【ゲーム開発】作ったゲームをどこで売る?ストアごとのメリットデメリットまとめ
こんばんは。今回はゲーム開発の裏側に関する話で
作ったゲームをどこで売るのがいいのか
という点について、今まで色々なストアで自作ゲームを販売した経験がある私が各ストアのメリット・デメリットをまとめてみるという内容になっています。
なお今回は進捗報告ではないので全体公開にしておきます。Ci-enのユーザーさんはゲーム開発者の方も多いかと思いますのでよかったら参考になさってください。
自作ゲームを売るのに適したストア4つ
でははじめに、私が使ったことがあるストアの中で自作ゲームを売るのに適していると考えるストアは次の4つです。
- Steam
- DLsite
- itch.io
- BOOTH
上2つは当然皆さんご存じかと思います。ですが下の2つはあまりご存じないという方も多いと思いますので簡単にご説明しておきます。
まずitch.ioは海外のゲーム投稿サイトで、世界的に見ると最大級の規模を誇る超巨大グローバルサイトです。この記事の投稿時点ではなんと80万本以上のゲームが投稿されています。残念ながら日本での知名度は皆無に等しいのですが、サイトのUI自体はほぼ完璧に日本語化されていたりするので日本人でも使いやすいです。
次にBOOTHは、pixivが運営するクリエイター向けのマーケットです。こちらはゲーム専用ではなく、3Dモデルや漫画・グッズなど様々な商品を売れるのが特徴ですね。ゲーム専用ではないのでゲーム目当てのお客さんは少ないですが、審査もなく気軽に出品できるのは強みです。
各ストアのメリット・デメリット
ではここからは各ストアで1~5作品程度自作ゲームを販売した経験がある私が、それぞれのストアのメリットとデメリットをまとめていきます。
Steam
まず皆さん大好きなSteamは、言わずと知れた世界最大規模のゲーム販売ストアです。
Steamでゲームを売るメリット
- 世界中のお客さんに自作ゲームを配信できる
- Steamに出品した経験があると開発者としてちょっとだけ箔がつく
- Steamに出品するとゲーム系メディアに取り上げてもらいやすい
- 実績機能など、思わずゲームをやり込みたくなる機能を搭載できる
- アップデート配信がすごく楽(ユーザー側のアップデートの手間が少なく、確実にアップデートしてもらいやすい)
メリットは色々あるのですがSteamに自作ゲームを出すとメディアに取り上げてもらいやすいなど、一定のステータスになる点は見逃せません。また、世界中のゲーム愛好家の方に自作ゲームを配信できるのはなかなか夢があると思います。
ただし私の場合は購入者の7割が日本人のお客さんだったので「グローバルとは…?」と思ってしまいました。ゲーム内容や対応言語なんかによってもその辺は変わってくるみたいですね。
Steamでゲームを売るデメリット
- ゲームを出品するまでがものすごく大変
- ゲーム1本を登録するのに約1万円を預ける必要がある(※10万円程度の売り上げがあれば返金される…らしい)
- 手数料が高め
- 目の肥えたユーザーが多く、並以下のゲームではあまり売れない
- プレイ時間が短いゲームは返品される可能性が高い
- 競合ゲームが多く、目立てないと割と早く埋もれてしまう
Steamのデメリットとしては何といっても、ゲームを売るまでが非常に大変な点が挙げられます。この点に関してはくろくまそふとブログの記事(下記)に詳しく書いたのですが…
https://kurokumasoft.com/2022/10/18/how-to-sell-your-game-on-steam/
単純に開発者登録するだけでも大変なのに、さらにゲームを登録するのにもお金がかかったり手間がかかったりします。この登録作業は本当に大変で正直ゲームを作る方が楽なんじゃないかとさえ思ったほどです。
あと、Steamは有料ゲームがメインなので購買意欲が高いお客さんが多いのですが、そうは言っても目の肥えたユーザーが多いことから生半可なゲームでは売れません。なんかたまに「Steamで売れば勝手に売れる」とか舐めたことを抜かしているゲーム開発者の方がいますが、そんなことは全くないので損したくないならSteamには本気で作ったゲームだけを出し、さらに抜かりなく宣伝もした方がいいと思います。
それからSteamは遊んだ時間が2時間未満なら簡単に返品できるシステムになっているので、短編ゲームは不利というか販売しないほうがいいでしょう。Steamには中~長編ゲームを出しましょう。
DLsite
次はCi-enをご覧の方なら当然ご存じであろうDLsiteです。国内最大級の同人ゲーム販売サイトですね。
DLsiteでゲームを売るメリット
- 比較的簡単に出品できる
- 発売前に予告ページを作ることができる
- 全年齢向けゲームはそこまで新作の流れが速くないので、すぐに埋もれてしまうということが少ない
- ゲームまでの導線が多く作品を探してもらいやすい
- 有料ゲームがメインなので購買意欲が高いお客さんが多い
DLsiteのメリットは色々あるのですが、Steamとかと比べると非常に親切な作りになっていて登録・販売がやりやすい点は助かります。
DLsiteでゲームを売るデメリット
- 手数料が高い
DLsiteさんの最大のデメリットは、親切な分手数料が高い点が挙げられます。特に低価格帯のゲームの場合、売り上げの半分が手数料として差し引かれるので数を出せないと利益になりません。
itch.io
さてitch.ioは世界最大級のゲーム投稿サイトです。私はこのサイトを結構活用していて、とても便利だなぁと感じています。
itchでゲームを売るメリット
- 簡単にゲームを出品できる(※ただし有料ゲームの場合、最初の1本が売れるまでは審査あり)
- 作品ページのデザインをある程度自分好みに調整できる
- 手数料が安い
- 開発ログ(=作品ごとのブログみたいなもの)を作成できる
itch.ioのメリットも色々あるのですが、簡単に出品できる点や、ゲームページのデザインをある程度変更できるのが魅力ですね。あとは手数料が安いのも嬉しいです。
itchでゲームを売るデメリット
- グローバルなサイトなので、ゲームの英語対応やコメントなどの英語でのやり取りは必須
- 10分に1本かそれ以上のペースで新作ゲームが投稿されるため目立てないと一瞬で埋もれてしまう
- ゲームを有料販売する場合はアメリカの税金関係の手続きが必要
- 面白い無料ゲームが目当てのユーザーさんが非常に多いので有料ゲームを売るなら工夫が必要
一方itchのデメリットは、やはりグローバルなサイトなので英語が必須という点でしょう。あとは新作の流れが異常に速いサイトということで目立てないと本当にあっという間に埋もれます。
BOOTH
最後にBOOTHは、pixivが運営するクリエイター向けの総合マーケットです。
BOOTHでゲームを売るメリット
- 手数料が安い
- 審査なしで簡単に出品できる
BOOTHは手数料が安い点や、審査なしで簡単に出品できる点など手軽さが大きなメリットです。
BOOTHでゲームを売るデメリット
- ゲーム専門サイトではないのでゲーム目当てお客さんはほぼいない
- 商品までの導線が少なく、宣伝はSNSなどで自分でする必要がある
- ファイルサイズが大きすぎるゲーム(1GB以上)は出品できない
一方BOOTHのデメリットは自分で宣伝しないと全く売れない点が挙げられるでしょう。ゲームを売る場合はあくまでも補助的な売り場だと思って使うのがいいと思います。
おわりに
以上、長くなってしまいましたが私が使ったことのある自作ゲーム用ストアのメリット・デメリットについて色々書いてみました。ご覧いただきありがとうございました。
どのストアも一長一短ありますので、個人的には一つに絞るのもいいですが複数活用するのが良いかと思います。せっかく頑張ってゲームを作るわけですから販売のこともしっかり考えておきたいですね。私も次はもうちょっと売れるようにできることをしっかりやっておこうと思います。
ではまた何かありましたら投稿します。