MetaFormingPro 2019/08/31 20:00

【創作】TransZend #3 TransZendを構成するもの

TransZendは、まあ「凡庸」からは逸脱できてるかなーと自負していますが、
勿論すべて1から思いつけるわけはなく、礎となっている
リスペクト・オマージュとなる作品は当然存在します。

私は小説もちょこちょこ読んでいます。
最近はあまり積極的に新しい本を買ってはいないかな。読み返しはする。

自分が特に好んでいる作家、となるとこの三名の名が上がります。
安部公房・筒井康隆・小林泰三です。それぞれの作風を知る方なら、
これらが私の創作の元になっている事は解りやすいと思います。


安部公房は実存主義文学の代表的な作家と捉えて間違いないかと思います。
そうですね、教科書に載っていた「棒」でであり、
その異形性に最初は惹かれました。
で、当時はそれ以上積極的に追いはしませんでしたが、
後年、改めてあの「棒」の作者の作品を読んでみよう、と思い至り、
いくつか(短編集中心ですが)の小説を読み漁り、
その根底に敷かれている実存性に惹かれていった次第です。

筒井康隆が、もっとも影響が大きいでしょうね。
短編も多く読みますが、最も影響を受けているのは1980年代の長編でしょう。
具体的には「虚人たち」「虚航船団」「夢の木坂分岐点」の系譜。
まあ知ってる人はまあそうだろうな、と即納得するであろうものだと思います。
30年以上前の小説になりますが、示されているテーマは今でも……というか、
今のサブカル文化に対して再適用して検証できるものだと思います。
というか今自分がしているのがそれです。

小林泰三は、なんというか、もうちょうたのしい。
人間を「否」賛歌するのがたのしい。境界を破壊するのが楽しい。
玩具修理者とか人獣細工とか脳髄工場とか。
当時はまだ想像の産物だったVRやらARやらを予見させる内容も多いので
今の時代に読むとまた新しい発見があるのではないでしょうか。


小説はこんなかんじのものをインプットしているわけですが、
もちろんゲームからもインプットしていますね。

昨今だとlobotomy corpは(異形loverとして)目を向けないわけがなく、
ちょっとまえだとソルサクの(異形loverとして)魔物に惹かれ
さらに前だとグレゴリーホラーショーあたり。
単に異形を追いまくってるだけでなく、ここらあたりは話も面白いですね。
あとはチュンソフトのサウンドノベルをちょいちょい。
具体的にはかまいたち2の妄想篇と街の市川シナリオ。大変わかりやすいと思う。

そんな感じのフィクションからのインプットで私の創作は構成されています。
社会がどうとか国がどうとか世界がどうとか、という物語よりも
個の精神を掘り下げた話が好き、というのが露骨に傾向として出てますね。


……これ、TransZendというより自分の好きな作品語りですね!!

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