使命交錯 Spiral resonance キャラクター絵製造中

鋭意制作中、絵は苦手だけど

※まだ完成度にばらつきがあります

今回の楽曲

旅の果て、想い結ぶ時_Final Resonance
希望に向けて進む最終マップ曲

使命交錯-Spiral Resonance-花嵐の章　第一話

とりあえず全編２章くらいまで作って物語を固めたい

…無計画とも言う。
本日の楽曲
希望の花吹雪_Confetti of Hope

使命交錯　花嵐の章　第一話

主な登場人物

スプリル　 花嵐の章主人公　４姉弟末妹　変身魔法の使い手
アイリ　　 ノウェア修道院の院長
イリータ　 ノウェア修道院の修道女
シャリオン　訳ありの元騎士　ノウェア修道院に身を寄せている

グラス　　タッカー山賊団頭目　４姉弟の母が誘拐された事件に関与している

時の流れに露と消えた、幾つもの悲しい物語…
それがもし、新たな結末を探せるとしたら？

復讐者がただ一人愛した相手が仇の娘で…
解放王が愛した相手が民を縛る邪教の教皇で…
そして、死に別れたはずの痛みに、共に壊れた二つの心

四姉弟の末妹、スプリル
幾つもの悲恋を知るには幼すぎるままに
ただ、時の定めに流されて…

～ノウェア修道院～
「…っ！」
強烈な痛みと共に覚えのない光景
落ちていく自分、私に手を伸ばすのは誰？
誰の名を私は呼んだの？
「あらら～院長先生？また頭痛ですか～？」
「征伐はシャリオンさんと私達で済ませましょうか？」

「いえ、大丈夫ですわ…少し立ちくらみがしただけですもの」

ここは辺境の街ノウェアの修道院
記憶喪失の院長　アイリ
脳天気な修道女　スプリル
快活な修道女　　イリータ
訳あり用心棒　　シャリオン

個性派のメンバーが揃うここには
様々な困りごとがいつも舞い込んでくる。
今回の依頼は周辺を荒らす山賊の征伐…
数年前の王国の滅亡により、傭兵ギルドも騎士団も解体同然の有様
特にこのような辺境にはまず手が回らないため、
荒事ですら修道院に回ってくるのである

そして、よりによってノウェア自警団を率いるエルミスが別件で出征中…
ここも歴戦の槍使い、シャリオンを除き女性ばかりだが…

「放置はできませんからね…行きましょう皆さん」
それでも、精霊術の心得は十二分
腕力任せの山賊崩れ相手にまず遅れはとらないだろう…

「もう出発か？」
ひたすらに槍を研いでいる青年…
元竜騎士シャリオンが門の外で待っていた

「ええ、大丈夫ですよ。」
「しかし、いつ見ても見事な穂先だねぇ…竜の牙よね、ソレ」
「ああ…そうだな…どのような形になろうとも、コイツが俺の相棒だ…」
どこか光のない目で語る青年。
商人の娘イリータに悪気はなかったが記憶の引き金を引いてしまったようだ。
「コイツに生かされた分、まだ戦わなければな…行くか」
しかしすぐ戦士の目に炎が戻った。

～辺境の山賊砦～
石造りの砦を丘の上から眺め、敵拠点を観察する一行。
「相手は…多くても十人といったところでしょうか…」
「策さえ上手く講じれば…何とかといったところか」

頭目グラスはスプリルの家を家庭崩壊させた元凶
ヤツが何者かの指示で母を攫ったことから
父の行方不明も、姉弟がそれぞれ旅に出たことも始まったのだ
「今日こそは～この手で裁いてみせますわ～」

「それでは、ペンダントさん、おねが～い」
魔力を込めて握ると少女の姿はみるみる小さくなり、
一羽の小鳥に姿を変えた
そしてその小鳥は石砦の窓に飛び込んでいく…

「ではこちらも…目覚めよ大地の子…！」
院長先生が片手を振り上げると大岩が地面から浮き上がった…
それを坂に下ろせば砦めがけて一直線…

「来るか…魔導槍を喰らえ！」

「なんだ敵襲か！？…ぐふっ？」
衝撃に反応して飛び出した敵に魔法の投げ槍が直撃
早くも山賊団は一人減った。

「スプリルを援護するぞ、俺ができるだけ派手に暴れて敵を引きつける」
「回復は私と院長先生におまかせあれ！」

因縁の初陣が今始まる。

使命交錯/Spiral Resonanceー求道の章　第二話ー

先に本日の楽曲

影も残さず_Nameless Agent
潜入ミッションイメージのスピーディな曲

求道の章　第2話　

主な登場人物
フォロム　４姉弟長男　父の背を追う炎の求道者

ネイヴァ　伝説の傭兵ウィーヴェルの懐刀　歴戦の密偵

エルゼ　魔工学の権威にして札付きの危険人物

ガン　　東方の国ヒヅルの鍛冶技術を受け継ぐ若き名工

アーロン　およそ60年前の英雄　かつて兄に代わり帝国の暗部を暴いた

エリー　およそ60年前の英雄　アーロンの私兵　先々代グランフォート公の娘

ー帝都グランフォート内　ギルドピヘンニス本部ー
帝都への潜入後、特務部隊一行は帝国最大の傭兵ギルドを訪れていた
本来、他ギルドの人間があまり出入りするものではないのだが
まさか本部に顔パスできるとは…
「どうっしょ、あーし達結構すごいのよー」
「ま、日頃の行いだな。そこの機械狂いはともかくとして」
「おほめにあずかりこーえーっしょー」
「いや、褒めてねえよ」
気怠そうに話すこの女性。
エルゼ＝ライプニッツ
帝都工房にも出入りする天才女魔工学者
ただし、義肢の勝手な機械兵器化や
自爆装置の仕様外取り付けなど
その命令違反は数知れず
まさになんとかと紙一重
そして見るからに振り回されていそうな男性。
ガンダーラ＝フイゴン
東方の国ヒヅルの鍛冶技術をこの大陸に伝えたテッサイ流の若き継承者
「なんにせよ貴重な機会だ、情報を集めよう」

暫くしてギルドで得られた情報が一つ
何にでも感嘆を示す珍妙な男がここ数日徘徊しているというらしい
「…これは関係ないのでは。」
「仕方あるまい、ピヘンニスは他国侵攻の話題しかなかったのだから。」
ピヘンニスで得られた情報の殆どは他国との前線の話題であり
帝都内の情報は殆どなかったのである
「これ以上の情報は望めないな…あとは足で探すか」
切り上げて扉を開け外に出ようとしたところ…

「おお、おお！！これも私の知る帝都とは違う…！！」
「アーロン様、これは人智を越えた現象です。そのように無警戒では…」
高貴な身なりではあるが、子供のように騒ぐ青年に
近衛兵の鎧を身に纏う女性…？

「失礼だが…あなた方は何を…」
「私か？アーロン、ただの放蕩貴族さ」

「アーロン…アーロンってまさかとは思いますが。」
「なるほど、これが超常現象…過去の人物…か。」
アーロン＝R＝アルフレッド
フェルム2代皇帝アレクシスの弟
無鉄砲で大げさだが面倒見の良い好人物
兄の右腕としてよく働いたとされる

そして、エレメンヒルデ＝フォン＝グランフォート
アーロンの私兵　グランフォート家の娘

「ふむ、帝国の怪しい場所か…まずは今は何年だね」
「ああ、今なら…」
暦を伝えると大袈裟に憂うように天を一度仰ぎ
「ふむ、私が青春を謳歌していたときからほぼ60年か…」
残っているかはわからないがと付け足して
「ひとまずは私の暴いた秘密結社のアジトの様子をみてみるかね」
「ああ、よろしく頼む」
「では、私は部隊招集を…」
一瞬で姿を消す密偵、それに感嘆するアーロン公
「その年であれほどの手練れを連れているとは、君は何者だね？」
「いや、俺のではないですよ、父さんの手勢です」

「ああ、瞼閉じれば思い出すあの戦い…この時代の皆はどうしているか…」
見習い騎士のビンセントに、近衛隊のエルヴィン…
「騎士のビンセントならこの間会えたな」
髭の立派な白髪の騎士だったと伝えると驚いて
「おお、あの若草のような髪のビンセントが今や白髪の髭面とは！」

「後は…エルヴィン氏については、確か現グランフォート公の父上でしたかと」
大分前に亡くなっていますがと付け加えて…
「諸行無常だな…エリー、我らの戦いに意味があったことを願わずにはいられないな…」
「ですね…ああ、兄様…」
表情を次々と変える、歴史に伝わる英雄。
どのような戦価を挙げ、どのように伝わろうとも、彼らも人であった。

「ここが私の暴いたアジト跡地…だが…」
「…貧民街だな」
「貧民街ですね」
かつては生物合成学の研究所だったのだが…
いまや、もうその面影を残すものはただの一つも無い。
「情報はなさそうだな…絡まれる前に撤収を」
「いや、もう遅いようだね」
気がつけばもうボロボロの装束の人の群れに囲まれている。
「誰の許可でここに来やがった！命が惜しけりゃ有り金置いていきな！！」
そしてお手本のような、賊の台詞。
「無益な争いだが仕方ないか…行くぞ」
「ああ、いつの世も争いか…何という悲劇ッ！」

使命交錯/Spiral Resonanceー飛兵と機巧の汎用職の巻ー

これで一通り

今回で汎用職のステータス設定は終了
全44職男女分88職を実装するため
これから先、地獄のドット改変が始まる…

や　ば　い
慣れてくれば作業時間縮むだろうか

以下仕様書
ワールドマップから戦闘マップに移行する形式を採用
移動できない透明レイヤーのマップチップ全体に重ねて
ドットの丸を表示したマスだけ歩ける形式にするか考え中

クラス基礎値をかなり高めにとっているので
レベルが反映されずゲストのレベル1ユニットのみで戦う
平均化モードを実装したい…できるとはまだ言ってない

特殊アーツ
戦闘中に回復することのないステータス
EPを消費して放つ技
逆にFPは一切消費しない
効果は様々
複数攻撃、複数回復、行動回復、能力強化など

特殊アーツ一覧
エンチャント系
自身に特殊効果を与える
連続行動や反動踏み倒しなど強力なものもあり
解除条件がなく効果時間が安定している

シャープネス系
自身の能力を大幅に強化する
ダメージを受けると解除されるが効果時間は永続
単純なステータス強化のみ行う

フォース系
自身の能力を超強化する
次の戦闘で解除されるが効果時間は永続
敵が使った場合は射程外から戦闘を一度仕掛けるべき

パージ系
守備・抵抗を０にして他の能力を超強化する
一度発動したら最後、効果時間は永続
他の強化技で強化できない移動力を大きく上昇させる

ジェネレート系
能力を強化しつつFPを補給し即座に再行動する
このターンしか効果がないが移動距離を伸ばせる
弾数制限があるので乱用に注意

サーチ系
周囲の敵を弱体化させる状態になる
次の戦闘で解除され、効果時間も自ターン開始まで
効果範囲はまちまちと行ったところ
対空など相手が制限される場合広くなりやすい

リングエイド系
複数の味方のHPを回復させる
状態異常解除はできない
便利だが使用回数に注意

コール系
周囲の味方の移動を行う、もしくは自分を移動させる
便利だが使用回数に注意

ミスト系
複数の敵に状態異常をかける
命中率は微妙

ラウンド系
隣接する敵全てに一方的に物理攻撃
命中率は良好

ボム系
周囲2マス以内単体とそれに隣接する相手に一方的に魔法攻撃
命中率は微妙

クロノマンス系
刻時編主人公ユウとその祖先ヤスパル専用のコマンド
クロノマンサー、クロノセイジ専用
行動終了した単体もしくは複数の味方を再行動させる
有用性は言うまでも無いが使用回数に注意

将来的に召喚・変身アーツを実装する可能性あり
ただ、組み込めるか解らないので未定

ー飛兵系ー
ドラゴンナイト
人間族
最大体力：72
初期気力：0
特殊回数：3
武力：28
霊力：15
命中：35
敏捷：15
幸運：25
守備：28
抵抗：2
移動：7
　通常攻撃：1回近接攻撃
物理アーツ：ハンマー系（強力だが隙の大きい近接物理攻撃）
魔法アーツ：プレッシャー系（後攻に回り強力な遠隔魔法攻撃）
支援アーツ：リベンジ系（次のターンまで敏捷と防御を下げ反撃超強化）
特殊アーツ：ラウンド系
兵種スキル：スーパーアーマー（怯み、ノックバック、貫通、即死耐性）
コンセプト：頑丈な飛兵の竜騎士
　　　　　　アーツ構成に一癖あるが、高火力を振るっていける
　　　　　　抵抗が低く魔法アーツのダメージを受けやすい

グリフォンライダー
有尾族
最大体力：48
初期気力：0
特殊回数：3
武力：16
霊力：14
命中：30
敏捷：40
幸運：30
守備：10
抵抗：12
移動：9
　通常攻撃：2回近接攻撃
物理アーツ：スラスト系
魔法アーツ：デスペラード系（自身の防御を捨て、強力な遠近両用魔法攻撃）
支援アーツ：アボイド系（次のターンまで防御を下げ、回避UP）
特殊アーツ：サーチ系（このターン範囲内の敵を弱体化する）
兵種スキル：フリームーブ（行動後残りの移動力で再移動）
コンセプト：軽快な獣飛兵
　　　　　　装甲が薄いが機動力自慢

ファルコンハンター
背翼族
最大体力：43
初期気力：0
特殊回数：1
武力：18
霊力：13
命中：40
敏捷：45
幸運：35
守備：6
抵抗：10
移動：9
通常攻撃：1回遠近両用攻撃
物理アーツ：シュート系（安定した性能の遠隔物理攻撃）
魔法アーツ：ニードル系（低命中５連続の遠隔魔法攻撃）
支援アーツ：リード系（次のターンまで先制反撃の構え）
特殊アーツ：パージ系（防御力を０にしてその他の能力を大強化）
兵種スキル：フリームーブ（行動後残りの移動力で再移動）
コンセプト：射撃アーツを搭載した隼飛兵
　　　　　　パージにより防御力を捨てて機動力強化が可能
　　　　　　
ドラゴンボマー
角鱗族
最大体力：70
初期気力：0
特殊回数：5
武力：19
霊力：26
命中：25
敏捷：10
幸運：30
守備：27
抵抗：3
移動：7
　通常攻撃：1回近接攻撃
物理アーツ：ランチャー系（チャージ技　高威力の遠隔物理攻撃）
魔法アーツ：ブラスター系（チャージ技　高威力遠隔魔法攻撃）
支援アーツ：チャージ系（次のターンまで反撃封印　チャージ技準備）
特殊アーツ：ボム系
兵種スキル：カウンターチャージ（敵ターン戦闘ダメージ時簡易チャージ）
コンセプト：広範囲技を搭載した空爆騎兵
　　　　　　魔法よりの攻撃能力で特殊アーツの弾数も多い
　　　　　　チャージを要する攻撃ばかりで取り回しは悪い

ー機巧系ー
メカニック
人間族
最大体力：50
初期気力：30
特殊回数：3
武力：26
霊力：26
命中：50
敏捷：10
幸運：0
守備：18
抵抗：0
移動：6
　通常攻撃：2回遠近両用攻撃
物理アーツ：ガトリング系（低威力低命中5回遠隔物理攻撃）
魔法アーツ：ソウル系（高性能だが反動ダメージあり　遠近両用魔法攻撃）
支援アーツ：ジャマー系（敵単体に状態異常を付与）
特殊アーツ：ジェネレート系（FPを回復し、その場で再行動する）
兵種スキル：フルライフシールド（HP最大時防御UP）
コンセプト：万能な機械使い　浮遊銃2機と浮遊腕1対を装備
　　　　　　機巧タイプの兵士は武力と霊力の値が等しく攻撃万能
　　　　　　ただしクリティカル練度が低く幸運基礎値は０
　　　　　　特殊鎧の副作用で抵抗も０になる
　　　　　　
ストライカー
有尾族
最大体力：73
初期気力：30
特殊回数：2
武力：25
霊力：25
命中：40
敏捷：35
幸運：0
守備：12
抵抗：0
移動：6
　通常攻撃：2回近接攻撃
物理アーツ：ラッシュ系（低命中5連続近接物理攻撃）
魔法アーツ：レイド系（低威力近接魔法攻撃、戦闘後その場再行動）
支援アーツ：リベンジ系（次のターンまで敏捷と防御を下げ反撃超強化）
特殊アーツ：ラウンド系（範囲物理攻撃）
兵種スキル：ネクストパワー（その場再行動中攻撃アップ）
コンセプト：浮遊腕2対を装備　近接特化の機巧兵
　　　　　　最新鋭の武装で大火力の連続行動が可能
　　　　　　

ガンスナイパー
背翼族
最大体力：48
初期気力：30
特殊回数：3
武力：21
霊力：21
命中：50
敏捷：10
幸運：0
守備：10
抵抗：0
移動：6
　通常攻撃：1回遠隔攻撃（射程2～3）
物理アーツ：スナイプ系（チャージ技　高命中対空遠隔物理攻撃）
魔法アーツ：トリガー系（低威力遠隔魔法攻撃、戦闘後その場再行動）
支援アーツ：チャージ系（１ターン反撃を封印、チャージ技準備）
特殊アーツ：シャープネス系（ダメージを受けるまで自身を大強化）
兵種スキル：ネクストパワー（その場再行動中攻撃アップ）
コンセプト：魔導銃を装備　遠隔特化の機巧兵
　　　　　　最新鋭の武装で大火力の連続行動が可能
　　　　　　カウンターチャージを持たないため
　　　　　　チャージ技の運用に注意が必要

アーティラリー
角鱗族
最大体力：48
初期気力：30
特殊回数：3
武力：28
霊力：28
命中：40
敏捷：5
幸運：0
守備：13
抵抗：0
移動：6
　通常攻撃：1回遠隔攻撃（射程2～3）
物理アーツ：バリスタ系（チャージ技　強力な遠距離物理攻撃）
魔法アーツ：メテオ系（チャージ技　強力な遠距離魔法攻撃）
支援アーツ：チャージ系（１ターン反撃を封印、チャージ技準備）
特殊アーツ：ボム系（範囲魔法攻撃）
兵種スキル：ホールドチャージ（チャージで移動力０、威力UP）
コンセプト：魔導砲を装備　長距離特化の機巧兵
　　　　　　汎用職唯一の4-7射程の攻撃が驚異
　　　　　　チャージ中は移動できないため
　　　　　　チャージ技の運用に注意が必要

本日の楽曲

ー深緑圏ー黒の森で魔女は踊る/The Witch Dances

これからの時期に備えてミステリアスな曲

使命交錯/Spiral Resonanceー潮騒の章　第一話ー

今回はいろいろとすっ飛ばして始まります

勢いのままにやりたい時もあるよねという話。

唐突に本日の楽曲

ー潮騒ー荒波越えてただ進む/Beyond rough seas

海賊編戦闘マップイメージ
こういう曲は作っていてノリが良いし
個人的に迷わないのでとても楽

潮騒の章　第一話　海の掟

ー南スコリア沖　海賊砦ー
この大陸では幾つもの争いとともに幾多の英雄が立ち上がった
その英雄の中には、綺羅びらやかな王子も、可憐な姫もいる。
そして今回語られる英雄は…

小汚いおっさんだ
「どぁーれが小汚ねぇおっさんだ！！へっくしょい！！」
「親方ぁ、どうしたんスか」
「いや、誰かに噂されたような気がしてな」
ヴァジリオ＝アスケリノ＝バーロウ
通称”赤髭のヴァルアス”
スコリア共和国の一角バーロウ男爵家の生まれだが
母方の血筋の悪さを理由に廃嫡、放逐された過去を持つ
海賊頭の元で修行を積み、
当代一の海賊団「赤髭海賊団」を結成した

「んで、親方、偵察の方なんスけど」
バーロウ男爵家は突如現れた総督府にすりより
既得権を得ようとしている…とのこと
「かぁーっ！！そんなこったろうとは思うたが、情けねぇ実家！！」
怒りのままに好物のライムジュースを飲み干した
この男、豪快なナリをして、下戸である。

「それと、スコリア家の使いのヤツがいるんスけど」
「は？俺たちにか？」
「いえ、バーロウ家の手のものに打ち落とされかけてたので」

「ふむ、総督府とカンディア艦隊に対抗するために同盟をねぇ…」
「親方、どうします？」
とりあえずこの男、貴族嫌いである
御貴族様の手先とか真っ平御免なのは当然だ、しかし
「余所者に俺たちの海を好き放題されるなんざ、黙ってられねぇわな」
あげく血の繋がった兄弟は侵略に荷担、この手で落とし前を付けねば
「使いの嬢ちゃんや、スコリアの青二才に帰って伝えときな」
ロクデナシのバーロウ男爵家に代わり、俺たち赤髭海賊団が力になるってな

「野郎ども船を出せ！海の礼儀のなってねぇ奴らに挨拶といくぞ！！」
「アイアイサー！！」
海の漢たちの物語の幕が今上がる
豪快な銅鑼の音とともに。