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フリーゲームの記事 (7)

七画 形 2024/05/01 01:40

簡易的ゲームPV作成忘備録

この記事の概要

ゲーム作品のプラットフォーム公開や宣伝などで必要な「ゲームPV」の作り方をムービー知識ワカラン民な私がワカランなりにやった簡易的な作成方法になります。
ムービーの質としては最低限なので、対象としてはツクールなどでRPGを趣味程度で作っている人向けな内容です。

まずはじめに

そもそもRPG系ってアクションゲームなどと違って飛んだり跳ねたりしないので見せ場少ないし、その数少ない見せ場もネタバレになりそうなので作りづらい……というのはありますよね。
そしてムービー作成エディタを導入したのはいいものの、真っ白な作成画面の前で頭を抱えている……。そんな覚えのある方は多いと思います。

私もそんな状況の中、ムービーを作る手始めにまずは作る工程や、必要な要素などを整理することにしました。

ざっくりシンプルですが、簡単に整理します。
【工程】
①内容を考える
②素材を揃える
③編集して出力する

【必要な要素】
❶タイトル画面やロゴ
❷動いている画面
❸紹介テキスト
❹イメージイラスト
❺BGM

ざっくり書き出すと簡単そうに見えますが、いざ具体的に考えると難しい……。
【工程】の「①内容を考える」とか、「まずその内容が上手くまとまらないし考えられないんですが……」って話ですよね。

ですが、ある程度ゲームが完成しているのなら、【必要な要素】の「❷動いている動画」「❸紹介テキスト」以外の素材は揃っていると思います。

1⃣紹介記事を書こう

とりあえずこの「工程」と「必要な要素」をある程度揃えて固めておくためには「ゲームの紹介記事」を書いておくことをお勧めします。

参考として自分のゲーム紹介記事を掲載しておきます。
DLsite販売 【新作】虚灯のセレスティア



記事の構成は
①あらすじ・世界観紹介
②ゲームシステム紹介
③その他追記事項

みたいな構成になっています。
PVを作る際の【工程】「①内容を考える」はこの記事作成とまんま被ります。
また、【必要な要素」の「❸紹介テキスト」もある程度固まるでしょう。
要は単純に記事の内容を抽出して動画にすればいいわけです。

2⃣撮影しよう

内容が決まれば、その内容に関連するプレイ動画を撮影しましょう。
ほんの1分弱の内容でも、どこを切り取るかは結構悩むので、とりあえず通しのテストプレイを兼ねながら一通り動画を撮っておくことをお勧めします。
(※序盤~中盤までくらいで、終盤はネタバレ多めなのでカットしてもいいと思います)

もちろん会話はゆっくりめに流しながら、そして、歩く際は最短ルートをダッシュせずに、じっくり見せたい部分を見せる形で、1プレイヤーとして楽しむ視点で撮っておきましょう。

撮り直しも考えて、こまめにセーブもしておき、いつどこからでも再開できるようにもしておきましょう。


※いくつかこまめに分けておくと便利です

【追記】
Windows10以降であれば、標準機能で録画機能とトリミング(切り取り)機能が使えます。

録画やり方
録画したいゲームを開いた状態でWindowsキー(窓の形のやつです)+Gキー
すると色々でてくるので、「キャプチャ」の「●」を押す。

トリミングやり方
動画を右クリック→「プログラムで開く」→「映画&テレビ」を選択。
すると編集画面を開くことができるので、その機能でトリミング。

3⃣BGMを分割しよう

でもいざ動画にするとなると、「構成はどうしよう?」とか「なんか並べただけではテンポ悪いな」みたいな壁にぶつかります。
それを解決する為に、動画につけるBGMをとにかく何回も聴いて、音楽のAメロ、Bメロ、サビ的な構成を解析してぶつ切り状態に分割してしてみましょう。
音楽にあまり馴染みが無い人から言えば、「Aメロ、Bメロ、サビって何???」だとは思いますが、とりあえず「なんか音の流れ変わったな」的なところの時間を記録しておくと良いです。


※参考用メモ書き、だいたいこんな感じ

4⃣合体させよう

あとは動画編集ソフトで動画をやテキストなどをBGMに合わせて切り貼りすれば完成です。


私は「PowerDirector」という有料の動画編集ソフトを使っていますが、
正直なところこのレベルなら無料のソフトでも十分可能です。

安全性は保証できませんが無料のものではオンライン上で編集できる123APPSのサイトなどで作成できるようです。

ちなみに完成した動画はこんな感じです。
[虚灯のセレスティアPV]https://chobit.cc/bzaij
「chobit」というDLsite系列のサイトに投稿するとDLsiteの自作品ページと連携してストアページやci-en記事に直接動画が置けるので大変オススメです!

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七画 形 2024/03/08 23:59

ゲーム理論メモまとめ書き(虚灯のセレスティア)



DLsiteにて「虚灯のセレスティア」を販売中です。

ジャンル    :3Dマップ探索RPG
価格      :1,210円
プレイ想定時間 :5~8時間程度

この記事の概要

この記事はRPG Developer Bakinによって制作されたゲーム「虚灯のセレスティア」に秘められたゲーム理論についての解説です。

主に

・マップまわりの理論
・戦闘まわりの理論
・データベースまわりの理論

の3つの題材に分けて解説します。
今後のゲーム制作の参考にどうぞ。

マップまわりの理論

歩数制限について
この作品の大きな特徴は探索エリアでの移動において、「灯火」たる歩数残量の消費にあります。プレイヤーは残された歩数のリソースを考えながら目的地までのルートを構築する必要があり、「灯火」を補充できるキャンプや雑魚敵戦を経由しなければなりません。
また、アイテム使用によるショートカットも可能であり、アイテムをどこで調達し使うかも重要な戦略になります。

マップの見せ方について
マップの移動において、

①「手前から奥へ進むマップ」
②「奥から手前へ進むマップ」
が存在します。

①の手前から奥へのマップは先の景色を見ることができるのでルート構築を考えながら歩を進めることができますが、②の奥から手前へ進むマップは先の景色が見えないので暗中模索の繰り返しの中で慎重に進まなければなりません。

そうした制限と変化の中でプレイヤーの探求心を簡単に満たせない仕様になっており、それが狭いマップにおける広く感じさせる要素になっています。

戦闘システムまわりの理論

歩数残量による「飢え」
この作品の大きなテーマのひとつとして「飢え」があります。
私は自作品及び他者作品のプレイ及び実況を観察していて強く問題と感じていた課題のひとつが「敵とエンカウントした時にまず逃げるのが(時間やリソースのコストを鑑みて)最善」と判断されがちなことです。だったら最初からモンスターの配置しなければいいのでは……?とすら感じることもあります。

原因のひとつとしてはドラクエ1やウィザードリィのような古典的RPGにおいて、探索と戦闘は関係性が深い「リソース管理」の一部であり、プレイヤーに残りのHPや魔法の使用回数、アイテムなどの残数と相談しながら進むか戻るかの選択を迫るものでありました。しかし、そうした絶妙なゲームバランスを維持するのは難しく、そうした伝統を感じない作品が多いように感じています。

そんな発想から今作においては「リソース管理」を意識した作品を作るきっかけになったのですが、まず自分の趣味嗜好や都合における前提条件として

①自分のタイミングで戦えるシンボルエンカウントにしたい。
②戦闘後体力とかアイテムで回復するの面倒くさい
③アイテムの整理機能の導入が面倒なのでアイテムの種類は少なくしたい

というのがあり、「HPなどの戦闘まわりのリソースは戦闘内のみで完結」しつつ、「プレイヤーから能動的に敵に突っ込んでいくように仕向ける必要」がありました。
なので「歩数残量」という無くなるとペナルティが発生する戦闘外リソースを設定し、敵を倒した時の報酬を「歩数」として与えることでインフレやすいアイテムや金銭以外の「飢え」と「満たし」を表現しました。

「シールド値」と「特攻」の戦略性の刺激と駆け引き
戦闘においてはフロムゲーの「SEKIRO」や「ダークソウル」をかなり意識しており、互いの一撃が重く、敵の行動アイコンからの「読み」の戦略と駆け引きを重視しています。
敵のシールド(鎧)たる「精神値」を削り切ることで敵の防御力を無効化し、通常では効かない強力な「特攻スキル」の一撃を一時的に通すことができるようになります。
「精神値」はすぐ回復されてしまうのと、攻撃行動中は「防御」コマンドを捨てる必要があることから、敵のシールドを剝がしても敵の一撃が怖くて攻めに転じることが出来なかったり思わぬ反撃を受けたりと「どこのターンでシールドを剝がすか」の駆け引きや「一人目のキャラでシールドを剝がし、二人目のキャラで特攻を繰り出す」などの連携がかなり重要な戦略になってきます。この駆け引きと大きなダメージが入った時の快感はゲームにおける「楽しい」と「やりがい」を引き出す要素であると考えていると同時に、ボスの戦闘でおきがちな「互いに固すぎて長時間ペチペチ殴り合う問題」を解決する要素として導入しました。その為、全体的に戦闘にかかる時間やターンは他のRPG作品より少なめになっています。

ストーリー進度で変わる環境
私は購入したゲームを遊んでいて、序盤をすぎたあたりのステータスや物資が充実してきたところで飽きてしまうことがかなり多いです。その原因は「戦闘の流れや仕組みが分かってしまって勝つためのコマンドパターンを覚えてしまった」というのがあるのだと考えました。
戦闘でワンパターンになったり、物量で解決出来てしまうポチポチ作業ゲー化してしまうと飽きてしまうのです(※でも雑魚敵のワンターン殲滅キルは楽しいと思います!)

なので、ストーリーの進度によって同行するキャラを変えたり、敵の行動指向を変化させることでプレイヤーは戦闘環境の変化に適応しながら戦略を練り直す需要を生み出すことにしました。また武器種による「先制スキル」によって戦闘開始の状況も変えられるのもこの意図で設定したものになります。


データベースベースまわりの理論

敵の階層と役割
難易度設定において、敵の階層化とその役割はかなりはっきりさせています。プチプチ感覚でプレイヤーに快感を与える雑魚層、少し嚙み応えを感じる初級層、効率よく倒す為には手順や工夫が必要な中級層、戦闘力やプレイヤースキルが必要な総合演習の上級層、イベントややりこみ要素用のBOSSといった感じです。


アイテムの制限と循環
ゲームにおける中だるみを防ぐ要素として、まず物量で殴れないようにする為に回復アイテムなどの戦闘まわりのアイテムはかなり制限しています。これはフロムゲーを強く意識したものになりますが、貴重な即回復リソースを何処に割くのかというリソース管理の駆け引きが戦闘を奥深くすると考えたからです。

また、アイテムは宝箱を空ける「鍵開け針」や焼却アイテム素材を掘り出せる「壊れかけのピッケル」などアイテムガチャ挑戦権的なものが多いです。実際物資的には量も種類も少なめですが、変換系アイテムを多めにすることでアイテムドロップの充実感を水増ししているというセコい設計です。


まとめ

今作「虚灯のセレスティア」は自分なりのゲーム理論を試した意欲作となります。
無料でできる体験版もありますので是非お手にとってみてください。
レビューがまだついてないのでレビュー募集中です……!



DLsiteにて「虚灯のセレスティア」を販売中です。

ジャンル    :3Dマップ探索RPG
価格      :1,210円
プレイ想定時間 :5~8時間程度

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七画 形 2024/02/23 12:13

【2024版】現在公開中のゲーム一覧


【構想コード:D】という世界観でまとめた「シリーズ枠」とそれ以外の「試作枠」の作風を使い分けて作成しています。「シリーズ枠」はシリアス重めな内容がメインの内容となり、「試作枠」はギャグ風味な軽めの作品が多いです。

現在公開中のゲーム一覧

作品一覧【ふりーむ(無料作品)】
作品一覧【フリーゲーム夢現(無料作品)】
作品一覧【steam(無料作品)】
作品一覧【DLsite(有料作品)】



「【構想コード:D】シリーズ枠」
- 虚灯のセレスティア【有料(DLsite版 無料体験版あり)】
- 虚灯のセレスティア【有料(steam版)】
- 哀哭竜のメモリア【無料】(steam版)
- 哀哭竜のメモリア【無料】(ふりーむ版)
- 神様ノ季節【無料】
- 守り人の謳【無料】
- Mercedes -厄災の竜と哀哭の雨-【無料】
- 雪雫の祝福【無料】
- 弔いに花束を【無料】

「試作枠」
- 【ZCSQ】Z Class Shark Quest【無料】
- Labyrinth of verity【無料】
- 異世界転生勇者シオン~推しアニメの最終回を観るまでは死ねない~-【無料】
- 魔王です。ユーチューバ―はじめました。【MAOtube】【無料】
- コカトリス ~タケノコ忍法帖~【無料】
- そして、僕は勇者になる。~【無料】




「【構想コード:D】シリーズ枠」

虚灯のセレスティア【有料(DLsite版 無料体験版あり)】
虚灯のセレスティア【有料(steam版)】


暗闇と寒さに満ちた世界を彷徨う。

「雪雫の祝福」のシナリオを大幅改訂+追加した内容です。とても暗く寒い世界の中で探索エリアへの挑戦を繰り返しながら突破へのヒントや打開策を見出していくのがコンセプトの作品です。「構想コード:D」系列作品の世界観についても少し深掘りした内容に触れています。
暗く寒い苦痛に覆われた世界の中で見つけた温かな灯火。あなたは何を見出しますか?

《こんな人におすすめ》人の優しさや儚さに強く感情を揺さぶられたい人



哀哭竜のメモリア【無料】(steam版)
哀哭竜のメモリア【無料】(ふりーむ版)


ヒエンの民にまつわる因縁の物語。人と竜、そしてその境に生きた者。

「Mercedes-厄災の竜と哀哭の雨-」のシナリオを書き直したリメイクです。いままでの作品の良点を取り入れて格段に遊びやすくなっており、手軽さとやりがい、簡易さと駆け引きなど、様々な需要の持つプレイヤーに楽しんでもらえるよう工夫を凝らしています。

《こんな人におすすめ》「大切な人か、それとも世界か。」いわゆる【セカイ系】作品が好きな人。




ヒョウセツの民を導く長として雪に埋もれつつある滅びの世界を彷徨う自由探索系RPG。
戦闘を有利に始められる【先制スキル】システムや、役割分担が重要となるデッキシステムなど、戦闘面において雑魚はサクサク、ボスはじっくりな戦闘を楽しめるスマイルゲームビルダー製作品の集大成です。
また、雪に閉ざされた世界をイメージしたロケーションも豊富であり、探索をより奥深くするマップギミックも兼ね備えています。

《こんな人におすすめ》歩き回ったり考察のしがいのあるRPGが好きな人




未開の地に生きるリョクジの民の歴史と生活を描いた箱庭系ハクスラ系RPG
周回してコツコツ強くなるRPGです。
従属するクグツを育成しながら、スキルデッキをうまく活用しましょう。

《こんな人におすすめ》周回や育成が好きな人。



- Mercedes -厄災の竜と哀哭の雨-


ヒエンの民にまつわる因縁の物語。人と竜、そしてその境に生きた者。
命のやり取りを感じる緊迫感のある戦闘システムを目指しました。
難易度高め(物語のみ楽しみたい方向け救済措置あり)

《こんな人におすすめ》世の中や人間について考えるのが好きな人。




魔物とは何か。暗めな印象のダークファンタジー
メリットにもデメリットにもなる罪と業の蓄積値を活用しましょう。

《こんな人におすすめ》じっくり戦闘を楽しみたい人。




とある物語のとあるひとつの結末。
【Named】モンスター討伐によるアーカイブ収集など、がっつり遊べるRPG。
戦闘の中でポイントリソースを調達管理して戦うTP概念制バトル。

《こんな人におすすめ》広いマップを楽しみたい人。



「試作枠」


パロディネタが渋滞しすぎて色んな意味で滅茶苦茶すぎるバカゲーです。
バカゲーだけど戦闘はしっかり作った。追撃をキメてダメージを積む戦闘は爽快かも。

《こんな人におすすめ》パロディネタやギャグが好きな人。




ストーリーほぼ無しのフリー探索ゲームです。なぜ一番DL数が伸びているのか謎…。
8つのジョブからパーティーを編成するのが楽しいです。

《こんな人におすすめ》パーティ編成バトルとか好きな人。




ネタゲー兼死にゲーです。
唯一のアクション要素の強いゲームですが忍耐力が必要かも。

《こんな人におすすめ》鬼畜アクションゲームに苦しめられたいドMな人。




頑張りすぎて何がしたかったのかわからないネタゲーです。
ストーリーではランダムエンカウントの敵が面倒ですが、引きこもってミニゲームで遊ぶだけでも楽しいと思います。ネタが古くなってきたので滑るネタが多いかもしれない。

《こんな人におすすめ》バカゲーが好きな人。





元ネタを知らずに作ったネタゲーですが、ワンマップで遊びやすいと思います。

《こんな人におすすめ》タケノコの里派でキノコの山を滅ぼしたい人。





はじめて作った作品。ゲーム制作に興味のある方は最初の作品はこんなイメージで作ると良いです。
短い作品を完成させながらできることをひとつずつ増やしていくのがゲーム制作において作品作りを続けていく重要な要素になっていきます。
色々と雑なのと、ガチャシステムがバグって同じアイテムしか出なくなる仕様だったのは今では懐かしい思い出(修正済み)

《こんな人におすすめ》ゲーム作りたい初心者。

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七画 形 2023/03/17 18:19

「哀哭竜のメモリア」公開

フリーゲーム「哀哭竜のメモリア」公開

「 ー 人と竜は悲惨な歴史を繰り返した。
   人と竜の境に生きる者はその清算をせねばならないー 」

争いと哀しみに満ちた時代の軌跡を辿る3Dマップ探索RPGです。


ジャンル:3Dマップ探索RPG
システム:ターン制バトル・TP制・一本道型シナリオ
プレイ想定時間:3~5時間

以下のサイトで公開中です(DL形式・無料)
DL先(ふりーむ)「哀哭竜のメモリア」



【概要】
この作品は、過去作品「Mercedes -厄災の竜と哀哭の雨-」のシナリオを作り直したものになりますが、台詞が一部変更&追加されています。
以前使っていたSMILE GAME BUILDERの後継エディタRPG Developer Bakinを使用し、ゲームシステムは大幅に改善し、グラフィックの向上もしています。



【戦闘システム】
前作「神様ノ季節」で反応が良かった「装備で戦闘開始時の状況が選べる」【先制システム】を導入し、敵の行動アイコンからの立ち回りを考える戦闘になっています。雑魚を倒して強化やレベルでゴリ押しもできますが、立ち回りが上手ければ雑魚戦完全無視の初期装備でも強敵戦をクリアできる仕組みです。



【シナリオ】
シナリオとしてはリメイク前と同様に重い内容です。タイトル名を変えたのはリメイク前が有名車ブランドと被ってしまい検索しづらかった故ですが、かなりしっくりとくるタイトル名になったと思います。
シナリオの中心の舞台は拠点たる「図書館」になりますが、そこに隠された様々なメッセージを読み取り、そして色々と考察や妄想を膨らませていただけると幸いです。
レビューにてそのような考察妄想長文語り大歓迎しているので何かあれば書き込んでいただけると嬉しいです。もちろん感想その他システムなどへの意見・バグ報告も歓迎しています。



【おまけ】
あとどこかに次回作予告も隠したので探してみてくださいね!

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七画 形 2022/12/09 20:07

神様ノ季節開発忘備録③「戦闘システム面」

フリーゲーム「神様ノ季節」について


「 ー 白く染められた地を彷徨い、滅びゆく世界に抗え ー 」
どこまでも白い世界を彷徨う3Dマップ探索RPGです。

以下のサイトで公開中です(DL形式・無料)
ふりーむ
フリーゲーム夢現

この開発忘備録記事では
①世界観表現及びアート面
②探索・イベント面
③戦闘システム面

の3回に分けて記事を書いていこうと思います。
今回の記事では③の「戦闘システム面」について軽くここでまとめておきます。

戦闘についての課題

毎度ゲーム作品において、戦闘システムの工夫はかなり力を入れている部分であり、
今作は雑魚敵との戦闘を如何に楽しく遊びやすくするかが課題でした。

きっかけとしては自分の過去作品がとある配信者によって実況された際、雑魚戦のあまりのテンポの悪さに機嫌を損ねてしまい、かなり酷い暴言を吐かれたことでした。
人を楽しませたくてゲーム作品を公開したのに、結果として人を不快な思いにさせてしまったことがずっと自分の中で引っかかっていました。

改善策を考える為に主にRPG系で実況された動画などを見たり、RPG系フリゲをいくつか触れた中で挙げることができた問題点としては大きく3つありました。

①、戦闘システムがシンプルであり、新鮮味もなく地味なものであったこと。
②、戦況が変化しづらく、誰が遊んでも使うコマンドが一定になりがちであった。
②、敵の報酬バランスが悪く、倒した喜びより時間を消費した徒労感が勝っていた。

「先制スキル」の狙い

まず思いついた問題改善策として実装したのが「先制スキル」システムでした。

「先制スキル」システムは、キャラクターの装備品に応じたスキルが戦闘開始時に自動発生するシステムであり、主人公の先制スキルは必ず発動し、連戦勝利中であれば更に仲間のうちひとりの先制スキルが発動するシステムです。逃走や敗北で連戦勝利状態が解除されると仲間の先制スキルは発動しなくなります。

「先制スキル」のコンセプトとしては

・戦況をある程度自分で決めることができるカスタマイズ性。
・戦況が毎回変化するランダム性。
・勝利メリットと逃走デメリットによりプレイヤーの選択肢から「逃走」を減らす。
・レベル差があれば先制スキルによる殲滅による実質戦闘スキップができる。

です。

これはかなり狙い通りにいったようで観測できる範囲ではプレイヤーは皆好戦的で遭遇した敵を残さず倒していました。最初から敵が弱っている&デバフ状態になるのもプレイヤーとしては「せっかく倒せそうだから倒す」といった判断となり、結果としていつも避けられがちな雑魚戦に参加させる要因になったと思います。
しかし、あまりにも好戦的に敵を倒すのが想定外であり、クリア想定レベルの1.5倍くらいのレベルでクリアするプレイヤーが多かったです。


「先制スキル」初手一度のみだがかなり強力。

「スキルデッキ」の狙い

「スキルデッキ」システムは装備品において発動する「先制スキル」やスキル技が変更される要素です。攻撃特化、回復特化、デバフ特化など全12種類があり、「善」と「悪」それぞれ対応する属性が付随します。
近いものとしてはよくある職業システムに近いです。

「スキルデッキ」システムのコンセプトとしては

・プレイヤーの好きなプレイスタイルで遊べる楽しみを与える。
・様々な編成による戦闘の新鮮さを維持させる。
・状況に応じて編成と役割分担を考える試行錯誤と考える楽しみを与える。

です。

ゲーム内では明言していませんが、実を言うとスキルデッキには「強いスキルデッキ」とそうでないスキルデッキがあり、僅かに差をつけて強めのスキルデッキの入手難易度を高めにしているので、道中必ず一回はスキルデッキ変更させ編成について一度プレイヤー自身で考え直させ中盤のマンネリ化を防ぐ設計にしています。
また、主人公はゲーム開始時の質問で初期装備が変化するので、序盤はプレイヤーごとに強敵の攻略方法を変えざるをえない仕組みになっています。その為、ゲーム実況を見てしまった方でも実況で見た世界線とは異なるような新鮮さを楽しめるシステムになっています。


紫色のカードが「善」であり、緑色のカードが「悪」。「手札」という名称は人生の選択における手段という意味で採用した。

戦況の変化と駆け引きの意識。

今作における……といいますか、やはりゲーム全てに共通する敵は「マンネリ化して飽きること」です。
何も考えることなく作業的になってしまうことを一番恐れていました。
故に、自分は今作において、主に3つの駆け引き要素を仕込みました。

Ⅰ、体力のダメージと回復の駆け引き。
Ⅱ、色素(MP概念)の駆け引き。
Ⅲ、ソウル(必殺技ゲージ)を貯めておくかの駆け引き。

当作をプレイした人からすればわかるかもしれませんが、主人公やキャラクターのレベルが上がっても最大体力値及び最大色素値は変化しません。(※装備品での底上げは可能)
なので、限られた体力と色素を如何に温存しながら戦うかが戦闘の基礎になります。

また、ダメージ計算式においては一部防御無視のダメージ値が入っているので、レベルを上げて防御を上げたとしてもある程度のダメージは確定で入る仕様になっています。
特に強敵との戦闘ではクリア想定レベルを超えている場合でも体力の4割ほどのダメージを受ける仕様であり、常に回復の備えを考えなければならない仕様です。

しかし、回復をするのにも長期戦になると全体的に仲間の色素が枯渇していき、
一度色素を補充するスキルを打たなければいけなくなります。
故に戦闘においては「攻撃・回復・補充」の役割をある程度ローテーションをしないと戦線維持ができない仕様になっています。このローテーションによって戦況の変化を演出し、ワンパターン戦法にならないように調整しています。

ソウルの蓄積で使える【奥義】はいわゆるゲームチェンジャー的な要素であり、膠着した戦況の打開やピンチ時の逆転を狙ったスキルです。
戦闘が終了してもソウルの蓄積は維持できるので戦闘が苦手なプレイヤーは「ソウルを満タンにしてから強敵に挑む」といった安定志向プレイもすることができます。


みんな大好きカットイン演出

戦闘とは何か?

ゲームにおける戦闘とは「駆け引き」であり、「苦痛と報酬」です。
その2点こそが戦闘をゲームたらしめているのだと感じます。

何の手段を選び何を捨てるか、何を賭けて何を得るのか。それが大きい程ゲームは苦痛が大きいものになり、そして喜びも大きくなります。

当作においては「雑魚戦はサクサク、強敵戦は白熱」をコンセプトにしており、雑魚戦は報酬少なめでプチプチを潰す感覚でできるテンポと難易度、強敵戦はかなり骨が折れるよ同時にプレイヤー側のレベルが高くても全滅するリスクがある難易度の代わりにかなり贅沢に報酬が出る使用になっています。

実況プレイにおいても強敵戦で汗を流した後の報酬の美味しさはかなり好評でした。


序盤から遭遇する可能性があるコイツに驚かされたプレイヤーは多いと思う。

要素の分解と再構築

ファミコンゲームのような古いゲームから受け継がれているターン制コマンドバトルやランダムエンカウント、キャラクターの強さのレベル制など、色々な定番システムがあり、定番過ぎてあまり意識しなくなりますが、開発側のコストや技術的な理由や、ゲームを面白くする為の要素としてよく組み合わされて作られています。

例えば、古き良きRPGは「ランダムエンカウント」「キャラクターレベル制」「MPスキル制」が採用されることが多いですが、レトロゲームの名作ドラクエ1やウィザードリィ等をプレイすると、その絶妙なレベル調整でこれはプレイヤーがワールドマップやダンジョンに挑むにおいての「先に進むか一旦街に引き返すか」の駆け引きを考えさせるゲーム性になっていることを実感します。

ランダムといえどエンカウント頻度はある程度一定なので「あとどれくらい進めるのか」といった駆け引きとなり、強力な一撃を繰り出せるMPの残量によって「あと何回戦戦えるのか」といった駆け引きとなり、レベルアップによってプレイヤーが歩み進める歩数が増えていきます。

そして、これらは「ランダムエンカウント」「キャラクターレベル制」「MPスキル制」が揃っているからこそ絶妙に楽しい仕組みになっているのであり、何も考えないままテンプレとして何も考えずに採用すると途端に面白さがなくなったりします。

これからのゲーム制作において気を付けていきたい要点だと思います。

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