OBSの「アプリケーション音声キャプチャ」を使わずに特定アプリの音だけをキャプチャする
先日に投稿した「VDO.Ninjaの音声を聴きながらゲーム等の音声をキャプチャする」という記事では、特定アプリケーションの音声だけをキャプチャする方法として アプリケーション音声キャプチャ
機能を紹介しています。
が、この機能は少なくとも執筆時点の最新版である v29.0.2
時点では未だBeta版とされており、実際に一部環境では「長時間利用すると1分ほどノイズが入る」「1分ほど経過すると元に戻る」という不具合が報告されています。
必ずしも発生するものではない為、設定や依存するソフトウェアのシンプルさを勘案し、不具合が発生する可能性を理解した上で利用する選択も十分に取れます。が、やはり一時的とはいえノイズが乗る可能性を知りながら当該機能を利用するのは気持ちが悪いとも言えます。
この記事では、当該機能を使わずに特定アプリケーションの音声のみをOBSへ取り込む設定のリファレンスとしてまとめを書いていきます。
前提
- Windows 11
- 執筆時環境は
Windows 11 Pro 22H2 22621.1555
です
- 執筆時環境は
1. 仮想オーディオデバイスを導入する
仮想オーディオデバイス、Virtual Audio Device、VAD、などと呼ばれるソフトウェアがあります。これは通常、仮想音声入力デバイス、仮想音声出力デバイス を対としたものであり、
- 仮想音声出力デバイスをスピーカーに見立て、アプリケーションの出力先に設定する
- 上記で出力された音声が、仮想音声入力デバイスから取り込める
という仕組みのものです。
様々な開発者がリリースしていますから、既にお使いのもの、自身の要件に合うものを探してみてください。下記は一例であり、(必ずしも)前提とするものではありません。
- Yamaha SYNCROOM Driver
- ヤマハ株式会社の提供する SYNCROOM という遠隔セッションアプリがあり、こちらでの利用を想定された付属VADです
- SYNCROOMを既に利用されていたり、今後利用を予定されている場合にオススメです
- VB-Cable
VB-Audio Virtual Cable
は、VB-Audio Software (Vincent Burel) が提供するVADアプリです- ドネーションウエア であり、自身で価格をコントロールできます
- 商用利用の場合は原則として購入が求められているようです
- BlackHole
- Existential Audioの提供する macOS向け VADです
- Windows向けは提供されていませんが、
We'll let you know as soon as it is
とのこと
2. 「音声出力キャプチャ」 を削除する
もし既に 音声出力キャプチャ
をソースとして追加している場合、これを削除してください。既にない場合は作業不要です。
🔊のアイコンが目印
3. アプリから音声を流す
キャプチャしたいアプリから音声を出力してください。
4. 「音量ミキサー」を開く
Windowsの 音量ミキサー
を開きます。
🔊のコンテキストメニューから呼び出すと早い
アプリ
内に取り込みたいアプリが表示されていることを確認してください。
今回はChromeを例に取る
5. 出力先をVADに変える
当該アプリの設定を展開し、出力デバイス
のドロップダウンから、お使いのVADを選択してください。
用事が済んだら元に戻しておくことを強く推奨します
6. OBSでVADの入力をキャプチャする
OBS上でソースとして 音声入力キャプチャ
を追加します。
「音声 出力 キャプチャ」ではない点に注意
デバイスとして、お使いのVADを選択してください。
7. 音声をモニターする
特定アプリの音声のみをキャプチャする設定は完了したので、これを自身がモニターできるようにします。
オーディオの詳細プロパティ
を開きます。
当該ソースについて、音声モニタリング
を モニターと出力
へ変更します。
おわり
以上のように設定することで、アプリケーション音声キャプチャ
機能を使わずに特定アプリケーションの音声のみをOBSで取り込むことが可能です。参考にしてください。
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