ファンタジーとリアリティの間を攻める



前回の舞台設定にも通ずる話ですが、
本作『時を診る猫』を含み自分の作るゲームはほとんどがですが、
完全に空想の世界の物語ではなくて、
この宇宙のどこかにあってもおかしくない、
けど多分無いであろう、

ファンタジーとリアルの間のギリギリのラインを攻めた舞台設定としています。








なぜかというと、その方が完全ファンタジーの脳内にしかない世界という設定よりも
夢があるから… に他ならないかな。








幻想(ファンタジー)と実在≠現実(リアル)という
相反するものの同居という、考えてみると無謀なテーマですが。








例えるなら、ガデュリン
世代がバレる。




ガデュリンも地球から宇宙船に乗ってきた青年が主人公の
ファンタジー作ですが、
ガンガンに魔法が登場したりします。







物理法則とか進化の法則とか考えると
魔法がガンガン飛び交っていたり、タヌキがペラペラ喋ったりというのは
恐らく宇宙のどこを見渡しても無さそうですが、
そこを突き詰めてはファンタジーが成立しない。







逆にファンタジー寄りで考えるにしても、
登場するメインとなる存在が『人間』を象ったものである以上は、
食事はするし、排泄はする、感情があれば恋愛もする、生活も営む……
と、ある程度リアルに寄せる必要が出てくるので、
ファンタジー一辺倒にもなっていかない。








ドラクエやFFなどを見ていても、偏りの差はあれど、
ファンタジーとリアリティがうまく調和しているんですよね。







自分は特にヒューマンドラマに重きを置いた作を作りたいので、
ファンタジーが舞台ながらもとりわけリアリティを考えてしまう、というわけです。







そのへんが骨太な方が感情移入しやすいし没入もしやすい……
と、これは個人的な印象ですが。







時を診る猫は『自分がファンタジー界の人間なら
こういう舞台で生きてみたいなー』というのをある程度具現化しているので、
プレイされた方はそのへんもお楽しみいただければなによりです。

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