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2020年 09月の記事 (8)

MetaFormingPro 2020/09/03 19:01

unity1week振り返り③ イベント編


公式ロゴ。
イベントページへのリンク忘れてたぜ!

振り返り第三回です。
今回はイベントそのものの話とか、イベント中の出来事とか。
つまり思い出語りも含むのかもしれない。
ありましたねーそんなんみたいな感じで見てもらえば。
そこまで昔の話じゃないけど!

評価期間の増大

今回の開催で、一番大きな変更点は異論無く、これでしょう。
作品数の増大に対応する形で、評価期間が初めて2週間に拡大されました。
基本的にはいいことだと思います。
その上で、2週間になったことでのメリット、デメリットを考えてみます。

メリット

評価する側に余裕ができる

当たり前ですが、純粋に期間が長くなったので、
従来よりも多くの作品を遊ぶことができるようになりました。
単純な数字では2倍の期間ですが、実際にはそれ以上の余裕ができます。
というのも、まあ、個人差がある話なのですが、
制作にMP全部使い果たす勢って、そのMPの回復に数日かかるんですよ。
で、回復するまで3日かかるとすると、従来だと4日しか残ってない。
ここで評価期間が2週間になると、11日残っている計算になる。
体感的な評価期間は3~4倍になるんですよこれが。

この「多くプレイできる余裕がある」事は、
「比較的公平にプレイされる」ことを示します。
前提として、評価期間に対して作品の数が多すぎる場合、必然的に
期間中に遊べるゲームの割合は減ります。1日に遊べる数は有限ですからね。
で、プレイヤーの心情として、限られた期間で限られた数を遊ぶからには、
その中で出来るだけ面白いゲームを遊びたいわけですよ。

すると何が起こるかというと、日頃つきあいがある身内の作品や、
品質が担保されているベテラン作者の作品を優先する結果になるんですよね。
逆に言うと、「知名度のない新人作者の作品は二の次になる」ということです。
(一応u1wは「プレイした人ほどプレイされる」仕組みが導入されていますが、
 それでも、この傾向を防ぎきることは出来ていないと思います)
これが続くと、ベテランと新規の差はより開くことになります。悪循環です。
これがコミュニティ、界隈として良くない傾向であることは分かると思います。
それを防ぐためにも、期間を長くすることは必須だったのではないかなと。

「真ん中の休日」 ができた

個人的には、数字的な期間の長さ以上に、これが大きいと思っています。
unity1weekは、日曜20:00から評価期間が始まります。
日曜の20:00というのは休日も終盤です。afterサザエです。
加えて、大体のギリギリ投稿勢は、制作で精力を使い果たしているので
その日はもう、プレイ&インプレをする余裕はないです。MP0。

で、従来の1週間形式だと、次の休日は、もう「評価期間終盤」なんですね。
となると、「評価期間のうちにできるだけ多く遊ぼう」となるし、
そうすると、これまた、遊ぶことに余裕がない感じになるんですよ。
せっかく自分に合った、熱中できるゲームを見つけても、
「評価期間中にできるだけ遊ぶ」ために直ぐに次の作品に移らないといけないし、
そもそも間もなく結果発表、というプレッシャーが押し寄せて来るので、
これまた精神がキリキリ削られるんですよ。遊んでるはずなのに(参加経験談

今回、2週間制になったことで"真ん中の休日"が生まれました。
この休日は、まだ先の結果などを気にせず、
気軽な感じで楽しめるポジションになったかと思います。
ぱふもどき氏のオンラインゲーム実況回もこの期間に行われ、
従来以上に盛り上がったんじゃないかと。

デメリット

2週目の平日期間はやや落ち着き気味

デメリット、というほどではないかもしれませんが……
参加者ならなんとなく肌で感じていたかと思いますが、
2週間の間、ずっと盛り上がっていたわけありません。
2週間目の平日は、注目作もあらかた出そろった/遊ばれた感じもあり、
割と落ち着いた感じだったかと思います。
まあこれは自然な流れだとは思います。
盛り上がってるわけではないものの、
(自分含め)この期間にぼちぼちプレイしてた人もいましたし。

なんともいえない

2作目に挑戦する猛者複数

自分のフォロー/フォロワーも含めて、
「まだ開催中だから2作目を作って投稿するぜ!!」
とのたまう猛者が複数いました。おまえら
更に、その2週目の真ん中で例の「いのちの輝き」くんがネット上に襲来。
今回のテーマ「ふえる」との親和性まで妙に高いために、
"いのちの輝きゲームジャム" まで勃発し、登録数は更に加速する始末。

……まあ、2作作ろうとするの人はエネルギッシュで良いし、
作品が増えること自体は悪いことではありません。
ただし全作プレイを目指す人を殺しにかかっている。

かなりの「遅刻」ができるようになった。

評価期間が2週間に伸びたため、イベントの期間は実質的に3週間となります。
参加経験のある方は知っての通り、1週間で作ることが本来の目的ではあるものの、
遅刻しての参加も原則認められています。そのため、評価期間最終日間近まで
含めると、ほぼ3週間もの開発期間を取る事ができるといえます。
忙しい人にとっては、これは朗報とはいえるでしょう。

一方で、unity1weekのランキングは平均制です。そのため
遅刻しての登録に、ランキングの面で、デメリットはほぼ存在しません。
(一応評価数が10未満だと対象外になるが、そうなる作品はほぼない)

unity1weekはあくまで"お祭り"であり、厳格な競技ではないとされています。
しかし、実際の所、ランキングがシステムとして用意されている以上、
ランキングを意識する作者は多く(自分とて例外ではない)、
さすがに「大幅な遅刻」に対して不公平さを覚えた人もいなくはないようです。
2週間の開発期間でも、1週間で投稿した人がまるまる7日、
追加でブラッシュアップに費やせる計算ですしね……。

ならばランキングシステムを厳格化するのが正解か、と言えば
必ずしもそうとは思いませんが、この部分は今後の課題になるかもしれません。


できごと

ソースコード晒し大会

切欠はみやこさんでしたっけ? もっと前にもいたかも。
https://twitter.com/SZmiyako/status/1299534112416436226

有志の参加者がソースコードを公開する流れができているようです。
他の人のソースを見ることは勉強になるのでいい流れだと思います。

ところでじゃあお前は晒さないのか、という話ですが……
……はい……とても汚コードで…………到底晒せません…………
これは自分のソースコードは汚い、という意味ではなく、
1週間だけの付き合い前提で書いたため大規模・ロングスパンの開発なら
絶対やらない(やるべきではない)強行突破ソースだらけになっているためです。
いやそういう言い訳してないでいつでも綺麗に書けよって話ですね、そうですね。

まあ……この流れが今後も歓迎される可能性は高いので、
次回からは、自分も公開する前提で、ある程度綺麗に書こうかと思います……

ちなみにここci-enでやっている例の小道具アセットシリーズは
オープンソースで公開しています。
俺がどういう書き方をしているか知りたい人は、
落としてみるといいんじゃないでしょうか(ダイマ

併発、いのちの輝きくんゲームジャム

上にも書いた話ですが再掲。
まあ、例のアイツですが、何が問題かというと、
よりによって、評価期間の途中で世間の目にさらされたということです。
先にも書いた通り、とてもふえそうな見た目をしているため、
突発ゲームを作って投稿する人が複数勃発。
もともとインフレしていた登録作品数はさらに加速した。

ランキングに謎の情熱を燃やす人々

前々から、一部のゲームのランキングに熱中する人はいました。
しかし今回、いつも以上に妙な熱気を放っている人たちがいたようです。

たぶんきっかけはこれ。
https://twitter.com/nurikanman/status/1296840967123738624
そしてフエルフエル挑戦者。
https://twitter.com/kugi_masa/status/1296852700055838726
https://twitter.com/hidev_/status/1296867868626231297
挙句の果てに unity1weekRTA という謎のタグが勃発。
https://twitter.com/kugi_masa/status/1297093063949430786
フエルフエルに青春を捧げる人たちによるひと夏の大会が始まりました。
こんなことに貴重なひと夏の青春を捧げないでくれ
フエルフエル作者が思っているかは定かではない。


このフエルフエルの流れで参加者間に妙な一体感が発生し、
他のゲームにまで飛び火することに。
https://twitter.com/nurikanman/status/1297095769304887298
彼らのイナゴのごとくゲームを渡り歩いてはランキングを占拠する凶行は
評価期間の最後まで続くことになったという。なんだこれ。


ところでこの一連の騒動の名称は未だに定まっていない。
最初に派生したのは unity1weekRTA
しかしこれはスコアアタックには適当でないとして、
u1w_rankings が代わりに提案される。

個人的に、まあこの上の文章からもわかる通り、
この流れには大変なばかばかしさ、言い換えれば
「俺たちはいったい何をしているんだ」的な自嘲的なニュアンスがあると思う。
その点を踏まえるとu1w_rankings少々お行儀が良すぎる名称だと感じる。
一方unity1weekRTAがスコアアタック系にはふさわしくないのも確か。

てなわけで私は u1wランカーズという謎の名称を提案している。
どことなく自嘲的なニュアンスも含んでるし、
こう一体感というか同胞意識も感じさせるし(それが必要あるかは考えない)、
スコアアタックにも使えるがいかがか。

さて、最終的にどのような名称が定着するのだろうか。

まだまだ厳しいオンラインゲーム

unity1weekには、オンラインタイプのゲームも毎回登録されています。
が、まだまだマッチングの面で厳しい状態が続いている模様。
せっかく多くの人が遊ぶイベントなのに、
そして多くの人がオンラインゲームの楽しさを知っているのに、
やはりタイミングを合わせるのが難しい。

ぱふ氏のオンラインゲーム会の時は盛り上がりますが、
それでも2週間の評価期間の間でたった1回のタイミングなんですよね。
(逆にぱふ氏の実況の時は、人が集まりすぎて
 photonのフリープランの限界(20人)を超過気味)
 
全国の制作者が一挙に集う機会であるゲームジャムイベント。
ならばオンラインゲームのマッチング対戦も積極的に経験できる、
少しうまい環境が作れないかと思うところです。もったいない。


オンラインゲーム周りに関しては、もっと分析できそうです。
というわけで、次回はunity1weekにおけるオンラインゲームの可能性について
書いてみようと思います。たぶん次回最終回。
……なんで連載みたいになってるんだい? 君はただの一介の参加者だろうに?

MetaFormingPro 2020/09/02 19:01

unity1week振り返り② お気に入り編


公式ロゴ。
今回記事の性質上、引用SS画像を多く含みます。
たぶん大丈夫だと思うけど、もし使用に問題あったら連絡ください……。

というわけでunity1week振り返り記事第二回です。
今回は前回予告した通り、プレイヤーとして気に入った作品の紹介。
俺の性なのかちょっと文体が偉そうな箇所も所々あるんですが、許して。
許されないだろう。


カルネアデスの扉


https://unityroom.com/games/carneades

全体的にカジュアル・ポップな雰囲気のものが多い中で
あからさまな異彩を放ってる作品。

来訪する避難民を条件を参照し、「保護」「処分」「隔離」に分類する。
まあ公式に書いている以上のゲーム説明はあまり必要なさそうなので
実際にやってみるのが。
ただ、処遇を決定するスワップ方向が
説明と実際のゲームで食い違っているので注意。
実際は↓隔離 ←保護 →処分 です。

システム的にはほぼ「Papers, Please」なるゲームの簡易版らしい。
自分はこの元ネタは知らなかったから普通に楽しめた。

フレーバー的にはおそらく元ネタよりえげつない。
一ヶ月目の時点で既に相当黒いセンスが発揮されている。
はぐれた親子が別々のタイミングで来訪するのだが、
それぞれ条件を照合したうえでの「処遇」は……
黒さは日数を追うごとに加速していく。
当然のように、どんどんシェルターの「枠」は狭くなっていく。
最初は意図が明確である「隔離」されたものの処遇も、日数を追うにつれて……
画像が、AIにより作られた「実写風の人間」なのも心を削る要素かもしれない。

Final Fireworks


https://unityroom.com/games/final_fireworks
チックリーン氏によるもはやunity1weekの風物詩となった
鞠夫兄弟による花火ゲーム。
そう、夏の風物詩は花火、竹林の風物詩は鞠夫兄弟。

90秒間にできるだけ記憶に残る花火を打ち上げるのが目的。
具体的には方角/射程を調整して指定された丸の中に花火を打ち上げるゲーム。
今作は純粋なスコアアタックで、クリア/ゲームオーバーの概念はない。

花火は放物線を描くため、なかなか一筋縄ではいかない。一方で、
慣れによる上達を実感できる。高所へ一発で当てると俺TUEEE感を味わえる。

スコアリングがなかなか独特で、レベルと精密度の掛け算となっている。
レベルは成功すると1上昇、失敗すると1下降となる。
精密度は、どれだけ中心に当てられたかの判定で、
ギリギリだと1、中心ピッタリだと100となる。
レベルが上がると命中判定の丸が小さくなり厳しくなる一方、
スコアの係数は上がる仕組み。
このレベルx精度というスコアリングが曲者で、
実の所、高レベル状態が必ずしも稼ぎやすいわけでもない。
レベルが上がると丸が小さくなり、高精度を取るのが厳しくなってしまうためだ。
スコアはレベル4~5あたりが最も稼ぎやすいんじゃなかろうか。
(といっても、わざと外して意図的にレベルを下げる必要はないが)
というわけで5000年超え達成したので誰か挑んでみてください。

演出は、花火大会らしいフレーバーを用いながら、いつもどおりの竹林である。
いつもどおりの竹林ってなんだ。
ところで、プレイヤーの横に出現する鞠夫に花火を当てると吹き飛ばせるのは
既に知られている話だが、実はこれはお遊び要素ではなく実用性がある。
なんと、鞠夫に当てた場合は花火がミス判定にならないのである!
つまり、レベルが下がらない!!
うっかりゲージを貯めすぎて、ターゲットにどう考えても当たらなそうな場合は
鞠夫に当てて仕切りなおすのも手である。酷い話である。

結構面白いゲームだと思うんだが、総合ランキングには入らなかった模様。
頑張れ竹林負けるな竹林

POPPIN'CUBES


https://unityroom.com/games/poppincubes
オシャレ系のパズルゲーム。
こんなオシャレなゲームを作るトーフさん、
さぞかし他の作品もオシャレなんだろーなー……
……と思っていた時期が私にもありました(作者ページを見て)
どうやら、意図的にそういう作風に挑戦していたらしい。匠の技である。
実際、クライアントのオーダーに合わせた幅広い作風を持つことも
プロのクリエイターに求められる技量なのである。
俺も一回くらいは挑戦しなくては。

さて、ゲーム内容は……ルールは説明しようとすると結構複雑なので割愛。
ただ、先に紹介したfinal fireworksと同じ、ゲームクリア/オーバーのない、
純粋なスコアアタックゲームである。

ぶっちゃけ、途中まではあまり話題になってなかったゲームだと思う(失礼)。
が、某暴力集団u1wランカーズの某N氏が発掘してしまったのが運の尽き、
u1wランカーズによってランキングは占拠されてしまいましたとさ。

真面目に話すと、「どうやれば高スコアが取れるか」が良い意味で分かりにくい。
というか、未だにハイスコア獲得の戦略が確定していないゲーム。
だからこそ、u1wランカーズが押し寄せる事態になったのかもしれない。
一応、現在は俺がレコードホルダーになってますが割と上位が僅差である。
誰か3000ptを超える人が現れるか、見ものである。

アメーバパニック!!

https://unityroom.com/games/amoeba_panic
https://twitter.com/water_moon24/status/1294952442249920512
アメーバがパニックするシューティング。て書くとそのままだな。

本当にぶっちゃけた話をすると、ゲームとして斬新な点はほぼない。
細かいルールはあるのだが、極論「当たらないようにひたすらアメーバを撃つ」
をしてれば、最終的にはクリアできる、わかりやすい全方位STG。
目新しい点はない一方、純粋に完成度が高い。
変に奇を衒ったことをしなくても、正面からでも勝負できる一例。
(この点はレーダーチャートに分かりやすく反映されてると思う)

わざわざ取り上げておいてなんだが、あまり特筆して語ることがない。
ガンガン撃って誘爆してジャラジャラすればそれでもう楽しいのだから。
本当に純粋に楽しいものは、あまり言葉で説明する必要もないのかもしれない。

ところでハードモードの難易度はえげつない。
ノーマルですら、STGに慣れてない人は苦労するレベルのようなので、
作者本人がおまけと割り切るその難易度は推して知るべし。
おそらく、今回のゲームジャムで「クリア」が存在するゲームとしては
間違いなく難易度最高峰。現時点でクリア人数は10人は超えたようだが、
まだ20人は超えていない様子。
(ランキングに登録してない人もいると思うので確実なことは言えないが)
STG系の腕に自信がある人は挑戦してみるべし。
あと、フルコンは無理だと思います。意識してやってみたけど無理。

ブロックくじし

https://unityroom.com/games/block_kujishi
おめでとうございます!!

unity1weekは、開発中にも進捗動画を上げる人が現れるのが通例である。
それは、自らのモチベーションを維持するためかもしれないし、
先行してアピールする戦略かもしれない。

https://twitter.com/abcde47573346/status/1293505006008598534

今大会で先行アピールで一番目立っていたのは間違いなくこの作品である。

デンデデデデンデデデデンデデデデンデデデデー
おめでとうございます!!




たぶんこの作品をまともに説明する事に意味はないと思う。ただやるべし。

ちょっとネガ寄りの話。このゲーム、結果的にサウンドや絵作りの評価は
3.5前後とあまり芳しくないようだ。
このゲームの「チープな」グラフィックやサウンドは、
インターネット上のコンテクストの上で構成された代物である。
言い換えれば、このおめでとうございます!!
チープな演出の上でこそ最高のジョークとして成り立ってる代物と言える。
このゲームの「斬新さ」の評価はチープさによるものだ。

そうすると、そのチープなグラフィックやサウンドは
「絵作り」「サウンド」では高い評価にならないものなのだろうか。
このゲームの面白いところは面白いところとして、
絵作りやサウンドは、それとは別に「チープだから」
高い評価は得られないものなのだろうか。
個人的には評価基準にちょっと釈然としないものがある。
たぶん作者もちょっとはそう思ってるんじゃなかろうか。

月の裏側


https://unityroom.com/games/temo_darksidemoon
これは一度やってみるべし(さっきも言ったな)
独特のマッチング処理がなされているアクション。

一応特性を列挙すると
・ゲームを始めている時点で、既にルームに入っている。
 それは一応アナウンスがあるが、
 ユーザの体験上に「オンラインであること」はあまり意識されない。
・リアルタイムオンラインと、非リアルタイムオンラインを同時に導入している

という点があげられる。特に後者、
2つのオンライン要素を両立させているのはさすがにこれまでに見たことがない。
そしてそれでいてゲーム性に破綻がない。

unity1weekには、オンラインゲームも毎回いくつか登録されているが、
現状、ぱふもどき氏の実況回の時以外でマッチングするのは
なかなか難しい状況が続いている。
(この点は別記事で改めて詳しく書きたいと思う)
このゲームは、unity1weekというイベント上でオンラインゲームを
制作する場合における、ひとつの可能性を示していると思う。

実は、とあるゲーム会社に所属していた時に、社内R&Dで
これに似た感じのマッチングを用いたものが開発されていた。
結局その企画は(少なくとも今は)まだ世に出ていない
(一応社内財産として残ってるはずなのでお蔵入り、とは言わない)
が、その経験があったのでこの手の作品の可能性には個人的に期待してしまう。

エンドレスレーサー

https://unityroom.com/games/endlessracer
レースゲームだと思った?
離着陸シミュレータだよ!!!!

まあ、この動画を見ればわかる。
https://twitter.com/MetaFormingPro/status/1299365260906749958
なんだかんだで一番やってる気がする。それくらい後半の爽快感がやばい。
動画を見るだけでも爽快感があるが、実際にプレイすると、
落下の可能性の緊張感も合わさり、さらなる爽快感を味わえると思う。

個人的に「ルールは変わらないが、ゲーム性が変質する」という点が実に好み。
ちゃんとコース通りにできるだけ最適な位置取りで動かす序盤、
先のコースを見極めて、隙あらばジャンプでショートカットする中盤、
多少ジャンプストックを見極めつつも滑空モードに入る後半、
そしてもはやジャンプストックも関係なくひたすら飛び続ける終盤。
どの部分にも違った、それでいてそれぞれの楽しさがあるゲーム性は秀逸。

細かいことだが、初回プレイの説明が親切だと思う。
最初から本番のゲームプレイでありながら、
おせっかいにならない程度に、さりげなく随時説明をしてくれる。

ゲーム性はこれ以上ないくらいに完成されているので……
まあ……あとは……本人が一番分かってると思うのでここで書くのも野暮だが
画面作りの強化でしょう。別のレースゲームだからリアルな車にする必要もなく、
アプローチはいろいろあると思う。

余談だが、このゲーム、
自分がプレイするまでは大半が2桁、トップレコードも200程度だったが、
1000台の称号があったり、そもそも1000到達が最後の壁になることを見据えた
数値調整がなされていて、作者はそのレベルを想定していたようだ。
自分も作者である身として、「作者の想定レベルにユーザが到達しているか」
どうかは深甚に、身に染みる問題である。というおはなし。



以上7作品が個人的に突き刺さったゲーム。
……といっても、全体の中でプレイできたゲームは70作品程度、
つまり全体の1/7くらいしか遊べてないことになる。
ので自分が遊べてない中で隠れた名作はまだまだ残っているのかもしれない。
(ある程度の"嗅覚"は持っているつもりなので、遊べて無い中に
今の6倍のお気に入りになりうる作品が眠っている、という事は無いだろうけど)

お気に入り作品を紹介するのも結構疲れるである。
次回はunity1weekの開催中に起こったあれこれとか、
イベントそのものの所感とかを書きたい、かも。

MetaFormingPro 2020/09/01 21:07

Uncleased!! (unity1week振り返り① 自作編)


これは製作者の馬鹿スコア

https://unityroom.com/games/Unclease

unity1weekがああああああああ

おわりましたあああああああ


というわけでunity1week振り返り記事です。

今回は評価期間2週間というのもあって、
なかなか長く感じましたね。いやそりゃ実際1.5倍の期間だしね。
いやしかし、登録数がとんでもないことになっています。
最終的に500作品。ばかですか。

今回、(評価期間が2週間あることにより)プレイヤーとしても
久々にガッツリ遊べました。そしていろいろ書けることも多いです。
ひとつの記事に収まる量ではないし、全部書くとなると
それなりに時間がかかってしまうので、項目を分けて、
数回にわたって記事を投稿しようと思っています。
本来のci-enの用途からはかなーり離れますが、まあご容赦ください。

結果

さて、で結果はというと……


はい、こんな感じです。
総合ランキング40位(発表当時。SS取り忘れた。今はもうちょい下降している
ていうか露骨な評価下げ1票喰らったぜ!!)

まあ悪くはないでしょう。少なくとも前回、前々回よりは上がってます。
割合にしても、上位1割に入ってるわけですし。
でもやっぱりフォロワーが軒並みもっと上にいるんだよなー!!
満足できんな!! 次回は更に上を目指す!!(強欲

部門別はというと、
まあ、自分のチャートグラフは上にあるように、毎回横長楕円な訳でして……
部門ランクインしたのはサウンド部門(32位)と斬新部門(13位)。

サウンド部門は長いつきあいであるLUの曲を借りたわけですが、
まあ……うん、人の曲借りるならもっと上にいかんとあかんよ。
すまないLU。おまえの曲を表彰台に上げることはできなかった。
ついでにやしまの曲は優勝した。

斬新さ。なんかどうもデザインの方で斬新と判断されてる気がする。
ゲーム性はそこまでぶっとんでないと思う。
でもそれなら雰囲気でランクインするべきではないかね!!

あとはまあ、今回は結構プレイされてます。NCMBでログ取ったところ、
延べプレイ回数は809回(中断は除く)、プレイヤー人数は126名。
アクセス数より少ないのは、更新のたびにカウントするのと
(更新でリトライする人がいた 中断方法をゲーム内で説明していない俺が悪い)
こういう外部からのページ貼りでもカウントが増えるためです。
(これは自分の作品に限った話ではないです)

ランキングも強○的に載る仕様にしましたが、100件超えましたね。
ついでに100件超えると不具合が出ることが発覚しましたね。
直さなくては。

メイキング

さて、ではメイキングはどんな感じだったかというと……
はじめに断わっておくと、特にトラブルなく問題なく進みました。
なので読み物としては特に面白くないです。


ここから時系列順です。具体的な日数とかは覚えてないです。

さあテーマ発表だ!!
テーマ「ふえる」
なるほど。

とりあえず おじさんが増えることは確定しました。

で、最初はおじさんがスイミーのごとく群がって、
合体したりするビジョン。Cyriakごっことも言う。
中々強力な絵面になるんじゃないかとは思いましたが、
アナログで群がる感じのはほかにもやる人が多数出そうなのと(実際いた)、
いいかんじの群体を作るのは手間がかかりそうというのがネック。

というわけで、グリッド上のデジタルで考えることに。
マス目に配置されたおじさんをクリックすると、
向いている方向におじさんが増える。これでいこう。
そこから
・おじさんをクリックすると顔の方向に3人おじさんが増える
・制限時間でどこまで増やせるか
・フィールドは有限だが、アイテムで拡張できる

この3つの仕様を暫定とし、ひとまず設計することに。
インゲーム自体は1日で作れるレベルだと判断しました。

で、ちょちょいと作り、テストプレイしたところ……
・3人分身は制御がきつい
・わりかし地味
という問題が浮上。

とりあえずおじさんの分身は2人にする。

https://twitter.com/MetaFormingPro/status/1292849758164283392

さて、ゲームに派手さがない部分をどうしようか……と考えて、
おじさんが合体して大きくなる、というアイデアが浮かぶ。
なるほど、これならインフレ感が出るんじゃないか、と頷き、
そこから設計を改造。これも1日で行う。

https://twitter.com/MetaFormingPro/status/1293131284730929152

おお、おじさんがどんどん大きくなる、画面がどんどん広域になる。
基本システムはこれでいいだろう。割とあっさりシステムは完成。
(この後、ちょこちょこ補正やら調整は入りましたが)

で、後はアウトゲームと演出となったんですが、ここで
俺の悪い癖、別の興味を見つけると脱線する病が勃発し、
例のみずでっぽうを作り始める。たーのしー!!!!
B氏に試作品送ってみるぜー!! なにやってんの。
2日くらい後に元に戻る。

さて、で続きとなりますが、アウトゲームが完成しないと結局
完成品とは言えないのでアウトゲームを実装。
ただ、この部分は創ってもあまり楽しくないので演出も並行して進める。

https://twitter.com/MetaFormingPro/status/1294238221820235776

そのまま日曜まで行き、突発的な頭痛トラブルに悩まされながらも
なんとか20:00に投稿! よし、今回も遅刻せずに済んだぜ!!

……という感じですね。まあ5回目ですからね。特に躓きもないですね。
文書にするほどの事でもない。


アートワークについて

5回目の参加にして、漸く語るのかって感じもする話だが。

自分がコンテンツを制作するにあたって、
アートコンセプトを最初に策定することが極めて多いです。

過去のunity1week参加作を参考にするとこんな感じです。



スーパーおじさん祭り。

・SkinOfFace:80~90年代のmac系。あるいはVaporWave
・SAGAS:サイケデリック
・TheOldManLongingForDotEatGame:ノスタルジック
・コロナに脅かされない理想の社会へ。:モノクローム&ディストピア

で、今回は……実の所、今回は今まで程明確なコンセプトはなく。
アナクロなコラージュ系をベースに、
SkinOfFaceとSAGASの中間あたりを取った感じです。

昔からコラージュ系、好きなんですよね。
本来動的な空間に存在するものが静的に切り取られる歪さに、
何かアングラな魅力を覚えるようです。


パッと思いつく感じでここらへんを意識してるかもしれません。


●SLAKE/MINT にでら。
 これはSAGASの方が大いに影響受けてるかなあ
https://www.youtube.com/watch?v=NugPuGmHuqA

●GUNPEY-R/LandScape(ちなみに事実上のラスボス面)
https://www.nicovideo.jp/watch/sm10575253

●eleanor rigby
(イエローサブマリンのMV。直接貼るのはまずそうな気もするので
挙げるだけ。気になる人は検索すればまあ、出ます)

●Gimme All The Cocaine(朝ごはんパワーのひとが作ったBGA(MV))
https://www.youtube.com/watch?v=kxTY1Sagc5M


ここに上げた以外にも、今まで自分の中にインプットされたものの
いろいろがまぜこぜになって出力された感じです。

ゲームシステムに関しては、お題に合わせて(つまりお題が発表されてから)
考えるのがunity1weekの趣旨であると思いますが、
(ただ最近はあまりに普遍的なお題が多い印象があるがまあそれは別の話)
アートコンセプトに関しては、かなり選択の自由度が高いです。

今回の拙作、Uncleaseも、その気になれば
十分カジュアル系のフレーバーになれるんですよ。
スライムがいます! スライムをタップすると2つに分裂します!
スライムが4つ集まると大きいスライムになります!
時間内に一杯スライムを増やそう!
こういう感じにすれば十分カジュアル系になるでしょう。
だが作られたのはおじさんがにらみ合ってデッドロックして
凱旋門や自由の女神が飛び交う異空間でした。

好きなのだからしゃーない。

作る側の人なら解ると思いますが、技術的には全く難しいことはしていません。
モノクロにした画像を適当に動かしてるだけです。それでも
デザイン面の評価は4.0前後をマークしていて、悪い評価はないでしょう。
いやまあ斬新さ以外はランクインは果たしてないんだけどな!!
(雰囲気部門逃したのは結構個人的には「何だと」て感じはあった。
 やはり今まで程明確なアートコンセプトを持っていなかったのがまずかったか)

とまあ、そんな感じの自分語り。
ただ、今の所、毎回別のコンセプトを策定しているとはいえ、
全体的に見て、ローファイ・アナクロニズムに寄ってるんですよね。
好きなのだからしゃーない(2回目)。
とはいえそろそろハイファイ系も1作作ってみるべきかなと感じています。


今回はこんな感じでしょうか。
好きな作品もーあげたいしー
イベント中の出来事とかも語りたいしーとまだまだあるので
次はそこを書くと思います。つづく!!

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