないという気がした。自分は大きくて悪いオオカミなのだから。」

どうして私は、世界に一人しか居ないのだろう。

刃を交えて初めて、あなたの気持ちがわかった気がした。



/トウカに似合うのが主人公なのか、ラスボスなのか選手権。



・シズク

・ハートブレイク
心臓を貫けば生き物は死ぬ。ならただそうすればいい。
心臓がダメなら頭を潰せ、肉体が弱点では無いのなら根底を崩せ。

――わたしの一番大切な物は、なに?

 /シンプルな物で統一することになったので没ですが、最後の一文がお気に入りなのでここに。


ただ生があるだけで幸福だったのに、どうして人はそれを忘れたのだろう。

幸福の意味すら知らないくせに。

夢を見るように死なせて欲しい。
目を開けて生きるには現実など苦し過ぎるから。

お前がそうしたいと願ったんじゃないか。

理屈が無ければ歩くことも出来ず、心が無ければ這うことすら叶わない。
そうしてわたしは明日も諦め続ける。日々の価値も知らないままに。

あまり弱者を舐めるなよ。
物語に番狂わせは多く、そして事実は奇を多く。
それがどういうことかわかるだろ、なぁ?

ねぇ、それ善意じゃなくて殴ってるって言うんだけど、知ってる?

それを救いと呼ぶのか。
そうか。お前はそういう人間だったんだな。

たった一歩。それがあの世までの距離。
わたし達は日々、いつでも死ねる選択肢と向き合いながら生きている。

弱者に選択権は無く、それの、どこが、罪では無いというのか。

感傷と共に生きて、感傷と共に死のう。
それが我々の生き様だ。

誰かが泣いているからは、君が泣かない理由にはならないよ。

思い返せば、つらい時いつだって、沢山の敵の中から誰かが手を差し伸べてくれていた気がする。
でも追い詰められて余裕がない時、そんな手に気づけることなんて出来なくて、強引にでも助けて欲しかったと少しでも思ってしまえば、多分新しい敵が増えるだけだったと気づいてしまって。
そう考えたのなら、今こうして落ちて行ったのは、必然だったんだって、そう、決めた。

残虐性は悪意では無く好奇心が生み出す物って知ってた?

ねぇねぇねぇ、知ってる? わたしは知らないのだけれどさ。

覚めない夢を見せてやる。

・混乱?スキルのフレーバー
仕組みは単純。わたしの感覚と経験を共有するだけ。
不思議だよね、これで相手は壊れるの。
負荷が凄いわけじゃない、わたしが強いわけでもない。
当人以外にその人生は背負えない――それだけの話よ。
地獄へは善意の道で出来ている。
忘れていないわ。忘れていない、ただそれだけ。
 /初めは状態異常入れようとかも考えてたんですけど、ちょっと作ってみて複雑過ぎることがわかったので、要素を少しでも削り、状態異常は最小限で、敵の数やAIの種類もなるべく減らしました。
 /あと攻略法のヒント、導線として「火属性で殴るわけじゃないけど、トウカを活躍させたらいいよ!」といった合図として、全体的に耐性は高いけれど、火属性だけはちょっと低い、みたいな要素も入れたりしたんですが、気づいている人はいたのだろうか(フィードバックが無い)

死んでしまえたのならそれでいい。
生きたまま死ぬよりかは、遥かにそれがいい。

安心して、ただ地獄を望めばいい。
それだけで、影の中に居る英雄達に光が当たるのだから。



/シズクは鬱屈とした物や攻撃的な一面があまり出ないように気を付けて、その結果ここに封印されることになったんですね。
プレイヤー以外に噛みついてもプレイ感を損なわせる結果になると思ったし、そうした一面を見せない存在がシズクなのだから、と。

なので贖罪の記憶周りは確定でシズクが爆発するのでわたしの心臓に悪いです。
あとどうしても彼女が許せないラインとして「逆鱗」はあるべきだと思ったので、メグミとトウカもたまに爆発します。
逆にフウカとナルは攻撃的な様子や、皮肉もまるで言わなかったり。



・メグミ

醒めない夢を見続ける。

もしあなたの温もりを知れたのなら、私はただ愛することだけが出来たのかしら。

誰かのために生きるのなら、きっとその最期は、誰かのために殺されるのだ。

誰かのために生きて、誰かのために殺されよう。

きっと願いは叶ったのだろう。
だからこんなにも胸が満ち足りているのだ。
……もしそうでないのなら、一体願いとはなんのために存在しているのか。

あの頃は良かったわ。
――だから、これからも私達の手で、良くしていけるはずよ。



/夢見がちで、理想主義。
思いつく限りの強さと、一握りの弱さでメグミは出来ています。
その結果わたしにとって度し難く、理解出来ない存在になりました。

わたしにとってお姉さんキャラとはどこまでもそのようなもので、それでも彼女のことが好きと言ってくれる人が居て良かったと思います。



・フウカ

思い出って、暴力によく似ているわ。短時間で、とても効果的。
そう、短いの……ずっと――ずっと、続けば良かったのに。

立ち止まるな、振り返るな、思い返すな。
――ぜったいに、それらが大切な物だったって、気づいてしまうから。

私を傷つけて、あなたの証明そのために。

教えてよ、思い出に勝つ方法を。

毎日幸せだと言いながら、一度も立ち止まろうとしなかった事があなたの罪よ。

声が、聞こえた気がした。そんなこと、あるわけがないのに。
聞いたことのないあの人の声。多分それは、私が望んだ物。
あの人にそう言って欲しいと私が望んだ物。だから、立ち上がる。

挟間で私を呼ぶ声が聴こえる。
 /そうして少女は孤独の海へ深く潜る。

好きじゃないよ。大好きよ!
 /真っ直ぐばんっ! とぶつかって来ることが彼女の強さであり、魅力であったのだなと改めて。

たとえばこの槍が全てを貫くとして、私は己の想いを貫き通せない。
たとえばこの刃が全てを切り裂くとして、私は大切な人を守り切れない

神も霊も信じていない私だけれど、信じる誰かを否定したくはないと思う。
だってそうしないと、私が大切にしている何かが視えなくなってしまうような気がして。

「またね」は美しい言葉。
再会を望むということは、そういうことなのだから。
 /なので、最期には絶対に言わないようにしました。
 /そんな虚飾で誤魔化さず、しっかりお別れするために。

扉を開けると彼女が居る。毎日居なかったはずの彼女が居る。
そんな日常が、何よりも心地良くて。

ごめんねって言って、許すよって返って来るのが友達だと思ってる。

ごめんねすら、もう届かなくて。

・メグミへ向けて
あの人は弱い――えぇ、そんなこと、よく知っているわよ。
でも、だから? だからこそ、よ。
弱いと知ってなお、強者に挑む覚悟。
痛いと叫んで、それを仲間には味合わせてはいけないと。
恐怖で芯が震え凍えるのに、温もりを求めて動き続ける。
彼女は弱いわ、弱くて弱くて、どうしようもなく弱くて。
――だから、敵わないのよ。

あなたは私達の憧れだった。
頼もしいお姉さんで、家事も上手だし、みんなのことを気に掛けていて。
戦闘でも頼もしかったわ。いつでも最前線、攻撃も防御も堅実で。
誰よりも正しくて、誰よりもポジティブで、誰よりも人の輪を大切にしていた。
だから、ね。最後に言わせて欲しいの。
――ふざけんじゃないわよッ!?
私達が本当に大切で、認めてくれていたのなら、頼ってみんなで背負うべきだった!
あんたの仲間を、舐めてんじゃないわよ!!
 /Bでこんな感じで殴り合う展開も考えていたんだなぁ……。



・ナル

全ての失敗を忘れたいですか?
あとに残るのは、未熟なままだったあなたですが。
 /開発初期では全然言う言葉だったのに、リリース時点では絶対に言わない言葉になっていたナルちゃん。
 /どんどん幼く――というか、成長前に変わっていったのは、まぁ必然だったんだろうなぁ。

教えてください、狂える方法を。
それがあれば、私も彼女達に近づけると思うのです。

私を愛してください。
彼女達を愛してください。
何よりも、あなた自身を愛してください。

どうか仲良くしてください。それが手向けになるのでしょうから。



・不特定

幸せを望んだら、ダメですか?

幸せになっちゃ、ダメですか?

無理解の比翼連理、墜ちるのも必然と知らずに。
 「共依存にすら成れない依存だ――馬鹿者め」
 /初期構想としては武器が入れ替えれるようになって、各キャラの性能が変わる予定でした。
 /これはフウカの比翼連理が変わった後のテキストをイメージ。
 /死ぬほどコスト掛けて作った戦闘部分ですが、どちらかというとこっちがメインではないし、現状だとリプレイ性は不要だなと思って全部廃案になりました。

その純真な志が間違っている物だと、一体誰が言えるのだろうか。

その組織の理念が間違っている物だと、一体誰なら言えるのだろうか。

どうして、と問う度、考えることから一歩遠のいた。
なるほど、と決める度、眼を曇らせ真実が一つ消えた。

悲しいことが多過ぎて、涙以外の顔を忘れてしまった。

天は人の上に人を作らなかったかもしれないが、人は自分より下の人間を生み出す。

純然たる祈りこそ、英雄を殺すに相応しい。

短所を自覚するのは特技になり、短所を誤魔化して成果を挙げられたらそれはもう才能だ。

過去は変えられない、現在はすぐに過ぎ去る、未来はわからない。

過去を抱け、現在を生きろ、未来を変えろ。

振り向いて欲しいと願った時点で、それは愛じゃない。
お互いが向き合わなければ愛し合えない。

もう少し強かったのなら。
もう少し早く辿り着けたのなら。
詮無き事ばかりが頭を埋める。
そのどちらでも無かったら、今こうなっているというのに。
他の未来があり得なかったから、何も掴み取れず押し付けられているだけなのに。

嘆きに他者を巻き込むな。

危険を冒す者で冒険者。

それを私は~~と呼ぶのだよ――ッ!

それを人は、正義と言うのだよ。
 /割と汎用性あると思って保存していたんですが、最終的には英雄の記憶で加工されセリフとして扱われました。
 /英雄の記憶、断トツで人気な記憶のようで、他記憶が結構初回強行した中、英雄は二度ほど初期からリメイクされています。
 /かなり説教臭くなる、かつ上手く扱えば面白くなるテーマだと思ったのでコスト掛けたのですが、それが無事叶ったようで何よりです。

用意されたたった一つの答えって、そんなに大切なこと?
それぞれが抱く正しさ、当たり前の解釈よりも本当に?

虚ろな夢の中。

自戒ロジック
 /前作で「自壊ロジック」があったので、今度はこっち入れようとしたけど入らなかったよ……。

愛情/哀情

協奏/狂想
 /同音異義語っていいよねシリーズ……ナル周りぐらいでしかやってなかったな?

思い出は遠く、現だったかも不確かで。

敵も居らず、理解者も居なくて。
夢も見なければ、絶望に溺れることも無く。

作られた奇跡
 /めっちゃエモくない??

誰かを幸せにしたいのなら、まず自分が幸せになることから始めようか。

正義ほど、暴力を快楽に酔わせる存在は他に無い。

醜きモノを前にした時、人は最も冷静になれる。

報われて欲しいという想いほど、謙虚で強欲な願いは無いだろう。

自らを正義と信じる事こそ、醜き悪行を成し得るに相応しい。

その言葉が偽りでないのなら、何時か届くはずだ。

現実は嘘をつく。それはもう、フィクションよりも多く。

ねぇ、自分と同じ人間を殺して、自分だけが幸せな死を迎えられると本当に思っているの?

人の価値は均等ではない。
可能性こそ均等だが、その違いを、間違えてはいけない。

夢ならば醒めないで欲しかった。
たとえそれが現実に対する酷い裏切りになったとしても、向こう側でしか得られない物があまりにも多過ぎて。

今を作るのは生きている人間であり、未来を作るのは強者だけだ。
それ以外の人には、きっと何も出来ない。

世界は悪意で満ちていて、善意がいつもそれを切り裂くけれど、世界を作るのは常に善意でも悪意でもない別の物。

正義、信仰、平和。
多くの血が流れる時に誰かが叫んでいる言葉。

努力が必ずしも報われない物だと知ってから、頑張ることが怖くなった。
結果のために頑張る、それが全てでは無いことを忘れて。

想像力を欠いたのなら、人は恐怖を克服出来たのかな。

気づけばあの日にまた会えることを待っている。
そんな日など、あり得ないことだとわかっているのに。

不満があれば改善すれば良い。
わからなければ調べれば良い。
何処にも無いのなら作れば良い。
停滞こそが、人の死なのだから。

血より冷たく、命より重く、あなたより遠い一撃。

綺麗事だけで善人を守ることは出来ない。

星を忌む。

理想の挟間で、夢を見る。

零れ落ちた物が多過ぎて、どちらが本物か忘れてしまいました。

希望が無ければ立ち上がれなかった。
絶望が無ければ前に進めなかった。
どちらも無ければ、きっと私はあの日に死んだままだった。

人は過ちを繰り返す。
過ちと寄り添って、明日へ歩きながら生きて行く。

めでたしめでたしで全てが終われば、なんて都合の良い世界なんだろう。

夢に正しいも過ちも存在してなるものか。

その嘆きが、紛い物でないのなら。

停滞を認めた存在は人に在らず。
進展を辞めた存在は人に在らず。

後悔など、忘れてたまるものか。
その嘆きが私を強くする、いつか潰れてしまうその時まで。

罪すら覚えていないのなら、一体その身は何を覚えているというの?

罪すら覚えていないのなら、この身には一体何が残るのだろうか。

守るために殺さなければならない。
その生命の業から目を背け続けていては、届かないのは必然で。

叶わぬ理想など、抱えているだけで重みにしかならない。

重ね続けても届かなくて。




セリフ、イベント系

・トウカとフウカって名前が似ているね
風「……。
火「……確かに!
風「え、今気づいたのっ!?
火「う、うん……。
風「まぁ、あたしは"フーカ"ってイントネーションで、あんたは"ウ"を発音されることが多いから、気づかなくても仕方、ない、の?
火「でも一文字しか違わない次元とは思ってなかった!
風「一文字違うだけでも十分なのかもね。んで、改めて名前が似ていることに感想でもある?
火「……。
 ……ボク達、四名の中では一番正反対の性格してない?
風「今まで気にしなかった理由はそれかもね。

/Twitterで軽く話したんですが、開発半年ほどでこの事実に気づいた時には完全にホラーでした。
/作中でネタにしようとも思ったんですが、そんな尺は無かったし、ここから面白い話題に繋げられそうになかったので没。


・シズク
ブレインの声なんて聞こえない。
姿も見えず、思考も理解は及ばない。
でも、このちっぽけなぬいぐるみを通して。
あなたの、温かい想いを感じるよ。



・プロフ渡しバレ
 そういえばプロフィール作っても面白いなぁとか考えてたなぁ(前世の記憶レベル)


>フウカの部屋って~なんだよね
 そうよ。
 ……ん? 待って、その情報どこで知ったの?

>他の子に教えてもらった
 シズク辺りが言っちゃったのかな……ま、いいんだけどさ。
 この辺ちょっと気を付けて欲しいよね、プライバシーなわけだし。

>ナルがくれたプロフィールに書いてある
 は!?
 え、ちょっとっ! そのプロフどこにあんのよ!
 ここ? それともここか……?
 くそ、何処にも無い。ブレインに直接見せたのか、あたしらの知らない"送り方"をしたんだな……。
 一緒に行くわよ、もちろん、ナルの場所に。


無「あらあら、どうかなされましたか。血相を変えられて。
風「どうかされたじゃないわよ、あんたがどうかしてくれたんじゃない!?
無「はて、害は与えないよう人一倍気を付けている自覚があるのですが。
風「あんた、あたしのプロフィール、コイツに渡したか見せたそうじゃない。それも個人の部屋なんてプライバシー入ってるやつ!!
無「……。
 ……どうして、わざわざ言ってしまうのですかね。
 真実を告げて、一体誰が救われましたか? それともこの混沌とした状況を生み出して、あなた様は満足なんでしょうか。
 まぁいいです。
 フウカ様、今回の件は事実です。
 けれどブレイン様に求められたわけではなく、私から率先して皆様のプロフィールを渡すか相談したんです。
 どうか責め苦を与えるのなら、このナルにお願い致します。
風「――っ
 どうして、どうしてよ。
 どうしてあんたはそこまでしてコイツを庇う? どうしてブレインはそんなに……。
 ……いや、もういいわ。
無「処断はお決まりに?
風「違う、もう怒ってないってこと。
 そうよ、私室の情報ぐらいで頭に血を上らせる必要はどこにも無かったわ。
無「つまり咎め無しと。
 やりましたねブレイン様、私達無罪、ぴーすぴーす!
風「――少しは反省しろ!
 まぁいいわ。その、本当にデリケートな内容は渡して無いんでしょ?
無「スリーサイズなどでしょうか?
風「あと体重とかもね。
無「はい、それはもちろん。私も女の子ですから。最低限守るべきラインは知っています。

 まぁブレイン様はスリーサイズを知りたがっていましたが。
  過去の選択肢依存?


/ぴーすぴーす!
/ちょっと二人共本編よりとげとげしている感じですね。
/結構他にも見れるところが多くて死蔵するには勿体無い。


・ハードモード
>ハードモードはないの?
ナル「……。
……どうして、私に訊くのでしょうね。どうして私に訊けるのでしょうね。
ええと、ハードモードでしたか。
システムのどこにもそれらしき物は見当たらないんですよね。
ならば任意で挑む物になるでしょう。そうですね、具体的には、ショップの未使用……とか。
はい、出来ますよ。クリア出来ます。
これは保証します。だって、そうでなくては構造がおかしいのですから。
もし興味があればご自由にどうぞ、ただ私は――いえ、何でもありません。詮無き事です。
出来れば、あなた様がそうであろうと察しながらも選び取ってくれるなら、せめてもの救いになります。


/ナルは結構ボツテキストあるんですが、見れたものじゃないので何とか大丈夫なものをチョイス。



・呼び方
一人一つ、プレイヤーに対する呼び方が変わると面白い?
トウカ:レイン
シズク:ブレイカー
メグミ:ブレイン(名づけ親
フウカ:レン
ナル:入力したもの?

特別な呼び方は二人だけの時だと、特別感がより出るのと、プレイヤーに自分が呼ばれていると認識しやすく、呼ばれ方を覚えるコストが無くなる。
また特別な呼び方をしていいか、プレイヤーに承諾を得ること。選択の重みは強い。


/と、初期構想でこんなのもありましたがコストカットでなかったことに。
/トウカ辺りは本編にも名残があったり。
/こうして振り返ってみると……シズクの速度遅いってほんとかよ?



・フウカ延命ED
>まだ一緒に居たい
――ねぇ、ブレイン。
この終わり、あたしの死ってさ、多分耐えようと思えば耐えられるんだよね。
ただその抗いが、摂理に反しているがために、尋常じゃない労力を必要とするだけで。

労力って言ったらちょっと伝わりづらいかな。
痛み、疲労、虚無感、これが伝わりやすい?
眠りたい体に、無理をさせて起き続けたら苦しいよね。
それの延長線上。死のうとしている体に生きろと意思で命じたら、それこそ死んだ方がマシな苦痛がどんどん強くなっていくけど、一分、十秒は死を遠く出来る。
あとはそれを繰り返すだけ。私の意思が砕けるまで。そうしたらずっと一緒に居られる。

ねぇブレイン、もう一度訊くよ?
あたしにさ、死んだ方がマシって思いを味合わせてまで、少しでも一緒に居たい?
もしそう願うのなら、あたしは覚悟を決めるよ。
あんたのために、死の向こう側を歩き続ける。


>一緒に居たい 数回目
ギリ――ッ!
チッ、ジャリ――。
――。
――ぺっ。
ごめんね、不快だった?
ちょっと、奥歯が耐えきれなかったみたい。
痛みに耐える時に結構歯を食いしばるんだけど、まぁそれで負荷が掛かり過ぎたいみたい。一本か二本砕けたわ、おかしいわね、普段上手く洗えてなかったのかな。


>一緒に居たい もっと!
グ――! うっ……オエ゛――!!
――。
……うっそ、血、吐いたんだけど。
吐血ってマズいんじゃなかったっけ、内蔵が致命的な感じで……いやまぁもう中身はぐちゃぐちゃでどうなっているかわかんない感じだから、当然っちゃ当然だけど。
ははっ……本格的に後戻りできない感じがして来たわね。まぁ初めから戻るつもりは無いんだけど。






/といった感じで、フウカのEDにあらゆる苦痛に抗いながら寿命の向こう側を歩き続ける延命EDというのが初期構想にあったりしました。
あまりにも凄惨でボツ――というわけではなく、単純にコストカットの対象だったり、フウカを特別扱いし過ぎると思ってなかったことに。

一緒に居たいと選択するたびにフウカがぐちゃぐちゃになりながら、日常のこと少しでも楽しそうに話し、フウカは折れないし、ブレインも最後まで折れなかったら、UIや背景などが壊れ始めて世界が先に終わる……というEDを想定してました。

エモいですよね、わたしは人の心が無いですね?

6000字ぐらいしっかり書いてて、後々書き足そうとワクワクしていましたがボツ。
あとわたしの信条で追加シナリオなどはまず無いです。
リリースした時点が全てであるべきなんだ。



・永遠という死
「変化は死だ。自壊を繰り返し、いつか完全に止まり切るまで死に続けるということだ。
けれど、停滞を望むのもまた死だ。変わらぬ物が生きていることなど無いのだから」

「でも死にたくない。死ぬぐらいなら、変わらないままで一緒に居よう、ずっとに」

「ごめん、ボクは死にたくない」

「死じゃない!独りなら停滞かも知れない。でも二人なら、変わり続ける!
身体は変わらなくても、心は変わり続ける!」

「ボクは君のことが好きだ」

「……」

「ボクは、君がボク以外とも関わり合って生きて行くのを見たいんだ。
ボクは、君以外を殺してしまうことが嫌なんだ。ボク達だけが生きるとはそういうことなんだ」

「……。
……それは、ズルいよ」

「どうして?」

「あなたはもう決めている。あたしがそれでもと、永遠を望んだら決めている」

「キミを置いていく」

「悲しいくせに、苦しいくせに。
それでも自分がそうしたいからって、あたしにそうさせたいからって――
――そうして、あたしを独りに殺すんだ」

「うん、殺すよ。大切な君のこと、永遠で殺すよ」

「なら着いて逝くしかないじゃない。
あたしは独りは嫌だから、他の全部が死んでしまったら、あたしが生きていても何も嬉しくないのだから」

「ねぇ、一緒に死んでくれる?
ボクと同じ時間を過ごして、最期にやっぱり生きたいよって泣きながら死んでくれる?」

「……うんっ あたしを――殺して?」


/というテキストを次回作こんな感じ! ってTwitterに公開しましたが、結局使われませんでした。
一応記憶イベントの種だったんですが、まぁ本編も大体こんな感じだったな!(暴論



・死の記憶
フウカ「
誰かの死って、なんなんだろうね。
身近な人が亡くなったら悲しいのはわかる。
でもそれってさ、もう二度と会えないと思った人と何が違うのかな。
仲良かった子が少しずつ疎遠になって、もう連絡取ることも、顔を合わせて会うことも無くなる。
そう確信した時、アタシの中じゃその人は死んじゃうのと何も変わらない。
もう会わない、関わらない、そう決めた相手は、アタシが殺したのと何も変わらない。
アタシにとって死別は特別なことじゃない。日常で何度も何度も繰り返された当たり前なこと……寂しいね。


/深く語るとこうなるのだが、本編ではさっくり圧縮されてセリフの一つに使われただけでした。




# 普通の記憶
トウカ「
ボクは、毎日毎日を必死に生きているよ。
明日世界が終わったとしても、少しでも悔いが無いようにって。
一日を過ごすたび、死に一日近づく。それを理解しているつもりだから。
だからね、お正月に「あけましておめでとう」って挨拶もよくわからないんだ。
ボクからしてみれば昨日や去年となんら変わらない一日、抱負とか言われても困るよ。普段背負うと思った時に背負って、敢えて口に出す必要も無いと思っているから。
せっかくだから声に出そう? せっかくじゃないと頑張るって言えないのかな。
誕生日もそう。生まれた日、一年生きた証――だから?
一生で今日という日は他に無いんだよ? 一年なんて区切らなくても一日一日生きていることはとても大切なことじゃない。
……ボクが変わっているというのはわかっている。
きっとみんなにとっては、何かきっかけが無いと意識しないことで、常に意識し続けているボクが異常なんだ。

# 普通の記憶
シズク「
普通ってなに?
わたしはその人が、そうであってほしいと願う物だと思ってる。
変わっているってなに?
その人が、そうじゃないからと呼んでいるものじゃないの?
だからね、わたしは。
みんな普通か、みんな変わっていると思っているんだ。
性別、人種、趣味、体系。家族関係に経済状況、特技から嫌いなものまで。
同じ人なんて、何処にも居ないよ。


/こんな普通なタイトルしておきながら、会話内容のカロリーがどうしても重くなる時点で今回は"詰み"だったんだ。




水「どうも、母乳が出ない方のイタズラ娘です」
風「アタシが母乳――出ない、出ないからね!?」

/ちょっと下品だったのでボツですがお気に入りです。
/もうちょっと性的にオープンな作品になったらありだったんですが、その辺思ってたよりガチガチになりましたね。



・哀しみの意義
地「哀しい物語にばかり触れていたら、心が病んでしまうと思うのだけれど。

火「哀しさを理解しなければ、自分も誰かも救えない。
目を背けて堪えるだなんて、いつか後ろから刺されるのだから、哀しさに背中を向けるのではなく、寄り添って手を差し伸べ、良き隣人で在りたいと、ボクは願う。




「どうして死にたいほど苦しいと相談しなかったの?
「……お前みたいな弱者の心を蔑ろにする問いかけをする存在に出会わないためにだよ。

「好き放題妄想を語りやがって、お前に、わたしの、何がわかる。
「わからなくて、わかりたいから、こうして頑張っているの。

「逃げても何も得られない。
「何かを得るために逃げている人なんて居ないよ。


/あえて発言者を記載せずに、お気に入りを。
/誰かを救う物語では無かったのですが、もしそうであるならそれも面白かったかなと。




メグミ「英雄に、成れたわ。困っている人を助けることが出来たの。
とても――毒だと感じた。
誰かのためにという行動が実を成したその果実は甘過ぎて。
もう一度、もう一度助けたい、英雄になりたいと思ってしまうの。
誰かを助けたい/誰かが不幸だ そんな歪な始まりの願い。なんて、醜い。
幸福を増やすよりも、不幸を減らす方がどうしてこんなにも。

/幾つか進捗で公開されていた中で、没になった一つです。
/尺が無かったのもあるし、でもたぶん一番は、メグミの割に現実見ている感が強かったからかな……!




風「どうして世界から争いは無くならないのかしら。
水「きっと誰もが平和を望んでいるからだと思うよ。

/好き(自画自賛
/基本的に自分が好きな物じゃないのと、誰かの好きにもなれないです。
/胸張って拗らせて生きて行こう。



 ラスボス辺りの掛け合いシリーズ。

・トウカ
力を貸してシズク。全てを私達で壊すんだ。

力を貸してメグミ。一番を決めるために。

力を貸してフウカ。沢山のことを知るために。

・シズク
力を貸してトウカ。きっとこれしか、もう他に無い。

力を貸してメグミ。本当に大切な物を守るために。

力を貸してフウカ。わたしが、わたし達であるために。

・メグミ
力を貸してトウカ。悪を断つわ。

力を貸してシズク。悲劇はここで終わり。

力を貸してフウカ。みんなの未来のために。

・フウカ
力を貸してトウカ。光は生み出せる。

力を貸してシズク。全て救って見せるから。

力を貸してメグミ。抗うための力を。


/汎用性ありそうで使い道はなかった。

似たような物で結末の記憶のテキスト集が存在していて、
「Twitterであるようなチャート辿る性格診断みたいで、完成度も高いなー!」
と満足していたんですが、使い道が無くてボツになりそうな中、まだ空いている結末の記憶と目が合いました。




おわり

 ということで、未実装テキストの公開でした。
 これでも三割ほどで、残り七割は見れた物じゃなかったのでこのまま封印することにします。

 ブレハのテキスト量はほんと多くて、ただそれでもワンプレイでは読む量が少なくてそれほど大変ではないように仕上げました。
 大体読まなくていいフレーバーだったり、あとはイベントの分岐ですね。

 初めから終わりまで決められていて、プレイヤーが自由に動けない世界で、少しでも自由を感じて欲しいため、プレイ感の無二感に繋げるためのほぼユニークテキストという仕様だったんですが、実際プレイしてみて会話がやたら自然だなぁと感じるぐらいで、周回して初めて気づくと思うので多くの人にとっては無用なコストなんですよね。
 むしろプレイ感をユーザー同士で共有出来ないデメリットが生まれるのではないかと初期で気づいてはいたんですが……まぁ走り出したら止まれない。


 未実装テキストは大体こんな感じで、ちょいちょいお気に入りを載せる感じでしたが、本編実装済みテキストはほぼ気に入っている物なので、振り返りたい気持ちは、ある。
 ユーザー間でわいわいしている中、わたしも途中してお気に入りのテキストやイベントを語りたい気持ちまであるのですが、色々と実現不能なので見える範囲で今回のテキストでこれが良かったとか、本編のテキストで改めてこれが好きとかがあれば、ここのコメント欄やTwitterのリプ欄で遊んでもらえると、わたしはとても嬉しいです。エゴサ出来る範囲でポツリと呟くぐらいでももちろん!


 さて、これで当初予定していたブレハの記事は公開した感じでしょうか。
 後々何か思いついたら別途公開するとは思いますが、ひとまずは一区切りということで。

 リリース四週経ちましたが、未だにちょいちょいフィードバック貰えてとても嬉しく思っています。
 評価も予想以上でしたし、心躍らせつつ、胸を張りながら少しずつ次の作品を意識していきたいです。
 一年頑張ってよかったなぁ……。

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