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2021年 07月の記事 (3)

「帯広ぶた丼」は、かつて存在した日本の飲食店

「帯広ぶた丼」は、かつて存在した日本の飲食店。
豚丼屋さんです。大手牛丼チェーン店のような煮詰めた豚丼ではありません。しっかり焼いてあるのです。そういう意味では「東京チカラめし」に近いかもしれません。クオリティはチカラめしよりも断然上ですが。

価格は激安というわけではないですが、やはり学生街にあるだけあって、味と量の割にはなかなかリーズナブルです。
確か並盛650円だったかと思うのですが、29日だかは肉の日とかでワンコイン(500円)で食べられるのです。

それぞれ同じ値段でバラ肉、ロース肉、ミックスが選べました。私は食べやすいのでバラ肉が好きでしたね。
そしてこの店はタレの種類が多く、柚子胡椒味などもあって本当に美味しかったのを覚えています。私はこの店で柚子胡椒という調味料の魅力を知りました。

店内はU字型にカウンターが並んでいて、テーブル席も少しありました。
席に着くと出してくれるお冷は麦茶。夏の暑い日には嬉しいですよね。
そしてアオサの効いたお味噌汁がたっぷり。平盃のような器でたっぷりと。寒い冬の日には温まりますよね。

そして主役の豚。
肉厚で歯応えのあるしっかりとした豚。焦がし醤油のタレがよくしみていて、焼き目が香ばしく仕上がっています。
このタレがまた白米とよく合うんです。
海苔巻きみたいに豚肉で米を巻いて食べると、最高です。

いつもなら松屋とかすき家だけど、今日は奮発して豚丼食べちゃおうっかな~という日は、この店に来てました。
そんな帯広ぶた丼ですが、2019年10月29日(火)をもって閉店となりました。

店頭のブタさんの像が可愛かったのになくなってしまっていて寂しいです。

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「一兆堂」宮前店は、かつて存在した日本のラーメン屋

「一兆堂」宮前店は、かつて存在した日本のラーメン屋です。
煮干し豚骨ラーメンがおいしいんです。今度は前みたいにおいしかったんですとは言いません。理由はあとで説明します。

私はラーメンでは魚介が一番好きなんです。
とはいえ煮干しラーメンは極端な味わいなためそれほど得意ではありません。
そこでこの店は煮干し豚骨。煮干しと豚骨のハイブリッドです。このスープが最高にうまいんです。

麺は残念ながら学校の食堂みたいなレベルのものなのですが、スープだけはピカイチのうまさなんです。他の人にとってはそれほどではないかもしれませんが、私にとってはこのラーメン屋のスープは人生で一、二を争うレベルの味なのです。まぁ、思い出補正だと思いますけど。
煮干し豚骨が微妙な人は黒豚骨なり味噌ラーメンなり他のスープのラーメンを召し上がってください。このお店にはたくさんの種類がありますから。
ただしお値段はちょっと張ります。普通の豚骨ラーメンならそれほどでもないのですが、煮干し豚骨ラーメンはそこそこのお値段です。スープに自信のある店なのでしょう。スープごとにそのお値段が異なります。

煮干し豚骨ラーメンは、甘じょっぱい煮干しと豚骨のハーモニーが楽しめるとっても素敵なラーメンです。一口目はネギともやしのシャキシャキ感がたまらない。
スープに浮いてる白い粒々は背脂です。チャーシューはやや淡白な味わい。味つけ卵にはそれほど色はついてませんが、塩味の効いた半熟であっさりしておいしいです。
そしてこの店は、海苔をトッピングすると写真のようにたくさん振る舞ってくれるんです。
前回の記事でも言いましたが私はラーメンのトッピングでは海苔が一番好きなんです!
逆にチャーシューはいらないので海苔と交換してくれるなら差し上げますよ!!!

この海苔をスープに浸して、白米に巻いて食べるのが美味なんです。スープ、とてもおいしいですし。
麺の中盛り(半玉追加)、大盛り(二玉)もできるのですが、麺は素朴な味なのでやめといたほうがいいです。伸びますし。それなら餃子を頼んだほうがいいでしょう。
餃子はどんな味だったか忘れましたが、ときどき食べていた記憶があります。

店内は広々としていました。カウンター席が少しと、テーブル席がたくさん。
朝の5時までやっていたので、学生時代はとても重宝しました。
この近所に住んでいる友人の家で夜更かししていたときも、この店に来れば食事にありつけました(駅から離れていてあまり他にお店のない場所だったのです)。

でもやがてその店の営業時間は深夜2時までとなり、それからまたしばらくして店自体がなくなりました。今では水道関係の会社の営業所になっています。
東名川崎インターと環八通りとのあいだを行き来する際にはよく通る道の一つなので、車で移動する際には目にする機会も多いです。そのたびに、この店のことを思い起こします。

この店のラーメンはスープを飲み干してしまうくらい、とても好きな味でした。思い出補正かもしれませんけど、だからこその思い出の味でした。
私が大学を卒業する頃には、なくなってしまいました。思い出深いあのラーメンをまた味わえないのは、とても残念だと思いました。

ところがです。
一兆堂には、まだ他の店舗がありました。荏田店です。
田園都市線沿いで、電車でのアクセスは微妙な上に駅から10分ほど歩きますが、これまた横浜青葉インターからほど近く、横浜方面と多摩方面を行き来する際にはよく通る幹線道路沿いに店を構えています。
あの思い出の味が懐かしくて、私は何度もこの店に行きました。味は、宮前店と変わりませんでした。店舗はこじんまりとしていて、温かみのある雰囲気です。

ちなみに店に駐車場はないので車で行くときは気をつけてください。駐車場自体は店の裏にあるんですけど、全部他のテナントの契約駐車場です。空いてるからって勝手に止めてはいけませんよ。しずれさんとの約束です。

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麺処「なると」は、かつて存在した日本のラーメン屋

麺処「なると」は、かつて存在した日本のラーメン屋です。
二郎系インスパイア店ですが、二郎よりもややオリジナル色が強めです。

トッピングはニンニク、ヤサイ、アブラ、カラメ、カツオブシ(無料)。
そう、カツオブシがトッピングできるんです。これがぐうの音も出ないほど風味豊かなものなのです。
しかも学生証を出せば麺大盛り無料または半熟卵無料のどちらかが選べます。

スープは二郎よりもあっさりめ。
太麺と細麺が選べます。細麺も何度か試しましたが、私は太麺のほうがおいしいと思います。
いや、おいしかったと思いますと書くべきですね、ここは。悲しいことに。

棚に置いてある当店特製のラーメン専用胡椒というのが、ふりかけみたいでとてもよかったです。
水はほんのりレモン味。レンゲとティッシュ箱が備えつけられています。
お店は夜遅くまで開いていて(確か23時くらい)、カウンターの他にテーブル席も二つありました。大味ですが、安くて量の多いラーメンの食べられるこの店には、夜遅くまで学生たちで賑わっていました。時間帯によっては店外まで何人か並んで待っていることも珍しくありませんでした。店の外には水を張ったペール缶が置いてあったので、私はよくここでラーメンを食べたあと煙草を吸って帰りました。雨の日は軒下で煙草を吸いました。

この店はいわゆる下駄履きマンションの下駄部分で、テナントの半分をこのラーメン屋、もう半分は焼き鳥屋になっていました。入り口は別々なのですが、厨房は確か同じだったと思います。ラーメン屋と焼き鳥屋の部分はパーテーションみたいな壁で仕切られていて、天井付近は向こう側の空間と繋がっていました(昔の銭湯の女湯と男湯を分かつ壁みたいな感じですね)。
なので、夜はラーメンをすすりながら壁の向こうの焼き鳥屋の賑わいが聞こえてくることもありました。

この店は食べログのレビューによると2016年くらいまでは存在していたようです。
昨年、2年ぶりにまた近くまで引っ越してきたので、そういえばと思って立ち寄ってみました。
『NHKにようこそ』の舞台となった、とてもこじんまりとした駅前なのですが、その景色は当時とはだいぶ違っていました。
思えばこうしてこの通りに足を着き、しっかりとその風景を見るのは10年ぶりくらいになるのかもしれません。飲食店の10年後の存続率は10%以下だと、ほっともっとでバイトしていた頃に聞きました。10年という月日は、店一つ消すにはあまりにも十分すぎる時間だったのかもしれません。

あの頃の思い出の味をまた楽しみたいと思っても、蘇ることのないまま、私たちの記憶の底に埋もれ続けるのです。

ちなみにラーメンのトッピングで一番好きなのは海苔です。
逆にチャーシューはあまり好きではないので、私とラーメンを食べるときはチャーシューを海苔と交換してもいいですよ。

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