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2024年 07月の記事 (5)

秀島キョウ 2024/07/19 12:00

【格闘ゲームの観戦を楽しもう】EVO2024本種目『UNI2』“もう1つの読み合い”紹介

-----はじめに-----

スポーツ観戦はルールが多少でも分かると見てて面白みが増します。格闘ゲームも同じです。観戦してて「何が起きたかは詳しく知らないけど、何かすごいことが起きた」タイミングが分かると実況解説のテンションと一緒に盛り上がれます。

今回は「UNI」についての見どころであり本作の味でもある特徴的な【もう一つの読み合い】について焦点を当てていきます。

-----本題-----

UNIのシステムに習熟してくると独自システムである下の◇ゲージによって攻防の読み合いが起きます。これはリーチと技の速さで戦うのとはまた別ベクトルの攻防のやり取りが同時に起きます。

こちらは観戦する際の見どころでもあり、また、中級者の方が意識していくとググっと対戦が面白くなってくるポイントでもあります。では説明いきましょう!

・下の◇はグラインドグリッド、略してグリッドと呼ばれている。以下グリッドと呼ぶ

・夜のサバンナ虚ろの夜でだけ使われる名称のため馴染みがない単語だがご容赦願いたい

約13秒に1回「どっちがグリッドたくさん持ってるか」判定が行われる。真ん中下の丸い表示が0時(12時)を始点兼終点としてタイムアップまで周期が時計のように巡り続ける

・判定の結果、多くグリッドを持っている方に「好きなタイミングで1回使える・あらゆる行動をキャンセルして再行動できる・リソースであるゲージを増やせる・時を止めて状況確認できる・攻撃力も10%増える・使い切るまでは100ゲージ技使用で25%返ってくる」という破格の使い捨てバフが次の周期が巡るまで基本的に片方のプレイヤーに付与される

・対戦の中でこのバフ回数が多ければ多いほどダメージチャンス、切り返しチャンス、ゲージ効率がアップするため勝利に近づきやすい(重要)

・それを理解している者同士の戦いでは、「周期が巡る瞬間ではなくその少し前、時計で言う6時〜9時くらいからグリッド有利を取るための行動を決めて実行に移す」という攻防が殴り合い以外の別の要素としても起きる。
その結果として単なる攻撃の応酬と似て非なる「約13秒ごとに訪れる独特の攻防」が起きている。知った上で見ていると攻防の妙が見て取れる


・ここで肝心のグリッドの増減方法をざっと見てみよう


:前に出ると増える
:後ろに下がると減る
:ガードしてると増える
:コンセントレーション(D押しっぱなしシステム。何もできない隙あり)で増える
:投げ成功で相手の分を減らせる
:投げを抜けると相手の分を減らせる上に自分の分が増える
:アサルト(システム小ジャンプ)を使うと増える
:シールド(ガード時に恩恵のある防御システム)を成功させると増える
:シールド使用時に投げや中下不一致によるダメージをもらうとグリッド不全が起きてグリッド全損扱い
****
・以上より、グリッド優位を取るためのざっくりとした行動指針としては以下3つとなる

「グリッド有利な方は攻めるより待ちに入った方がグリッド有利を維持しやすい」
→防御側の方がグリッドを増やす手段が多い。また、複合投げ抜けもあるので崩れにくい=グリッド有利を維持してバフをもらいやすい


「グリッド不利な方は攻めないと優位を奪えない」
→放っておくとバフを取られるのでグリッド差の逆転をかけて攻める方がリターンがある。択が通ればターンとダメージとバフ優位が全部ゲットできる。上記の通り難しさはある


「不利側がコンセントレーションを選択するなら有利側が動かないといけない」
→攻めないでもグリッドを稼げる手段がコンセントレーションと呼ばれるグリッドを溜める行為。待っているだけで見過ごせばグリッド有利な側の優勢が崩れてしまう。ただしマジ無防備で攻撃をガードできない隙を晒しているのでやる方にリスクがかなりある。
相手が"グリッド優位だからこそ動かない"を選択している読みでやる・攻撃を食らってでもバフの恩恵を取りに行く・コンセントレーション行為は誘いで、グリッドの奪い合いと見せ掛けて動いた相手にダメージを与える作戦、のように使う、といった使い方が起きる


※これらを踏まえて試合を見てみるとUNIの観戦はより楽しくなってくる!※


例)投げと見せかけて走ってからのジャンプ攻撃が通った!
→グリッド不利な状態からグリッド逆転を狙った投げと見せかけての攻撃がヒット。この行動でグリッド逆転した結果、バフが自分に来つつ相手にダメージを与えて起き攻めに行ける最高の展開


例)自分がグリッド有利で待機状態。「理解してる相手だから」と投げ抜け行動を誘発してくる動きを予測して対策をした!
→相手が逆転の一手でジャンプ攻撃なりバックステップで投げ抜け誘発をしてくる可能があるから、それ読みで対空技を出したりバックステップ読みでリーチの長い技を出したりすることで逆転を狙う相手を追い返しつつグリッドを維持してバフをゲットしつつ攻めに行ける最高の展開


たとえばこういうのを注視すると、基本的にダメージやら攻防の切り替わりはたまたま起きるというよりは「時計でいう10時から12時」の間に起きていることの方が多いことに気づける。つまり、見どころだ


UNIではこの辺を実況解説の人が話してくれる(はず)。そのためざっくりこの辺を理解していると「今、人の意志力のぶつかり合いの果てに試合が動いたんだな!」と一段味わい深い観戦ができるようになります。


凄いリーチの技が飛び交うUNIですが、硬派な戦いが水面下でせめぎ合うタイトルでもあります。観戦も対戦もお楽しみくださいませ

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秀島キョウ 2024/07/12 22:27

【大会主催の助け】ノウハウ伝授!格闘ゲームの実況・解説のコツ【第3回】

-----はじめに-----

これにて最後の回です。
第1回の記事はこちら
第2回の記事はこちら


今回までの話を押さえて話せば貴方もゲーセン流実況解説、一人前です。

さて、第1回は大きな枠組みである『雰囲気作り』の話をしました。

第2回では枠組みの中身である『何について喋るか』の話をしました。

そして今回第3回では枠組みの中身を彩る『喋る際に気をつけること』です。見ていきましょう。


喋る際に気をつけるべき5つのポイント


①"無意識に出る繋ぎの言葉(「えー」「さぁ」など)を意識して減らす"


「えー」「さぁ」などは多くの人が話していると自然と入れてしまう無意識に出る繋ぎの言葉です。

これがあるのは別に悪いことではありません。大事なのは頻度です。

毎回息継ぎの度に言葉を発していると聞いている側は気になってきます。

そう、問題は「気になってしまうこと」です。気にならない喋りとは「違和感を覚えないこと」です。

繋ぎの言葉も頻度が低ければ気になりません。

意識して減らすことができると気になる癖からむしろ喋りのアクセントに変わります。

肝心の繋ぎの言葉の減らし方ですが、これです。

・「言葉と言葉の間は無言でいいと意識すること」
・「言わないようになるべく意識して心の中でブレーキをかけること」

このぐらいでいいです。段々減ってきます。

マイク役をやっていると「無言の時間は良くない」と半ば強迫観念的に思ってしまうものです。ですが、配信で聞き返してみると多少間があっても思った以上に気にならないものです

いいんです。既に挙げてきた「焦らず喋る」と共通する部分でもありますが、ちょっとの無言は恐れずに分かること・知っていることを話せば良いのです。

結果、口数が減ることでメリハリが生まれ、必要な要素ばかりの実況解説が勝手に生まれていきます。


②"言葉を選ぼう"


語彙力とは別です。

聞き手に通じる言葉かどうか
誰かを揶揄するような言葉になってないかどうか

これらをほんのちょっと意識しましょう、という話です。

第2回で触れましたが、喋る時は視聴者の層を意識します。

たとえば、視聴者層が新規勢なのにゲームの専門用語カタカナをばんばん使って説明一つなかったらどうでしょう。

人間、聞き慣れない単語ばかりの話を聞いていると「置いてけぼりにされている」と感じるものです。これはいけません。

視聴者を置いてけぼりにしない方法とは?

事象を簡単な言葉に置き換えることです。ワンポイント説明を挟むことです。

例)
○スト6
「バーンアウト!体力下のリソースがなくなると攻められた時に一定時間反撃が難しくなり不利な状況になってしまうピンチだ!どう凌ぐのか?!」

○メルブラ
「ここで開放!守っている時に相手を追い返すゲームシステムを使って攻めを凌いだ!ここからどうする?!」

○ギルティ
「鋭い奇襲技にロマンキャンセル!溜まった下のゲージを使うとあらゆる行動をなかったことにして即再行動が可能になる動きで攻めを華麗にフォローしていきました!」

○GBVSR
「ここでブレイブカウンター!使用回数は限られているものの、相手の攻めを追い返しつつこちらの攻めのターンを狙える方法を採っていきました!」

○UNI
「起き上がりにチェインシフト!体の周りにオーラのようなエフェクトを纏っている時に使える、時を止めて状況を確認できる恩恵を使って相手の攻めをさばいていきました!」

こんな感じで一言挟めると、親切さと状況説明&解説を一気に果たせます。

逆に、視聴者層が玄人揃いだったり中級者のスキルアップを狙えるなら単語の説明ではなく分かる範囲(※第2回⑤)での戦略の説明や読み合いの解説に切り替えると良いでしょう。


また、「誰かを揶揄するような言葉になっていないか」。これは意図していない言葉のトラブル防止にもなる気をつけたいポイントです。

と言っても、次の点を意識すれば大丈夫です。

誰かと比べない
ミスを煽らない

・○○さんなら倒し切ってたなー ナド
(誰も得しないし、試合相手その人を観ていない失礼なセリフに捉えられます。思い描く理想があることと、それを誰かに当て嵌めて勝手に期待して勝手に失望することは違います。その人のできていることを常に評価して言葉にしましょう)

・あそこで落とすかー? ナド
(誰でもミスはします。特に大会では緊張もあります。そんなことはゲームに限らず変なことではありません。そこは「気持ちは分かる!頑張れ!」と応援に変えましょう)

見ている人が聞いて不快になるような言葉や観返した人が意気消沈するような言葉を避ければOK。ちなみにこれは配信時にも無意識に出てくる意識なので大会に限らず誰かに見られながら話す機会がある人は気をつけると悪いことが起きにくくなります。


③"配信コメントを拾うか拾わないか"


ちょっと悩ましい部分です。

ワンオペ運営実況解説配信とかになると余裕がなくてコメント追えないというのはあります。それは「コメントを拾わない」を「選んでいるわけではない」ので気にしないでいいです。

実況中、コメントを拾うと対戦画面への実況はおろそかになります。

かと言ってコメントを拾わないとわざわざコメントしてくれた人をスルーしてしまう形になってしまいます。

そういう時は以下の指針のどれかを大会ごとの自分の余裕で選択するといいです。

【A案】
頑張って拾えるだけ拾う。合間に実況をする

【B案】
「がんばれー!」「うおおお!!」みたいな応援やつい出た声のリアクションは読み上げず、それ以外の気になるコメントや質疑は拾っていく

【C案】
コメントは拾わない。その代わりコメント内容を意識した上で実況解説をする(こういうことが気になる人が観ているんだな、という指針にはする)

【D案(ABC案と複合可)】
合間や待ち時間にコメントを拾うが、準決勝・決勝などクライマックス場面では実況解説に専念してコメントを拾わない(流石に大事な決まり手をスルーして別方向の話をしてたら締まらない)

どっちつかずになるより、パターンを決めて臨みましょう。


④"オフラインと遅延の少ない設定のオンライン配信で気をつけたい、残り時間とリソースについて"


機会は少ないけれどオフラインの際と、遅延の少ない配信設定をしている場合に気をつけたいことがあります。

YoutubeやTwitchの配信では遅延でコメント欄とのズレも起きますが、適切な設定等で遅延が数秒程度で済むこともあります。こうなると特定の話題は対戦に影響が出る可能性があります。

それは、「残り時間とリソースについて」です。ここに関しては「ラウンド間や1戦が終わったあと以外では極力触れない」方針をオススメします。

対戦中、画面の一部にあまりに集中している、「リソース未確認による判断ミス」「残り時間に気づかず負けてるのに攻め損ねてタイムアップ」みたいなことは起きます。

これ、リアルタイムでマイク音が聞こえると片方に利する行為になりかねません。マイク役という第三者からの助言になりますから。

以下が起きうる事態です。

・自他で使えるリソースに気づいて戦略を見直して結果に影響が出てしまった。

・残り時間に気づいてなかったのに気づいて結果に影響が出てしまった。

実況のせいでゲーム結果に変化が起きることは避けたいですね。

これらを避けるために、「残り時間とリソースに対する過度な言及」は決着前はしない方が良いです。もちろん、決着後は解説ポイントに早変わりするので使い分けていきましょう。

ちょっとしたことですが、この辺無頓着でいるよりは頭の片隅に置いて喋れるとトラブル回避に繋がります。


⑤"水分補給・音量設定・音響設定"


番外編的な内容。

普通、1〜2時間喋りっぱなしだと喉にダメージが来ます。水分補給できるようにペットボトル飲料など用意しておくといいでしょう。

また、音量設定も大事です。

ゲーム音が大きくて実況の声が聞こえない。実況の声が小さすぎて聞こえない。ゲーム音と実況の声のバランスが悪くて聞いていられない。

配信に関してはこの辺が悪いと即ブラウザバックの対象です

・配信最初の方で別端末(PC配信してたら手元のスマホで小音でいいから再生して耳に当てたり)で確認する。

・事前に仮配信をURL限定で行い音量調整を済ませておく。

・上記のことをやった上で視聴者に音に関して要望あれば言ってくださいとお願いする。

この辺り、やる癖をつけるといいです。スマホで自分で音量確認してもPCからの聞こえ方は違ったりするのでやはり視聴者の方にチェックを呼びかけるのが良いです。

「音量オッケーです」みたいな何てことのないコメントも増えますから他の方も書き込みしやすくなる副次効果もあります。

併せて、音響関係、ノイズキャンセルやマイクの向きなども少し気にしてみるといいです。

おそらく皆さん使っているであろう配信ソフトOBSには簡単ノイズ抑制設定があるのでとりあえずコレをやっておきましょう。

音声のところ右クリックで出てくる「フィルタ」→「ノイズ抑制」→「RNNoise」など、何かしら設定してみましょう。この辺はGoogle検索でたくさん出てきます。

また、単純にマイク(性能差もあり)の位置によって拾う声の範囲や大きさも変わります。DiscordのマイクチェックやOBSでの録画機能を使ったりして普通に聞こえるかどうか一度は確認してみると良いかもしれません。

あとこれはレアケースかもですが、音は物がないと反響します。配信部屋に物が少ない人の声は反射してマイクが拾うこともあります。これも調べると出てきますが場合によっては音反射防止に安価な部屋アイテムを増やすのも手です。


-----おわりに-----


これにて全3回の【実況解説のコツ、ノウハウ伝授】についての話を終わります。

最後の回をまとめてみると、

水分用意して音チェックしたらコメント拾う頻度ざっくり決めて、話す際の切れ目では意識して口を噤むようにして時に分かりやすい言葉での状況説明をまぜよう

となります。

全3回を通すと説明量は多くなりましたが、気をつけるべきことの1つ1つは決して難しいことではありません

喋る機会が既にある人、喋れれば大会開きたいと思っていた人・マイク役を募集していたから喋れればチャレンジしてみたいと思っていた人。そういう方は是非「意識して」試してみてください。

プロのノウハウではありませんが、独特の積み重ねでもあるゲーセン流実況術。何かしらの形で残す機会はあっても良いのかなと書いてみました。

誰かに何かしらの形で役に立てば幸いです。

ご覧いただきありがとうございました。

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秀島キョウ 2024/07/10 12:15

【大会主催の助け】ノウハウ伝授!格闘ゲームの実況・解説のコツ【第2回】

-----はじめに-----

いらっしゃいませ。格闘ゲーム実況解説のコツを簡単な言葉でお伝えする記事の第2回でございます。話は長くなっちゃってますが、そこはご勘弁を。

第1回は大枠とも言える大会の雰囲気作りについて話しました。
(第1回記事はこちら)

今回は喋る内容について】です。

実況部分と解説部分に関わってきます。といっても、一連の記事の対象はこれまで実況解説役に慣れていない人たち向けです。どちらかというと気負わなくていい話ばかりになっています。

それでは本題にいきましょう!


【何について喋るか?気にするけど気にしすぎない5つのポイント


①"全部を喋らなくていい


誤解されている場合もあるのでまずはこれを。起きてることをぜーーーんぶ話す必要はありません!

全部を喋ろうとすると必ず無理が出ます。

これはゲームへの理解度だとかゲームスピードが早すぎるだとか早口になるだとか、そういう難しさとは違うデメリットがあります。

どうしても聞き苦しくなってしまうのです。

全部喋るやり方が評価されるのは「マジで対戦で起きることをほぼ把握している・自分の中で理論が確立されていてそれに沿って解説できる・口が追いついている・言葉に詰まることなく立て板に水」です。

一つの完成形でしょう。

これをやれとは言いません。

聞き苦しくなる、と言った理由は上記の完成例の失敗版を想像すれば容易です。

「対戦で起きていることへの理解度が足りていない」
(言ってることが的外れ)

「自分の中で理論がない」
(解説に一貫性がない)

「口が追いついていない」
(グダる)

「言葉が詰まって出てこない」
(気まずい)

じゃあどうするか。全部を話さなければいいのです。見方を変えましょう。物事は捉え方を変えれば良くなるものです。


↓(AFTER)


「対戦で起きていることを己が『理解しきれていないこと』を理解している」
(起きたことだけ・理解できた読み合いや強力な攻め方だけを喋る)

「自分の中で理論立ってないことは長く話さない」
(その場その場で起きたことにリアクションを取るだけでOK。[例]「無敵技をガードした後のコンボ、しっかりしてますね!すごいダメージが出ました!」こんなのでいいんです。読みとか前の攻防での技の見せ方だとか安全飛びとか何かしらそこに至る過程と要因があってもそこに触れないで喋れば困りません)

「口が追いつかないなら焦らず喋ればいい」
(無理に話そうとすると実況が聞き取れない、めちゃくちゃ噛む、何を言ってるか不明。喋りが追いつかないことよりもこちらの方がデメリットです。焦らず話して大丈夫です、全部を話さなければいいだけです。何を喋ればいいかは②以降で書きます)

「言葉が詰まるなら簡単な言葉を選ぶ。困ったら言い切りの文言を放つ」
(アドリブでオシャレな言い回しを状況に応じてスラスラ言えるだなんてのは特殊技能です。チャレンジは良いですが、別になくとも困りません。簡単な言葉の基準としては小中学生が理解できそうな単語を選んで話すのが良いです。あとは言葉に詰まりそうになったら「すごい!」「偉い!」「しっかりしてる!」など場面に合った言い切りで一旦言葉を切りましょう。言葉を整理する時間を自分で稼ぐのです)

以上を押さえて喋ったらどうなるかをまとめると「聞いていられるスピードでその場その場で起きたことに即した難しくない言葉が試合を観ながら飛んできてくれる」と喋る側も聞く側もストレスの少ない形での実況になります。


②"見える部分"


何を喋るか、の更なる中身に踏み込んでいきます。

その一つがこれ、『見える部分で起きていること』です。

相手のジャンプを迎撃した、投げが入った、投げを抜けた、コンボが入った、コンボを落とした、なんかカウンターした、無敵技で切り返した、無敵技ガードされた、大ダメージが入った、倒しきりのリーサルコンボが入ったetc……

起きたことを喋る。これは実況の基本です。格闘ゲームではどちらかの体力がゼロになるまでは何かが起き続けます。それを追うことが臨場感を伝えることにも繋がります。

ただ、画面で起きていること・見て分かることというのは視聴者も見れば分かります。なので、①で言ったように起きたこと全部を喋る必要はありません。

では何を話すか。

オススメは、

インパクトのある場面
試合の流れが一瞬緩やかになるところ

です。

インパクトがある場面というのは、見た目がすごい技の応酬があっただとか、大技が決まっただとか、派手なエフェクトの攻防があっただとか、すごいダメージが入ったとかです。

「ここは盛り上がりどころ!」という場所でリアクションがあると観ている人は共感ができます。

試合の流れが緩やかになるところというのは、投げとか演出が入る超必殺技が入ったとかで物理的に一旦試合展開が止まる場面です。

「さあここからどうするか」

試合展開の切れ目であり再スタート箇所だと伝えることで試合の緩急を見ている側に意識させられます。

時折起きる、お互いが近めの距離でピタッと動かなくなってから急に動きだす、なんて場面も取り上げたいポイントですね。

「両者様子見……動いた!うわー!」とかなんとか。そんなのでもいいのです。みんな同じ気持ち、というのを伝えるのも臨場感の演出に一役買います。

理解している人には共感を。よく分かんないけど観ている人には「ここが盛り上がる注目ポイントですよ!」と伝わる箇所を話すと良いです。サッカーでシュートした瞬間、野球でピッチャーの球を打った瞬間に何も触れずにスルーする実況はいないでしょう?

分かりやすい「何かが起きたら」言葉を発しましょう。


③"見えない部分"


厄介で難しい部分です。見えない部分で何が起きているか。こちらは解説の領域になってきます。

いわゆる「読み合い」と呼ばれる、格闘ゲームおよびタイトルに理解度があると分かる互いに持つ行動選択肢のやり取りに言及すること。

またはここで下手に動くと片方が一方的に勝つ「有利な場面での攻め」について言及すること。

これらが見えない部分に当たります。

これらの結果、②で取り上げた「何かが起きた瞬間」が訪れます。

そこに至るまでの見えない過程を言葉にすると解説になっていきます。

心理戦やリスクリターンに拠る行動、そこには体力差・残りリソース・残り時間も絡んできます。中々難しい領域です。

これを全部理解して的確に理路整然と伝えきなければいけないのか

いいえ、その必要はありません。

解説は「なくても大丈夫」だし「流れを止める」し「変なことを言ってしまうリスク」でもありますから。

ただ、1試合の中で1箇所でも実況の中に解説パートが入るとなんだか『本格的』な感じがしてくる部分でもあります。

なので、「その攻防は知っている!」という箇所があったならば、それだけ話すといいです。

もう少し詳しく喋ってみたい、という方向けの話も含めて踏み入った話は⑤で後述します。

なお、試合展開が早い格闘ゲームで解説を入れたいなと思ったらオススメ場所はラウンド間です

相手を倒した行動や試合の流れを変えた攻防に見当がついたなら、ラウンド間の少しの時間が解説のチャンス。ラウンド間でついつい黙ってしまうのを防ぐ効果もあります。

また、ラウンドを跨いでいる間に「誰が見ても分かる」残りリソースを見て、次はどちらの展開が有利なのか不利なのか五分なのかを付け加えるとそれっぽさが増します。


④"視聴者層によって話の焦点を変えているか"


かなり大切な要素です。実況・解説、共に関わってきます。

・この大会&配信を観ている人は既存プレイヤーだらけか?

・新規プレイヤー参入タイミングでよく知らない人も多く観ていると予想されるか?

・ストリーマー目的などそもそも格闘ゲームに詳しくない人が観ていそうか?

話す姿勢、というのは話す相手によって変えるべきです

上記要素を鑑みて、

・「タイトルを知ってる人たちが観に来ているなら多少詳しく話してもいいかな」

・「新規参入者がいそうならゲーム紹介をメインに話そうかな」

・「初めて見る人向けの視点で話すならゲームタイトルの世界観とか見どころだけ話そうかな」

のように、話す内容は変わります。話せる時間は有限で増えない以上、選択する必要があります。その選択を意識してできていると話に一貫性が出ます。

誰に向かって話しているか。この意識を持つとグッと良くなります


⑤"知っていることだけを喋ろう"


解説部分でとても大切なことです。今まで触れてきた部分と共通するところでもありますが別項目として改めて取り上げます。

クオリティアップのポイントでもあり、マイク役の自己防衛ポイントでもあります。


知っているから喋れる。なので実況の合間に解説として喋った

これでいいんです。完璧です。

では無理したらどうなるか。

よく知らないけど無理して喋った。実況のペースを遮った上に訂正コメント来たからそれについて訂正したり謝ったりしてたらもう試合展開進んでてグダる

といった感じになってしまいかねません。

デメリットが目立ちます。

そのデメリットを消す方法が「知っていることだけを喋る」、です

時折的確に挟み込まれる解説が実況の質を上げてくれます。

シンプルな話ですが、これを念頭に置いておくとお守りみたいなもので、「何か喋らなきゃ…!」という気持ちが減るので気負わずに済みます。


-----おわりに-----


以上、第2回のお話でした。

全部喋らなくていい」「無理をしない」ことを前提にしつつ、「誰に向かって」話しているかを意識して「わかるところだけ喋る」。

まとめてみればシンプルなことですが、これを意識してやるとかなりスマートな実況解説が実現します。

第1回の要領で雰囲気を作り、今回の要領で話せば無理はないけれどしっかりした内容ができあがります。

難しい言葉遣いも流暢さも必要ありません。なので気軽にチャレンジしてみてください。

次で一旦最後になります。第3回の中身は大きな話から小さい話へ向かった終着点、【喋る際に気をつけるべきポイント】になります。次回も乞うご期待。

ここまでお読みくださり誠にありがとうございました。

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秀島キョウ 2024/07/07 21:10

【大会主催の助け】ノウハウ伝授!格闘ゲームの実況・解説のコツ【第1回】

-----はじめに-----

オンラインでも気軽に楽しまれている家庭用格闘ゲームの大会イベント。大会主催もTonamelという優秀な大会サポートツールで誰でも行えるようになっています。

そこで気になるのは慣れないマイク役。

今回は『大会における実況・解説』について気をつけると良くなるような役立つ要素をお話ししていきます。

「お前誰?話を聞く価値あるのか?」となると思うので簡単に自己紹介だけ。

プロeスポーツキャスターではありませんが、10年以上数え切れないほどのゲームセンター及びオンラインでの大会運営・実況を経て、本家EVO2023ではMBTL公式日本語実況解説役としてお呼ばれもされたキョウと申します。

素人喋りから積み上げてきた経験値なので、どなたにも伝授可能です。平易に伝えられればと思います。

言われたら当然、という話ばかりですが「何を意識したらいいかまとまってる」ことに意義があると思うので挙げていきます。

既にマイクを握る機会を持った方から、これから持つ方まで。何かしらの参考にでもなれば幸いです。

改めて。テーマごとに大きく3回に分けてお送りしていく予定です。

第1回:【大会の雰囲気作り】(実況)
第2回:【喋る内容について】(実況・解説)
第3回:【喋る際に気をつけること】(実況・解説)


では今回の本題へいきます。


【これは大会である、という雰囲気を出そう!意識する5つのポイント】

①“大会開始の合図となる言葉を発しよう

「運営準備OK、さぁそろそろ始まるかな……おっと最初の試合もう対戦始めちゃった?ス、スタートしました!」というように、流れで始まってしまった大会を見たことはありませんか?

当たり前ですが『開会の辞』があると「これから始まるんだな!」という空気感になります。

それを作り出すのも実況の役目です。

プロのようにシャレた言い回しから始める?そんな必要はありません。オススメはこれです。

大会当日の日時とゲームタイトル名と大会名の正式名称を焦らず読み上げる

です。ためしに適当な大会を検索するなりして口にしてみてください。日時・ゲームタイトル・大会名を間違えないように気をつけて読むと自然と厳かな感じが出ます。

それが大会が始まる緊張感と合うため、良い感じに開始の合図として引き締まります。

読み上げてから試合を始める場合は『始めていきましょう!よろしくお願いします!』などと続けましょう。

読み上げたころにはもう試合が始まっていた場合は『早速始まっています!それでは見ていきましょう!』などと続けましょう。「試合始まっちゃったかー」と思ってもここはきっちり線引きしてから実況をスタートすると良いです。

スタート状況はなんとでもなります。大事なのは始まる区切りの演出です


② "大会終了の合図となる言葉を発しよう

①と対になる内容です。しかし、大変重要です。スタートの合図と締めの言葉が決まれば大会の体裁は整うからです

こちらの言葉選びは比較的自由です。

「優勝は○○選手!おめでとうございます!」といった優勝者名を挙げたあと、

→「これで本日の大会は終了になります」などと終わりを告げる。
(大会終了、という単語が入っていれば少し感想なりトークしたあとでもOK)

→「皆さんお疲れ様でした!」
「参加者の皆様ありがとうございました!」
(締めの挨拶。「これで配信を終わります」とかでもOK。これで一区切り。あとは配信離れる人もいる中、告知やらあれば話しておしまい)


③"参加者の名前を呼ぼう"

できれば参加者全員の名前を呼ぶ機会を作りましょう。特にオンライン大会だと配信できる対戦カードも限られるため、「折角参加したのに人知れず負けて終わり」という人は必ず出てきます。

ゆえに、マイクを握っている人が配信で名前を呼ぶことで参加者を認知していることをちゃんと言葉にしてアピールする。間接的なコミュニケーションです。

これはささやかながら大きなことです。顔も試合も見れない場合、名前を呼ぶことが大会に来てくれた個別の挨拶代わりにもなります。

読み方が分からない場合は、エントリー名は仮で勘で呼びつつ「コメントで読み方教えてください!」などすればOKです。読めないから、で気後れして結局触れないよりいいです。

名前を呼ぶ自然な方法としては以下の2つの例を挙げます(他の方法でももちろんOK。また、参加者が多すぎる大会の場合は進行に影響出かねないので仕方なく略さざるを得ない部分はあります)。

→「最初に大会開始前に参加者を読み上げる
(遅刻者や急用などで棄権している人がいるかもなのでそのための確認も兼ねられる。シードの人に「○○さんはシードなので少々お待ちください」などの声掛けの機会も設けられる)

→「○回戦ごとの合間にトーナメント表を確認する時間を設けて配信外の勝ち負けを名前を読み上げながら確認する
(トーナメント確認をすることで運営ミスをなくすことにも繋がり、もしトラブルがあったらここで報告チャットやコメントに目を通す時間も作れる)

どちらもトーナメントを確認して進行する形になるため、「大会をやっているな!」という雰囲気作りにももちろん役立ちます。呼び出しからキャラ選択・ボタンチェックの間にと待ち時間に行えると無駄が少なくなります。


④"大会ルールを最初に読み上げて確認・共有しよう"

大会概要を読んでない人もいるかもしれない、というのもありますが、一番ケアすべきは「初めて大会に勇気を出して参加してくれた人への配慮」です

・2先って何?(○先、は格ゲー用語です。一般人は知りません。言い換えは「2ラウンド先取制の対戦を複数回行い、先に2勝した方が勝ちの形式です」など)

・ダブルエリミネーションって何?(聞き慣れないカタカナ単語です。説明は「敗者復活戦がある形式です!」など。知らないと1回負けたところで配信切ったり離席したりすることが起きます)

・キャラ替えしていいの?(ルール違反失格もありますが把握してなくて後から不満出るのを防ぐためです。言い換えは「先ほど説明した通り2勝するまでの間、1敗した側はキャラを替えることができます」など)

この辺をついつい飛ばしてしまうとトラブルが起きる可能性もあります。

なんなら最初と1回戦が終わったタイミングで「今回はダブルエリミなので負けた人もモニターから離れずに残っててください〜」と呼びかけを繰り返しするのも良いです

少し時間取っちゃいますけど、この辺ちゃんと周知することで無用なトラブルを防ぎ、最初に言ったように「初めて参加した人に大会の緊張感と勝ち負けのドキドキを味わってもらう以外にストレスを与えない」ことを目指します。

大会を問題なく楽しめたら、また参加したくなるものですから

こういう気持ちは言動から他の熟練参加者にも伝わります。いつもと違う空気感が、これも大会の雰囲気作りに繋がっていきます。


⑤"運営協力者・Tonamelを通じたスポンサード・公式の認定などサポートがあれば最初か最後か決勝前に読み上げよう"

最後はオマケと言うか必要ない時もありますが、上記要素が入っている大会ではちゃんと紹介しましょう。

こちらも普段の生活や配信では存在しない部分なので、紹介するだけで大会の雰囲気が出ます

始まる前に紹介してもいいですが、開始時間が押していたら後でもいいです。

決勝が終わると場がハケる雰囲気になるので、改めて決勝前に感謝の気持ちを込めつつ手短に紹介するのもいいです。

ですが、大会の勢いがあって「もう決勝に流れ込むぞぉおおお!!」みたいな時(実際あります。もうこのままラスト観ちゃおう!2人ともスタートボタン押してるし!!とかの時)は、終わってからの紹介で。もし優勝者に何か賞品があるならその時に紹介すればいいです。


-----おわりに-----

以上、第1回になります。

どちらかというと進行の範疇ですが、雰囲気作りも大会実況の大きな役割です。リアルでも漫画でも観たことがあるかと思いますが、マイク役が居た方が大会モノは盛り上がります。

見ていただいたように、別に大した内容のことを話す必要はありません。大会概要と参加者・協力してくれた人が分かっていれば読み上げるだけでアドリブやフリートークすら不要です。

これらをちゃんと"意識して"言葉にすると、大会のガワとでも言いましょうか。雰囲気が出来上がります。大枠の部分ですね。

これさえ出来てしまえば後は極端な話、ろくに話せなくても参加者の試合内容が大会内容をフォローしてくれます。大会での戦いでドラマが起きないことはありませんから。

言葉は自分流に変えつつも、この辺を押さえておけばもう最低限大会の空気感醸造と進行はクリアです。是非試してみてくださいませ。


次回からは大枠の中身、喋る内容について触れていきます。

まずはこちら第1回、お読みいただきありがとうございました。

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秀島キョウ 2024/07/02 19:13

【『UNI』対人戦でぶつかる壁を越えよう!~中級者へのステップアップ講座~】

UNIを始めてぶつかる、中級者への壁越えのために

EVO2024本選種目でもあり、Steamセールも来ている(2024年6月末~7月上旬現在)UNI2。改めて始めてみたら「どうやって戦えばいいんだ?!」となるほどの技を持った凄い奴らばっかり。初級者の方の多くが抱くポイントです。

壁を越える楽しさは各種ゲームにあれど、地力をつける前に断念するのは機会損失です。サッサと次に行っていい壁と、ぶつかって楽しめる壁とがあります。慣れてきたころにぶつかる「どうすればいいんだ?!」の壁の砕き方、教えます。

今回はUNIで遭遇しがちな大きな「3つ」の壁への指針を置いておきます。では始めます。


1.リーチが長いやつ相手にはどうやって戦えばいいんだ!?


→画面端付近の距離から2回(本気で端々なら3回)でいいので『ダッシュガード』をしてから『アサルト攻撃(Dボタン押してからジャンプC攻撃)』or『自身が持つリーチの長い突進技』を使ってみましょう!

UNIは「ダッシュしたあとにすぐガードする(前+ABボタン同時押ししたらすぐしゃがみガードor前に2回入れた後にすぐしゃがみガード)」とやると、マジで隙ゼロで前に出ながらガードが成立します。

遠距離攻撃はこれで被弾確率を大幅に減らしながら接近できます。もの凄い精度でできなくてもいいです。何も行動指針を持たずに突っ込んでやられるより戦況は10倍良くなります。

間合いを詰めるまでに被弾してしまうなら、ガードしながら間合いを詰めてから反撃すればいいじゃない。

言われてみれば当たり前のことですが、いざやると尻込みしてしまいますが、是非チャレンジを。

そして、アサルトシステム(Dボタン押すだけでかなりの距離を勝手に飛びかかってくれる)を使えば画面半分の距離から全キャラ相手を殴りにいけます。リーチの長い技は基本的に打った相手は先に動けません。

なのでこの動きで「間合いを詰める→相手の長いリーチ技をガードする→アサルトで襲いかかる」という流れです。
リーチの長い技が足元攻撃なら飛び越すアサルトシステムは効果抜群です。

アサルトの代わりにリーチが長めの突進技があるならそちらを使用してもOK。速さで言うなら突進技があるならそっちの方が勝てる場合が多いです。

ダッシュ攻撃は多くのキャラがリーチに優れているのでそちらも視野に入れましょう。遠距離牽制技相手に勝負を挑める距離まで行ってからリターンを取りに行く。近づければ近距離キャラが有利。これで戦いになります。

なお、相手に密着するまで走って攻撃する、というのは相手が迎撃の動きをしてくる格闘ゲームにおいては高等技術でもあります。後でいいです。攻撃が届く距離まで行ったら届く攻撃を叩き込む、が先決です。

これをやると中距離での反撃を恐れた相手がガードを固めてくるので、そうなったらその隙に走って接近するチャンスが生まれます。全格闘ゲームに使える戦い方なので意識してみてください。

なお、このゲームは「通常技に関しては使ってないボタンを自由な順番に使える」という特徴があります。

そのため必殺技ではなくリーチの長い通常技を持っているキャラは

「リーチの長い技→隙消しのAボタン技空振り」

とやると疑似的に攻めを継続することができます。といってもその行動はあくまで誤魔化し。攻撃した方がずっと先に動けるわけではありません。なので先ほど挙げた「ガードしたらアサルトor突進技」をなるべく早くやってみてください。なんとかなります!


2.相手に近距離で攻撃されている時、どうやって脱出すればいいんだ?!

UNIは「使ってない通常技を自由に使える」システムのため、一度触られると相手の攻撃の切れ目が分かりにくいです。自分がやる分には強みなのですが、やられると本当に困ります。

相手が何をしているのかすら分からないやり始めは特に、です。

雰囲気でボタンを押して殴り勝つこともありますが、負けることも往々にしてあると思います。

そこで紹介したい脱出手段が「システム防御」です。

有用なのが2つあります。「3Dボタンで出せる『前転』」と「ゲージ100以上ある時にABCボタン同時押しで使える『ヴェールオフ(無敵になって近距離の相手を吹き飛ばす脱出システム)』」です。

前者の「前転」は無敵状態から一定距離前進して“色々と有耶無耶にしてくれる”システムです。相手の攻撃をスカして反対側に回ったりできるので、画面端に追いやられてピンチの時に使うと相手の攻めを凌ぐこともできます。

あくまで相手の行動依存なのと投げには弱い、という点はありますが、何もできないでやられる回数は確実に減ります。
画面端から脱出できても基本的に相手より先には動けないので、前転の後はバックステップを連打したりガードしたりしましょう。ひとまずはこれで相手の攻撃からの脱出の芽が出てきます。

後者の「ヴェールオフ」は、ゲージ100必要なものの無敵衝撃波で相手を吹き飛ばすお手軽強い脱出手段です

相手がたまたま様子見していたとか上級者に警戒されてスカされた、とでもない限り大体これで相手の攻めを追い返せます。

懸念点はゲージがない時ですが、UNIは攻撃を食らっている時も食らっている側もゲージが増える設定なので1ラウンド内で体力をゼロにされるまでに少なくとも1回はこの「ヴェールオフ」でチャンスを狙うことが可能です。

攻めるためにゲージは温存したい、という方も、そもそも攻めるチャンスが来ないのでは話になりません。システムはまず使ってみて有効性を確認してから使う使わないの判断をするのをオススメします。


3.投げは抜けられないしアサルトとかいうミニジャンプ中段のせいでたまにやった投げ抜けもやられしまうがどうしたらいいんだ?!

UNIに限らず格闘ゲームには「投げは抜けつつ他の選択肢もフォロー」できる入力が存在します。ただ、UNIはその入力がとても簡単です。3つほど紹介。

バックステップしつつ投げ抜け
→後ろAB押したらすぐAD

ヴェールオフ拒否をしつつ投げ抜け
→ABCD全部同時押し

アサルト攻撃を対空技で落としつつ投げ抜け(ちょっと難しい)
→各キャラが持つ、空中から攻撃に対して勝てる通常技のついでに投げ抜け。例えばハイドやナナセやワーグナーなら3ACD同時押し

①②③、どれも「相手が走ってきた!投げかもしれない?!」と思ったら少し遅れてでいいので入力してください。1拍置くくらいでちょうどいいです。

投げだったら投げを抜けてくれて、投げ以外だと一緒に入力した行動が出ます。

入力した行動によって投げ以外の攻撃をかわしたり追い返したり反撃してダメージを奪えます。

ちなみにUNIは投げを抜けられるとめちゃ有利です。投げを抜けたら自信をもって攻撃ボタンを押しましょう。

入力難易度的には②が一番簡単。斜め下に入力してても(しゃがみガードしながらでも)OK。

①は画面端に到達してない時に有効。真後ろ入力しないといけないので少し勇気がいります。

③は習得できるとのちのち凄く役に立ちます。入力は各キャラの対空無敵技になるのでずらし押しだったり斜め前入力だったりで勇気とボタンを押すための慣れが必要ではあります。

見てから投げを抜けられなくても「なんとかできる」手法がこちらです。

※動画内では早すぎるタイミングで入力した場合は相手が投げる前にバックステップが出たりしています。繰り返しになりますが、相手が自分のキャラに触れてから1拍遅れて入力、くらいのタイミング。これを試してみてください。


今回の紹介は以上になります。

この防御法を破るためには?
遠距離アサルトにリスクを負わせるには?
相手の前転にリスクを負わせる固めとは?

これらの疑問が浮かんだら次のステップに進めるほどレベルアップしてます。自分で色々試してみつつもやっぱり分からないとなったら質問OKな配信で上級者の方に質問するか、「こういうのも教えて欲しい」とお便りくださいませ。

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