シヤチハタ株式会社『ファーバーカステル水彩色鉛筆36色』レビュー

前回の記事に引き続いてアナログ画材のレビューです。
今回はシヤチハタ株式会社『ファーバーカステル色鉛筆36色』についてです。


色鉛筆の他に使った画材と参考書籍

<使用画材>
マルマンスケッチブックB6サイズ
コピックマルチライナー(ブラック0.1)
コピックマルチライナー(クールグレー0.3)
ステッドラー 水筆 中筆 ウォーターブラシ

線画は前回と同じ『色えんぴつで描く東方イラストテクニック ミニキャラから始めるイラストメイキング』からお借りしてます。

塗り絵は「ドライ」「ウェット」「ドライ&ウェット」と呼ばれる手法で塗りました。水彩色鉛筆の手法についてはマルマンさんのこちらの記事で詳しく解説されています。



パッケージとカラーチャート





ケースのサイズは縦19cm横29㎝厚さ1.5㎝程度です。
中に水彩色鉛筆の簡単な使用説明と他の商品の紹介が載っているフライヤーが入ってました。

この『ファーバーカステル色鉛筆36色』は色鉛筆や水彩色鉛筆好きの人たちから赤缶と呼ばれているやつですね。あと、シヤチハタ株式会社さんから発売されているのでシャチハタともいわれてたりします。
余談なんですけど、シャチハタって表記はシ”ヤ”チハタなんですね。あれか、キヤノンとかオンキヨーとか富士フイルムとかと同じやつか。今回の記事書いてて初めて知りました…。
参考:シャチハタ?シヤチハタ? 正しくは「シヤチハタ」です。「ヤ」の文字は、小さくしないでね



中はこんな感じです。使った後に写真を撮ったので、一部使いかけのものがあります。


続いてカラーチャートです。上が水無しで下が水で溶かしたものになります。
発色は結構いい感じですね。青系のカラーが豊富で綺麗だと思いました。

塗り絵

次は、塗り絵です。まずは、ドライから。
ドライで塗ったイラストの線画はまさる.jpさん(@masarudottocom)作です。




次は、水有りで塗ってます。
こちらの線画は粗茶さん(@socha1980)作になります。


こちらは水彩色鉛筆を溶かして絵の具のようにして使う「ウェット」という手法で塗りました。


こっちは紙に描いてから水で溶かした「ドライ&ウェット」で塗ったものです。
キャラはコピックマルチライナーのブラック、背景の桜や蝶々はクールグレーでペン入れしました。

使用感

水なしでの使用感は芯は軟らかめで、塗ってみた感じ無印の色鉛筆と似てるかなと思いました。(芯が柔らかい、紙の質感が出やすい、重ね塗りがちょっとしにくい)あと、若干無印より彩度低めな感じですかね?気持ちそんな感じがするぐらいなのであまり気にならない程度ですが。



で、水有りの「ウェット」と「ドライ&ウェット」ですが……。
うっっす…。 いや、うっすいマジで薄い。
ドライ&ウェットは最初水なしで仕上げた段階だと割といい感じだったので水で溶かすのにわくわくしてたんですが、水で溶かした途端みるみる色が薄くなって彩度が落ちていったのでめちゃくちゃがっくりしました…。
うーん、ドライではそこそこいい感じの発色だと思ったんですが…この辺はやっぱりお値段なりといったところですかね。てか、比較用に水で溶かす前も写真撮っとけばよかったなぁ。

カラーチャートだと結構いい感じに発色してるように見えるんですけどね。あれかな、単色でぐりぐり塗ったものなら薄くならないのかなぁ。薄く色を塗り重ねてグラデーションを作るような塗り方には向かないということでしょうか。あ、でも「ウェット」で塗ったフランドールの宝石部分のコバルトブルーやエメラルドグリーンの発色は凄く綺麗で好きです。

水で溶かすととにかく色が薄くなるので水彩メインでの仕様だと厳しいかもですが、ドライでの発色はいいので水有りでざっくり下地を塗って細かいところはドライや油性色鉛筆で塗って仕上げる…というやり方ならそこそこ使えるかと。これとかこれの風景画やジョウビタキのイラストなんかはこの水彩色鉛筆で下塗りをした後油性色鉛筆で描き込んでます。あと、彩度低めなところは落ち着いた感じの静物画や風景画には合うんじゃないかなと思います。


単品での購入と買い足した方がいいもの

こちらは単品で売られていないので色の買い足しは出来ません。
まぁ元々値段が安いものなので一色使い切ったら買い足しは考えずに新しくセットで買えってことですね。

あと、一応筆も付いてるんですがおまけというかおもちゃっぽくて細かいところが描きにくいので付属のものを使うより筆は新しく買った方がいいと思います。自分はステッドラーの水筆(中筆)を使いました。


まとめ

・芯は軟らかめ
・ドライでの発色は結構いい
・水で溶かすと薄くなるので水彩メインでの使用には不向き

こんな感じでしょうか。

水彩色鉛筆使ってみたいなどんなんかなーというお試しな気持ちとノリと勢いでとりあえず安いセットを買ったのですが、後から「買ったはいいけど芯が折れまくったり全然色が付かなかったりする使い物にならないゴミだったらどうしよう…」などと思っていたのですが使ってみたら「値段の割には結構いいじゃん」というのが個人的な感想です。

確かに、水で溶かすとめっちゃ色が薄くなるという難点はあるのですがドライの発色はそこそこいいですしね。気軽にお絵描きしたい人とか水彩色鉛筆使ってみたいという人にはおすすめなんじゃないでしょうか。安いので惜しみなく使えるというのもいいと思います。


次はステッドラーの『カラトアクェレル水彩色鉛筆60色』をレビューする予定です。前回の記事から間が空いてしまったので、次はもう少し早めに書けたらいいなと思ってます。
それでは

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