第21回3分ゲーコンテストの感想
お久しぶりですわ。
一つの週の間に2回更新どころか、1回になっていってますね? 死
まあ今回はそういうサークル的なことはスルーして下さい(オイ
こほん。
え~、ついこの間、『エゴサしたら「感想書く~」って言ってる人がいたけど書かないままフェードアウトしてしまった……』みたいな漫画をツイッターで見たんですよね。
あ、これ私のことだわ~~~! えっへっへ~~~!!
というわけで良い機会なので、「ブログにでも書くかな~~~」っていうまま常時起動しているクロームのタグに既に2年近く放置されているネタである『第21回3分ゲーコンテストの感想』を仕上げてCi-enに上げることにしました。
お前本当そういうのばっかだにゃ。
※これは2018/12/02にゲーム公開が開始された
『第21回3分ゲーコンテスト』の感想をまとめたものです。
※当時8割方書いていたのですが、残りを仕上げて公開するタイミングを
失ったまま今日という日を迎えた大変に縁起のいい代物です。
※2年前のイベントに対して、足りない部分を今書き足したり、
削って整えたりしたので、変な部分もあるかもしれませんがご容赦下さい。
※当時使っていたブログに投稿するつもりで書いていたのを移植したので
改行など見づらいところもあるかもしれません。
っていうか見辛い。
かなり。
ほにゃー。
※そもそも元の文章からして、扱いとしては書きかけだったわけで
それ投下なわけで、ちょっと確認してみてもアレだ!!!
すまぬー。
でももう、投下しちゃう。こっそり適宜修正くらいはするかも。
してる。
↓以下、過去の遺物
___________________________
・ここまでのあらすじ
3分ゲーが終わったらPCも終わってしまった猫、その後なんとかPCの召喚に成功する。
環境復帰作業をやりつつ、感想記事もなんとか2018年内には仕上げようと誓いを新たにしたのだった……そしてついに投下される記事、しかしその日付表記は無情にも2019/1/04であった。ついでに環境復帰度も現在20%くらいである、駄目だこいつ。そういうとこだぞ。
※っていうか既に2020年の11月だよ!
・ここからが本文
これは、やれやれ氏が開催した第21回3分ゲーコンテンストの感想記事です。
同主催者によって過去に二回催された2分ゲーコンテストの時と同様、全作品に対して感想を書いていきたいと思います。
上記の通り中の人がわちゃわちゃしていたのもあるので、
てめー雑な文章書きやがって! と感じた方はTwitterの私のアイコンでも殴っておこう。
※参加した人が読む前提で書いています、注意。
※毎度のことだが期間が開いているので忘れていることも多々あるかもだ、懺悔。
※ちなみに過去の3分ゲーコンテストの主催はやれやれ氏ではないのだ、豆知識。
※主催者枠だった「キャバレーフォーカード」に関してはここには
感想を記述していません。
当時のツイート探せば感想自体はあるかと思います。
↓以下、とてもとても長い。
〇 ネコバトル!
SRPG StudioというシミュレーションRPG制作ソフトで作られたオートバトルSLG。
そのジャンル名の通り、通常のSRPGから戦闘だけを抜き出したようなシステムです。
プレイヤーが考えることは4人の仲間の装備や所持アイテムを編成することだけで、後はマップ毎にイベント会話と自動的に進んでいく戦闘(常に4VS1でプレイヤー側が多数な状況)を眺めるゲームとなっています……と、これだけ書くと出来ることがほとんどないゲームのように思われますが、ゲーム開始直後から膨大な数の装備及びアイテムを所持しており、その量たるや通常のプレイでは全て試すことは無いだろうというレベルです。
いわゆるショップ機能もあるのですが、売られているものは基本全て最初から所持していると考えてOKかなというくらいです。
つまりマップの敵に合わせて武器やアイテムの組み合わせを考えるのがこのゲームでのプレイヤーの任務。
考えろ、考えるのじゃ。
……一応、ある程度テキトーに編成してもそれなりには勝ち進められると思います。
それは雑な作りというのではなく、この辺りのゲームバランスは上手くとられており、まったく何もしないと案外ツライのだが、それなりに何かすればクリアやそれに近い結果は得られるかな? という良い塩梅だなと思いました。私は作者である礼門氏が制作したアクションやシューティングのゲームを幾つか遊んだことがあり、氏のゲームはこういう部分のバランス感覚が非常に上手いこととれているなと思っていましたが、まったく違うジャンルのゲームにも関わらずその辺の感覚はこのネコバトル!も一緒だなぁと感じました。あれです、センスってやつです多分。
コンテストの結果としては結構厳しい感じになってしまいましたね……。
コンテスト公式サイトの感想部分だけ見ると特段酷評されてるという感じでもないのですが、むぅ。
まあ、説明がなさ過ぎてよくわからない、アイテム編成が面倒くさい……とかは分かるんですけど。
ある意味、基幹部分が小綺麗にまとまっていたがために票が伸びなかったのかなとも推察。
RPG要素のあるゲームではメインになり得る会話部分は絵も含めてインパクトあるんですけども、こればっかりはノリが合わなければどうしようもないですので難しいですね。私自身も相性バッチリというわけではありません。
しかし意外だったのは、システム含めて「普通」から外れている部分も多いのに「印象に残ったゲーム」の項目でも奮ってないことでしょうか。
まあ私は変な名前のアイテムが出てきたとか、合おうが合わなかろうが変な会話がなされているというだけでも投票しようと思ってしまうような人なのでアレですが、印象云々というよりは、自分が受け入れられたとか面白かったってのが割と印象投票につながってるのかな? とか思いました。
逆に言えばそれだけ「合わない」人が多かったゲームだとも予想されます、だからなんだって言われるとなんですがな。
多様性や、多様性やでぇ……(謎の行
逆に3分ゲーとは思えなかった作品では最多得票になってしまっており、これも点数的には足を引っ張ってしまったようです。
個人的には、一戦闘は間違いなく3分以内で終わるし、拠点でやることもそんなにないので、コッチの結果の方が意外でした。複数章に分かれているようなものは認められにくいのでしょうか? うーむ。
ちなみに私はこのゲーム、「50%の確率で凄い効果が起こる」的なアイテムを見て、これは間違いなく強いと判断しショップで全員分揃えて後はゴリ押ししました。試行錯誤のゲームなのにヒドイ脳筋である。
〇ニレーゼの塔
<「Tonyu System」は、アクションゲーム制作に特化したプログラミング言語&開発環境です>
↑※Tonyu System公式サイトより引用
というわけで2分ゲーコンテストにも参加されていたTonyu Systemの作者、hoge1e3氏です。
Tonyu Systemは今回主催のやれやれ氏が制作したキャバレーフォーカードにも採用されています。つまり凄い。
3分以内に塔をクリアだ! という分かりやすい目的でありつつ、
謎解きとアクションを要求されるという感じですね。
プレイヤーのアクション自体は豊富というわけでもないのですが、
膨大な数の階数を自由に行き来できるという面白い仕様になっています。
ただし色んな階を訪れて楽しむというよりは、前述のように塔に散在するヒントを元に時間内に攻略するのが目的というゲームです。
感想コーナーを見ればわかる通り、ややアクション部分の難易度が高めで、かつ3分以内に塔の攻略を進めていかなければならないので結構忙しないゲームになっています。
操作性はかなり良いので、もう少しマイルドなら順位も上がっていたかもしれませんね……まあ順位なんてのは飾りですよ、こう作りたいからこうなったんだよという人も多々おりましょうし、むしろ上述したネコバトル!なんかはその典型なのではありますけども、それにしてもアクション要素があると、やはりクリアしたくても出来ないという可能性が出てくるかとおもうので、その、なんですか、難しいですな。
時間制限を取っ払うのが手っ取り早くはありますが、個人的にはこういう3分でキッチリクリアできるようになっているゲームは美しいと思うので、コンテスト提出物としてはこれで良かったかなと思います。
さてクリア後の話にはなりますが、このゲームにはシナリオランダム生成というもう一つの特徴があります。
いや凄いですよね、凄いです。「凄いと思ったゲーム」項目があれば票が入りそうです、なんじゃそら。
前回2分ゲーに参加されたゲームもそうですが、ゲームとして高いレベルで完成されているというのに加えて、「Tonyu System」っていうのはこういうことも出来ますよ~というデモのような雰囲気も漂っているようなゲームだなと、凄いぞと、凄いです、凄いなぁ(語彙不足)
〇ぱじゃまねこぱーりー
まずは作者のアレン氏、優勝おめでとうございます。金メダル~。
というわけで第21回3分ゲーコンテスト優勝作品である「ぱじゃまねこぱーりー」です。
ゲーム内容は「3分の間、どこかを調べると何かが起こる」という、恐らく今コンテスト中でも屈指のシンプルさなのですが、そのシンプルさや表示されるテキスト含めて雰囲気が統一されており、そういう意味での完成度が高い一品。
マップが視点の動かないワンマップであるというのもそれらを考えるうえでプラスになっていそうです。
ある意味3分ゲーらしいというか、3分ゲーだからこそバッチリ成立しているなというやつですね。
コンテスト参加者の一人であるbunaguchi氏が『絵本にして出版できそうな内容』というようにTwitterで仰っていましたが、正にそんな感じであります。
自作グラでそういうのを構築した、出来ているというだけでも凄いのだ。
そしてここも地味に重要ポイントなのかなと愚考しますが、『絵本っぽい』というのは、『好きな人は好き』以上に、『多くの人に受け入れられやすい』というのと同義かなと思うわけです。
『グロはちょっと……』だとか『難解SFミステリ? 読めるかな……』とか、悲しいかな、なんとなく想像できてしまいますよね。しかし『絵本は絶対無理!!!』とか言う人は中々イメージしづらいんじゃないかなと。
ゲームシステム的に誰でも躓くことなく遊べるし、世界観的にも恐らく多くの人に受け入れられる、そういう強さがある。
前回の2分ゲーコンテストも、同じように狭いマップを調べたら何かが起こるタイプの「MT」が優勝しているんですよね。そしてbunaguchi氏ではありませんが、私自身「MT」に関して総体としては「絵本っぽい」とか感想を書いてますからね以前に……。
じゃあ私がこういう型でゲームを作って次のコンテストに出たら良い結果が出るのか……っていうと……あれ、そこまではイメージが……出来ない……!
っていうかある意味では直球勝負になるのでやるの怖いまである! かも……?!
そもそも受け入れられるだけでなく、「オッ?!」と思わせなければ、高く評価されないわけですからね。
そう、あくまで簡易なシステムなので多くの人が「躓かない」というだけであって、むしろ会話のノリとか世界観とか演出とかで大部分を構成して勝負しなければいけなくなるわけです。それって逆に難しいかもしれないぞ……? と。
イベントの内容は言うに及ばず、そのテンポだとか配置だとかもちゃんとやらないと、しっかりした「作品」まで昇華できないのではないかという恐怖が出てきますな、作って公開するの考えたら胃が痛くなるタイプのゲームジャンルといいますか……うーむ、優勝したお二人は……センスだ……。(センスとかすぐいうやつは何をやっても駄目)
個人的には、タンスの間を連続で調べて「むしろテンション上がるわ」ってなるところが良かったです(謎ポイント
イベントやエンディング的なものは全部見た、みるまでやった……やれたはず!
パーティーだわ!
それと選曲もバッチグーでありますな、雰囲気にはBGM超大事ですわ。
〇機雷神
アスペクト比32:9! 横2画面風縦スクロールシューティング!
はい、というわけでbunaguchi氏のシューティングゲーム機雷神なんですけど、
『アスペクト比32:9! 横2画面風縦スクロールシューティング!』っていう、
もうこれだけで何だか良くわからないけど優勝で良いですよと言ってしまいそうな迫力。
出現マークより次々出てくる敵をショットと設置式の機雷で倒していくゲームですが、敵がコッチに殺到してきたりとか凶悪なレーザーがズビズバ飛んでくるということはなく、
あくまで3分間生き延びればクリア、後はどうすればスコアが高くなるかというものになっています。
なので、一般的なシューティングゲームに比べるとまだ優しめの難易度ではないかと思います。
難易度選択もありますしね。とはいえヤワなゲームではありませんよ。
プレイ中は常に忙しく、またそれ故に楽しいゲームでした。
3分間同じようなことやるのってダレないかな~と作る側視点だと思ったりもするものですが、まったくそんなことはなく、思いの外早く過ぎていく3分……!
いやそれだけ熱中というか集中できるゲームシステム、バランスだったんじゃないかと。素敵。
全ての要素を自分で作っているからか、まとまりも非常に良い印象です。
32:9! というだけだとネタっぽいのですが、というか実際ネタになるレベルの衝撃ですが、その上でゲームとしての面白さや完成度もキッチリ仕上がっているというのが素晴らしい。
アイデア勝負と内容勝負が両立している……
こんなのもう最初に書いた冗談半分みたいな感じではなく、優勝だよ……!
とまあ何故か文章を書いていたら優勝という単語が二回も出てきましたが、
実際のところこのゲームは三位でした、銅メダルですな~おめでとうございます。
自分はまだ少ない回数しかコンテストに関わっていませんが、
やはりガチの操作が要求されるものは、びっみょーにではありますが不利かなと感じます。なんですかね、最下位とかにもなりにくいけど、一位狙うには大変そうと言いますか……なのでこういうゲームで三位というのは、普通に良いのではと。
アクションだからどうこうというよりは、ちゃんとまず初見から楽しめるか、楽しさを感じ取りやすいか(そこまでの距離が適正か)どうかっていうのが大事なのかなぁと……難しいですね。
わかり易さとか、操作感とか……あ、もちろん、雰囲気作りとかも大事ですが。
公式サイトのコメントでも
『シューティング苦手なので、ちょっと点数が付けられません。すみません。』
『ただ意外と早くSTANDARDをクリアしてしまったので、スコアアタックをやるほどストイックに遊べない身としては、そこで目的がなくなってしまったのが残念だった。(でも1位に投票)』
など、それを言われたら仕方ない、けれどもっともであるというジャンルとしての弱点が感想として綴られているわけです。
そう思うと、三位というのは完成度が高かった証拠ではないかなと。
後段の感想の人も不満を述べつつ一位に入れたと仰ってますし。
もっとも、単にアクション好きがこぞって一位に入れたという可能性もありますが……。
と、アクションは不利! みたいな論調になってしまいましたかね?
確かにそういうのも無くはないかもしれないですが、いわゆる「動かしているだけで一定楽しい」という感覚を与えやすいという相当大きな利点もありますよね。
私が2分ゲーでざっと作ったものが(個人的に)健闘したのも、とりあえず自機を動かせて、ショットを撃てて、敵が爆発したら楽しさは発生する。みたいなジャンルとかシステムの部分に大いに補強させてもらったと思っているので……。
むしろ、3分ということを考えても、純粋にノベルとかテキストADVみたいな方向性で成果を出すほうが難しいのかもしれませんよね。
全部自作ってことで音楽もそうなのでしょうが、このステージの曲、宇宙で戦闘機が主役のシューティング! っていう内容だとか、実際のゲームの絵面を見ても、中々出てこなさそうな曲調な気もするんですけどどうでしょう。
なのに、諸々ひっくるめてこのゲームという存在にフィットしているのが面白いです。
曲で(それが流れる)コンテンツの雰囲気ってかなり左右されますけど、曲が合っているというよりも曲で場を仕上げている印象です、凄いというより圧がある、みたいな(何それ言わない
〇優美な屍骸さん
<シュールレアリスムにおける作品の制作技法である『優美な屍骸』を題材にした3分ゲーです。あっさり終了しますが言葉の組み合わせは非常に多いので、暇つぶしにどうぞ。 秀逸な言葉が生まれたらご報告いただけると嬉しいです。>
↑※コンテスト公式サイトの紹介分より引用
はい、というわけで優美な屍骸という実在の手法をテーマにしたゲームです。
数字を複数個入力し、それにより文字が出力され、出てきた結果を見て楽しめます。
作者の射空矢氏が上述しているようにあっさり終了しますし、
ともすれば暇つぶしゲームのような体裁になっています。
ただ単純故に誰でも遊べて、かつ、言葉の組み合わせも膨大――いやほんと、これ手打ちで入力していったんですかねツクールで……――ですし、一瞬だけでも万人が何かしら感情を動かせた上でしっかり始まりから終わりまで堪能できるという意味ではシッカリとした仕上がりになっています。
また、単純に、「今から言葉遊びをします、はいどうぞ」というだけではなく、
世界観だとか雰囲気だとかも上手く作られています。
むしろ、ある意味そっちがメインかもしれないですね。
コンテスト的にもど真ん中順位で、多くの人がとりあえず触り、とりあえずゲーム、1コンテンツとして消化できたという感じが出ているんじゃないかなと……字で内容を表せば『数値入力して出力された文章を見るゲーム』なのですが、『ちゃんとそういうモノとして(更に雰囲気を上乗せして)仕上げられている』からこそ、単純単調だとか手抜きだとか思われずに評価が出ているのではないかなと思います。
作者氏は2分ゲーコンテストの時も真ん中くらいの順位だったわけですが、
あの時は、あの時のルールで「全15票のうち、6票が『面白かった』に投票した」ことをもって順位確定されたのであり、
同時に『面白くなかった』の割合が上位陣より多そうかなとか、
全然クリア出来ない! っていう声とか、評価結果もピーキーな感じだったと思うんですよ。
順位が同じでも、今回はそもそもプレイフィールが全然違うゲームなのもあり、
何すればいいか分からん! みたいな声は当然無く、投票結果もバランスよく評価されている印象です。
今コンテストでは『3分ゲーとは思えなかった票』がマイナス票の役割ですが、それも0票でしたしね。
なので意外と評価の中身は違うんじゃないかなと思いました。
というか狙って(前回と比して)そういう風に作っているようですし、その通りになったという素晴らしいものなんじゃないかなと。
さて、サイトの感想には『これはゲームなのか?』というこのゲームに大なり小なり出てきそうな感想とともに、『真の謎は解明できなかった』というような内容のものもあります。
そういうわけで、はい、この優美な死骸さんは単純な数値入力ゲームではなく、その入力部分に謎が隠されていたわけですね。
今まで散々シンプル故に誰でも遊べた風なことを書いてきましたし、実際そうなのですが、その更に奥には深淵が待ち受けていたのであった……いやむしろ過去作を基準にして「何かあるよな」っていうムードに一部では普通になっていましたが。
例によって私は脳筋なのでサッパリ分かりませんでしたが、まあそれで評価がガタ落ちとかいうこともないわけで。
つまり前作も含めて、ほとんどの人が結局は分からなかったっぽいにも関わらず、結構普通に一つの創作物として評価されるというのが射空矢氏の凄味なのではないかなぁと。
しかも今回は、分からない人でも楽しめるようにしようとシンプルに楽しめる題材&システムをあえて実装し、実際狙い通りにいってるわけですからね……私は結構後からプレイした方だと思いますが、ニコニコのコメントには出力された文章を書いたものはあっても、解けた! とかはありませんでした。全ては掌の上である。
ちなみに私は脳筋の伝統伎「総当たり」を(組み合わせはさておき)200近くまで試したような記憶ですが、
ヒント……の欠片……を更に細かく砕いた粉……? くらいしか得られませんでした。
999までやっていれば何かを得られたのであろうか、うーむ。(頭使え
しかし私みたいなのでもある程度解けるゲームというか、一般大衆向けというか、DSっぽいというか、そういうのを氏が作るというのも……結構興味深い気もします。それはそれで違うような……っていう風になるかもですが。
そういう意味でも、次回以降のコンテストにもし参加されることなどあれば、その内容がかなり興味深い作者さんであることは間違いないです。
〇オカルト儀式と幽霊と
今コンテストで二位、つまり準優勝だったコミックゲームです。
銀メダルですな~。おめでとうございます。
ようするにノベルゲームではあるのですが、完全にこういう漫画のような見た目のテキストゲームって他にどの程度あるものなんでしょうかね?
コマ割りっぽい見た目を採用するものでも、通常は1コマずつクリックで進んでいったりするのでは。
なので、デジタルコミックですとばかりにドーンと画像が出るの、個人的には結構斬新だなと思いました。動作も軽快だしサクサク読み進めやすい……好感度UP。
BGMが無いのですが、漫画形式ということもあり読み切りをササッっと読む感じで進んでいくのもあり、シーンによって違う曲を……っていう暇もそうはなさそうだと思うと、これで正解のような気もしますね。
そういえば最初に起動したときに「ウィンドウサイズでかっ!」と感じましたが、
今思えばPCの画面で漫画読むのとほとんど同じな以上、最低でもあのくらいのサイズがないと読み辛いですね。
私はかなり視力が悪いのですが、それでもまあプレイ出来たので……衰えているオッサンにも配慮されていたのだ……好感度UP。
しかし読み物であり謎解きものでもあるのに、3分ゲーという趣旨の通りに、
初回でも恐らくそう時間はかからず終わる、終えられるというのが良いですね。
それでいて雑だと感じるところがない、色々な経験値を感じる一品。
お話もシッカリしていてとりあえず読み終えるくらいまでは短時間なのに満足感があります。
そもそも漫画って楽しいですよね、じゃあ漫画描けます? って言われたら、普通は中々描けませんよね……この作中の画像は確か素材物だったと思うんですけども、そういうことじゃないんですよ。
仮にプロの漫画家が「貴方の言う通りに描きます!」ってスタンバってくれてるので短い作品を仕上げろって言われてもね、難しいですよという話です。コマ割り、なにそれおいしry
肝心の謎の部分なんですが……私でも解けましたよ!
脳筋もピクピク喜んでおります。
えー、とはいえ一発で分かったわけでなく、なんとなくそれっぽいとかキーワードっぽいものを入力して……それはちゃうねんみたいな画面とかも見せられながら、最終的に「まさかこれか?」って入力したら正解だったなぁという感じです。結局駄目である。
言い訳がましいことを言えば、終わってみれば「はいここー!」っていうコマがあるのですが、自分、最初は「ん? このコマは……(正解)なの? いやまあ、さすがにちゃうか」っていう感じで別の解釈をしてスルーしていたんですよね……だから正解を入力するのが若干後回しになったわけです、でも後回しになっただけで、一応可能性としては片隅に置いていたからセーフで……お願いします……(駄目猫
順位に絡めてもうちょっと突っ込んで書きますと、皆さんのコメントや『印象に残ったゲーム』票が同率トップの割合だったことを考えても、表現手法がまず好意的に受け入れられたであろうことがポイントじゃないかなと。
それと既に書きましたが、(良く出来た)漫画は楽しいよね、良いコンテンツだよね、ということですね。
『優美な死骸さん』に関して、多くの人がとりあえず楽しめた、消化することができたのではないかと書きましたが、そういう意味ではゲーム以上に漫画という媒体はそのポテンシャルがあるのではないかなと。
もちろん今作もゲームなのであり、それこそが肝でありユーザー体験もまったく違うというのはそうなのですが、謎解き部分以外は実質電子書籍をクリックで読んでるようなもの……というのも事実と言えるかと思いますしね。
ちょっとここは蛇足だったかな、上手くマトメられない……。
なんにせよ、楽しませてもらいました。
○ミサイル迎撃
マウスクリックでミサイルを迎撃するのだ! というゲーム。
3分ゲーらしくシンプルにまとまっているゲームでした。
しかもシンプルなだけでなく、出来が良い……非常にまとまりの良さのようなものを感じるタイトル。
何度かまとまり……と書いてきていますね。結構多用する言葉です、纏まり。
システムがどうとかそういうのではなく、一つの創作作品としてみた場合のまとまりの良さですね。特にこの作品、この方の作品は、以前の参加作品もそうでしたが、いわゆるレトロっぽい表現形式も相まって非常に座りが良いとでもいいますか……。
順位としてはニレーゼの塔と同率、コンテストの中では結果はほどほどという感じになりましたが、これはニレーゼと同じでやや「難しいゲームだった」というのが理由としてあげられそうです。
移動はA,D,キー。
ジャンプはスペースキー。
ミサイル迎撃はクリック。
という操作方法は、アクションに不慣れな方だと何が何やらという感じだったかもしれないですね。ある程度慣れていても、簡単な操作ではないと思いました。
そもそもマウスでミサイルに対して狙いをつけるのにも、やや慣性が効いている動きだったりしますし、クリックした後に迎撃の弾? が発射されるのもタイムラグがありますしね。
ミサイルにガンガン足場を壊されたり、横から直接襲ってきたりと忙しないゲームと、ままならないゲーム性が合わさった結果、点数がやや延びなかったのかなぁと。
順位的には振るっていませんけども、個人的には良かったと思います。
カッチリとしているというか、総体として出来が良いように思うのも素晴らしいですし、ままならない……って言っても、明らかにその「ままならなさ」を楽しもうというゲームですからね。
やっていくと、意外とミサイルをきちんと墜とせるようになるんですよ。
そうして習熟していくのが楽しいという、まさにシンプルだけど骨太なアクションゲームだなという。
まあ最初は私も、いくらなんでもちょっと大変そうだぞ……と感じたとこはあるんですよ、比較すると、私はままならない系よりも、スッキリ動いてくれるやつの方が多分好きではありますし。
なので、コンテストで上位を狙うという観点からしても、その対策の一つとして、もう少し間口を広げる措置はあったら良かったのかもですね。
うーんでも……なんだろう、とにかく、これはこのままで完成されている感が高いので言及するのも難しい。
こういう催しだと、スコアを競えるゲームは「○○点取りました!」ってやっている人が目に入るので、それで「よーし私も……」って取り組んだりするので、結果的にこのようなままならないゲームでもジックリ取り組めたというのもあるかもです。
※ちょっとままならないと言い過ぎのような気も、そもそも短くサクッと遊べるゲームだというのも大事なポイントだ。
〇 時売りの空中楼閣(ミラージュ)
時間を売ったり買ったりして時間内に魔王を倒すのだ! というゲーム。
いかにも3分ゲーっぽいと感じるこの、とぶ氏のゲームは、機雷神と同率の3位と好成績でした。銅メダルや~。
成長や戦闘計算にランダム要素がなく、各NPCとバトルしたり取引したりとしながら制限時間以内にクリア出来るように進めるシステマチックな感覚……RPG的な成長要素とパズル的な要素が組み合わさったゲーム性は、プレイフィールとしては前回の2分ゲーで高評価だった「ヘイトフルナイン」を思い出させます。
いわゆるゲーム性だけでなく雰囲気作りも重視している点も似ていますね。
3分ゲーというお題をキッチリ落とし込んだゲームで、制限時間を売り買いすることで進行に役立つ何かを得たり、実質3分以上動き回ったりすることもできます。この辺りの設定は、正しく3分ゲーという感じで好感が持てるものでした。
色々出来てプレイヤーの選択肢が多い……というよりは、多いように感じるような構成が優れているのかなと。
出てくるNPC達も、短い邂逅しかできない割には思いの外キャラ立ちを感じました。
それってやっぱり台詞回しというか選びが上手いってことなのかな?
サムライムライ……それ言いたかっただけちゃうんか(オイ
ミラージュという名に恥じない全体を通して漂うどこか幻想的な雰囲気といい、短い間ですが浸ることが出来るのではと。
ゲームバランスも良い感じで、正直な話、この手のシステムに若干煩わしさを感じてしまうようなタイプの私でも程々の試行錯誤でクリア出来ました。
ちなみに最初は暗殺頼むわーENDだったんですが、結局あの人はなんだったんだ、謎だ、謎解きだ、ウッ、頭が。
普通にバトルで倒すENDもいったのですが、他にもあったのかしら?
かなり準備を進めてからラストバトルに挑んだら猫で想像よりドンドコ弱体化していく魔王さんにほっこりしました。君、猫アレルギーなのか……ウッ、ここにも謎が。
難点としては、なんだかんだサックリ終わるようなゲームではなく試行錯誤する根気が要求されることと、だというのにマップが広く感じてしまうところでしょうか?
短時間でクリア出来るようにある程度以上意図的に1マップが狭く作られているのは分かるのですが、マップの階層が多く、マップ間をつなぐワープという移動手段もあることで結構覚えるのが大変です。
また、このままの構成だとするなら、各フロアに行くための中継所的なマップなど、やっぱりもう少しだけ小さくした方が良いんじゃないかな~と思うマップもありました。公式サイトのコメントで「視界制限マップが……」というようなことを書かれている方がいましたが、あれもそういう、大変だなぁという気分を底上げしてしまった可能性はありますね。
(もっとも個人的にはごく最初以外は気にならなかった……はずですしメリハリある変化は良いかなと)
総評としては「出来が良い」「纏まりが良い」という印象を受けるゲームでした。
キャラの絵などのクオリティも非常に高くてですね……そうそう、これも何故か心に残ったポイントだったんですが、このゲームの絵は素材絵なんですけれども、キャライラストとかだけあんまり綺麗でも、イラストとツクール的風景とがガッチリとはいかない……ってあると思うんですよ。
いや、仮に立ち絵がどうであっても強烈に違和感が出たりというのはそうは無いと思うし、普通に馴染むと思うんです。でも、ゲーム全体で高いレベルでキッチリ締まった感じまで高めようとすると難しいと言いますか……普通は気にもしなくて良いところですけども。
で、そもそもが細かい話である、ツクールもMVになって解像度も上がってきている、というのを理解したうえであえて言いたくなったというか感じたのは、ゲーム全体のデザインとして非常に綺麗に仕上がっているなと。
これ、ゲーム中の画像が全部同じトコロの素材なのでそう思うんですかね?
それとも作者さんが用意した部分とかもあるのでしょうか、あるんだったら結構凄いと思うんですよね~。
再度書きますが、とにかく一つの意外なほどやりごたえのある短編として、とても纏まりが良い、よく完成されているなぁと。
なんでしょうね、ディレクター的能力も高いのだろうけど、プロデューサー的な何かを感じたというか?(謎の第六感)
……と、割とベタ褒めっぽい書き方しましたし、実際に順位も良いわけですが、
①:印象に残ったゲーム」票が一番少ない
②:1番目に面白かったゲーム票は上位陣より一つ少ないが、2番目に面白かったゲーム票はむしろ多くて最多
③:0票のゲームも複数ある「3分ゲーとは思えなかったゲーム」の項目に2票入っている
などという興味深い結果も出ています。
今回投票数自体が少なかったのはいかんともしがたいところではありますが、これだけシッカリ作れていて雰囲気も完成されていると思うのに、「印象に残ったゲーム」票が少ないという……推察でしかありませんが、綺麗にまとまっているからこそ票が少なくなってしまったのではないかな? と。
なんだかんだ高順位のモノは基本的に、ゲームというものを工業製品のようなものとしてみた時の完成度が高いと思うんですけど、このゲームは同順位及び上位のゲームと比べると、良くも悪くもそこからちょっと尖っている部分が無いな……と見られたのかなと。
いや十分個性的だと思うんですけど、一般的に予想されるRPGに対して超絶変化球か? って言われるとそうではないよなというか、(あるいは磨いた)丸い石を見ても「石だー」って思われるだけでしょうが、そこからニョキって何かイビツに伸びてたら「変わった石だー」って思われそうですね……みたいなアレです。
②もまあ、こじつけみたいですがそういうアレが若干出たのかなと。
ちなみに③に関しては、これぞ正しく3分という言葉を上手く使えているしゲームバランスも良いと思ったので、個人的には厳しいな……という印象でした。というか自分、この項目で票って入れたんかいな、入れた記憶がない……他のゲームでも思ったのだけど皆厳しいな!
〇broox-l
『曲に合わせたり合わせなかったりしながらタイミングよくブロックを壊していくワンキーゲームです。』
とありますように、ブロックを曲に合わせたり色に合わせたりしながら迫りくるブロックを消していく音ゲーです。
いや本当に音ゲーなのだろうか、音ゲーには詳しくないのであるが、
「曲に合わせたり合わせなかったり」というのは音ゲーなら出てこない文言ではないのだろうか……という感じで、音ゲーであることもやっぱり間違いなさそうなのだけど、アクションゲームのような趣きも感じさせる一品です。
ジャンルの話で言えば、作者のTERU-soach.氏は「ワンキーゲーム」と呼称しており、実際にこのゲームはボタン一つでプレイすることが出来ます。
それだけ聞くと誰でもお手軽に楽しめそうですが、しかし例によってサイトコメント欄を見ると、結構難しいと感じた人が多そうな雰囲気で、複数あるアクションを全てワンキーの直押し長押しの使い分けで行わなければならない……というのも、むしろ足かせになっている方もいるようです。
自分も最初は操作方法には戸惑いました、そして音ゲー自体も苦手意識があります。
なので楽勝とはいきませんでしたが、最終的には全ステージをクリアすることができました。
この操作方法、確かにもうちょっと融通が効いたほうが良いのかもなぁと難しく感じるところではありますが、長押しで回しつつ、指を離して多くのブロックを一気に消していたりすると中々に爽快ですし、そういう風にやっていくと、一つの操作で全部やっていくことの気持ちよさ、テンポ感の良さとかも確実にあるんですよね。
このゲームの操作方法というかルールというか、作法のようなものに体を合わせていって、順応できたぞ! みたいな感じといいますか……。
また、最悪リズムに乗らなくても、純粋にアクションゲームとしてブロックを処理していくことも可能だろうなと言うのも面白いところですね。
実際、どうにもならないという方は、割り切ってそういう風に進めていくのも良いのではと、その内に慣れも出てくると思いますしね。
アクションゲーとして見ると、効果音がもっと派手でも良かった気はしますが、そういうゲームではない……かな?
順位的に言えば、このゲームも出来が良いと思いますし目新しさもあったとは思いますが、上位進出とはなりませんでした。やはりアクション性が高いと厳しいのでしょうか?
というか難易度曲線のような、ゲームとしての楽しさを感じ取れるとこまでプレイヤーに動かさせてもらえるか……みたいな部分が重要なのかもしれませんね。
機雷神なんかも簡単なゲームではないと思いますが、3位なわけで……いやそれとも、アクションに適性のあるプレイヤーの人気が機雷神に集まっただけという可能性もあるでしょうか、採点方式的に、「なかなか良かった」というようなものがほぼ得点に結びつかないですからね。
まあなんにせよ、個人的にはクリアまで楽しまさせていただきました。
_________________________________
とりあえずここまで。
うーん、で、ここにコンテスト自体の感想とかかければ良いんでしょうけど、2年前だからな~~~。
まあ現時点では勘弁して下さい。
とりあえずこんなもん投下しましたわってことで、はい。
<完>