ロボット少女は夢を見る - 制作記その8- 選択肢について
ロボット少女は夢を見る の8回目の記事は「選択肢」についてです。
ノベルゲームと小説は似ているとよく言われますが、最もわかりやすい違いは選択肢だと思います。
選択肢の役割は、
プレイヤーの意思を物語に反映させ、没入感を増すことにあります。
いくつもの選択肢を選ばせることでよりプレイヤーが望んだエンディングにたどり着きます。
しかしただ選択肢を選ぶだけでは、ゲームを遊びつくしたい人にとって
エンディングを見る→分岐まで戻る→次のエンディングを見る
という作業になってしまいます。
選択肢の数を増やせば単調さは多少軽減できますが、
人によっては作業が複雑化するだけでむしろマイナスです。
では選択肢にどのような工夫をするか?
もっとも簡単なのは選択肢の先に「ご褒美」を用意することです。
ご褒美とは
「パラメータが増加する」「お金やアイテムが手に入る」といったものです。
しかし本ゲームでは、このご褒美をさらに工夫する必要があります。
というのも主人公がロボットです。
ロボットなので体力や腕力といったパラメータが、基本的にパーツの変更でしか増減しません。
そうなるとご褒美として用意できるのがお金かアイテムになりますが、
そればっかりだとワンパターンになり、シナリオも書きにくくなります。
そこで用意したのが以前の記事でちょっと話した
「善悪」というパラメータです。
この世界ではロボットに感情があり、良いロボット・悪いロボットがいます。
そして主人公は目覚めたばかりで善悪感がほぼありません。
なのでプレイヤーの選択次第で善悪が大きく変わっていくのです。
例えば目の前で困っている人がいたら…?
・助ける → 善悪+1 と戦闘
・面倒ごとは避ける → 善悪 -1 だけで戦闘は無し
みたいに選択肢によって主人公が変化したり、戦闘が起こったりするわけです。
さらにその「善悪」のパラメータと相性が良い工夫として、
見えるけど選べない選択肢を実装しました。
何のこっちゃと思うでしょうから実際にゲーム画面を出すとこんな感じです。
選択肢には出てくるのですが…パラメータ不足で選択できないんです。
ここで私が重要だと思うのは「押せない条件を表示する」ことだと考えています。
選択できないだけではプレイヤーに理不尽な思いをさせてしまいますし、
条件を満たしていない場合は表示しない。という対応をするとそもそもプレイヤーに気づかれません。
しかし選べない条件を提示することで、
・2週目ではこのパラメータを目指して育成しよう
・ちょっと前のデータをロードして調整しよう
・似たような選択肢が出た場合に備えてパラメータを上げよう
とプレイヤーが考えて育成方針を決めやすくなります。
他にもこんな感じで
たくさんの選択肢を仕込んだり、その中にふざけた選択肢を仕込んだり…
と色々工夫を凝らしつつ鋭意作成中です。
それでは選択肢のお話はここまでです。
今後もゲーム制作を進めていきますので、その過程で色々増えたらまたお話しするかもです!
それではまた!