甘口文庫 2024/07/08 21:56

新作予告開始!

丸々1年ぶりの新作です

【クロネコの三角】ヘタレOLと同人音声オフ会帰りのほろ酔いがっかり初体験

7/11(木)(大安)発売、税込880円!
むやみに長い、総再生時間3時間越え!

コンセプト

今作で挑戦したことは、「説明調にならないように、なるべく自然なセリフとSEのみで行動を表現する」 です。

例えば、ヒロインが走っているシーンなら、セリフで「走っている」と言わなくても、息を切らしながら喋る、走るSEを入れる、という方法で表現が可能です。

耳かき系の作品であれば、主人公(ユーザー)はヒロインに耳を向けて横を向いているので、視覚外で何が行われているか(耳の中の様子、耳かきを入れるか、綿棒を使うか)をヒロインが実況気味に口にするのも、ある程度の必然性があります。

ところがR18要素……というより、主人公とヒロインが相互に干渉する内容になると、音声作品の弱点である、視覚の要素が無いため、情景の変化が微細であるほど、ユーザーには認識できないという問題が目立ってきます。

視覚と触覚の間

根本的には、行為の最中に情景を説明することの奇妙さがあるのですが、音声作品はそういうものだ、ということで、ある程度はユーザーも文字通り目をつぶって受け入れようとします(してください)。

この点で、「固くなってる」「もうビショビショ」「熱くてやけどしそう」など、ヒロインが触覚で認識された変化を伝えるセリフは、口にしてもさほど不自然ではなく、むしろ言葉の持つ官能的な感触をユーザーに感じさせる効果が加えられます。

一方、「腰を落として上からまたがって……」「こうして腕を挟んで……」「君が突然駆け寄ってきて私を抱きしめたから驚いちゃった」など、他の言葉で言い換えが利かない行為を表現しようとするとき、説明文らしさが発生してしまいます(3つ目は盛り過ぎですが)。

究極的にいえば、現実では、互いに一言も発せずに行為を完了させることも可能……というか、むしろ珍しくさえないのかもしれませんし、完全なリアル路線を謳う場合、セリフらしいセリフ無しで形成される作品あるかと思います。

とはいえ、今作の方向性としては、「セリフでキャラの人間性や心情を伝えながら、SEで情報の補完をしつつ、全体的なシナリオの流れを理解できるようにする」という一般的なものなので、「いかに説明臭さのノイズを感じさせず、ユーザーに情景を感じさせるか」という課題が生まれます。

反省

シナリオを書く段では、その辺りを何とかしようとして、ああ、R18作品を書くのは大変なんだなぁ……と痛感した次第です。音声編集の段階でも、「相当な綱渡りでは?」と悶絶して、どうにか伝わるようにならないかと、セリフのパンやSEで何とかしようとしていました。

まだまだ客観性をもって自分の作品を聴くことができないため、実際に聴いていただくと、何が何やら……ということになっていないか心配です。あるいは逆に、「何だかんだ言いつつ、結局説明してるんじゃあないか?」 と思われる部分もあるかもしれません。ある程度ピンポイントで説明感のあるセリフを置いたのですが、説明感があってもノイズにならなそうな言葉や流れにすることでバランスを取ってみたつもりです。



メタネタの子ら

株式会社ビーシス

今作は「同人音声サークルのオフ会で出会った男女」 のお話です。
1作目で全年齢作品を作ったあと、今度はR18作品を作ってみようと考えていたとき、以前にDLsiteさんで企画されたオフ会的なイベントのことを思い出しました。

作品制作のことをよくわかっていないヒロインが、制作の説明をされるうちに、なし崩し的に行為に及んでしまう……という流れがまず出来上がり、ついつい言われるままに流されてしまう、受け身で意志の弱い、何となく可哀そうなキャラが見えてきました。

ところが、ヒロインの人物像を掘り下げようとすると、そもそも受け身なキャラがなぜこんなイベントに参加しているのか、という矛盾が生まれました。意に反して参加する上での必然性をもった設定は……と考えた時、主催する会社の人間なら……ということで、謎の同人作品販売プラットフォーム運営会社、株式会社ビーシスが誕生しました。

数多ある音声作品、趣味嗜好は十人十色といえど、ある意味で全ユーザーに共通点があることといえば、ここ(DLsite)にいること……と言えなくもないかと思います。いわば音声作品ユーザー、そしてクリエイター向けの内輪ネタ ではあるのですが、作品に興味を持っていただく上での取っ掛かりになればいいな、と期待しました。

ヒロイン像


実際は色々と違いますが、おおもとの原型は、こちらの作品のヒロイン、ラーラさんです。可愛らしいスキュラのお姉さんですが、主人公にそっけなくあしらわれる、ちょっと情けない描写に嗜虐心をそそられる、面白いキャラクターです。

また、全く全然違いますが「可哀そうな様子が心に引っかかる」 キャラ像の根っこに、市原悦子さん演じる「おばさんデカ 桜乙女の事件帖」「家政婦は見た!」 があります。善意で張り切る主人公が、毎回何となくひどい目にあったり、痛い目にあったりするんですが、ふと応援したくなるような、共感を呼ぶヒロインでした。


終わりに

長く音声作品を聴いてきて、自分でもやってみようかと思い、どうにかこうにか2作目が完成しました。プライベートの事情で、3作目以降が作れるか怪しい状態ですので、ひとまず今作は、ぜひ多くの人に楽しんでいただけると嬉しいなと思います。

次回は、もう少しヒロインのことや、ご協力いただいた方々のお話をしたいと思います。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

最新の記事

月別アーカイブ

限定特典から探す

記事を検索