「日常口」~「無意識からの言葉」以上の皆さんへ短編ファンタジー

※「無意識からの言葉」プラン以上の皆さんは、直接「無意識からの言葉」プランをお開きくださいね。
最初から最後まで読めます。




        日常口


 いつものようにスーパーで買い物をして、マンションの階段を登った。
 家でパソコン仕事が多いから、できるだけ歩くようにしている。

 4月の頭、まだ夕日にはならない5時前。
 5階に出て部屋のドアにカギを入れようとすると、おかしい、カギ穴に入らない。
 カギを逆さにしてみても、入らない。

「あれ?」
 表札を確かめると、「野中」
 私の名字じゃない。

 階をまちがえたのかと思い確かめると、508号室。
 まちがえていない。
 確かに私の号数だ。
 どういうことだろう。

 私は表札と号数を、何度も何度も確かめた。
 何度確かめても、表札は「野中」
 号数は508。

 人は突然の不整合に接すると、混乱する。
 これまであたりまえだった秩序が、目の前でくずれている。

 あわてて階段を一階分降りてみる。
 4階だ。
 もう一回登ってみる。
 5階。

 508号室に歩き直してみる。
 表札は「野中」
 号数は508。
 カギは入らない。

 今度は一階分登ってみる。
 6階。
 そしてまた、一階分降りてみる。
 5階だ。

 508号室に歩き直してみる。
 表札は「野中」
 号数は508。
 カギは入らない。

 こんな時、あなたならどうするだろう。

 私は5時まで管理人さんがいるのを思い出した。
 5時まで5分前。
 あわててエレベーターのボタンを押す。
 なかなか上がってこない。
 しかたなく階段を猛ダッシュで降りる。

 やった、管理人室の窓はまだ閉まっていない。
 息もたえだえ管理人室をのぞくと、管理人が向こうを向いて立っていた。

「すいません」
 声をかけると、管理人がこちらを向いた。

 私は、くらっとめまいがした。
 いつもの管理人さんじゃない。
 それどころか、人間じゃない。
 肌が青い。
 大きな銀色の目は、白目がなかった。
 背は高く、髪は銀髪だ。


 *続きを読みたい方は、フォロー(無料)をどうぞ
全部読みたい方は、過去月購入で見ることができます↓

「無意識からの言葉」プランを過去月購入していただくと、一斉遠隔気功(該当記事をご覧くださいね)とカード引き(個別にメッセージします)がついてきます。


フォローのしかた、ご入会のしかた、過去月購入のしかた、入会された皆さんへ

フォロワー以上限定無料

今すぐフォローをどうぞ! ①詩・エッセイ・雑感など。 ②上位プランの進歩状況などのお知らせ。

無料

【 1000円 】プラン以上限定 支援額:1,000円

「無意識からの言葉」プラン以上の皆さんはこちらで最初から読めます。

このバックナンバーを購入すると、このプランの2020/04に投稿された限定特典を閲覧できます。 バックナンバーとは?

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索