プロジェクト:K 2022/10/23 11:45

メガドライブの魅力

タイトルを「メガドライブの魅力」としましたが、僕自身はリアルタイムでメガドライブを持っていなかったし、その後も遊んだことがないです(大人になってからファンタシースター2をちょこっと触った程度)。

なのでかなりおこがましいタイトルで恐縮なのですが、僕が言いたいのは「クリエイター目線でメガドライブ作品のゲーム画面を見たとき、不思議と魅力を感じる」ということなのです。
前回メガドライブのことをショボいとか言ってすいません。
でも僕が感じるメガドライブのゲーム画面の魅力というのは、そのショボさが故に結果として起こってるのではないか?というのが僕の考察です。


例えば、ここにスーファミ版ストⅡとメガドライブ版ストⅡのリュウがいます。
スーファミもスプライトのパレットは16色なので、オブジェクトそのものの色数自体はどちらもかわらないのですが、選べる色がスーファミはメガドライブの比ではないので、より微妙で的確な色選びがされています。
その結果、メガドライブ版に比べてスーファミ版は服や肌のグラデーションがよりなめらかに見えます。

ただ、ここが落とし穴で、同じ色数ということはおのずとグラデーションの階調数も同じになるわけですが、そのグラデーションがなめらかということは、逆を言えば最も明るい色から最も暗い色までの幅が狭くなりがちということです。
そしてメガドライブは選べる色が少ないため、グラデーションの色跳びが起こりやすく、明るい色はより明るく、暗い色はより暗くなりがちです。要はより荒いグラデーションになります。

2つを見比べれば一目瞭然ですが、スーファミ版は全体的に明るくふわっとした印象なのに対し、メガドライブ版はくっきり濃くみえませんか?

今回こうやって分析してみるとよく分かるのですが、それまでなんとなく「なんでスーファミのグラフィックって全体的にぼんやりした印象なのが多いんだろ?」「メガドライブの画面はなんでスーファミに比べてメリハリがあるように見えるんだろう?」と思っていました。
つまりこういうことだったのです!

手前味噌で恐縮ですが…

こんかい16bit素材のサンプルとして制作した顔グラフィック(ちなみに共通の2パレット使ってます)ですが、出来上がったとき「なんか色合いがメガドライブっぽい!」て思いました。
もしもなんの制約もなく無数の色から選べたとしたら、その環境に引っ張られるようにもっとぼんやりした絵になったかもしれません。
つまりこれは自分の個性ではなく、制約によって作られたテイストなわけです。
今回(そんなに厳密ではないですが)メガドライブ縛りで素材を作ろうと思ったのは、こういった制約が自分の個性では出せない、テイストを引き出してくれるという新鮮さがあるからなんですね。


あと、グラフィックとは関係ないですが、メガドライブに搭載されているFM音源も好きです。
なんだろう、スーファミって音に関してもより高性能だと思うんですけど、なんかメガドライブよりぼんやりした感じがするんですよね。

そんなところも含めてメガドライブの魅力について語ってみました。

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