みみづくえ TAGOSTUDIO「T3-02」

この形、食べたくなりますよね。

おいしそうなヘッドホンを信じて

TAGOSTUDIOはおいしそうなヘッドホンのT3-01が好きで、あのクッキーみたいなT3-01のイヤホン版が出るのか!という話を聞いてクラウドファンディングで先走ってしまったのが今回のT3-02だったりします。思えば人生初クラウドファンディング。文房具のクラウドファンディングも試したことなかったのに~!

お値段38800円(税抜)。クラウドファンディングではもう少し安かった気がしますが、この価格でもお得感は十分すぎるくらいです。本体のおいしそうな見た目もさることながら、この丸っこいケースも愛嬌あっていいんですよね。そうは言っても外でケースに入れて使うことはほとんどなくて、カバンのポケットにポンと入れてしまうのが実情だったりします。

T3-01はモニターヘッドホンだけどT3-02はモニターイヤホンじゃないよ!ということで、T3-02はリスニング用途でいながらT3-01のような冷静さも兼ね備えたいいとこ取りのような音に仕上がっています。ただ、装着感が割とシビアで抜け落ちてしまうというのもたまに聞く話で、イヤーピース選びが必要になるかもよ?というくらいの心づもりはしておいた方がいいかもしれません。

付属のイヤーピースはSpinFitがS、M、Lの3種類。Complyのような低反発タイプのものは付属してないのが注意点でしょうか。どちらもMサイズでそこそこ合ってくれますが、ほんの少しぴったりではない感じがありまして、左L、右Mでもちょっとしっくり来ない感じの…左右で耳穴のサイズが微妙に違うとこういう苦労があるのです。

イヤーピースの芯の部分は一般的なサイズなのでいろいろなものが使えます。SednaEarfit、SednaEarfit Light Short、Ortofonのイヤーピースといくつか試してみましたが、最近はSedna Earfit XELASTICで試してるところだったりします。音的にはくっきり感が増すSednaEarfitで、装着感的にはSednaEarfit XELASTICがいい感じでした。ノーマル、XELASTICともに左M、右MSでぴったり。サイズが6種類あって細かく調整できるSednaEarfitシリーズのありがたみを感じてます。

ケーブルはMMCXと見せかけて回転防止の切り欠きが付いているという、前回のCupidと似たような耐久性重視の構造が採用されています。ただ、金属に直接切り欠きを付けてしまったため互換性がほぼ絶望的なCupidと違い、ケーブルによっては収まってくれるらしく、オプションのバランスケーブルが発売される前からサードパーティー製ケーブルでバランス化してる人も多いようです。売れっ子イヤホンは調べるといろんな事例が出てきていいですね!

ケーブルが耳にかかる部分には針金のようなものが入っていて、耳の形にぴったり合わせることができます。持ち歩きはかさばるかな…と思ったのですがこれが意外といい感じで、細くしなやかなケーブルの扱いやすさもあってそんなに違和感なく収まってくれます。立派な構造の割に遮音性は普通よりもちょっといいくらいですが、家でも外でもそんなに爆音で聴くことはないのでほとんど気にならないんだよなぁ~。立派な構造はね、遮音性よりも音の広さで貢献してるんですよ。

T3-01のTAGOSTUDIOだけあってサポートもしっかりで、公式ページでケーブルが買えるようになってます。付属品と同じ3.5mmプラグのケーブルが5500円(税抜)、2.5mmバランスプラグで10000円(税抜)、4.4mmバランスプラグで13500円(税抜)とやや強気の価格ですが、純正品が買えないよりはずっといいでしょう。断線してしまった時のために事前に買っておくと安心できていいのかもしれません。バランスケーブルでグレードアップできるんだぞ!ということですが、アンバランスの方がいい再生環境がそろってるし、十分満足してるので…という家庭環境的な理由で見送ってます。バランス接続の良さもわかるんだけどね…。

忘れないように音の話

Lotoo PAW5000 MkIIで再生時の比較です。

イヤーピースは付属のSpinFitです。

ありがたい!

  • 聴き疲れしないやわらかい音でいて、出すところはしっかり出してくれます。
  • バランスはやや低音寄り。抜けが良くクセが少ない万人向けな印象です。
  • 解像系と言うよりは空間系。自然な空間表現が楽しいです。

もうちょっとどうにか…

  • 全体的にややゆるめで、もう少しくっきり感が欲しくなることも…。
    (バランス接続でやや改善されるかもしれません)
  • 良くも悪くも乾いた音で、物足りなくなる人はいるかも。
  • 再生機器や曲によっては低音域が目立ちすぎてしまうことがあります。あと少しだけT3-01寄りのバランスなら良かったのに~。

まとめ

音はそんなに書くことはなくて、まとめを書き忘れてしまうくらいで…。もう少しだけ低音域の輪郭がタイトならうれしかったかなくらいです。ほど良いゆるさが聴きやすさにつながっていて、解像度が高かったらいいってものでもないんだなぁと改めて感じたイヤホンでもあります。だからといって解像度が低くはないんですよ。価格相応程度はあるんですよ。もうちょっと装着感が良かったら付けたまま寝てます…。

確実に頭一つ抜けてるのは音場ですが、これも広いというよりは自然な印象でTAGOSTUDIOらしい空間表現でいいなと思うところです。音を響かせることで広く見せかけてるイヤホンとは見える世界が違うんです。気に入ったらヘッドホン版のT3-01もまた違った世界を見せてくれることでしょう。数字的にも02を買ったら01が欲しくなりますよね。おすすめです。

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