投稿記事

2019年 12月の記事 (6)

医療制度のニュース(高齢者の二割負担・風邪薬などは自費)補足

後期高齢者の負担割合を一割から二割にする
https://www.sankei.com/life/news/191127/lif1911270028-n1.html
風邪薬・湿布薬・漢方薬・花粉によるアレルギー薬など、市販で買えるものは保険適用から外す
https://news.livedoor.com/article/detail/17460302/

とここ数日で医療関係に大きなニュースが出て来ました

これ、実はウチの運営が5年以上前から言ってて、そろそろ限界に来たという印象です(かなり長いです)
https://www.facebook.com/permalink.php?story_fbid=1519055515050208&id=1446049345684159


まずは高齢者の負担割合ですが、これを言ってるのが「健康保険組合」なんですね
実際にお金を払っているところが「もうお金ありません」と言ってきました。
ウチは財務省が言って来たのかと思ったのですが、違った模様

財務省が言いだしていたのは「消費税を社会保障に当てる」ということで消費税が10%になりましたが、明らかに景気が減退していますね
流石にこれ以上消費税を上げると、更に景気が減退します

ところが実際に音を上げたのが実際にお金を払っている健康保険組合ですね
一か月ほど前に社会保険組合が音を上げて「花粉症の薬は保険適応から外してくれ」
と言い出しました

税金からお金出てるんじゃないの? って思うかも知れませんね
実際、お金を払っているのは健康保険組合でそもそも健康保険ってなんじゃ???って人のために下に説明を貼っておきます

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

【公的医療保険制度】自営業者らが入る国民健康保険、中小企業の社員向けの全国健康保険協会(協会けんぽ)、大企業の社員が中心の健康保険組合、公務員らの共済組合などに大別され、国民はいずれかに加入して保険料を納める。保険が適用されれば原則1~3割の自己負担で治療を受けられる。75歳以上は後期高齢者医療制度に移る。2018(平成30)年度の医療費は39兆円だった。政府推計によると25(令和7)年度に47兆円超、40(同22)年度に66兆円超に膨張するとされ、医療費の抑制が課題となっている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

増やそうと思えばある程度増やせるのですが、単純に社会保険料の支払い(サラリーマンは天引き)が増える ということで、どっちにしろ現役世代(働いている人)が負担することになります
消費税と違い、「低所得者はあまり影響がない」ので、野党国会議員もあまり文句言わないですね

市民税も社会保険料も増えれば増えるだけ日本人が等しく貧しくなっていきます

ここまで理解していただけたでしょうか?
ではこれを踏まえて高齢者の負担割合を見てみると、高齢者の負担割合が低いほど若い世代の負担が増えます

ですので医療制度を議論する際には必ず「若い世代が犠牲になって制度が成り立っている」ということを忘れてはいけません
現状、医療費は軽く40兆円を超えていて、財政破綻しないのは「円が単一通貨」だからというだけで、ユーロのように共通通貨だったらとっくの昔に日本は財政破綻していますよ

ただ、負担割合をあげるというのであれば、「生きることを望まない人」も当然出て来ますし、「治療費が高くて治療を諦めざるを得ない人」も出て来ます
ウチが一番問題視するのが、こういった人が自棄を起こして東海道新幹線火災事件のように自爆テロを起こすことですね
この場合不幸しかありませんので、同時に「合法的に死ねる制度」は必要になって来ます
(これを政治家が言うと、マスコミが大喜びで叩き出しますが)

高齢者の負担割合を2割にすることで8000億円ほど財政負担が減るということですので、これはかなり大きな数字です
逆に言えば、現役世代から8000億円奪われずに済むという解釈も出来ますので、かなり大きいですね


では次に風邪薬・湿布薬・漢方薬・花粉によるアレルギー薬など、市販で買えるものは保険適用から外す
という話を見てみましょう

社会保険組合は主に言っていると記憶していますが(特に花粉で)
実は2000億円程度しか医療費は減りません

では何故こういったことを言うのかと言うと、「相対的に圧倒的に医療従事者が不足している」からです
医者や薬剤師の数はそこそこ居ますが、それ以上に患者の数が多すぎます。一人当たりの診れる患者数にも限りがありますので、比較的軽症の患者は自分で何とかしてくれ という意図もあると考えます

実際、店舗販売していると、昭和初期は医療制度も今ほどではなく、何かあったら薬局へ駈け込んでいました
ところが平成に入ってドラッグストアの進出・薬局は保険調剤を選択し患者を病院に行くように誘導・マスコミの「何かあったら病院へ」という擦り込みで昔なら「唾つけておけば治る」と言われる程度の症状でも病院に行く人が増えました

江戸時代は病気の時に駆け込むのはお寺だったのですが、明治維新の廃仏毀釈により東洋医学も失われました
これと同じような現象が平成の時代に起こり、令和の時代の薬局では「(経験不足により)市販薬を売れない薬剤師」が大量に居ます

・・・ちょっと話がずれましたが、「軽症の人は自分で治してくれ」というのが本音でしょうね
その割には義務教育で薬の知識を教えなかったためか、エセ科学にひっかかる人もたくさん居ます

実は漢方薬を保険から外すよって話は今に始まったことではなく、10年前の民主党政権時に事業仕分けの一つとして議論されました
【ツムラ・芳井社長】漢方薬の“保険外し”に反発‐「事業仕分け」の結論を一蹴 https://www.yakuji.co.jp/entry17252.html

この時は医師会や薬剤師会が猛反発して何とか食い止めましたが、それから10年経って、財政も本格的に首が回らなくなってきました

今後、患者負担という面で医療制度が今より良くなることはあり得ないです
ですので、市販薬を含めて相談できる薬剤師の店で買い物をしてください
そしてその店を残すように買い物もしてください
(ちなみにこの行為は漫画家で言うと単行本や同人誌を買う行為になりますね)

勧められた薬をネットで買うと、「闇落ちしてエセ科学を勧めるようになる」「腕のいい薬局が減る」という自分にとってもマイナスの効果しかありませんので、信頼できる薬剤師の店で買い物をしてくださいね
(これも漫画家で言うと、古本で買ったり漫〇村で読んだりしないでくれって意味ですね)

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

1 2 »

月別アーカイブ

記事を検索