投稿記事

2019年 11月の記事 (6)

恩田陸の『蜜蜂と遠雷』を読んで感じたこと

単行本の発刊は2016年。
たぶん、まだ出たばかりの頃に買ったと思います。だから私がそれを手にしたのは今からおよそ3年前。
なのに、長らくのあいだ私の家で『蜜蜂と遠雷』は本棚の肥やしになっていました。

Ci-enで私の記事をご覧の方はすでにご存じかもしれませんが、引っ越して以来私が3ヶ月にわたって続けてきた死闘"the Mold War"のさなか、実は『蜜蜂と遠雷』もその戦火にさらされていました。

私が『蜜蜂と遠雷』を積読として温め続けているうちに、世間では文庫版が刊行され、あまつさえ映画版が上映されようとしていました。
2019年秋、私が『天気の子』を見に映画館へ行ったとき、『蜜蜂と遠雷』が同年10月4日に上映開始されることを知ったのです。

私は、焦りました。
ハードカバーは持ち歩きづらくて読み始めることもままなりません。刻々と上映開始が近づく中、『蜜蜂と遠雷』はその本を開くことすらしないまま、文庫本のほうばかりページが進んでいました。
でもこのまま『蜜蜂と遠雷』を読み終わらずにいると、映画版の上映が終了してしまうかもしれない。
もういっそのことすでに刊行済みの文庫版を買ってしまおうか。でもハードカバーを何年も前から持ってるんだからまた同じのを買うなんてもったいない。上下巻で2冊あるし。

そして10月4日、ついに私は意を決し、映画版の上映開始とともに『蜜蜂と遠雷』を読み始める日々を歩み始めたのです。ハードカバーのほうを持ちながら。

10月15日までに56P読み、10月17日までに100P読み、10月19日までに156P読みました。
最後の一日では全部で残り350Pを一気に読み、10月20日に読破しました。

直木賞&本屋大賞W受賞は伊達じゃない

先にはっきり申し上げておきますと、私はこの本を読み始めた当初から言語化困難な衝撃を受け続け、「わけ分かんない。何これ。すごすぎ。どーなってんの」と語彙力皆無な感想を垂れ流していました。

今でも私の中でこの小説が間違いなくすごいというのは疑念を挟む余地もないことですが、それがなぜ、どのようにすごいのか、確信を持って申し上げることができません。

それでも可能な限りそれを説明してみようと思います。
これは私が『蜜蜂と遠雷』を読み終わって三日後、文庫版下巻の巻末の解説以外は読書メーターもAmazonレビューも何も見ずに、映画版を見る前にナチュラルな気持ちで記すものです。

結末に近づくにつれ、これは群像劇じゃないと思った

【 1120円 】プラン以上限定 支援額:1,120円

やっぱりこの人が主人公っていうのは一人決まっていて……

このバックナンバーを購入すると、このプランの2019/11に投稿された限定特典を閲覧できます。 バックナンバーとは?

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

喉痛いの治りました


この記事の下書きをしたためている時点では……喉痛いのが治りました!
あとはカビが再発しなければ……!
クリーニング屋さんからカビたスーツを引き取ってきたので、またカビが生えないか心配です。
実際クリーニングでカビって取れるんでしょうか? クリーニング屋としてはあくまで「染み抜き」と称してますし、焼け石に水なのではないかと不安です。
しかも先日、帰宅したら換気扇が止まったままでした……前の日に飲みすぎて二日酔いで朝死んでいたのが原因です。ゴミも出せませんでしたし……
普段なら日曜日に深酒するなんてことはないのですが、急にフォロワーさんから会いたいって言われて「じゃあうちに来るならいいよ」って言って家に呼んだ結果がご覧の有り様です。自宅で飲むと油断するので危険ですね。
あとしずれハウスは夜中冷え込むのでお泊りの際は寝冷えにお気をつけください。

これから先ますます寒さは厳しさを増していきますが、実はこれを書いている時点で冬服がまだ一着もありません。
増税前に買おうと思いつつも忙しくて手が回らず、「今買っても置いといたらまたカビちゃうかもしれないし、しばらく時間経ってからのほうが店頭価格も下がるでしょ」と先送りにした結果がご覧の有り様です。

物書きという仕事について

【 しずれさん支援プラン 】プラン以上限定 支援額:560円

物書きという仕事にについて思うこと

このバックナンバーを購入すると、このプランの2019/11に投稿された限定特典を閲覧できます。 バックナンバーとは?

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

五千円札はこういう順番で渡してほしい

私は財布の中で一万円札をお札入れの一番奥に、千円札を手前に、そして五千円札をその真ん中に入れています。
なので、レジでお釣りを返されるときは五千円札を下に、その上に千円札を重ねた形で渡していただけるほうがありがたいです。

なのに99%のお店では、このように五千円札を上にして渡されます。
私は釣り札を受け取るたびにわざわざ五千円札と千円札の順番を入れ替えて財布に収めなければなりません。
そして、大抵の場合釣り銭より釣り札を先に渡しますから、私が千円札と五千円札の順番を入れ替えているあいだ、レジの人は私に釣り銭を渡すのを待たなければなりません。
こんな非合理なことってないでしょう?

一体何が目的なの?

想像するに、五千円札は高額紙幣だから間違いのないよう手前に目立つように渡しているということなんでしょうけど。
そりゃあね? レジで五千円も違算出したら大変だからね? ブラックな職場だと自腹切らされますからね?

システム化されていた前職と、システム化されていない現職の違い

先月の記事(萌えアニメのことを「女の子アニメ」と呼ぶ店)でしずれさんの一週間の昼食代を振り返りましたが、あのくだりを書くとき私はその週食べた昼食のことを全く思い出せないことにひどく驚きました。
だって、なぜなら、思い出そうにもそれは一切ノーヒントだったのです。
いや、実際には最終的に思い出せたわけですけど、かなり苦労して記憶の奥底からひねり出した5日間の昼食です。

それもそのはず、前職ではwebでアクセスできるグループウェアでスケジュール管理していたので、いつどこに行ったのか、いつでもどこでも分かるようになっていたのです。

【 しずれさん支援プラン 】プラン以上限定 支援額:560円

会社にグループウェアがないって話

このバックナンバーを購入すると、このプランの2019/11に投稿された限定特典を閲覧できます。 バックナンバーとは?

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

人生がうまくいけば小説が書けるようになるって話

私がCi-enを始めるきっかけになった人のパトロンサイトはとっくの昔に閉鎖されてたっていう記事を前に書きました。

どうしてこうなった? というのはその記事に書いた通りですが、逆にどうして自分はこうならずに済んでいるのか? ということについて書ききれなかったので、ここで語ろうと思います。

時間にゆとりのあった学生時代前半


何かの作品のあとがきにも書きましたが、私の創作歴を遡ると三つの時代に区分できます。
第一期は学生時代。その後の各作品のあとがきで幾度となく触れている通り、『砂漠の巨人』という24万7,000文字に及ぶ長編が、私にとって最も因縁深い作品でした。
私が小説を書くことを志し始めた頃からずっと、頭に思い描き続けていた小説です。高校生活の終わり頃、私は大学に上がったら自分の頭にの中に広がる小説の世界を形にするための戦いを始めようと決めていました。
私は、私自身のための小説を書く戦いを二年半にわたって続け、そしてひとまず決着をつけるところまで辿り着きました。広げたあまりに大きな風呂敷はその一角しか畳まれていませんが、ともかく私は自分の頭の中にしかなったこの世界を一冊の本にできたということについては満足しています。

なので、私の中で「小説を書くために小説を書く」というモチベーションは、ぶっちゃけて言うとこのときに一度すでに終結しているのです。
けれども、そのあとに残った燃えかすみたいな私は、なぜか『Android』という小説を生み出してしまいました。この型破りで無鉄砲な作品が今も私を支え続けています。

しかしその後は、なかなか創作活動がはかどらない日が続いたのです。

二年間続いた停滞期

【 1120円 】プラン以上限定 支援額:1,120円

スランプに陥った原因と、それを克服したきっかけとは

このバックナンバーを購入すると、このプランの2019/11に投稿された限定特典を閲覧できます。 バックナンバーとは?

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

« 1 2

月別アーカイブ

記事のタグから探す

記事を検索