導入から立ち絵操作まで【TRP_SkitMZマニュアル】

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プラグインの使用準備

プラグインのインポート

ダウンロードしたファイルを解凍し、プラグイン素材フォルダ(materials/plugins/)から必要なプラグインファイルを導入するプロジェクトにインポートします。

・material/plugins/TRP_SkitMZ.js
・material/plugins/TRP_SkitMZ_Config.js

この2つのファイルをインポートしたいプロジェクトのjs/pluginsフォルダに移します。
(のちのちの手間を省くため他のプラグインもまとめてコピぺしても○)

↓素材フォルダ

↓プロジェクトのpluginsフォルダにペースト



ツクールでプロジェクトを開き、プラグイン管理から2つのプラグインを追加してください。このとき、「TRP_SkitMZ_Configが上になるように」配置してください。


立ち絵画像の形式について

TRP_SkitMZでは「ポーズ」と「表情」を指定して立ち絵を表示します。
基本は、のっぺらぼうの状態のポーズ画像に表情レイヤー画像を重ねて表示します。

ポーズと表情を分けられない場合は、それぞれの画像を別々のポーズとして扱うか、同じサイズのダミーのまっさらな画像を用意してポーズ画像とし、その上に表情レイヤーとして画像を表示します。
(※表情名に「t」「true」「f」「false」「d」「def」は使用できないので注意)


(※表情名に「t」「true」「f」「false」「d」「def」は使用できないので注意)

また、MZ版では複数階層の表情パーツを重ねて表示する機能が追加されました!
表情パーツのレイヤーごとに画像を書き出しておけば、表情を組み合わせる手間が省ける上に、スプライトシート化した画像を使うことで使用する画像のメモリも大幅に節減可能です。

↓表情パーツの組み合わせから使用する表情を選ぶピッカー機能もついてます

このチュートリアルでは、ベースポーズ+表情の2枚階層での立ち絵表示形式で解説を進めます。

多層レイヤー形式の表情画像を使う場合の解説は↓の記事で行ってますが、まずはこのページの基本内容を一通り読むことをおすすめします。

多層レイヤー表示を使用【TRP_SkitMZマニュアル】


立ち絵のインポート

プロジェクトのimg/picturesフォルダの中に、「busts」フォルダを作成してください。
さらにその中に、キャラごとのフォルダを作ります。(日本語ではなく英語のフォルダ名を使ってください)

img/pictures/busts/キャラ名(英語)



下の例ではシズ、ユナという2つのキャラに対してそれぞれshizu、yunaという名前でフォルダを作成しています。フォルダを作りましたら、各キャラに対してベースとなる立ち絵画像を「normal.png」という名前で保存してください。(normalというのはデフォルトで表示されるポーズ名にあたります。)


(※のっぺらぼうのベース画像と表情パーツを被せて表示するには、表情差分パーツをnormal_default.pngという名前で保存してください。defaultとというのはデフォルトで表示される表情名にあたります。)



プラグインの基本設定

次にプラグインの基本設定を行いますので、プラグイン管理からTRP_SkitMZ_Configをダブルクリックして設定画面を開いてください。

右側のパラメータの欄に設定項目がズラーッと並びますが、とりあえずは【必須設定】 のカテゴリ部分を設定すればOKです。

キャラクタの登録

先ほど立ち絵画像をインポートしたキャラクターをプラグインで使用できるように設定していきます。【必須設定】内の「立ち絵キャラクター設定」 の項目をダブルクリックしてください。


下のような設定ウィンドウが表示されます。各行が一人のキャラクターの設定となります。

1行目はサンプルキャラのデータです。まずはこれを上書きして設定してみましょう。
1行目をダブルクリックしてください。下のようなキャラクター設定ウィンドウが表示されます。

「キャラクター名」「入力キャラクター名」「フォルダ名」をそれぞれ入力します。
例ではそれぞれ「シズ」、「シズ」、「shizu」と入力しています。

最後のフォルダ名は、キャラごとに作成したフォルダにつけた名前を入力してください。

一番下のポーズ設定で、ポーズごとの表示位置の調整や複数階層使用時の表情データの設定などが行なえます。



右下の「OK」ボタンで設定を終えます。

続いてもうひとりキャラクターを設定していきます。空行の2行目をダブルクリックするとデータを追加することができます。

2キャラ目は例として「ユナ」というキャラを設定します。
キャラクター設定は下のようになりました。




その他の必須設定項目

キャラクターの登録以外の必須設定項目を簡単に説明しておきます。

使用ピクチャの開始番号、使用ピクチャの終わり番号

このプラグインではシステム的には立ち絵をピクチャとして表示しています。
そのため、立ち絵を表示するにはプラグインで使えるピクチャ番号を設定しておく必要があります。(デフォルトでは1~10を使用します)

なお、ここで設定したピクチャ番号は通常のイベントコマンドで使用しないで下さい!(正しく動作しません)

ネームボックス使用

MZから追加されたメッセージのネームボックス機能を使う場合はONにしましょう。MVからプロジェクトを移植した場合など、ネームボックスを使わない場合はOFFにします。

デフォルト表情の使用

立ち絵画像表示方法として、のっぺらぼうのベース画像に表情差分画像を重ねて使う場合はON(true)にしてください。それ以外の場合(表情もセットとなった画像を使う場合など)はOFF(false)にしてください。
(表情の階層レイヤー機能を使用する場合は設定不要です)




立ち絵を表示しよう!

TRP_SkitMZには自動で立ち絵を表示する自動モードが搭載されています。
文章の表示でさきほど設定したキャラクターの入力名を指定してみましょう。



イベントを実行してみると↓

自動でキャラクターの表示・発言キャラクターのフォーカス・退出まで行われました!



制御文字で簡単操作!

文章中の制御文字で立ち絵の基本的な操作が行えます。

モーションの実行:\SM[モーション名](SkitMotionの略)
アニメーションの表示:\SA[アニメーションID](SkitAnimationの略)

↓実行してみると


モーション名には動作系コマンドのコマンド(jumpの他にはshake、flipなど)を使用できますが、キャラクタを対象としたマクロコマンドも使用できます。プリセットで以下のような動作マクロを用意しており、使用できます。

  • pop:一度沈み込んでから飛び上がる
  • double:ジャンプを2回繰り返す
  • nod:沈み込んでうなずくようなモーション
  • stamp:その場で足踏みするモーション
  • slidef:前方向にずれるモーション
  • slideb:後ろ方向にずれるモーション
  • tremble:小刻みに震えるモーション
  • rock:ゆらゆらと揺れるモーション

などが用意されています。

付属のチートシート(cheet_sheet.pdf)の右下にプリセットマクロ一覧が載っているので、印刷しておくとすぐに確認できて便利です!


(上級者向けですが、マクロを自分で登録することもできます。登録方法はその他/上級コマンドを御覧ください。)



次に表情の変更を行ってみましょう。
ここではキャラクター「シズ」の表情を「2」に変更してみます。
表情画像として「normal_2.png」を表示します。(ポーズ名_表情名.pngの形式)
(※表情名に「t」「true」「f」「false」「d」「def」は使用できないので注意)

表情の変更:SE[表情ID](SkitExpressionの略)
ポーズの変更:\SP[ポーズ名 表情名](SkitPoseの略)

実行してみる↓


このように、自動モードと制御文字を駆使すると、プラグインコマンドなしでも簡単に立ち絵の基本的な操作が行えました!


ここからはさらにプラグインコマンドを使用して、多様な機能を使う方法を解説します!





コマンド形式について

RPGツクールMVでは1行のテキストでプラグインコマンドを実行していましたが、MZでは使用するコマンドを選択して表示されるパラメータごとに設定する形式に変更されました。

TRP_SkitMZではMZ形式のプラグインコマンドに対応していますが、付属のPluginCommandMVInScriptArea.jsを導入することでスクリプトコマンドにMV形式のコマンドを記述して使用することも可能となっています。

MZ形式のコマンドはそれぞれのコマンドの使用方法やパラメータについてヘルプが表示されるので始めて使う際には使いやすいでしょう。

一方で、MV形式のコマンド入力はコマンド名やパラメータの順番さえ覚えればより高速に入力することが可能です。

また、MV形式の方が表示されるコマンドの行数が抑えられてイベント全体の処理を見やすいのも利点でしょう。

中長編のゲームを作る場合はMV形式のコマンド入力方法を試してみるのも良いでしょう。

また、上級者向けのマクロ機能(モーションの組み合わせに名前をつけたもの)の設定はMV形式のパラメータ設定方法で指定する必要があるので、マクロが必要になった場合にはMV形式の入力方法についてざっと読み通してみてください。

MV形式のコマンドを使用【TRP_SkitMZマニュアル】


以下は、MZ形式のプラグインコマンドを使う場合の、立ち絵操作の基本チュートリアルとなります。


立ち絵の表示

自動モードで立ち絵の表示を自動で行えますが、ここでは手動で表示する方法を説明します。

表示位置を変えたり、メッセージを表示せず立ち絵に演技させたりしたい場合など手動で表示させる機会もあるでしょう。


イベントコマンドの「プラグインコマンド」からプラグイン名「TRP_SkitMZ」を選びましょう。


右のコマンド名の項目をクリックすると使用できるコマンドの一覧が表示されます。


ここではシンプルにキャラを表示する「[登場]キャラ表示」を選びます。

下に4つの引数(パラメータ)が表示されました。
キャラ名に登場させるキャラ名だけ入力してOKを押しましょう。
キャラ名は先ほど登録したキャラ名、入力名、フォルダ名のいずれかを入力します。
(例ではshizuでもシズでもOK)



イベントを実行すると、画面の左側に立ち絵がパッと現れたと思います。


続けて他のキャラ(ユナ)を表示してみます。
今度はパッと表示するのではなく、スライドインという表示方法を使ってみます。

プラグインコマンドのコマンドに「[登場]スライドイン」を選びましょう。

今度は8つもの引数(パラメータ)が表示されました!

とりあえずキャラ名だけ変更してOKを押して実行してみます。

最初のキャラがぱっと現れてすぐに、後ろから次のキャラがスライドしつつ登場します。
(その際に、元のキャラが前の方に押し出されて重ならないようになっています。これはプッシュインという機能によるものです。)


後に登場するキャラを画面の右側に表示させるように変更してみます。
2つ目のプラグインコマンドを選択した状態でスペースキーを押して編集します。

位置の引数を選択して編集しましょう。
他のパラメータもですが、最初に「def」と設定されているものは、TRP_SkitConfigMZのプラグイン設定で指定されたデフォルト値を使用するという設定です。

出現系コマンドの「出現ポジション(デフォ値)」がleft(左)に設定されているため、何も設定していない「def」の状態では左に表示されました。

それでは、位置を「右」としてみましょう。(英語でrightでもOK)


↓実行してみると

左右に分かれてキャラが表示されました!

(なお、右に表示されるキャラは自動で反転されますが、この機能はコンフィグの「左右の自動反転無効」をOFFにすることで無効化できます。)


他にもスライド距離やスライドスピードといった細かなパラメータを変更できますが、一度気に入った設定ができたら、それをコンフィグのデフォルト値に設定し、実際にコマンドを使う際にはできるだけ「def」のまま使用するようにすると良いでしょう。


また、多くのコマンドにおいて、1番目・2番目の引数がキャラ名とウェイトとなっています。
ウェイトをONにすると「動作を完了するまで次のコマンドを実行せず待機」させることができます。




立ち絵の退出

また、表示系のコマンドは退出系のコマンドと対になって用意されてます。
show(表示) ⇔ hide(非表示)
slideIn(スライドイン) ⇔ slideOut(スライドアウト)
moveIn(ムーブイン) ⇔ moveOut(ムーブアウト)
fadeIn(フェードイン) ⇔ fadeOut(フェードアウト)


[退出]ムーブアウトコマンドで表示中の2キャラを退出させてみましょう。

キャラ名のみを指定してみます。


↓実行すると

二人が順々に画面端へと退出しました。

同時に退出させたいときは、一人目のウェイトパラメータをfalse に指定します。

↓実行すると


また、もともと一人しか表示されていない場合はキャラクター名を省略することが可能です。(登場系以外のだいたいのコマンドで省略が可能です)

また、キャラクター名をallまたは全員とすることで表示中の全キャラを対象とすることも可能です。



スキットの終了

自動モードがOFFのときには、会話イベントが全て終わった場合には
スキット終了

コマンドを使うことで、立ち絵を退出させつつピクチャの消去を行うことができます。
最後にこのコマンドを使うことを忘れないでください。



パラメータに名前をつける

一部のパラメータには数値やIDに名前をつけることができます


チュートリアルでは位置パラメータに「左/left」や「右/right」などと指定していますが、本来、位置は0が左端、10が右端とする数値で指定するパラメータです。

コンフィグの「ポジションの略称設定」項目で、2という数値にleft/左という名前を割り当てていることでパラメータ指定時に「left/左」という表記で指定可能になっています。


立ち絵の基本の表示位置を変えたい場合はこのパラメータの数字を調整すると良いでしょう。

他にも移動系コマンドのスピード名や、アニメーションIDにも名前をつけることができます。

漫符などをアニメーションで表示する際には名前をつけておくと呼び出しやすいでしょう。(制御文字でも\SA[登録したアニメーション名]で表示可能です)




おわりに

お疲れ様でした!
これで立ち絵プラグインTRP_SkitMZをとりあえず使えるようになったと思います!

ただ、このプラグインにはまだまだ細かい設定やコマンドのパラメータ、上級者向けのマクロ機能なども用意しております。

それぞれの機能の説明マニュアルを用意してますので、実際にプラグインを使いながらきになる機能や設定を調べながら使ってみてください!

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