Huyumi 2021/05/20 17:36

ブレイカーハーツ「あとがき」

はじめに

 こちらは「ブレイカーハーツ」の後書きになります。
 何を考えながら作っていたとか、そう言った事含め好きにリリース後に振り返りの感想を書いて行こうかなと。
 性質上あらゆるネタバレを含みます。
 作者の解釈も含みます。
 けれど、あなたの解釈を大切にしてあげてください。

キャッチコピー

《死に寄り添うメタフィクション》

 開発当時、最果ての対応に一区切りが付き、そろそろ新作の開発を始めなければ日々が虚無過ぎて焦っていた頃、丁度知り合いの方が死別を体験して思い悩んでいる様子でした。
 何か声をかけたいけれど、今何を言っても後出しで、嘘臭く感じてしまうような気がして、何も言えなくて。
 まだ固まっていなかった次の作品の、メッセージの一つとして死生観を取り入れようと思ったことを今でも覚えています。

 メタフィクションというのはそのままで、主人公が存在せず、直接プレイヤーが物語に干渉して遊ぶゲームとしてキャッチコピーに入れています。
 「サージュ」シリーズや、「拡張少女系トライナリー」(以下カクトラ)を強く意識しました――というか、現状メタフィクションという存在は、プレイヤーを驚かせるギミックだったり、ちょっと笑えるような小ネタとして扱われる手法で、これらの作品以外に(少なくともわたしは)メタフィクションを前提として提供されるコンテンツを知りません。

 ゲームという媒体は数少ない総合芸術であり、その中でも「没入」という体験は他のコンテンツでは味わえない無二の物です。
 それを最大限精度を上げるメタフィクションを「当たり前」の物として扱わないのはとても勿体無いことだと感じ、その良さを伝える一人にでも成れたらなと。

 「最果てを目指す」では没入感は高かったものの、主人公は存在したため「=」とは言い難く、一部の選択肢の正当性を主張する根拠として弱いとわたし自身自覚していたので、今回は限りなく「=」に近しい手法を取りたかった、また主人公が存在しないことにより地の文が書けず、台詞回しのスキルアップもしたかったなど、様々な動機が存在します。

 メタフィクションという題材において、プレイヤーと登場人物達の別離はかなり要となる箇所です。
 ゲームクリア=お別れという図式は常に頭の片隅に入れておかないといけませんから。
 シェルノサージュ、カクトラではこの別離を明確に描いていて、同じディレクターのアルノサージュでは結構うやむやにしています(どちらが悪いという話ではない)
 またユーザー≒主人公である伺かでも、ゴーストを消滅させて別離を意識している作品も多いですし、デスクトップに常駐させることが前提ではあるコンテンツのため、別離はさせず、代償行為によるメタファーでこのジレンマに対抗している作品も多いです。

 そんな中でメタフィクションを扱うことに決め、わたしがやりたいのは「プレイヤーが居ない向こう側の世界の終わり」だなと感じたので、かなり残酷ですが彼女達の死は避けられない物として徹底しました。

キーワードとコンセプト

 コンセプトは「鏡」です。
 幾人かの考察や、ココロの反映基準を考えればすぐにわかると思っています。

 またキーワードは「悲しいだけじゃないから」になります。
 かなり曖昧な物になりますが、シズクが似たようなセリフを早々に口にしていたと思います。

「死は悲しいだけじゃない」「死を悲しいと思うのなら、その生は喜ばしい物だった」

 たとえばトウカの「激情」 たとえばシズクの「諦観」
 それに恐怖や不安など、そういった感情はネガティブな物だが、必ず先に繋がり、ポジティブな物が生まれるはずだろう、というのがわたしの祈りです。

 またこれにはコンセプトも関わっていて、鏡というコンセプトはわたしが過去二作品で扱っている物でした。
 色々と甘くてまるで評価されなくて――それでもわたしは、このコンセプトを捨てたくなくて。
 それは「未練」でしたし、「後悔」でも「復讐」でもありました。
 そんなネガティブな感情がもし新しい作品を生み出せたのなら――色んな人から良かったと言ってもらえるのなら……うん、悲しいだけではなかったんじゃないでしょうか?

 このコンセプト扱い切りたいと思ったのは「カクトラ」のココロがこうした役割を完全には持っていなかったことと、「リンゴの樹」というゴーストで属性分けし性格診断するミニゲームがとても楽しかったからですね。
 この二つが噛み合って、ブレハのココロシステムは生み出されました。

音楽

 今回から全ての曲をループ加工しています。
 曲が途切れてしまうと少しでも現実に戻ってしまい没入がそこで終わってしまうので、かなり制作リソースが苦しかったんですが、題材的に死ぬ気で取り入れました。

 音楽用語もサッパリで、当然音楽系ソフトもほとんど知らなくて。
 そんなゼロからの導入で一つ目の曲がループ出来るようになるまで15時間ほど掛かりました。
 インディーズ規模のゲーム制作者、みんなループ加工しよう!
 ……とは気軽には言えないんですが、よくよく考えると15時間で基礎的なスキル身につけるのって、あらゆるタスクに時間が掛かり過ぎるゲ制だと大したものじゃない気がしますね。わたしは消費者としてかなり評価するポイントなので良ければ。

 さて、前回同様選曲を褒められたのですが、どう選んでいるかと問われたら「ひたすら聴く」ぐらいでしょうか。
 ちょっと前回よりは環境を整えまして、

1.素材に使える曲を聴く
2.良かったら制作者毎にフォルダ分けする
  この時URLや利用規約、作風なども簡単にまとめておくと後で楽。
3.作業中気に入った曲を聴き続ける
4.場面のテキスト、登場するキャラを見ながら、合う曲を探す

 みたいな流れを作りました。
 ただ結構今回は曲数が少なく、使い回していたり、手を抜いている感じになってます。同じ曲の捉え方が変わったり……などもついでに狙いつつ、コストを抑えられないかなと。
 特に場面場面で曲変更は管理が難しく、一部のエロゲが採用しているキャラテーマを模倣し、そのキャラの空気感を出すことを重視しました。


 珍しく選曲理由がメモされていたので載せますね。
 あんまり興味ない人は、結構長いので適当に飛ばしてください。


▼▼▼▼ 選曲理由 ▼▼▼▼

・『月影』のホーム採用基準
 一定の旋律で奏でられる綺麗な世界。
 盛り上がりではベースの音に対して、短く高めの音がメインになる。
 このクライマックスでは焦り、期待を感じるが、しゃぼん玉を突き抜けるが微妙な度合、かつ突き抜けるか躊躇ってしまうような、いつまでもこの居心地の良い空間に居たいと後ろ髪を惹かれるような感覚を覚える。

 実際作品の根底にはこうした匂いが存在するので、大部分で頼って良さそう。



・トウカ
『Collapse dance』
 少しだけズレて聞こえるトーンと、音と音が絡み合うように音楽を奏でつつも、すれ違ってばかりで、それでも前には進めている、何か欠けてはならないものを代償に何かを成しているのに、一体なにを燃やしてそれが輝いているのかわからない、わかろうとしたくない心の迷い。

 テンポがそこそこ早く、明るい音が使われているはずなのに物悲しさを消し切れないどころか、音が鳴れば鳴るほど暗い部分が強調されるように踊る感じ。
 悲しいことなんて何処にも無いよと、口元だけ笑いながらそれでも現状が十分の幸せと抱きしめて。

「これが、望んだ結末なんだ」



・シズク
『落涙』
 楽し過ぎず、悲し過ぎず、不思議過ぎず、そんな、彼女。
 ピアノのソロは孤独感や、ありのままの自分に繋がる。
 元気になろうとして、寂しさは振り切れず、このままのんびりと沈んで居ようかなと思ってもたまに変化を望んでしまう。

「"今のままで良い"
 魔法の言葉が"仕方ない"から変わったのは何時だろう。
 あの時から、何も変わっていないままなのかな」



・メグミ
『紫苑 -追憶-』
 紫苑の花言葉は「追憶」「君を忘れない」「遠方にある人を思う」
 シオン属全般の英語の花言葉は「patience(忍耐)」「daintiness(優美、繊細)」「symbol of love(愛の象徴)」

 もう全ては過ぎ去ってしまった。
 それを過ちだと認めることなんて出来なくて、少しでも良かった所を見出し、美化して思い出は瓶に入れて蓋をする。
 その輝かしき過去に、今もなお過ぎ去る現在に恥じることが無いよう、もっと良く、もっと素晴らしく、明日へ未来へと歩みを進める。
 きっと辿り着けるのだろう。
 隣に居た大切な人はもう無理だと別れを告げる。それに彼女は仕方なさそうに笑って「今までありがとう」と前を向く。振り返ることなんてしない、もうそれは過去なのだから、思い出と共に見た素晴らしき楽園にたどり着く約束は残っているから。
 残り火だけが突き進む。今の私も何時か見た夢。

「本当の私は消えてしまった」



・フウカ
『Letters in your mind』

 寒空の下、待ち人が何時来るかわくわくしながら待って、遠くに見えたらマフラーで一瞬口元の笑みを隠しながら、それでも結局マフラーからは手を離して気づかないフリを一生懸命バレバレにして向こうから来るのを待ってしまうような。
 伝えたいことはあるけれど、それが強い言葉になってしまうことは避けて、それでも相手のどこかに自分の言葉が残っていることを願ってしまうような。
 そんなもどかしさや人との繋がりを奥底では求めている奥ゆかしさというか、素直に成り切れない感じ。


「ねぇ、明日も今日みたいな日かな。来年も、そのずっと先も、そう願ってるかな」



・ナル
『この宇宙のどこかで』

 基本ショップ共通のため、そちらにも合っている物を。

 繰り返される毎日、変わらない日々。
 明日は何が起きるのかなと、お風呂の中、確かに笑っていた日中のことなど思い返さずに。
 いつも、空を見ていた。いつも、明日を見ていた。
 笑っているはずなのに、時々どうしようもなく寂しくなって。


「植えた種がどんな花を咲かせるのだろう。そんなことを毎日考えている」


▲▲▲▲ 選曲理由 ▲▲▲▲

イラスト

 まず、物語を先に考えていません。
 使いたい素材を決めて――今回ならシズクの見た目がめっちゃ好みだったので、この子を使ったゲームを作りたいと思い、これらの素材でどのような物語を作れるかと色々考えました。

 細かく表情を変化させたかったため、素材の時点で八個の表情を目元と口元で切り取り8*8=64の組み合わせに増やし、その中から使えそうな物を探して大体一キャラ辺り20表情前後の三倍に増やしています。
 シズクに至っては右目を閉じている表情が無く、覚醒用画像の両目閉じのためにコラ的加工をして強引に両目を閉じている画像を作りました。
 この画像は表示時間が短いため気にはならないと思いますが、他画像含め違和感を感じない仕上がりになっていると嬉しいです。

キャラクター

 大体四方向へ散らせるような性格。
 それぞれの属性にある印象の他に、喜怒哀楽など分けられる物はなるべく分散して。
 ただこの役割分けを徹底するのは避けました。
 似たような趣味を持っていたり、こういう傾向があるけれど、この子はこう思うはずと自然に動く時は流れに委ねる。
 この自立は創作においてとても大切で、また揺らぎは人であるなら誰しもが持つものだろうから、揺らぎを取り入れることで人間味を出したかったこともあります。

 またキャラクターの魅力を引き出す手法の一つとして「ギャップ萌え」を用いました。
 第一印象――キャラの容姿や、普段口にする言葉、日常での立ち居振る舞いとは別に、全く印象とは異なる一面を入れた。
 これは各キャラ早期に見せることで、可愛いだけでは、一筋縄ではいかないな? という闇の深さや、どっちがこの子の"本当"なんだろう? もしもああいった一面を抱えているのなら、今このシーンでこの子は何を思ってこう言動しているのだろう? とプレイヤーの気を引く狙いがあります。

 トウカは理知、悲観的なギャップが主体になってしまったり、フウカももっと小悪魔的なキャラを意識していたんですが、大分早期に会話シーンを作っていてバランス悪いなと気づいてしまい、狂言回しで場を温めるのはシズクに一任し、結構彼女の我が当初より強くなりました。
 初期構想を投げてから本番よ。


# トウカ
「青い炎」
 恐らく見た目とのギャップが一番強烈なキャラでは無いでしょうか。
 火属性、赤色と言えば、感情的で前向きかつ快活。典型的な主人公気質を連想します、しかもポニテだし。
 彼女にこれらの気質が存在しないわけではありません。
 楽しいのは幸せで、悲しいのは嫌だから、だからどうすればより幸福になれるのかを考え求めます。
 希望である光を目指すため、燃やすべき絶望を求めます。
 故に誰よりも、目を逸らしたくなるような過酷さと向き合って。
 そして、皆がワイワイとしている中、彼女だけはどこか遠くを見ていることが多いです。
 この世界がなんなのか、真実を求めるために。主人公と等しい、プレイヤーと近しい立ち位置に居ます。

 「理屈的」「悲観的」「非日常を求める」
 これらは「感情的」「希望主義」「日常を愛する」と反する物では無いと、わたしは思いました。

 トウカも一人称を使い分けている一人で、最もその扱い方がわかりやすい存在だと思います。
 普段の「ボク」や「キミ」が意識して作っているものであり、その証としてカタカナを使用しています。
 感情が高ぶったり、本当の自分を見せるタイミングだと「私」に戻ります。
 彼女だって恐れられるのは本意で無く、簡単に被れるペルソナがあるのなら扱わない理由が無いでしょう――そのありのままが、どうしても他者と比べて鋭利過ぎるだけで。
 猫を被るのがまだまだ未熟だけれど、本性はむき身の刀のようなトウカ。
 猫を被るのは非常に慣れているが、本性は荒い鈍器のようなシズク。
 対照的かつ、見た人によってどちらがより怖ろしいかは変わると思いますが、まぁわたしはトウカの方が怖いですね。


# シズク
「岩砕く水滴」

 初めに男性的な口調で怒り狂った時、恐らくあなたは戸惑ったと思います。
 あれは彼女が隠そうとしている一面であり、ギャップでもあります。
 ただそれとは別にもう一つ、明確に別の顔の"シズク"が居ます。
 三つの内、どれが本当の彼女かと問われたらわたしは全てが彼女そのものであると答えますが、当人はこの三つ目のシズクは自覚していないかも知れません……どこか意識の挟間では、理解しているのかも知れませんが。
 これからの顔は全てバラバラのように見えて、どうしてそうなったかのロジック自体は通ります。

 なんにせよ彼女は一滴の雫を目指しました。
 ただそうでありたいという意思は色ですし、生きている以上何かに染まっていくのは必然なので、それは無理という話。結果的に岩も砕きかねない雫になってしまいました。

 余談ですが、アルビノでちっちゃい子、不思議ちゃんっぽい見た目はわたしのどストライクです。
 上記のように、このイラスト素材で作品を作ろうと思った一番の動機は、シズクのイラストが使いたかったからです。
 このままでは彼女を特別視して、四名主人公体制が崩れてしまうと危惧してしまったわたしは、シズクのキャラクター構築に作者の人間性を詰め込みました……特に悪いところを重点的に。
 特別扱いは避けた上で、あと何が起こったかと言いますと、あまりにも自分に近し過ぎて同族嫌悪が酷いですね。見た目こんなにも好きなのに推せねえ! どうしてこんな酷いことに!!


# メグミ
「臆病な英雄」

 頼れるお姉さんです。見た目からの印象はそのままで、開発初期から一切ブレていないキャラクター性です。
 ただその裏にどれだけの物を抱えて皆の前を歩いているかはあなたも理解していると思います。
 彼女は誰よりも怖がりです。
  ――それ以上に、仲間が傷つくのが怖いだけで。
 彼女は誰よりも理想主義です
  ――現実がまともに見えていないと言っても過言では無いでしょう。幼い、そうとも形容できます。

 開発では一番困ったキャラです。何と言っても、わたしはお姉さんキャラの魅力をほとんど理解出来ていないのです。
 沢山理屈で魅力を詰め込んだつもりです。ただわたしは感情ではまるで自信を持てていません。
 うぉー! どうかみんな彼女を愛してくれー!


# フウカ
「不安な隣人」

 フウカにはギャップらしいギャップはありませんが、強いて挙げるのなら自分本位に動こうとして何だかんだ周りの人を優先してしまうことでしょうか。
 どこまでも素直で、純粋で、そして愚かな少女かも知れません。
 人からどう見られているかと気にせずには居られない一方、自分らしさを探し、主張し、認めて貰いたいという欲求も抱えています。
 ベクトルは違いますがナルと同じ等身大の少女であり、弱く、弱い故に強い片鱗も秘めています。

 個人的推しです。表情一杯あるので感情メチャクチャにしてやりたかったです。

 一人称に関してフウカは「私」と「あたし」を使い分けています。
 ……が、何度考察してもどう使い分けているかは作者にはサッパリわかりませんでした。
 言動のスタンス、言葉の強弱、ペルソナの性質など色々と考えてはみたのですが、まるでどの法則も機能していないように思え「その上でこの場面ではあたしだったな」とか「この場面では私で合っている」と無意識化に潜むルールに従ってセリフを書いていました。
 一体なにが起きているんだ……キャラが自立している証拠なので従いましたが、一人称という目立つ箇所なのでキャラ崩壊しているような印象を受けないで貰えると嬉しいです。
 そして誰か法則を知っている人が居れば教えてくれると嬉しいです。


# ナル
「虚ろな少女」

 (一応)サブキャラです。
 他のメンバーとは名前の性質が違い、二文字であることと、他メンバーが漢字由来の命名であることに対して彼女はそうではありません。

 世界から役割、属性の与えられなかった女の子です。
 そして彼女が誰よりも、我々によく似た普通の人間らしさで満ちていると思います。
 誰しもが強い信条や衝動と共に生きているわけでは無いのですから。

 素材の段階で、服装同様に各キャラ二種類の顔があるんですが、この子が好きと適当にチョイスしていったらトウカと同様に赤系統の髪色になってしまいました。
 そしてナルが炎属性っぽい激情を抱くとはまるで思えず、サブキャラとして裏方に回ってもらうことになりました。
 この役回りを悩んでいた時期に、フウカの素材が販売開始されて「あ、この四名なら上手く属性を担当できる!」とピッタリ頭の中でイメージが当て嵌まりました。
 もし素材が販売されなかったのなら、もしかするとナルが何かしらの属性を担当してメインキャラになっていたかも知れません。今以上に輝けはしなかったでしょうが。

 ナルは人称などについてかなり気を付けている存在でした。
 たとえば「彼女達」とは良く言いますが決して言わない人称があります。
 またあなたと二人きりの場合は、強調する場合を除いて「あなた様」以外の呼び方を避けます。
 他の誰かがいた場合「ブレイン様」と積極的に呼びます。
 理由は、語ってしまえば無粋になるでしょう。

 ちょっとここで触れますと、ブレインのぬいぐるみがどこから来たのかという描写は徹底的に避けました。
 世界が与えた物なのか、ナルが生み出した物なのかはどうぞご自由に。



 各キャラについて軽く語るならこのようなものでしょうか。
 後日、このような形の記事で詳しく掘り下げる予定です。
 キャラを固めるために色々と書いていたテキストが25000字ぐらいあるので、設定資料集として出すべきかなと。

心装

「心に装備して戦うから心装なんだよぉー!」
 という主張の繰り返しはおいておいて、スキルやアビリティとして分けると管理が面倒なのでまとめました。格好良いし。
 あと世界観やシステムとのマッチもしていて、慣れるまで時間が掛かるのを無視したらいい感じだったのではないでしょうか。


 各キャラの心装は個性出しました。

・トウカ
「紅蓮赫怒」「日向の嘲り」「罪火の輝き」
 炎、光、赤い物関連に、悲観的な物を足してプラスマイナスゼロを目指す感じで。本人の気性を表す。

・シズク
「水刃」「回復」「鏡霧」
 シンプルな物に努め、装飾されないありのままを意識しました。
 フレーバーテキストも他キャラより短めながら、短文に純粋な彼女の想いが感じられるような作りに。

・メグミ
「撃鉄のエジタシオン」「虚栄のアリア」「朽翼イデア」
 格好良さげな漢字に、外国語を合わせて理想、幻想主義なイメージです。
 詩的、中二病な感じともいいます。当然一番考えていて楽しかったです。
 フレーバーテキストは弱音だったり、悲観的な物が多く、表に出せず他者に伝えられない叫びが籠っています。
 現実に対し盲目ながらも、本心では気づいているのに気づかないフリで虚勢――そんなイメージです。

・フウカ
「結い裂きの風」「制縛の空」「片翼の比翼連理」
 風、空、鳥、自由に束縛、依存などのワードをいい感じに組み合わせて心装名にしています。
 四名の中では一番テーマが定まっていないものの、彼女らしさは一番出ているのでは無いかなと自分では思っています。


 ステータスの場合、抱いているイメージに則したテキスト、属性耐性は属性に関する印象か、属性を担当するキャラに対してのコメントといった形式で普段通りに書きました。
 名前とは違ってびっくりするほど濃いフレーバーになりました。シンプルな名称との差異で更に際立ったかなと。

 必殺技に関しては、タイトルに合ったようにハートブレイクで統一しました。
 心臓破壊でもしそうな名称ですが、傷心系のイメージを意識しています。

 実際に英訳すると、
「Heart breaker/ハートブレイカー」
 相手を夢中にさせておきながらつれなくする人(特に女性)
 胸が張り裂ける思いをさせる人、もの。
「Heart breake/ハートブレイク」
 傷ついた心、失恋

 といった意味になるらしいです。色々と彼女達にはピッタリな言葉ではないでしょうか。


 ちょっと流れでタイトルに触れると「ブレイカーハーツ」は恐らく造語になります(英語よわよわ)
 「キングダムハーツ」よろしく、響きだけで何となくどんな意味を目指したか感じ取ってくれると十分嬉しいです。

戦闘中セリフ

 はい。開発中凄く困っていたんですが「戦闘中セリフ」です。長い、わかりづらい!
 戦闘中に敵の撃破や、固有技の仕様で彼女達が喋るあれです。
 「バトルボイス」と命名したら舌の滑りが良くて呼びやすそうなんですが、あくまでボイスは存在していないので意地でも改名は避けました。直感と違うのはちょっと……。

 開発中困っていたのは名称だけでは無くて、戦闘中にセリフを流すシステムは根本的に画面デザインへと影響を与えて扱いづらいんですよね。
 これがボイスでも付いて居たら、テキストなんかは隅に追いやるか、そもそも表示せずに余った空間を活用出来るんですけれども。

 ……何故実装したのかと問われたら病気なんです。
 戦闘中にキャラが喋っていないと寂しくて寂しくて堪らないため、今回もなんとか実装しました。わたし以外にも需要があるといいな。

 さて、戦闘中のセリフで確認出来るのですが、かなり覚醒や暴走は彼女らの精神へと影響を与え、言動に大きな差異を齎します。
 一際大きく力強い仮面を被ったり、あるいは仮面を全て落としてしまい迷いばかりに振り回されたりと、色々と方向性が出るのですがそれが彼女らの戦闘能力に直結するのは必然で。
 後遺症などの強い影響力はありません。
 あくまで本来彼女達が持ち得る人間性、あるいは一面を酷く強調するようなシステムなだけです。
 わたし自身全てが彼女達であるとは言い切れませんが、普段の様子から豹変したという表現も違うのでは無いかなと悩ましいところ。

 戦闘勝利時に、暴走中のキャラにセリフが回って来たら結構ネガティブなことを言うと思います。
 勝利は心地良い物であるべき、というわたしの矜持からは反する仕様ですが、覚醒、暴走中の彼女達の言葉というものは貴重な物で、ここはゲームとしての快感よりも優先して表現するべきだと感じました。

覚醒

 「最果て」で言う意思システムに相当する、重要なシステムです。
 気づいたら使えるようになっており、戦闘時には要の動きをしますが、ただその存在は物語ではほとんど触れられません。
 出来て当たり前です。あなたがそう望むのであれば。
 深く知れば、より強く覚醒も行えます――彼女達を浸食するように。

 物語としては特に知る必要の無い物なので本編では語りませんでした。
 あなたがよくわからないのであれば、ただの戦闘システムに一味足す存在で構いません。
 ただ世界観や、彼女達との繋がりの一つとしては大切な物として意識しました。

暴走

 力を限界まで引き出してしまうとデメリットが生じるようにしました。
 デメリット自体が生じること自体は、終わりを見据えて覚醒というカードを切って欲しかったという一点。
敵の撃破でも、層の突破でも、覚醒した彼女の役割でも何でもいいのですが、しっかりと活躍と、その後を意識して欲しかったなと。

 他の要因としては暴走自体も攻略の解放として利用出来たら面白そうだなと感じていたためです。
 あらかじめ設定した作戦の無視に、通常攻撃というオーソドックスな攻撃。
 最近「通常攻撃、要る?」と度々話題に上がるそうじゃないですか。
 わたしも訊ねさせてください「暴走攻撃、便利でしたか?」

選択肢

 システムの解説というよりは、小ネタをのんびり語ろうかなと。

 何故左に動くのか?
 一般的なノベルゲームのように、中央にパッと選択肢を出してプレイ感覚をスムーズにした方が良いのでは? という疑問が生まれると思います。

 「アイ・パターン」もしくは「アイ・アクセシング・キュー」と言うものがあります。
 人が嘘をつく時に、思わず右上を向いてしまうって言うとわかりやすいかも知れません。
 視線は右側に動く時、主に想像と未来について脳が働きます。
 逆に左側へと動く時は、想起と過去について脳が働きます。
 ブレハの選択肢システムは左側へと出現します。
 これは今まで経験してきた彼女達との時間、あるいは自分自身の人生から、どのような選択を選ぶか、に重きを置いているためです。
 もちろん彼女達のことを思って、誰かのためにと言葉を選ぶのも良いとは思うのですが、ある種無駄な演出を使ってまでも今回は前述の動機を優先しました。

 選択肢を選ぶとUIが消えて、視線が中央、右側へと動く必要が生まれます。
 これは選んだ答えがどのような未来を生み出すか――と、思考の切り替えになると思います。
 ……まぁ流石にここまでは狙ってません。左に動かしたら右に動かして戻さなきゃいけませんもの。

 また「EMDR」という心理学的技法がわかりやすいのですが、眼球の動きは心を動かすと心理学では定義されています。
 視線を動かすと人は疲れてしまうので多用は出来ないのですが、やはり大切な場面では視線移動を誘った方が良いと思います。
 選ぶとは大切なことだと特筆したく、ブレハでは採用したシステムでした。

 小難しく語りましたが目に見えた成果は上げづらいと思うので、批判が少ないと良いなって程度の小ネタの域を出ません。
 基本中央にキャラが存在するので、なるべく被らないように隅に置きたかった。まぁその一言でいいのですが、格好付けさせて?

戦闘システム

 バトルシステム自体は「封緘のグラセスタ」を強く意識しています。
 このエロゲのRPG部分が独特、というか、オートのシステムが非常に面白く、アルゴリズムを自分で組んでそれに沿ったオートバトルをしてくれるわけですね。
 これをPTの編成、装備、今攻略しているエリアや、進行or稼ぎのためのプレイなのか、と考えて最適化して組んでいく作業がもう面白く面白く。
 流石にボス等の強敵相手は手動で調整する必要があるのですが、じゃあ「ボス相手でもオートで戦う必要があるのなら?」「しかもエリアごとに連戦する必要があるのなら?」と疑問が浮かぶわけです。この辺りが差別化に繋がると思いました。

 オート戦闘の戦闘は面白いのか? という疑問に関しては、結構既存作品が答えてくれます。
 たとえば「ドラクエ5」は一度ロールプレイを重視して、主人公以外「めいれい」をせず、また家族編成で確か裏ボスまでクリアできました。かなり感慨深い物がこみ上げていました。

 「魔機人形と棄てられた世界」では主人公の周りで人形達がぽかぽか戦います。
 この作品で出来る事は編成の構築、戦闘開始時の立ち位置、戦闘中のアイテム使用です。
 他にも細かな立ち位置変更から、呼び出し突撃指令を駆使したコントロールで被害を抑えられたりして面白かったです。この辺りはクリアに必須じゃないのも好印象でした。

 「主人公が戦わない」「戦闘に干渉できる要素が少ない」これらの要因を含みながらも戦闘がとても面白く感じるのは、まだまだ「戦闘の面白さ」に関するゲームの可能性を見ましたね。
 というか編成して出撃するだけの「艦これ」の戦闘が面白いので、戦闘に至る経緯がしっかり組めているのであれば戦闘そのもので出来ること少なくても面白いわ。
 ただ一切干渉出来ないのはちょっと味気ないと感じたので、同じDMM系列の「花騎士」からワンアクションできないかという着想を得て覚醒システムを作りました。


 ……。
 ……えっと、以上です。
 ガンビットという概念があるそうですね(震え声)
 最低限戦闘システムが動くようになってTwitterに進捗を上げたら、反応している人が居て気づきました。
 他にも開発終盤でAIをカスタマイズして戦う作品が他にも色々あることを知ったり……。
 この辺インプット不足であまりに痛いです。
 初期に知ることが出来たらもっと戦闘が楽しく、万人向けになっただろうなぁ――とは思うのですが、まぁ反省会場はここじゃない。次。

フレーバーとバランスの実装

 心装周りの作業は、
1.キャラの構築
2.記憶イベントの書き起こし
3.心装の効果の大枠を作成
4.心装のフレーバー作成
  この時点でつらい。
  キャラ、記憶イベント、心装効果の三つを意識してフレーバーを書かないといけない。
5.記憶イベントの並び、心装のエリア配置順を決めながら、敵データを作っていく。
6.以上の工程に影響されながら全力でバランスを取る。

 あまりにも苦しかったです。
 記憶に関連していい感じの心装が解放されたり、敵の名前に応じて特定の心装が効果的だったりとは意識しましたが、当然詰め切れてません。見逃して。

エンディング

 「スクライド」というアニメがありまして(唐突な老人会)
 主人公と、そのライバルが実質二人主人公のような進行をするのですが、この二人えらく仲が悪く、それでも最終話一つ前では世界の危機に協力し戦うんですよね。
 そして最終話。世界も救い終わったし、気に入らないアイツをぶっ飛ばしに行くか――のノリで死闘が始まります。
 後者が「男の子のための最終話」前者が「女性のための最終話」と揶揄交じりで評価されているのですが、じゃあ揶揄抜きの女性向け最終話、ないし闘いとはどのような物なのだろうか……と、自分なりの答えの一つがBエンドです。
 はい、Bエンドが真っ先に生まれました。

 次いでココロが何の代償も無く強化に扱わるのは違和感を覚え、Cエンド。
 その後にこの二つだけだと後味が悪過ぎると思いAエンドを追加しました。

 Aエンドは王道である分、相応に盛り上がる戦いになりました。
 想定の四倍ぐらいの仕上がり。セリフ挿入自体は考えていたものの、初めは状態異常周りなかったもの。

 Bエンドはどう足掻いても演出を強化できる余裕がなく、かなり寂しい物になりましたが悲壮感が増したのでこれはこれでいいのかなと。
 またトウカがかなり弱くなり、かつ矜持は捨てていないのでブレインの殺意が届くように。
 逆にシズクは新しい価値観を手に入れたため、殺意が届かなくなりました。


 Cは、Cに関しては、初期とは大幅に展開が変わっています。
 本来、彼女はただの裏切り者で、捧げ過ぎたココロで欲しかったブレインを掠め取り、みんなが助けようとしても力差が酷く諦めるか、そもそも救おうという気持ちが無くなってしまったか、みたいな展開でした。

 そのまま制作を進めて行き、後半もいいところに辿り着いた所、モチベーションが尽きかけていたわけですね。
 前回と違い、元々わたしがどうしてもこれをしたい、これを伝えたいというものが始まりに存在せず、この創作の原動力に成り得る衝動不足に悩んでいました。

 その時、突然天啓が降りて来まして。
 サブキャラに過ぎなかったナルと、作者と、ブレインが同じ場所から同じ方向を向いて歩けたらとても気持ちいいのではないかなと。
 彼女は虚ろを壊し、わたしは自己表現を行い、あなたは鏡と向き合う。
 言い換えればナルが物語の主人公と解釈出来る展開に変更するため、一連の因子イベントを追加し、結末を覆しました。
 本当に彼女がみんなのココロを奪っていったかは――あなたの思う通りです。

 またこのタイミングでTwitterやCi-enのヘッダーをシズクからナルに変更しています。
 メインキャラの一人をここに配置するのは贔屓に過ぎず問題で、サブキャラのナルを置いておこうと思ったのですが、今度は逆にナルを特別扱いし過ぎている感は否めない……。

タイトル画面とエンドロール後

 さて、ブレハのクライマックスとはなんなのか。
 訪れるのは彼女との別れ。ここが最も要にしたかったです。
 ただ予想は裏切っても、期待は裏切ってはいけない。
 死は絶対不変の物であるとプレイ前からプレイ中に渡り何度も繰り返されました。
 避けられぬ死に対して、あなたが本当に彼女達との別れを悲しんでくれるのだろうかと。

 そんなクライマックスを際立たせるにはどうするかとなれば、感慨を味わっているエンドロール後に追い打ちするのが効果的に違いないと、思いつく限りひたすら盛ることにしました。
 EDで耐えた? 想定済みだ! エンドロール後に逃がすな! 皆殺しだぁ!!

 変わらないのに変わってしまったBGM、UIの変化。
 いつもは誰かがそこに居たのに、唯一例外に見えるショップにすら救いなど無く。
 ショップに関してはCエンドは格別に。
 タイトル画面も要らねえ! オートセーブとオートロードすらも武器にしろ!
 彼女達をもう一度見るには回想から。
 その回想すら思い出に過ぎず、気まぐれに違う選択肢を選んでみればまるで見たことのない会話内容が続き、共に歩んだ彼女達は確かに死んでしまったのだなという実感。
 まだ見ていないイベントの確認に、まだ見ているイベントはテキストの追加で追いうち。


 ただ下品な手法を取らないようにとても気を付けました。
 彼女達の生と死を蔑ろにしたり、あなたを無為に傷つけることは避けたり。

シナリオ

 あんまりここで深く語れることはありませんが。

 ブレハは基本的なシステムや、戦闘システムが最低限動くようになった時点で余力を七割持っていかれてました。
 特に後者は酷く、AI改造はデフォルトで800行しかないところを、3000行まで魔改造しています。
 制作時期的には1/3程度で、しっかりと動くにはまだまだだし、作っていないところはまるで作っていなかったので、ここで燃え尽きている場合じゃなかったんですね。

 さて、その結果、リソース不足に対する一つの策として、シナリオに関しては好き放題することにしました。
 起承転結、序破急、情報開示の仕方や、わかりやすい作品構造、万人向けの物、説教臭くならないように――など、これらエンタメらしいものを全て捨てました。
 ほんとうに、書きたいものだけ。
 これによりコストを抑え、シナリオを書くことで体力と気力は落ちるが、意欲は向上するスタイルを作れたわけですね。

 ここまで好きに主義主張を叫ぶわけでも無く、ここまで重苦しい雰囲気になることも初めは想定していませんでした。
 大体選別の記憶――程度と言うのもおかしな話ですが、あれぐらいのノリで抑えつつ、覚醒の記憶だったり、トウカが居ない食卓のシーンだったり、そういった軽かったり、コミカルなシーンを交互に入れる予定だったんですよ。

 何が言いたいのかと言うと、付き合ってくださった方々ありがとうがございます。
 戦闘も人を選ぶ、シナリオも人を選ぶ、そんな二重のふるいで、多くの人にDLされ、好意的な評価が多いのは、わたしにとって救いなんです。

 何度も挫けそうになりました。
 このまま世に出しても満足のいく評価はされない、リメイクする余裕は無い。
 なら一度作品を破棄して、次の作品に向かった方が良いのではないかと。

 でも、このままだと、彼女達がわたし以外の誰かに出会えることはなくなってしまう。
 それは、完成しないことの中で最も悲しいことで。

 例え完成したとしても、いびつな作品を出してしまうと、悪評を貰ったり、前回積み上げた"Huyumi"というブランドを傷つけて今後の活動に影響を与えてしまうことかも知れないけれど、それには辛うじて堪えられたとしても、彼女達があなたに出会えないことはどうしても堪えられないと思ったから。

 そうして、今、彼女達はブレインと出会うことが出来ました。

カクシン

 シナリオに関しては上記の欠点を自覚しているので、出来る範囲で工夫して抗っています。
 ナルが色々とネタバレしてしまう「カクシン」イベントがわかりやすいでしょうか。
 シンズイ含めたあれやこれ、結局なんだったの? という疑問が生まれてそれが不満に繋がるぐらいなら、初めから全部説明することも出来るんだぞ、と。
 メタフィクションだからこそ扱える爆弾だったなと思います。気を付けて確認を取るようにしたので、現状ネガティブな感想は聞かないのでよかった仕様かなと。

 さて、カクシンなんですが。
 あれはあくまで彼女の解釈で、わたしの解釈とも違う箇所が幾つかあります。
 ただそれを語ってしまうことは野暮と言うものでしょうが、そうですね、一つだけ言えることがあるとしたら。


「ナルが指揮をとれば、彼女達はシンズイに辿り着けていた」


おわり

 以上、後書きでした。
 今後もキャラクター設定や、未公開テキストなどを公開していく予定です。
 良ければ、使命を達成した後も、少しだけ付き合ってくれると嬉しいです。

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