あるまソフト 2021/03/06 18:00

【画像大量】エネミーデザインの話

はじめまして、イラスト担当の『愛餓え男』と申します。


主に、メインキャラクターデザイン・ドット歩行アニメ制作・クリーチャーデザイン・シナリオ制作補助などをしています!

作中に出てくるイラスト全般とセリフなんかを作っている感じです。

さて、本記事ではエネミーデザインをする上で考えていることと、デザインの発想方法について簡単に書きたいと思います。


【斧鬼】⇒【怨溺】の話をした後、最新作である【狂獣島】のデザインについて書きます!
ぜひ最後まで読んでみてください。

【斧鬼】のエネミーデザイン

第一作【斧鬼~魍魎の棲む家~】では、敵キャラクター『斧鬼』のデザインをしました。

基本的に、企画から「やりたいこと」と「こんなイメージ」という色々な情報を貰って、それを元に好き勝手描くのが私の仕事です笑(基本的にこちらの活動は趣味なので、もちろん本気で描きますが遊び心を大切にしてます)

まず完成品がこちら。


斧鬼完成稿

頂いたイメージは『B級ホラーのクリーチャー感』、具体的には【13日の金曜日】のジェイソンでした。

最初は斧を持っていなかった斧鬼

それもあって、最初に作成した3つのラフでは……


仮面ライダ〇の怪人風!?

とにかくインパクトのある大きな武器を! という感じのラフ

基本的な方向性は固まっているものの、コンセプトが決まっていない。ただ、完成品に近いイメージになってきてはいる。肌が白いとかお腹の中身が出てるとか……。頭部はお花(笑)

このように、人間に近いプロポーションのキャラでした。持っているのも斧じゃなかったり……
この時は「ブギーマン」と呼んでいて、『斧鬼』という名前ではなかったのです。(実際、作中では一回も“斧鬼”とは呼ばれていなかったりします)

【怨溺】のエネミーデザイン

第二作【怨溺‐ONDEKI‐】の敵キャラクター、『怪異』です。(正式名称は特にありません)
発注内容は【リング】の貞子でした笑


悩みに悩んだ怪異のデザイン

シンプルが一番難しい!『怪異』のラフ

「そのまんまじゃん!!」というツッコミが聞こえてきそうですが、こちらは非常に制作が難航したキャラで、ここまでにいくつものデザインラフを作っていました。
ちょっと見てみましょう。


最最初期のデザイン。元は【ヒロインの一人が怨霊化する】という設定だった

「怖いっちゃ怖いけど、グレイの怖さは違う(笑)」と却下

いかがでしょうか。もう、そもそもの形態が完成品とまっっったく違います。
もうこれは悩みに悩んで、とにかく数とパターンを出しまくっている段階です。

クライアント(この場合はエネミーデザインの発注をしている企画の人間)の求めているモノが掴めていないので、「とにかく自分の気になったものをデザインに込めて乱発するしかない!」と思ってあの手この手で自分なりの怪異像を掴もうとしている感じです。

ただ、この全然ストライクゾーンに入っていないデザインたちもちゃんと完成品に活きる要素を持っていたりして、振り返ってみると面白いですね。


日本人形風。完成版にも近い。顔は能の『面』を参考にした

↑のデザインをさらに進めた形

どうでしょうか、この迷走具合……。最終的に「貞子でいい」というあっさりした答えに辿り着き、『怪異』はあの姿になりました笑

個人的には貞子以外の答えに辿り着きたかったんですが、力不足でした。
絡みついたような髪の描き方とか、手を突き出したポーズとか、ところどころがんばってはいますが笑

こういう普遍的な姿に落ち着いたのはもうひとつ理由があって、それは【怨溺】というゲームが主人公とヒロインの関係性に主軸を置いた作品だからです。

それもあって、『怪異』はそこまで特徴のないデザインに落ち着いた……という感じです。


さて、次はいよいよ最新作【狂獣島】のエネミーデザインについてです。

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