使命交錯ーSpiral Resonanceーー刻時の章　第二話の巻ー

折角タイトルあるんだから記事タイトルこれでいいじゃないか

いや、大分今更だけど…
今日もシナリオ構築やってみます

先に本日の楽曲

ー刻時ーはじまりの勇者/The Story of the Ancestors

ザ・RPGな勇ましい曲
王道です王道ですとも

またまた書き散らす

登場人物
ユウ　双子の時の御子の片割れ

ヴィヒトリ　ノーテルマンス教団の僧兵

ティニア　ノーテルマンス教団の僧兵

カレルヴォ　ノーテルマンス教団の老僧兵

キリア　飛龍使いの一族クレシー族の村を治める

ユハン　気弱なクレシー村の青年　因果の血を引き継ぐ

パラケルス　傷だらけで現れた、大陸の発見者にして光剣に選ばれし者

ニバス　かつて憎悪に囚われ、英雄パラケルスに倒された黒の精霊使い

刻時の章　第2話　古の勇者

バルトサールの策謀により歴史が破壊されて数日後…
「…ユアッ！！」
「気がついたのね、良かった」
見慣れぬ天井に、一角に長耳…角鱗族でも兎鬼族と呼ばれる種族の女性
気がついたのはクレシーという辺境の村でのことであった
あの時からどうやってこの場所までたどり着いたのか記憶が無いが、
これも時空混濁の影響か…

「御子殿…あれから不可思議なことが幾つも起こっているようです…」
フェルム帝国では大陸最大の災厄と称された”暴威帝”バレリオが復活
レムル帝国と名を変え大陸統一を掲げ隣国全てに宣戦布告した

ラプラタ王国では南北に王国が分かたれた時代の英雄が蘇り
エバン王の南ラプラタとユリエル王の北ラプラタが相争い始めた

旧シェルピア連邦国領では首都に突然世を去ったはずの騎士団が現れ
それに乗じて王家最後の姫が蜂起、帝国からの独立を宣言

スコリア共和国では属国時代の総督府が出現
そして滅亡した旧宗主国カンディア王国の艦隊までもが現れた
その力の前に諸侯のうち幾つかはそちらに寝返った

他にも大なり小なりの天変地異が各地で発生しているようだ

「そうか…ここでも何か起こるかもしれないな…」
これまでこの大陸が乗り越えてきた歴史がめちゃくちゃだ
これは大変なことになった…

「村長様、大変です！村前に怪我人が！」
「またか…こんな辺境までどうなっている…」
血相を変えて飛び込んでくる双角族の村人
この村は2種類の角鱗族が共に暮らしているのか…
いや、それどころではないか
「我らも手伝います、回復魔法の心得はありますゆえ」
「俺にも手伝わせてください、この時魔法で怪我を無かったことに…」
「それは心強いな。流石は時の御子ご一行様と言ったところか。」
担ぎ込まれたのは壮年の男性
浅い傷ではなかったが時の秘術により完治させた
「どうやら助けられたようだな、私の名はパラケルス＝レンゲル、イカルダの村長だ」
「パラケルス…何だって！？」
イカルダの村は遠い昔に滅びた伝説上の地であり
パラケルス＝レンゲル…200年以上昔に黒の精霊使いを倒した伝説の英雄…
時空混濁の影響はこのような形で現れたか…
「ああ、ニバスとの決戦中に仲間が次々と消えていってな…」
「まさか、出会った歴史が書き換えられたのか…」
はじまりの英雄には他種族の仲間がいた
有尾族の英雄レイノルド、背翼族の英雄ヒューゴ、角鱗族の英雄ヤスパル…
人間族のパラケルスと共に4英雄と呼ばれる者達
それぞれ現代に多くの足跡と子孫を残す始祖である
「ニバス…ですか…」
ニバス＝ネストリ＝タネリ
憎しみに囚われた黒き精霊使い
その始まりは来訪者を警戒する誰にでもある感情であったが
幾度にもわたる来訪者同士の争いを経て、
全ての来訪者を排斥するようになった…
「そういえば、君も時魔法を扱うのだな…私の仲間にも…」
「知っています…”時空賢者ヤスパル”ですね…」
ヤスパル＝トーマス＝ノーテルマンス
伝説のクロノセイジ
4英雄の一人であり、ノーテルマンス教団の始祖であり、そしてユウの祖先
「大した礼もできなくてすまないが、すぐにでも仲間を探して旅立たねば…」
「俺たちも行きます、時の御子として、この事態を収めないと」
男に続いて、時の御子一行も旅立つことに。
「……村長様、僕も行きます、怖いけど僕が行かなければいけない…」
ユハン＝リュリュ＝タネリ。
黒の精霊使いと恐れられたニバスの血を現代に伝える者
「よく言ったユハン、私も村長…いや巫女として務めを果たさねばな…」
彼ならばニバスの心を解かすことができるかもしれない…
いやしかし、歴史を変えてしまう、それは許されることなのか？
思い悩みながら巫女も出立の準備を始めた…

時は　歪み　なおも　流れる
善も　悪も　過去も　今も
ただ己の　未来を　望み
これより　全てが　ぶつかり合う

「最早誰にも止められぬか…バルトサール…」
これがお前が本当に望んだ結果なのか
老騎士は一人呟いた