satofumi 2021/01/01 20:00

ハッピーずんだ餅 Factory 開発(その8)

とりあえず完成させてリリースしました。いくつか気になる点は今後も修正すると思いますが、いったん開発終了です。やったぜ!

「ハッピーずんだ餅 Factory」の紹介ページ
https://mascot-apps-contest.azurewebsites.net/Works/565

この記事では、前回から開発したことの紹介と今後の開発予定について書きます。

ステージ作成

ステージの定義自体は YAML フォーマットのテキストファイルで行っています。ただステージのグリッド情報を手入力で行うのは面倒なので Tiled Map Editor を利用します。

仕組みを簡単に紹介すると

・Tiled Map Editor にタイル画像を登録した上で、ステージの配置を作る。
・設定ファイルと Tiled Map Editor のデータとを Python スクリプトでマージしてゲーム用 YAML ファイルを作る

です。


↑ステージ作成の様子とタイル画像


↑作ったデータをゲーム内で表示したもの

良いですね。

「ステージ作成&クリア確認」を繰り返して全12ステージを作りました。無料ゲームなのでこれくらい作ればじゅうぶんだと思います。

今回は、ステージやイベントのデータはゲーム exe ファイルのある Stage フォルダ内のファイルを読み込んで使うようにしてあるので、やる気があればステージの追加や改変が可能です。Tiled Map Editor で作ったデータを変換する仕組みや必要なファイルもいつか公開したいです。

エンディング作成

「みんながハッピーになる世界」と「ほんの少しの狂気」というイメージをミックスして、空からずんだ餅が降る世界なエンディングにしました。


満足できる良い出来です。

リリース作業

リリース用パッケージをビルドして気付いたんですけど、パッケージサイズが思ったよりも大きかったです。確認してみたら TextMesh Pro のための文字フォントがサイズの大半を占めていました。

Unity の Editor log より抜粋

Complete build size    207.3 mb
Used Assets and files from the Resources folder, sorted by uncompressed size:
 64.6 mb	 31.2% Assets/Fonts/SourceHanSans-Medium SDF.asset
 28.1 mb	 13.5% Assets/SimplePoly World/Models/Urban/Others/SPW_Demo Scene_Urban.fbx
 16.6 mb	 8.0% Assets/Fonts/SourceHanSans-Medium.otf
 5.0 mb	 2.4% Assets/GameMusicPack_SUITE/wav/EDM/edm_05_loop.wav
 3.6 mb	 1.7% Assets/GameMusicPack_SUITE/wav/Anime/anime_01_loop.wav
 2.9 mb	 1.4% Assets/GameMusicPack_SUITE/wav/Anime/anime_02_loop.wav
 1.8 mb	 0.9% Assets/Images/factory_background.png

これは悩ましい問題で、TextMesh Pro は文字列をかっこよく表示するものなのですが今回利用した Modern UI Pack という GUI コンポーネントで使われています。つまり、ボタンの文字列を日本語にしようとすると追加のフォントデータが必要になるのです。

本来であれば使う文字のぶんだけのフォントデータを追加するべきなのですが、多言語対応を動的に行いたい場合にはどの文字が使われるか確定しないので「使う文字だけ組み込んでおく」はできないのです。

悩ましいです。
まぁ、今回については「メニューの文字列は英語のみでいいや」と割り切ったので、後でこのあたりのフォントサイズを削減したパッケージを作ろうと思います。30 分で終わるゲームのダウンロードサイズは小さくしたいからです。

あと、一通り見直したら Steam に無料ゲームとして登録しようと思うのですが、Steam で公開するためには

・申請する(めんどい)
・敷金相当の1万円を払う(無料ゲームで売上がないので返ってこない)
・PV やストア用画像を作る(ものすごくめんどい、苦痛)
・許可が降りるまで待つ

という手順を踏む必要があって割と悩ましいです。
めんどいことはやりたくないのです。

Steam で公開するメリットとしては

・Steam Workshop 経由でのステージ共有ができるようになる。(実装すれば)
・実績が利用できる。(実装すれば)
・バグ報告用のフォーラムが充実している。
・宣伝しなくてもなんか遊ばれる。

などでしょうか。実際に Steam に申請するかは、また今度に決めます。

今後の予定

いくつかのタスクは行う予定ですが、いったんリリースできたので後はのんびりやります。

今後のタスク
・シーン切り替えにフェードイン、フェードアウトを適用する。
・材料の変換で気になった点があったので修正する。
・材料の挙動が PLAY のたびに異なるのをどうにかする。
・フォントの扱いを見直してリリースパッケージのサイズを減らす。
・ステージを自作する方法をまとめる。
・配布ページを作る。Steam に申請する。

なにはともあれ完成してリリースできて良かったです。楽しかった。

次回の更新について

今回のゲーム開発をして改めて思ったのですが、開発中の VR の PV 作成アプリという名のエディタ開発は正直苦痛です。

めんどうさ: エディタ開発 >>>>> ゲーム開発 >> デモ作成 > 企画

めんどうでなかったら既にそういうアプリがいっぱいあるよな、とも思います。本当に悩ましいです。打ち切るか完成させるかとを天秤にかけて悩んで結論を出せないでいます。

そして、打ち切るほどの決断ができなかったので、代わりに週3回の記事のうち1回を VR PV 開発、他2回を他の開発記事ということにします。

なにはともあれ、がんばります。


次回の更新: 月曜日の 20時

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