七画 形 2022/12/04 00:34

神様ノ季節開発忘備録②「探索・イベント面」

フリーゲーム「神様ノ季節」について


「 ー 白く染められた地を彷徨い、滅びゆく世界に抗え ー 」
どこまでも白い世界を彷徨う3Dマップ探索RPGです。

以下のサイトで公開中です(DL形式・無料)
ふりーむ
フリーゲーム夢現

この開発忘備録記事では
①世界観表現及びアート面
②探索・イベント面
③戦闘システム面

の3回に分けて記事を書いていこうと思います。
今回の記事では②の「探索・イベント面」について軽くここでまとめておきます。

常に「気になる」を提示し続ける。

実を言うと、自分はゲームを積みがちなタイプです。
今までに多くのゲームに手を出してはみたものの、最後まで完走できたゲームは少ないです。
では、何故に完走できないのでしょうか?自分が思うというか陥りがちな要素としては以下の3つを書き出しました。

Ⅰ、世界観やストーリー、キャラに対する好奇心や興味がなくなってしまう。
Ⅱ、途中でキリが良いところで終えたまま起動しなくなってしまう。
Ⅲ、進む先が分からなくなってしまう。

そして、神様ノ季節の開発においてはこの3点の克服が課題になりました。

「Ⅰ、世界観やストーリー、キャラに対する好奇心や興味がなくなってしまう。」については、「世界観の考察要素やキャラとのイベントを出し惜しむ」形での克服を試みました。
神様ノ季節はクリアしただけでは世界観としては謎については解明されない部分が多く、かなりの寄り道が必要になります。また、仲間として連れているフリージア、アジュガ、ベルゲニアにはついては全てのキャンプ地を回ることでやっと彼らの素性を見ることができます。(会話イベントは完全にデレさせてからが本番です)神様ノ季節においては終盤まで隠されている「未知の探求」が楽しめる作りになっています。

「Ⅱ、途中でキリが良いところで終えたまま起動しなくなってしまう。」
これについては、「消化したくなる要素」を多数用意し、常に複数の軽いタスクを抱えた状態にすることで克服を試みました。「鍵のついた宝箱のピッキング」や「毎回復活する回復アイテム」「特殊な道具あると破壊できる阻害物」「魔物の素材集め」「NPC探し」「Namedエネミー探し」「仲間の好感度イベント」など常にやることが多く、ひとつ挫折しかけたり飽きた時に気分転換でいつでも他のタスクを行えたり、他のタスク途中で偶然発見できたりなどして楽しめる仕様になっています。

「Ⅲ、進む先が分からなくなってしまう。」については、一部NPCのガイドによる提示を除いて克服は諦めました。むしろ、「わからないなりに彷徨っていたら思わぬ発見があった」みたいな楽しみ方になるよう、上記のⅡで語った「消化したくなる要素」やその他乱数要素や隠し要素で進捗や条件などで訪れる度に新たな発見がある作りになっています。
とりあえずわからな過ぎて飽きてきたらゲームファイルに付随している攻略メモ見てください……。

以上三点の工夫で語られる要素で意識しているのは「気になる要素」の配置であり、「そういえばまだあれやってないな」みたいな引っかかりをプレイヤーに提示し続けることに重点を置いています。


最初から倒せなさそうな敵も序盤からいる。「ここまで強くなったまたおいでネ」といったメッセージでもある。

主人公の生き様=プレイヤーの生き方。

神様ノ季節は「自由探索RPG」です。マップの探索やボスエネミー撃破の順序が自由に選べ、辿り着くエンディングも複数あるのでプレイヤーごとに攻略方法が異なる形になり、「そのプレイヤーのみの冒険の記録」になります。人によって異なるルートが歩めるので実況などを観てしまった後の方でも十分楽しむことができます。
また、会話イベントにおいては主人公の選択肢を多めに入れており、少し陽気なキャラやボケ担当キャラ、正統派真面目などプレイヤーによって様々な主人公像のロールプレイを楽しむことができます。
ちなみに、最初の質問で主人公のスキル装備が変わるので最初に何を与えられどういった編成と戦略で戦っていくのかになるので序盤のプレイはプレイヤーごとの個性が光ります。(実況見るの楽しいです)


ちょっと心理テストみたいなのを最初やらされます。何が出たかの結果とか教えてくれると嬉しい。

世界観を強要しない。イベントではなくフレーバーテキスト。

神様ノ季節においては強○イベントは少なめにしてあり、ストーリーイベント上の文字数はかなり少ないです。世界観については最初のほうでも述べたように寄り道による回収が主になります。NPCや仲間との会話イベントだったり、遺された遺構だったり遺物だったりマップ上にある断片から世界観を考察したい人だけが考察できる作りになっていて、バトルで楽しみたい人やサクッとだけ遊んで終わらせたい人に向けてダラダラ専門用語な解説をしてしまうような無駄なストレスを排した作りになっています。


地味に設定が凝ってるアイテムもあります。

マップ構成の工夫

マップの作りは「一本道型」(覇者の道や氷道洞窟など)と「周回型」(果ての氷海や怪物の墓場など)をうまく使い分けています。
「一本道型」は次のエリアに繋がるマップ、「周回型」はマップを一通りぐるっと回って見るとまた入口に戻ってくる作りになっており、「少し戻るの面倒だな……」みたいな点を減らしています。また飛び降りれる段差などのショートカットも多く取り入れています。


「果ての氷海」マップはぐるっと回って戻ってくる仕組み

また、3D表現ならではのマップ表現で、カメラ位置をマップごとに弄っておりマップごとに様々な視点になるようカメラ位置を設定しているので、真っ白な雪ばかりで同じようなマップでも既視感のある景色にならないよう差別化を図っています。


地平線が広がる「孤独な墓標」マップ


高低差と飛び降りあみだくじな「愚者の崖」マップ

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