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ネタバレの記事 (5)

R-ion/要餅 2024/05/23 21:58

【灰の底から】本編に盛り込めなかったあれこれ

はじめに

こんにちは。見てくれてありがとうございます。この記事は拙作【灰の底から】のネタバレを含みます。プレイ後推奨です。

※いろいろ怒られそうなことが書いてありますが全てフィクションです。素人が書いています。細かいことは気にしないでください。

相変わらず作者の私情だだ洩れですがお付き合いいただけたら幸いです。

▼作品ページ(ノベコレ)
https://novelgame.jp/games/show/9807

制作のあれこれ

公開記事でも書きましたが、
人権のない共依存カプが!見たい!!!!!
それだけです。本当にそれだけの理由で作りました。なので私が見たいシーンしか描いてないですしなんなら後半追い詰められすぎて 「もう誰に刺さらなくてもいいや…」 みたいな気持ちで作ってました。つまりはヤケクソです。

というかセキソウ自体が「他の創作(健全)のキャラたちで共依存カプがが見たい…でもこの子たちの関係は執着とか依存にはしたくない……あっ、似たような属性の他カプ作って発散すればいいのでは?」というクソみたいな理由で作られたのでもうなんでもありです。後述する世界観などがやたらややこしいのは 「せっかく共依存カプの話描くなら人権はないほうがいいな…」 と思ったからです。もう本当に何から何までひどい。

まあでもこいつらが完全に他の創作の子たちで構成されているわけではなくて、シナリオを書くにあたって「この子たちで見たい話」 を突き詰めた結果残ったのはたぶん三分の一くらいですね。発散になったのかはわかりませんがまあまあやりたい放題できたので結果的には楽しかったです。あと普段絶対描かないようなシーンとか描いたのでめっちゃ新鮮でした。恥ずかしかったけど。

勢いで作りすぎて語ることあんまりないのでとりあえずひどすぎる見たいものリストとエンド案でも見てってください。↓

▲実際のプロット。ひどい。

終わり方は★をつけた一段目と三段目の折衷案みたいな感じになりました。書き始めは一段目の要素のみで 「地獄の関係性に進化して終了!」 みたいな感じだったのですが、いろいろ書き進めていくうちにセキが暴走しまして… あれ、これハッピーエンドいけるのでは…?となり、三段目の要素を足してああなりました。死体埋めてないけど。まああれに加えて死体埋めたら大変なことになるので…

世界観の補足

世界観についてはまあざっくり言うと 「食糧難で今まで倫理的な理由でセーブされていた技術(クローン技術・遺伝子組み換えなど)がフルオープンになった世界」 です。いわゆる近未来。だから人造人間とかのフシギ存在がいます。重要なのは今まで抑えられていたものが解放されただけなので世界は何も進歩していません。 むしろ食糧難で「より統率の取れた世界」が求められるようになったので多様性とかはたぶん無視されているんじゃないですかね。そういうのは余裕あってこその概念なので。いつも夜みたいなのはふたりのいる地域がめちゃくちゃ大気汚染されているからです。人造人間が多く暮らす地域なのであんまり管理されてない。たぶん。

食糧難が本当にやばいので倫理はないです。そんなこと言ってる場合じゃない。…だからといってその解決法が 「水だけで生きていける人造人間作って食糧生産させようぜ!」 にはならんやろ…とは私もめっちゃ思いましたがまあ細かいことは気にしない。

基本的に人造人間は施設で飼い殺しです。本来は適正のない個体は処分されるのですが、まあなんでもそれなりに普及したら杜撰な管理をするところも出てくるよね…処分にもお金かかるし…ということで二人は普通に生きてます。たぶんこういう境遇の『ツクラレ』(人造人間を指す差別用語)がたくさんいます。だいたいみんな汚れ仕事してる。今のところ面倒なので黙認されてますがそのうち社会問題になって一斉に処分されそう。世知辛い。まあそうなっても二人は普通に生きてそうですが。

…とまあ、それなりにややこしい設定があったりします。本編ではほとんど出しませんでしたが。
なんで出さなかったのかというと、ここがメインではないからです。私は共依存カプが見たいだけなので…このへんの設定はあくまでふたりに人権が無いことに対する理由づけなんですよね。なのでほとんど説明しませんでした。ほんとすみません…我ながらわかりづらかったと思います。

キャラについて

セキ

「掃除屋」の実行担当。メンタルはソウのことが絡まなければ比較的安定しています。(そもそも病むほど繊細じゃない)
それはそうとソウには依存している。たぶんこいつの方が重いです。厄介。

基本的に他者に対しては興味がないし悪いことも平然とできます(やる理由がないだけ)が懐に入れたやつはとことん甘やかすタイプです。依存させるし依存する。厄介。
自分が悪いことをするのは全然いいけどソウには手を汚させたくない。そんな感じです。

ソウのことは最初はうまいこと引っ掛けて利用するつもりだったのですがなんかかわいくなっちゃって今に至ります。こいつにも情はあるんだなって…(ソウ限定ですが)

違法的に人造人間を増やす計画の『培養元』として生み出されたという謎の設定がいちおうあります。元の計画が頓挫し公共団体に引き取られるはずだったのですが、生殖能力を持たなかったため捨てられました。ちなみに本当に培養のためだけに生み出されたので早死にします。 たぶん製造から30年も経たないうちに死ぬ。そもそも人造人間自体が早死にするようにできています。ほら…年取ると手間の方が多いので…(あくまでこの世界観での価値観です。作者がそう思ってるわけじゃないのであしからず。)

社会的な性は無性別に近いです。性別のない性を持っているというイメージ。自分が女子であることに嫌悪感はないけれどちょっとした違和感がある…という感じです。でも身体的な性は普通に女性です。たぶん結構スタイルいいと思う(余計な情報)。

ソウ

「掃除屋」の会計担当。特異な体質のせいでメンタルが不安定です。つまりはメンヘラ。
セキがいないと生きていけない。でもセキには自分がいないとダメだと思っています。かわいい。
基本的に引きこもりです。たぶんセキの稼ぎの計算とかハッキングとかしてるんじゃないんですかね。

食糧にするための生物(『肉』と呼ばれる。人ではない。)を生産する『役割』を持って生まれたため行為がなくても子供(人ではない)を産める(というか産み続ける)体質です。

ちなみに生まれてくるものは脳と消化器官のない遺伝情報は限りなく人間に近い何か…という感じです。脳は単純に食べられないしいらないから、消化器官は処理が面倒だからですね。倫理くん息してないよ。

無精の『肉』よりも有精の『肉』のほうがおいしく高く売れるので基本的に飼われている人造人間は交配されます。まあ交配といっても体外受精だと思いますが…その方が確実ですしね。あ、でも人工的なものが蔓延する世界では自然なプロセスで作られたものが尊ばれる傾向にあるのでやっぱりなんかあるかも…というかこの辺はあんまり考えないようにしていました。また軽率に地獄が生まれてしまうので…
ソウは交配を拒んだため捨てられました。普通はこういう個体は処分されるのですが、ソウが管理されていた施設は管理が杜撰な施設だったので処分面倒だしどうせ何もできないから野垂れ死ぬだろということで捨てられた感じです。

社会的な性(話し方など)は男性です。(身体の性が女性であることは理解している。)そのため一人称は「おれ」なんですね。ここで「ん?」と思った方いたと思います。すみません…でも「おれ」以上に合う一人称が見つからなくて…「あたし」なども考えましたが何か引っかかるな…となってしまい悩んだ挙句結局「おれ」にしました。本当に最後まで性別迷ってた。

というかこのふたり、身体的な性別は女性ですが中身は無性別と男性(半分くらい)なので本当に百合と言っていいのか…?といまだに迷っています。でも明確なジャンルがあった方が宣伝しやすいので思い切って『倫理のない閉塞百合ノベル』と銘打ちました。まあ言うて倫理のほうも崩壊度かなり怪しいですが…

さいごに

ここまで読んでくださりありがとうございます。完全に癖と共依存カプ見たさで走り抜けた10日間でしたが、けっこう楽しかったです。最近いろいろしんどかったのでちょっとすっきりしました。引き続き花束の制作がんばろうと思います…

記事の感想についてはネタバレにならない範囲なら好きにつぶやいてくださって大丈夫です。

はいそこの宣伝したいのでたぶん5月も月報出します。はいそこ10日間マラソンのせいで花束の進捗ほぼありませんがお付き合いいただけたら幸いです。

R-ion/要餅 2024/04/11 21:06

イドコロあれこれ(没シナリオ編)

ごあいさつ

こんにちは。見てくれてありがとうございます。この記事は拙作【ナツノイドコロ】のネタバレを多分に含みますのでご注意ください。シークレットバッジまで取ってくれた方向けです。

▼作品ページ
https://novelgame.jp/games/show/8617

▼いままでの記事
キャラ紹介編
https://ci-en.net/creator/24466/article/1114632

シナリオ解説編
https://ci-en.net/creator/24466/article/1115246

制作のあれこれ編
https://ci-en.net/creator/24466/article/1116204

はじめに

アプデの過程で没にしたシナリオ二編です。ゲームに組み込む前提で書いてるのでかなり読みづらいと思いますがせっかくなので公開します。ちょっとした裏話つきです。

没シナリオ

染まりゆく灰色

「あー、重い…なんでこんなたくさんあるんだよ…」

「ねー、」

「ありがとなー、幾ノ原。助かった。」

「大丈夫だよ。じゃあ僕行くね~」

「おう、ちゃんと昼飯食えよ~」


「…はあ、」

 もう八月も終わりだというのに、相変わらず忙しい。どうしてこんな時期に行事が集中しているのだろうか。正直あまり興味もないが、周りが盛り上がっているのに自分だけやらないという訳にはいかない。自分だけではないのは分かっている。きっとどのクラスにも数人は自分のような無気力な少数派がいるのだろう。それでもその中の大多数は口を噤んでクラス…あるいは部活動でもいい、そういった枠の中におとなしく収まっている。学校行事というものはそんな小さな犠牲の上で成り立っているのだ。

 蝉の声がうるさい。人混みから離れたと思ったら途端に主張してくるあたり、蝉も人もさして変わらないなと思う…僕も暑さでどうにかなってしまったのかもしれない。昼間の日光に光るアスファルトを見下ろしながら、夏休みを通り過ぎてわずかに柔らかくなった日差しの中で彼の姿を探していた。

 どこにいても聞こえてくるような騒ぎ声もここでは遠くなって、景色に溶け込んでいる。…相変わらず主張の激しい蝉の声にはこの際目をつむろう。静かな場所は好きだ。こんな暑い日は図書室にでも籠りたいけれど、あいにく体育祭の準備期間は開いていない。空いた時間をどうひとりで過ごそうか…自分を含めてそんなことを考えている少数派の人々が困り果てるまでがこの学校の風物詩、とでも言ったところだろうか。
 それはきっと彼も同じだろう。

 体育館の裏、わずかにある日陰のほとりに、赤みがかった髪の少年の影がひとつ。僕は迷わず声をかける。

「緋色くん」

「…先輩、」

 最初の方は微妙な顔をしていたけれど、最近はかすかに笑ってくれるようになった。

「やっぱり、ここにいた」
「みんな同じこと考えるよね。」

「図書室、この時期は開いていないので…」
「さぼり禁止のためらしいですけど…迷惑な話ですよね。」
「涼むためだけに保健室に行くわけにもいかないし…」
「まあ、どれだけ規制してもさぼる人はいるんですけどね…ここに二人。」

「僕もカウントしてあるんだ?」

「ここに来ている時点で同類ですよ。」

「あはは、確かにね。」

 しばらく彼とつるんでいて分かったこと、彼は意外と話好きだ。話を振ればけっこう答えてくれるしおとなしそうに見えて時折なかなかきついことを言う。思慮深くて繊細、でも意外と図太い。彼のことを言い表すならそんなところだろうか。
 その暗い瞳の奥に何を隠しているのか…かなり興味がある。いや、もはや興味とはいえないのかもしれない。言葉を交わすうちに自分が彼に対して抱いているものが、もはや『興味』とは違う何かに変わりはじめていることを自覚していた。ー自分らしくもない、出まかせに言った冗談が、本当になろうとしている。

…でも、今はー

「ー先輩?」
「…昼休み終わりますよ。」

「うそ、もうそんな時間?お昼どうしよ…」

「ちゃんと食べてください。」

「えー持ってくるのめんどくさい…」

「ここで食べるんですか…」

「当たり前でしょ?」

「…」
「じゃあさっさと持ってきてください。2分くらいなら待ってあげます。」

「…えっ、」

「あ、今からカウントします、過ぎたら帰りますからね。」

 緋色くんがスマホを手に微笑む。画面にはきっちりと2分、タイマーがセットされている。いつにも増して楽しそう…だけど今はそれどころじゃない。

「ちょっと待って、」

「廊下は走らないでくださいね」

「ひどい!三年教室って遠いんだよ⁉」

「知ってます。先輩足速いので。」

「だからって2分はない…」

「ほら、もう30秒過ぎてます…1分足してあげるので頑張ってください。」

「わかった、分かったから!」
「ちゃんと待っててねー!」

「…」
(行ってしまった…)

 手元の画面ではタイマーが規則正しく動いている。あと1分半。…あの様子だと本当に時間内に帰って来そうだ。あんなに焦っている先輩は初めて見た。ちょっと面白い。
 気さくだけどマイペース。あまり人の話を聞かない…いつも見ている先輩は言葉で言い表すならそんな感じだ。あれで優等生やっていられるんだから不思議なものだ。自分以外に対してはどんな感じなのだろうか。

(…静か。)

 さっきまで先輩がいた日向の方を見つめる。最近、昼休みを少し楽しみにしている自分がいる。先輩が来るからか、夏が終わるからか…どちらかなんて、考えずとも分かることだ。でもなんとなくそれは言わない。先輩が調子に乗るからというのもあるけれど、それとは違う気持ちもある。もう少し、もう少しだけ…この心地よい『居場所』にいさせて欲しい。そう願わずにはいられない。
 自分勝手かもしれないけれど、こっちもつきまとわれているのだから少しくらいわがままを言ってもいいはずだ。もうちょっと先輩には付き合ってもらおう。

(…あと、どれくらいで戻って来るかな。)

 ずっと開いていたタイマーの画面を閉じる。どっちにしろ間に合わなくてもここに残っているつもりだったし、もうこの画面は関係ない。
 まだ夏の気配を残す空を見上げながら、校舎の方から急いだ足音が聞こえてくるのを待っていた。

藍色と飴の味

ーケガ、どうしたの?

ー大丈夫?

 また、いつもの景色。あの夏の日の思い出。…どうせ夢だ。お兄さんはあの日のまま。なのにボクは、……ボクは…なんだっけ。

ーえっと…ばんそうこう、あるんだ。貼ってあげるよ。

ーほら、手出して…

 ポケットから飴の代わりに絆創膏を取り出して、手を差し出す。ボクは迷いなくその手を取る。傷だらけの白い腕が目に入って、顔をしかめた。そんなものは見たくない。どうせ夢なのだから。ふと顔を上げる。お兄さんの顔が見たい。焼き付けたい。ぼやけて見えなくなってしまう前に…

 そこで、ぼやけてしまう。ボクが本当に欲しいものはこの先にあるというのに。でも、仕方ない。だってそんなやり取りはしていない。そんな優しさは知らない。知らないことを夢に見ることはできない…そういうふうに、できている。

『この先』を掴める日は、来るのだろうか。

「ーー!」

 途端に頭が冴える感覚。どうやら寝てしまっていたようだ。演習問題の解説はもうだいぶ後半の方に差し掛かっている。ぐちゃぐちゃになったノートを前にため息をつく。色あせた現実と三日後の小テストのことを考えながら、手の中のハッカ飴を見つめる。もうちょっと夏が続いたらよかったのに…そんなことを考えていたら、授業終わりのチャイムが鳴った。ノートは真っ白のままだった。


 10分休み。クラスメイトたちがせわしなく椅子を引く音が教室中に鳴り響く。この時間
をどう消費するかは人それぞれだが、今日は単語テストがあるからかみんな単語帳を食い入るように見つめている。ボクはロッカーから単語帳を取り出そうとしているクラスメイトに声をかける。

「ーねえ、」

 名前はーなんだっけ。いつも隣から向けられてくる視線の持ち主…正直関わりたくないけど、この際仕方がない。…どうしても、確かめなければいけない。

「…え?」
「……、ぼくに言った?」

「…うん。」

「「…」」

 沈黙が重なる。周りの音が止んで、時間が止まったみたい。

「…なに、なんか言ってくれないと困るよー?」

「…ぁ、」

「なんか聞きたいことー?課題の提出期限とか?」

 ボクの警戒心を読み取ってか、そっと距離を置いてのんびりとした口調で尋ねてくる。クラスで浮いてるように見えたけど、思ったより友好的に接してくる。単語テストは次の時間だったような気がするが…そんなことは全く気にしていないようだ。

「…えっと、」

「うん」

「…」
「…保健室の、ハッカ飴…買ってるの、誰…?」

「…え、」
「あー…えっと…」
「保健室の若い先生だよ。ほら、いつも事務作業とかしてる…会ったことない?」

「知らない…」

「そっかー」

「…」
「えっと…ありがとう。」

「どういたしまして~」

「…何だったんだろ、いきなり…」
「保健室行くのかな、今日せんせーいないけど。」
「…そだ、単語確認しないと…」

「…」

 またもらってしまった。個包装のビニールを指先で潰す。口の中には甘いような、苦いような。あの日と同じひんやりとした感覚が広がっている。特段好きというわけでもないけど、これは薄れゆくあの日の思い出に浸り続けるために必要なことだ。あの人も、飴じゃなくて絆創膏をくれればよかったのに。そうすれば今頃口の中が口内炎だらけになることはなかった。

「せんせー!」

 いつの間にか昇降口まで来ていたようだ。知った声が聞こえてくる。今彼にはあまり会いたくない。引き返そうかと顔を上げて…

 ボクは、固まった。

「せんせー今日休みじゃなかったの?」

「そんな簡単に休めるわけないだろ。ちょっと遅く来た。」

「あはは、そうだね!」
「ねぇ、ついてっていい?」

「また授業サボるつもりか…」

 遠くから聞こえてくる、他愛もないやり取り。…いや、そんなことはどうでもいい。それよりも、その隣にいる…

「…『せんせー』…」

 …その顔を、ボクは知っていた。

 ーもしかしたら、掴めるかもしれない。

 何度も夢見た、『その先』を。

ちょっとした話

「染まりゆく灰色」

この二人の絡みが見たくて書きました。このシナリオ書くの本当に楽しかった。緋色と灰が送っているなんてことない日常の一幕をイメージしています。お兄さんの本編とは違う一面を見ることができるシナリオとして書きましたが、長いのとセリフ部分が多くサウンドノベル形式向きじゃないということでボツにしました。個人的に気に入っていたのでここで供養できてよかったです。本当に。作者はこの二人の組み合わせが大好きなので。最後の方は作者も「こいつ…」と思いながら書いてました。先輩からの好意をある程度分かっていて翻弄してやがります。悪い奴だ…。まあ先輩もなんやかんや楽しそうだしいいんじゃないですかね。

このへんの日常的な話を書くためにあんまり考えてなかった彼らの高校の設定をやんわりと決めました。念のため真白と藍の学校もちょっとだけ決めていますがこっちは使い道がなかった。まあ真白ほとんど授業受けてないし…藍は保健室にしか出てこないし…でもこういう設定があるとお話に奥行きが感じられていいですよね。私は好きです。詳しくはキャラ紹介編をチェックです。(露骨な宣伝)本当におまけ程度ですが…

「藍色と飴の味」

藍と真白の貴重な絡みが見られるシナリオです。夢オチ好きだな私。真白のお兄さんに対する思いを拗らせた部分を書きたかったのですが、本編と少しズレてしまうのと隠しキャラである藍と出会った前提みたいな部分が強く、「これ初見じゃ分からないだろ…」となったのでボツにしました。ところどころ細かい文章を「呼びかける白」に引用しています。飴の味の表現はお気に入りです。藍と真白は隣の席ですがほとんど話さないし接点も無いに等しいです。でも藍は真白のことが気になってるし真白もそれをなんとなく感じ取っている。今後何か起こりそうでわくわくしますね!

藍を隠しシナリオ以外でなんとか出せないかと考えた結果です。結局これ以上の出し方が思いつかなくて隠しキャラに。藍は10年後の世界線のキャラなので出すなら白シナリオかなと思って…でもこの位置のシナリオの主役は真白にしたかったのと本編・他シナリオであまり出せなかった真白自身(思想的なもの)の掘り下げをしたかったのでがらりと変えました。あとお姉ちゃんとの関係も整理したかったので…今思えばここで方向性変えてよかったと思います。ここの感想をもらえたときは嬉しかったです。

記事の感想について

ここだけ見る人もいると思いますので一応。
全体公開なので好きにつぶやいてくださって大丈夫です。本編のネタバレを含む内容の場合はワンクッション挟むなどの配慮をお願いします。

さいごに

こんな自己満足の塊みたいな記事をここまで読んでくださりありがとうございます。余力があれば今度制作当時のあれこれを備忘録代わりに書こうと思います。ラフとか載せるつもりです。書ければですが…
勢いで始めた裏話記事ですが、最後までお付き合いいただけたら幸いです。よろしくお願いします。

R-ion/要餅 2024/04/10 22:57

イドコロあれこれ(制作のあれこれ編)

ごあいさつ

こんにちは。見てくれてありがとうございます。この記事は拙作【ナツノイドコロ】のネタバレを多分に含みますのでご注意ください。シークレットバッジまで取ってくれた方向けです。

▼いままでの記事
キャラ紹介編
https://ci-en.net/creator/24466/article/1114632

シナリオ解説編
https://ci-en.net/creator/24466/article/1115246

はじめに

この作品や原案となった創作とかについてあれこれ語ってます。たぶん一番どうでもいい内容。比較的短めになると思うので気楽にお読みください。

制作のきっかけ

いろんなところで言っているような気がしますが、ティラノフェス2023の応募締め切りまでに2週間ほど時間があってそわそわしており、何か作れないかな~と考えていたところ、ちょうど短編ゲームにできそうな案があった…という感じです。それだけです。なので本編は10日で作りました。シナリオは4日で書きました。ちなみに本作で初めてシナリオを完成させてからもろもろの作業をしました。(いままで同時進行だった)一日にスチル二枚描いたりして大変でしたね…でも楽しかったです。バグ修正の時間がなくて致命的なフリーズバグが残ったまま出してしまったのは反省しております…(今は修正済みです)
もともと密かに動かしていた創作がたくさんあったので(みつめ・樹怪もそう)たまにこんな感じに勢いで形になってしまうことがあります…いつも勢いでゲームを作ってます。でも今回は比較的計画的にやってます。じゃないと10日で作れないので…

アプデについて

本当はバッジとバックログへの文章の追加だけの予定でした。一週間くらいでやる予定だった。無茶すぎる。結局おまけシナリオやら隠しキャラやらがくっついてきて結局3週間くらいかかりました。本編より時間かかってる。まあいろいろ追加できましたし好評だったので良しとしましょう。バッジはほぼ一日で描いた記憶。バックログ追加文章の実装にもあまり苦労はしなかった気がしますが(いろんな解説記事のおかげです…感謝…)おまけシナリオはかなり苦戦しましたね…話として書き上げた没シナリオが二編ありますし…それも次の記事で公開します。副読本に収録するつもりでしたので…あとスチルも灰エンドに追加するだけ(いろいろわかりやすくするため)のつもりだったのにおまけシナリオにも入れたくなったおかげで8枚描くことになったのも大きいです。白のおまけに至っては三枚入れてる…計画性とは。合計スチル数は16枚です。ほとんど背景描かなかったとはいえ制作期間に対して私にしては多い。時間とスペースの関係でCGモードを作らなかったのでどこかでまとめたい。

バッジについて

今作にもバッジを実装しました。各エンドとクリアバッジとシークレット、合計五つです。全て回収していただけたでしょうか。シークレットバッジはまあまあ分かりづらいところにあるのでちょっと心配です…バッジのデザインに入れている花にはちょっとした意味があります。本当にちょっとしたフレーバーテキスト的なものですが…あと、人物のうしろにある四角形の形も真白はそのまま、緋色は少し欠けている…というように、キャラごとに変えています。とくに意味はありませんがデザインに共通点があった方がいいかなって…。
バッジっぽいちんまりとしたかわいいデザインになっていてとても気に入っているので、ぜひ回収してほしいです!取得時の一言もいろいろ考えたので考察してみてください。これは誰のセリフなのか…とか。

取得時の一言、エンド回収時のものは実は全文あります。長すぎるので一言だけにした感じです。せっかくなのでここに収録します。本当に短いですが…

「灰色の結末」
朝7時。いつものようにニュースを見る。朝の特集は昨日起きた事件で持ちきりだ。うちの学校の近くで起きたらしい。知っている町、知らない子。なんてことない、日常の中の悲劇。いつものように誰かが死んで、それを取り上げる誰かがいる…それだけだ。
ーなら、この胸騒ぎは、何なのだろう。

「黒い結末」
夕方四時、部屋に西日が差し込む。少し手が痛くなって目をこする。ぼやけた視界を怯える瞳が貫いた。かわいい愛しい、ただひとりのあなた。あなたはわたしのひとつだけの希望なの。この痛みと汚れでいっぱいの世界の中の、大切なもの…そんなの、ひとつだけ。
ーあなたのことが大好きだから。

「白い結末」
午後三時、今日も飴を舐める。ひんやりとした感触が傷に染み入るようだ。あの人の声が、顔が…口の中で消えていく。ボクはそれを見送ることしかできない。それでもいい。たったひとつの救いは、あの日の幻想。傷も恐怖も消えないけれど、ーそれでもボクは、生きてやる。

原案となった創作

※本編の雰囲気ぶち壊しの内容です。嫌な方は飛ばしてください。





この【ナツノイドコロ】という話には実は原案があります。X見てくださっている方は知っているかもですが…あれです。エイプリルフールのネタにしたやつです。

https://twitter.com/Rionsousaku183/status/1774451601769639971

▲エイプリルフールのポスト。4月1日の嘘は実現しないとかいいますがまあ実現しそうにないからネタにしたわけで…

昔作った「緋に染まる」という創作です。いわゆる黒歴史的なものですが3年近く擦っています。まあざっくり言うとやばい奴だらけの気の狂ったBLですね。いろいろとひどいので内容は詳しく話しませんが…スチルと説明文がすべてを物語っている。というかちゃんとした本編すらないのであんまり話せない。この話はその10年前のif世界線的なものです。ややこしい。
「気の狂ったBLが見て〜」という最低な欲望から生まれた創作です。たぶんこれ考えてたときの私疲れてた。見ての通りまともな奴がいません。もう収拾がつきそうにないので諦めて遊んでいます。創作ってそういうもん。
めちゃくちゃな創作ですが無駄に3年擦ってるのでキャラ設定がやたら細かいです。(キャラ紹介編だけで5000文字くらいある。しかもこれでも全部書ききれてない。)イドコロの原型となるお話自体は結構前から考えていて、これはまだ綺麗だし何らかの形で出せたらな〜と思っていました。つまりはセルフ二次創作。本編の雰囲気台無しですね。すみませんこんな話して…
無駄に擦ってるので話したいことがたくさんですが、きりがないのでこのへんにしておきます…また何か機会があったらお付き合いいただけたら嬉しいです。

記事の感想について

ここだけ見る人もいると思いますので一応。
全体公開なので好きにつぶやいてくださって大丈夫です。本編のネタバレを含む内容の場合はワンクッション挟むなどの配慮をお願いします。

さいごに

ここまで見てくれてありがとうございます。いつもより自己満足色が強いですがちょっとでも面白いと思ってもらえたら嬉しいです。次はアプデの過程で没になったシナリオを紹介する予定です。記事はほぼできてるので早めに更新できると思います。お付き合いいただけたら幸いです。

R-ion/要餅 2024/04/09 19:19

イドコロあれこれ(シナリオ解説編)

ごあいさつ

こんにちは。見てくれてありがとうございます。この記事は拙作【ナツノイドコロ】のネタバレを多分に含みますのでご注意ください。シークレットバッジまで取ってくれた方向けです。

▼作品ページ
https://novelgame.jp/games/show/8617

▼いままでの記事
キャラ紹介編
https://ci-en.net/creator/24466/article/1114632

はじめに

今回はそのまんまシナリオ解説です。だいぶ作者の私情が入ってますがあしからず。ゲーム内だとめっちゃ読みづらいバックログ追加文章も収録しています。相変わらず長いです。ゆるくお付き合いいただけたら幸いです。

ストーリー解説

優しさを知らない少年が公園で出会ったお兄さんと短い間お話をする。それだけです。たったそれだけのことが、真白の人生を大きく変えることになります。二人が過ごした時間はせいぜい10〜20分ほどだと思います。お兄さんにとってはなんの変哲もないひとときですが、真白にとってのこの時間はかけがえのない宝物…と言えば聞こえはいいですが実際のところこのひとときの幻想だけに縋って10年間を生きたというだけです。真白のお兄さんに対する思いは憧れや好意というよりは信仰。おまけシナリオなどで見られるハッカ飴を食べる行為もお兄さんに近づくための儀式のひとつ。真白にとって信じられる優しさはお兄さんから与えられるものだけなのです。

黒江・灰などの登場人物は彼らの姿をより鮮明に描くために出しました。正直なところ最初は出す気はなかったです。他の角度からの物語があった方が面白いかなと思いおまけシナリオでは彼らの視点で話を書きました。他人の視点からしか分からない彼らの一面があるかもしれません。

エンディング解説

黒エンド:「ただいま。」

真白の家のことが分かるエンディングです。通称帰宅エンド。お姉ちゃんの存在感がすごい。いろんなところで言っていますが黒江は思考回路がおかしいだけで真白を痛めつけたいわけではありません。本当です。言動がアレなだけなんです…まあ無意識下に憂さ晴らしをしているところはあると思いますが…忘れがちですが真白を取り巻く環境が悪いのは黒江にも当てはまることで、彼女も被害者のひとりなんですよね、一応。黒江自身も父親から暴力を受けていますし…まあ気にしていないんですけど。でも多分そう思い込んでいるだけで彼女も傷ついていると思います。

この世界線での真白はどうなるのでしょうか。まあ生きているとは思いますが…あそこまでたくましくはならないかもしれない。あとお兄さんに対する依存度も低めになりそうですね。この世界線ではハッカ飴もらってないので思い出の中のお兄さんに近づく術がありませんし…それはそれで健全。…なんかこう話しているともしかして真白はお兄さんと会わないほうがよかったのでは…?なんて思ってしまいます。本当にそうなのかは誰にもわかりません。

灰エンド:「ばいばい。」

唯一の真白が死ぬエンディングです。作者的には本編より前に死んでいた想定で書きましたが、後から考えてみて本編後に死んだことにしても辻褄合うな…と思いました、ここらへんの解釈は各プレイヤーさんに任せます。真白は幽霊だったのか、それとも優しさを知り世界に絶望して死んでしまったのか。それは誰にもわかりません。作者にもわかりません。どちらにしろあの子が死んでしまったことには変わりありませんが…最期に優しさを知れてよかったのかな…

ここからはわりとどうでもいいこぼれ話です。後述しますが作者は灰と緋色の組み合わせが大好きです。(推しカプそこなんかいとか言わないでください…作者が一番そう思ってます…)3年近く擦ったからね。なのでこのエンディングの認識が「二人が出てくるエンディング」でした。ありがたいことに実況して頂く機会があり、その動画を拝見して初めてこのエンディングの後味の悪さに気づきました。ごめん真白。緋色と灰のやり取りは実は最後の方に少し書き足しました(「君にはもらってばっかりだね」辺り)ここで二人の関係に気付く人も多かったと思います。書き足してよかった。ここらへん書きながら「気づいてくれ…このクソデカ感情に…」と念を込めていたので…最後に全部持ってかれた感がありますが…その分おまけで掘り下げました。本当にこの二人大好きなのでぜひ覚えて帰って欲しいです。(図々しい)

白エンド:「またね。」

真白の成長した姿を見ることができるエンディングです。サブキャラが出ないエンディングでもある。堂々と授業サボってますがまあ仕方ないと思います。あの環境ですから…けっこうたくましく成長しています。言動の節々に諦観が見えるのはお兄さんに似ているかも。本編最後で『先生』と会うことになりますがあの表情は一体…『先生』に関するところの解釈はプレイヤーさんに任せたかったのでかなりぼかしました。一応作者の中で答えはあります。いろんな解釈が聞きたいので言いませんが。

このエンディング、実装するかかなり悩みました。なんというか、原案(3年擦った方)に繋がるエンディングなので、いちおうif世界線のこのゲームで軽率にやっていいのか…?という感じで。でもいろんなところで「いいエンディング」と言ってもらえたのでよかったです。初期段階では全部後味の悪い終わり方にしてやろうと思っていましたが一個ぐらい希望が見えるエンドがあってもいいですよね。

おまけシナリオについて

せっかくなのでこれにもちょっとした解説を。いちおうタイトルがあったりします。

「黒い噂と白猫と」

お姉ちゃんを取り巻く噂とクラスメイトのお話。黒江は学校では主に家庭環境のことがあって避けられ気味です。うまく隠していますが、ところどころで異常性が見え隠れしています。あと持っている刃物が全部血で錆びついていたり…こんな同級生嫌だ。白猫であることに特に意味はありません。強いて言えば真白を連想させるものだから。白ければなんでもいいのでは…?

クラスメイトの視点を入れたのは、他人の視点から見た彼女の姿を描きたかったからです。あと名前のないキャラを動かすのをやってみたかった。黒江自身自らの異常性を隠すつもりは無いし、クラスメイトとは平和にやっていけたらいいな〜くらいの気持ちです。なので話しかけられたら普通に接するし授業もおとなしく受けます。真白関連のことになるとおかしくなるだけでわりと普通の中二女子です。そこらへんあんまり書けなかったな…

「灰色の憧憬」

灰と緋色の学校でのひと幕。灰の掘り下げをしたかったのと緋色の本編とはちょっと違う一面を見せたくて書きました。キャラ紹介でも書きましたが灰は自分の立場にかなり疲弊しています。人前ではがんばって取り繕っていますが時折危うい一面が出てきます。言うてまだ高校生ですから…。緋色にも嫌われたくないので取り繕おうとしますがお見通しです。灰の機嫌が悪いのを見透かして「うわっ」て思ってます。でも頼りたいし機嫌の悪い先輩といたくないしで拗ねてます。けっこう可愛いところあるんですよ…本当は緋色の視点も入れたかったのですが、長くなりそうだったので全カットしました。書きたかったな…先輩の機嫌が直ってなぜか得意げにしているところとか…

ちなみに最初の灰の独白の部分は半分くらい作者の体験談です。(どうでもいい情報)なので無駄に生々しいです。すみません。全部諦めてるように見えて嫌な教師を殴ってやろうかと思うくらいの反骨心はあります。さすがにやらないけど。言うてまだ子供なんですよね。こういうキャラのメンタル等身大なところが見えるのが好きで…彼は優秀なのでよっぽどのことがないとあんなことにはならないと思いますが病んでるところが見たかったのでそういうことにしました。すまん。

見ての通り灰は緋色にかなり入れ込んでいます。というか好きだと思う。本当はかっこつけたいけど結局甘えちゃってる。緋色の前では素が出せるのでつきまとっているという感じです。緋色は灰の素の部分しか知りません。よくこれで優等生やってるなと思ってます。でもそんな先輩のことは嫌いじゃないしなんやかんやで絆されています。これからもうまくやっていってほしいですね。できると思うなよ。

「呼びかける白」

家での真白の様子とお兄さんへの思いの話。エンディング「またね。」より少し前の話です。真白が見る夢は基本的に悪夢か存在しないお兄さんとの記憶のどっちかです。地獄かな?いつも暇を持て余して寝ているので夢をコントロールするのが得意。でも悪夢は見るしお兄さんのことはかなりおぼろげです。なかなか思うようにはいかない。薄れていくお兄さんの思い出にかなり焦っています。縋るものがなくなってしまうので必死です。好きでもないのにやたらとハッカ飴を食べてるのはそのせい。味で記憶を思い出すとか言いますからね。

夢の内容ですが、真白がお兄さんに対する思いをだいぶ拗らせていることが伝われば作者的には満足です。まあ初めて優しくしてくれた人だしあの環境にいれば思いを拗らせるのは必然というか…本当はもっと一緒にいたかっただろうし絆創膏も貼って欲しかったんでしょうね…全てを諦めているようで全然諦められていないのがわかります。真白は黒江がいる限り幸せにはなれませんし彼自身もそのことは分かっていますが彼女のことを未だに「お姉ちゃん」として認識しているんですよね…父親のことは「あいつ」と呼んでいるのに。歪だけど彼女なりに愛されてるのは分かっているんでしょうね。認めたくないけど。でも痛いのは嫌だからやっぱり黒江のことは怖い。こればっかりは本当にどうしようもないです。

藍色のひととき

成長したあの子の隣の席の子との穏やかなひととき。白エンドの世界線…10年後のお話です。なんてことのない日常の一幕。でもちょっと不穏なものが見え隠れしているような…ところどころの発言がなんか不穏ですね。
彼は水代藍といいます。(実はバックログ見れば名前が分かる)保健室の常連生徒です。詳しくはキャラ紹介編をチェックしてみてください。(宣伝)構ってくれる『先生』に懐いており、彼が何気に真白のことを気にかけていることにちょっとやきもきしています。ただ構ってほしいだけなのか、それ以上の何かがあるのか…まあここではわかりませんが。

藍くん、たぶん先生とどうでもいい話をできるのが嬉しいんでしょうね。ちょっと事情が複雑で家ではあまり話さないので…昔のこと聞いたり、恋バナしようとしたり…彼も本当は普通の高校生らしいことがしたいようです。

バックログの隠し要素

エンディング「またね。」を回収すると見ることができるちょっとしたお話です。見逃した方も多いと思いますので、ここに収録します。(バックログだと読みづらいですしね…)

再録シナリオ

「目」

 あの日の思い出に浸るとき、まず思い出すのは、赤。それは鮮烈に幼いボクの目を刺した。
 遠い記憶、とうにぼやけてしまったあの夏の日の中でたったひとつ、鮮明に憶えていることがある。ー目だ。その人は暗い目をしていた。暗い、暗い…水の底のような。ここではないどこかを見ているような。それでいて不思議なほど穏やかだった。ー怖い。そのはずなのに、落ち着く…ずっと見ていたくなる。幼心にそう感じていた。

 ーまた、まただ。ボクはあの目に見られている。瞼の裏に貼りついて離れない赤色。名前のわからない花と同じ色。遠い遠い記憶の底から、今もボクを見つめている。揺れる木陰と、蝉の声。揺れる意識に身を任せて目を開ける。何度も繰り返した景色が薄汚れた天井に反響する。ここはボクだけの世界。今日も壁越しの怒鳴り声に耳を塞ぐ。ふいに見えた空は人の気も知らないで晴れ渡っていた。こんな日はよく眠れそうだ。
 今日はどこから思い出そうか。保健室で貰ってきたハッカ飴を握りしめて、ボクはまた目を閉じた。

「死」

死ぬことは怖いこと…お姉ちゃんが言っていた。ボクに会えなくなるからだそうだ。でも、ボクにとってはそれは希望のようなものだった。あそこから解放されるなら、もう誰にも傷つけられなくなるのなら。むしろ喜んでそれを受け入れる。でも、周りは違った。テレビでは連日何かの事件で誰かの死を悼んでいる。「死ぬことは、こわいこと。」ボクはそう思い込むことにした。でも、どうして、こんなにも心がざわつくのだろう。

 誰もいない屋上の入り口の踊り場。辺りには埃が舞っていて座る気にはなれない。かすかに白っぽくなった手すりに体重を預けながら物思いにふける。人間は意外と脆い。この一階の半分の高さの階段からだって、落ちたら充分に死ぬ確率がある。…なのに、ボクはどうして死なないんだろう。
 きっとボクはおかしいんだと思う。…いや、ボクの周りがおかしい、と言ったほうがいいだろうか。受け入れるしかない…あの人はそう言った。きっと軽い気持ちで言ったんだろうけど、その言葉は今でもボクの中に澱のように残っている。誰が見ても異常な、ボクを囲っている地獄。それを知っても、あの人は同じことを言うのだろうか。
 ボクが死んだらあの人は、どう思うのかな。悲しんでくれるだろうか。…少なくとも、クラスの人たちよりは悲しんでくれるような気がする。

だって、あの人はー

「傷」

 常に肌に赤色の線が引かれていること、青紫の染みがあること、体中が軋むこと…それが当たり前だと思っていた。だって、それしか知らなかったから。生まれた時からボクの周りには、ボクを傷つけるものしかなかったから。ーだからだろうか。生まれて初めて心配してくれたあの人が、数分言葉を交わしただけの赤の他人が。何よりも特別なものとしてボクの脳裏に焼き付いている。

 ガタガタと引き戸を開ける音。ここは秘密の場所。誰にも侵されてはいけない、ボクだけの聖域…というほど大層なものではないけど。子供がよく作る『秘密基地』のようなものだ。お姉ちゃんが”あいつ”に呼び出されたときだけ、ボクはここに来ることができる。ここにあるのはぼろぼろのタオルと飴の入った瓶だけ…それで充分だ。ボクを傷つけるものはここにはない。
 ハッカ飴をひとつ、口に入れる。そのままタオルの上に寝転がって飴を転がしながら、ぼんやりとあの人のことを考えていた。ぼやけてなくなってしまいそうな思い出をなんとか掴もうと集中しているうちに外が明るくなってくる。そろそろ帰らなきゃいけない。

 何度でも、あの夏の日を繰り返す。お兄さんに助けられたところからひとつひとつ、記憶を解いていく。ひとつもこぼさないように、大切に抱えている。あの日のハッカ飴のような、この地獄の中の一粒の清涼剤。今日も口の中で転がして、ひとときの幸福を得る。

ーあなたがボクの中からいなくなってしまう、その日まで。

解説

「目」

成長した真白のモノローグ。ある夏の日のひと幕。この話だけでなく、バックログに追加した話は基本的に幼い真白→成長した真白の視点の二段構造です。と言っても幼い方はその頃の気持ちを今の真白の言葉で書き出している…という感じですが。お兄さんのことがずっと忘れられない真白。その中でも特に目が印象に残ったようです。今日も緋色の瞳に見つめられながら、あの日の夢を見る…もはや信仰では?いろんなところで言っているような気がしますが、真白はとにかくお兄さんへの思いを拗らせまくっています。たぶんお兄さんも人間だということを忘れてる。だいぶ妄信的というかなんというか。…これ再会してしまったら大変なことになるのでは?

「死」

真白の死生観のお話。昼休みのひと幕。真白は環境のせいで死に対する抵抗が薄いです。むしろ救いだと思っていたところがある。お兄さんに出会ってそう感じることはそんなになくなりましたが、未だに抵抗は薄いままです。自分が死ぬときに誰かが悲しんでくれたらいいなぐらいに思っています。まあ一瞬救われたところで真白を囲う地獄は変わらないので…たぶん真白は包丁とか高いところとかの『自分を殺せるもの』を見るたびにざわざわするタイプです。魔が差してしまいそうなのをなんとか抑えて今まで生きています。まあそういう人けっこう居そうですが。今までさんざん痛い目にあってきているので人間の脆さも強さもよく知っています。
そういえば、真白の言う「あの人」は誰なんでしょうね。ちなみにこの話はエンディング「またね。」から少し後の話です。

「傷」

真白と秘密の場所の話。ある夜のひと幕。真白はお兄さんに会うまであの環境しか知らなかったので、自分が傷だらけなのを「当たり前」と思っていました。でもお兄さんに出会ってしまったことでそうじゃないことを知ってしまいます。残酷。真白もいちおう頭ではお兄さんがただの他人だということは分かっているんですよね。でもやっぱり「あの人となら幸せになれるかもしれない」という希望を捨てられないようです。というかそれしか希望と言えるものがないのでそれに縋るしかない感じ。もう開き直ってお兄さんのことを完全に忘れてしまうまで縋り続けてやるといった思想になっています。その様子が飴を舐めることとちょっと似ているなと思って重ねたような表現をしてみました。「この地獄の中の一粒の清涼剤」というフレーズはお気に入りです。
真白関連の話によく出てくる『秘密の場所』ですが、特に大きな意味はありません。町のはずれにある誰もいない廃倉庫を真白が勝手に居場所にしてる…みたいな認識で大丈夫です。お姉ちゃんがいるときに逃げるともっとひどい目に遭うので基本的に黒江がいないときにこっそり逃げ込んでいる…という感じです。いつか捕まりそう。やっぱりお姉ちゃんがいなくてもあの家には居たくないようですね。

記事の感想について

ここだけ見る人もいると思いますので一応。
全体公開なので好きにつぶやいてくださって大丈夫です。本編のネタバレを含む内容の場合はワンクッション挟むなどの配慮をお願いします。

さいごに

ここまで読んでくださりありがとうございます。ちょっとでも理解を深めていただけたのなら幸いです。次の記事はほぼ一から書くのでゆっくり更新になると思います。よろしくお願いします。

R-ion/要餅 2024/04/07 23:20

イドコロあれこれ(キャラ紹介編)

ごあいさつ

こんにちは。見てくれてありがとうございます。この記事は拙作【ナツノイドコロ】のネタバレを多分に含みますのでご注意ください。シークレットバッジまで取ってくれた方向けです。

▼作品ページ
https://novelgame.jp/games/show/8617

はじめに

今さらすぎますが【ナツノイドコロ】についていろいろ語ろうと思います。というのも、10月くらいに資料集作ろうとしてテキストいろいろ打っていたのを思い出しまして…結局出せなかったのですが(レイアウト考える気力がなかった)、いろいろ表に出せていない情報とかがあってもったいないのと今年は忙しくなりそうであまりゲームが作れそうにない…ということで何か楽しいことができないかと思い、公開させていただく次第です。気が向いたらスチルといっしょにpdfとかにまとめるかもしれません。(言ってるだけ)そこそこテキスト量があり長くなりそうなので(没シナリオだけで3000字くらいある)分割します。全部読まなくてもいいようにするので気になったやつをゆるーく見てみてくれたら嬉しいです。

今回はキャラ紹介的なものです。地味にフルネームを決めてます。ほぼほぼ箇条書きですがお許しください。地味に加筆(与太話ばっかり)しているので無駄に長いです。お時間のあるときにでもゆっくりお読みください。

キャラ紹介

敷島 真白(しきしま ましろ)

主人公。小学生。
アルビノの男の子。家庭環境が最悪。姉と父親に暴力を振るわれている(母親は蒸発)夏休みで姉が一日中家にいたが、姉が外出中に家を脱走。暑さで体調を崩したところを緋色に助けられる。学校でも体質故に浮いているため、ずっと人間は自分に危害を加えてくるものだと思っていた。

(10年後)
高校生になった。家庭環境は相変わらずだが多少たくましくなった(諦めた)ためか外では比較的明るく振る舞う。姉からの束縛が激しく学校にはあまり行けていない。教室に顔を出すことは稀。家のことを訊かれるので保健室にもあまり行きたくないらしい。昔出会ったお兄さんのことをずっと覚えている。

不憫なアルビノ少年。イメージはスノードロップ。有名な怖い花言葉の方ではありません。本当です。6歳にして自分の人生を諦めています。暇さえあれば自分はなんで死なないんだろうってずっと考えてます。というかたぶんお姉ちゃんや大人たちに消費されて擦り切れていつか死ぬんだろうなぁとぼんやり思ってました。優しさというものを知らなかったのでとくに自分の環境が悪いとも思っていませんでした。なんかおかしいのは気づいていたと思います。姉に愛されているのも。でもそれを認めたら耐えられなくなってしまうので気づかないふりをしていました。でもお兄さんに出会ったことで認めざるを得なくなりました。残酷。はたして優しさを知ってしまったことはあの子にとっていいことだったのか。基本的に素直ないい子ですが良くも悪くも影響を受けやすいのでだいぶ拗らせています。周りに優しい人がいればこうはならなかったかも。白エンドでめちゃくちゃ授業サボってますが本当は学校の課題もちゃんとやりたいし授業にも出たい。人並みの人生を送りたい普通の子です。ちょっと思想がアレですが…

敷島 黒江(しきしま くろえ)

真白の姉。中学生。
真白に日々暴力を振るうがそれは真白が好きだから。価値観がズレているだけで痛めつけたいわけではなく、本気で真白のためだと思っている。どうしようもない。うっかり真白を殺してしまわないようにたまに白猫を拾ってきてはいたぶって遊んでいる。
黒江自身も親から暴力を受けているが真白以外のことはどうでもいいので気にしていない。

存在感がすごい中二女子。イメージはクロユリ。黒い花といえばこれ。チョコレートコスモスと迷いました。真白のことは本当に好きです。でも親にちゃんと愛されてこなかったので正しい愛し方を知らない。悲しい。その点以外は普通の女の子です。人並みに友達が欲しいし親にも愛されたい、弟のこともちゃんとかわいがってあげたい人生だった。でも環境がそれを許してくれませんでした。ある意味彼女も被害者です。自分の行為が間違っていることは薄々察していると思います。だって真白はいつも自分に怯えているから。これが正しい姉弟のかたちなわけがないとちゃんと分かってるはずなんです。でもどうすればいいのかわからないし誰も教えてくれないので目を逸らし続けています。それは10年後も同じです。

幾ノ原 灰(きのはら かい)

緋色の先輩。ちょっと変わってる。
なんでもできる優等生。背が高い。常に周囲から期待を向けられる自分の立ち位置にちょっと疲れている。緋色との接点は特になかったがある些細な出来事がきっかけでよく絡む(つきまとう)ようになった。自分が自由になることは諦めていたが最近は少し考えが変わってきているようだ。気さくで誰とでも話せるがけっこうマイペース。人の話を聞かない。

頼れるみんなの先輩。真白以外の人から見た緋色の姿を描きたくて出したキャラです。イメージはアイビー。花言葉がちょっとこわい。緋色にはめっちゃ入れ込んでいます。というか懐いているイメージ。大型犬感があるな…興味のある人に対してはけっこう人懐っこいです。それ以外にはわりと冷たい。というかどうでもいい。でも模範的な生徒であるように教育されてるので誰にでも明るく気さくに接します。外面取り繕ってる感がありますが気さくなところはわりと素です。全部作ってるわけじゃない。誰とでもある程度は話せます。あんまり深入りはしないタイプ。自分も踏み込まれたくないから。けっこう育ちがいいです。基本的にどんな人でも「面白い」で片づけるタイプですが思想の偏った教育をされてきたので他人を無意識に見下しているところがあります。よくないね。まあ賢い子はみんなそうか…そのことはちゃんと自覚しています。そんな自分が嫌い。
緋色への感情についてはあまり自覚はないです。気になるから構いにいこ〜的な感じ。今は。こいつの性格的に自覚したらめっちゃ言ってきそう。隙あらば言ってきそう。何か抱えていそうな緋色を理解したいし支えになりたいと思っていますがお前には無理だ。育ってきた環境や性格が違いすぎるので灰にはどうあがいても緋色の苦しみは理解できませんし支えてあげることもできません。でもそれは藍や真白も一緒です。いったい誰がお兄さんの手を取ればいいんだ…

赤刎 緋色(あかばね ひいろ)

公園で出会ったお兄さん。人たらし。
幼少期から中学生にかけていろいろと辛いことがあって心を閉ざしている。今は先輩につきまとわれていること以外はわりと平和。意外と話好きで図太い。どうでもいい話題で延々と話せるタイプ。かわいいものと小動物が好き。すごくなんとも言えない絵を描く。人の考えていることがなんとなく分かるらしい。

公園で出会ったお兄さんです。それ以上でもそれ以下でもありません。イメージはシクラメン。ひかえめに咲く冬の花。真白のことを助けたのは純粋な善意ですし先輩は変な人だと思ってます。先輩のことは嫌いじゃないし好意を向けられていることもなんとなく察しています。そんなに善人という訳でもありませんが善意で人を狂わせるタイプなのは確か。他者に優しく自分には優しくできない、誰かの特別になることは望んでないけどなんかなってしまう。そんな感じ。
真白と話しているときにはあまり出ていませんでしたがけっこう図太いです。先輩にも全然緊張してない。部活が同じわけでもない、ただの「なんか絡んでくる人」なので敬意は無いです。いちおう先輩なので敬語は使う。まあ当の先輩はそんな緋色くんが好きなので無問題。成績は良い方です。先輩に勉強教えてもらえるしコツコツやるのが好きなので。何より家族が喜んでくれるのでがんばってます。大きなことは望まない、普通のなんてことない日常を愛する穏やかな少年です。今は。

せっかくなので本編では一切触れなかった彼の精神構造についてちょろっと書きます。イメソンの話しちゃったしね…

家はごく普通の家庭です。穏やかで物静かな母とちょっと過保護で活発な姉がいます。普通に愛されて育って、緋色自身も家族が大好きです。でもちょっと苦しい。ちょっといろいろあって自己肯定感が過度に低いです。そのせいか生への執着が薄い。父親の不倫に巻き込まれたことも、いじめによる摂食障害で入院したことも、やりなおすために遠くの私立高校(偏差値はかなり高い。がんばって勉強した。)へ行かせてもらったことも、全部彼は「迷惑をかけている」と思ってしまっています。家族はそんなこと思ってません。どうやっても他人に迷惑をかけてしまう自分が嫌いです。愛されたくないわけではなくて、自分が愛されるべきではないと思っているというか…めちゃくちゃ自罰的な思考をしているんですよね…自分が死んだときに悲しむ人がいなければいいなと思ってます。怖い。自分が死んだときに悲しむ人がいることは理解しているので死にたいとは思ってない。なので姉や母よりは長生きしようとします。看取るのは辛いけど、そうすれば悲しい思いをする人はいなくなるから。誰かこの子を早く救ってあげて!!!でも今のところ救えそうなやつがいません。みんな自分のことで精一杯です。なんてこったい。大人になったらさすがにちょっとは落ち着くと思います。自分の存在の小ささを知るので。というか落ち着いてくれ。頼む。

水代 藍(みずしろ あい)

高校生。貧血持ちでよく保健室にいる。
真白とは同級生で隣の席。きれいな生き物の標本を集めるのが好き。あまり話したことはないがアルビノである真白に観察対象としての興味を持っている。保健室の若い『先生』に懐いている。ハッカ飴は苦手だが保健室に行くたびに先生が持たせてくれるのが嬉しいので言い出せずにいる。

隠しキャラです。イメージはオダマキ。最初はリンドウだったけど違うな…となって変えました。『先生』に対して(というか興味のある人に対して)は明るく振る舞いますが家ではほとんど喋りません。ちょっと事情が複雑。クラスではちょっと浮いています。でも友達作る気もあんまりない。せんせーがいればそれでいい。きれいな生き物が好きです。それで真白にも興味を持っている。隣の席なのでよくちらちら見ていると思う。真白もそれを感じ取っています。奇異な目で見られるのには慣れているので。ハッカ飴は苦手なので自分から取ることはありません。先生もそれに気づいている。でも苦手なの言ってないので相変わらず持たされるのはハッカ飴です。でも嬉しいので言えない。かわいいね。
『先生』の存在にかなり執着しています。せんせーの全部が知りたい。というか監禁したい。当の先生は全く気付いていません。年が近いから懐かれてるのかな程度の認識。むしろ常連なのでかなり油断しています。真白に対してはなんか…綺麗な花に魅入られてる的な…先生とは別の意味での執着を向けてるかもしれない。自分のものにしたい。二人とも逃げて、今すぐ逃げて。

『先生』

真白と藍が通う高校の養護教諭。幸が薄そうとよく言われるらしい。
少し気だるげな印象だがけっこう話好き。気を許した相手には意外と口が悪い。愛想はあまり良くないため女子にはちょっと怖がられているが保健室に来た生徒と談笑する姿がよく見られるからか評判は悪くないようだ。好物はハッカ飴。保健室の飴かごをハッカ飴ばかりにするため生徒によく文句を言われている。

隠しシナリオでちょっと出てきた人。アレです、保健室のデスクでいつも事務作業している若い先生です。飴買ってくるのもこの人の役割。ちなみにメインの先生はパインアメが好きなので保健室の飴籠はハッカ飴、パインアメ、たまにべっこう飴…という感じです。(どうでもいい情報)保健室から出るときに飴持たせてくれます。でもラインナップがあれなので微妙な顔される。話すと楽しいので一部の常連生徒にはけっこう好かれています。藍もその一人。愛想はないですが意外と人好きです。2・3回行けば名前覚えてくれます。
彼の正体についてはいちおう答えがあります。というかプレイヤーさんの9割は察していると思います。なので言いません。いろんな解釈が聞きたいので。

キャラデザについて

あんまり意識したことはないです。名前に入っている色を入れる(主に目の色)ことと誰が誰だかわかるように。黒髪率が高いのは作者の趣味。目元で判別できるように目の形には気を使った…かも…(特に灰・真白)あとは共感してもらえるようにちょびちょび作者の思想や体験を入れました。もちろんキャラに合うようにですが…実はイドコロのキャラ達はかなり擦った創作の子たちなので今までのゲームの子たちに比べてけっこう設定がしっかりしています。作者としては動かしやすくて助かりましたが説明不足感あったかもですね…例えば先輩にいじめられてる可能性とか一ミリも考えてなかったです。先輩は私の中でずっと緋色くん好き好きだったので…

おまけ~学校について

せっかくなので登場人物の通っている学校についてつらつらと書きます。あんまり設定固めていません。あくまでおまけです。本当にどうでもいいので飛ばしても構いません。

緋色と灰の通っている高校

私立の進学校です。偏差値はかなり高い。(60後半〜70前半くらい?適当。)共学ですが男子率が高いです。敷地はそこそこ。そこそこ由緒あるところ(たぶん)なので校舎は年期入っている。大きめの体育館と普通の校庭があります。でも学食はない。自販機はある。制服はたぶんブレザー。ちゃんとした子が多いので校則はゆるめです。たぶん髪染めていいし制服も全部ちゃんと着なくてもいい。緋色と灰は白シャツ派。ポロシャツ着る人もいる。行事にもそこそこ力入れてますし部活動もみんながんばってます。文化部が強い。(ちなみに灰は吹部、緋色は部活入ってない)みんな忙しいので夏休みの宿題はありません。そのかわり定期テストが難しい。理系科目の平均点がめっちゃ低いです。みんな勉強してるのに。二人とも成績はいいです。灰はそういうふうに教育されてるのでまんべんなく点数がいい。緋色は先述した通り。

真白と藍の通っている高校

普通の公立高校。偏差値も普通。(55弱くらい?成績3〜4まんべんなく取れてれば入れる感じ)藍は学力的にもうちょっと上いけましたが通える範囲になかった。真白はがんばって高校入りました。お姉ちゃんが入れてあげたかったんじゃないかな。いつまで自分がいられるかわからないから…共学。男女比も普通。制服はたぶんブレザーです。手癖でスラックス黒に塗っちゃったけど。校則はゆるめ。ある程度なら着崩してもいい。染髪はダメ。定期テストは数学がちょっと難しい。勉強してれば70点くらい取れます。真白はいつも赤点。追試からがんばるタイプ。藍はまんべんなく60点くらい取れます。地頭いいけどやる気はない。夏休みの宿題はちゃんとある。みんな勉強しないから。

記事の感想について

全体公開なので自由につぶやいてくださって大丈夫です。(というか欲しい)
本編のネタバレを含む内容の場合はワンクッション挟んでください。

さいごに

この無駄に長い記事をここまで読んでくださりありがとうございます。恐ろしいことにまだまだ続きます。テキストはだいたいできてるので早めの更新ができそうですが凝り性なのでやっぱ時間かかるかも…
そんなこんなでゆるく更新していきます。お付き合いいただけたら嬉しいです。

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