MetaFormingPro 2019/10/13 20:01

【考察】個人による、中規模ゲーム制作講座かもしれないもの3


こっちのほうがサムネ向けじゃないのか

さて今回から「実践的製作工程」を踏まえて
書き連ねていきたいと思います。
「ステージが10くらいあるアクションゲーム」を想定します。


まず表が出ます。

X軸が項目とそのボリューム、
Y軸が作り込みとクオリティを表します。

必然的に、面積が作業量を表すわけですね。


まずシステムを作り上げます。システムが無いと動くわけないですから。

ここで第一の失敗者が現れます。


システム作りこむのたっのしいぃーーーーー!!!!

システムだけに夢中になってしまうパターンです。
最早リソース制作の存在は忘却の彼方であり、エタールートです。

システムは「最低限想定したもの」だけをさっさと作った後は、
リソースに着手しないとなりません。これはモチベーションの問題です。
「最初のシステム開発期間」は1週間が目安だと思います。


ではリソースに制作に移りましょう。
共用リソースは、プレイヤーの画像とかでしょうか。
これは小規模ゲームと何ら変わらないのでなんとでもなるでしょう。
なんなら自分の過去作から流用したっていいのですから。




そしていよいよステージデータ・リソースに着手します。
ここで第二の失敗者が現れます。

俺はクオリティを維持したい! ステージひとつひとつ作りこむぞ!


ふう……ふう……やっとステージ1ができあがったぞ!



それがあと9倍の面積がある絶望。エタールートです。

物量リソースの縦を伸ばすと面積がどんどん肥大化するのです。
中規模はマラソンです。10kmのマラソンです。
最初の1kmに全力を注ぐと死にます。


死なない方法。
ひとつのステージをチョット作ります。
重要事項ではないですが、最初に手加減したステージ1を作るより、
開発した当初の作者の実力で楽しめる難易度を作る事を勧めます。
作者自身のゲーム力にもよりますが、だいたい前半の後半、
ステージ3くらいでしょうか。


何より、「開発当初」は作者自身が中級者である貴重な期間です。
御存知の通り、作者はデバッグ中にあっという間に上達してしまう為、
その状態になると序盤~中盤を主観的に作れなくなってしまいます。
これは非常に大きな機会損失です。

さてステージ3ができあがりました。次にやる事は、
ステージ1~10のデータをコピペして作ってしまう事です。
なんというかライフハックなのですが、「データを作る」が重要で、
データそのものが無いと他のステージを作るのが面倒臭く感じるのですが、
データそのものはあると割と腰を上げて着手しやすくなるんですよね。


そうするとこのように長方形が出来上がります。

あとはじりじりと全体の縦を伸ばしていきます。
ちょっと背景を変え、ステージ固有の敵を少しずつ用意し、
気が向いた時に思いついた地形を作って行ったり……


とまあこんな感じで作っていくと、不思議な事に「完成」が
現実的なレベルで見えてくるようになります。
まあ、まだ「ボリュームの担保」であり、「完成」には至ってませんが。


今回はこのくらいで。次回、「完成」に持ち込むまでの手法論を書いてみます。

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