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2024年 09月の記事 (4)

上顎 2024/09/28 18:00

ロボット少女は夢を見る - 制作記その75- 難易度について

今回の記事は難易度についてです。

ゲームには「難易度」が存在するものがあります。

・やさしい
・普通
・難しい

を選ぶやつです。

最近は難易度自体が無いゲームも多いですが
今作っているゲームに実装しようかどうしようかと悩んでいたので
本日はそんな記事です。


まず難易度について

一番簡単に実装する方法は
「単純に敵のパラメータを増やす」です。

やさしいなら全パラメータ x0.8
普通ならそのまま
難しいなら全パラメータ x 1.5

これなら1日で実装できます。

…ただこれ、別にそんなに楽しくないです。

私が小学生の頃は年に2,3回、
誕生日やクリスマスしかゲームを買ってもらえなかったので
同じゲームを難易度を上げて何度も遊んだりしましたが、

ゲームや他の娯楽がありふれた現代で
こんな数値が増えるだけの難易度はあまり適切ではありません。


逆に難易度を変えるとゲームに大きく影響を与えるゲームはどうか?

私がこれで真っ先に思いつくのは
名作の「ヴァルキリープロファイル −レナス−」

難易度は以下の3つ
・Easy
・Normal
・Hard

このゲームは難易度によってステージが変わり、
さらに Hard でのみ行けるステージには
クリア後の裏ステージで使えるアイテムが置いてあったりします。

そのアイテムで本編では敵だったキャラを味方に加えられたりして
すごくワクワクするのですが、1つ致命的な欠点がありました。

それはHardの方がとれるアイテムが多くて楽しい事です。

もしライトユーザーが
「Hard は難しそうだからやめておこう…」と考えた場合、
一番楽しい Hard を遊ばずに終わる可能性があるのです。

(実際に私は兄から Hard が一番楽しいと聞かされるまで
 Hard を遊んでいませんでした。)


難易度について

・単純にパラメータを上げるだけにするとつまらない…
・ゲーム内容に影響を与えすぎると難易度毎に優劣が付いてしまう…

こう考えると難易度というシステムが
新しいゲームからだんだん無くなっていくのも納得です。

まあ、前者の単純パラメータ上げに関しては実装も簡単なので
クリア後に「ナイトメアモード」を解放し

・ライトユーザーは遊ばない
・遊び足りないユーザーは挑戦する

という選択肢を作る分には
誰も嫌な思いをしないのでいいと思います。

Steam なら「ナイトメアモードクリア」という実績を作れば
ちょっとした目標にもなりいいかもしれません。


そして話は長くなりましたが本ゲームについて
どうして「難易度」について悩んでいるのか?

原因は本ゲームの
「負けてもゲームが進行する」という設計にあります。

育成ゲームで参考にしているパワポケのサクセスやウマ娘の育成では、
野球やレースに負けたりしても大抵の場合はそのままゲームが進みます。

このゲームも同様で
RPGのような命を賭けた戦闘ではないため、
負けてもストーリーは進行していきます。

ただ負けるのって悔しいですよね?

それに勝った方がアイテムがもらえたりしてお得になるので
プレイヤーはなるべく勝ちたいはずです。

そこで実装したいのが「コンティニュー機能」です。

戦闘に敗北した場合にその戦闘だけやり直す機能…
ウマ娘でいうところの「目覚まし時計」です。

ウマ娘の場合はソシャゲということもあり、
普段から遊んで集めておいたアイテムかダイヤを消費して
コンティニューを行いますが…

本ゲームのコンティニューはどうしよう?

適当な回数を決めてしまってもいいのですが
「ストーリーだけ見たいから沢山コンティニューしたい」
「ある程度、縛りがあった方が遊びがいがある」
とユーザーによって需要は違うと思います。

そこで難易度の出番です。

・カジュアルモード…無限にコンティニューできる
・ノーマルモード …3回までコンティニューできる
・チャレンジモード…コンティニューなどない(クリア後に解放?)

みたいにすればちょうどいい感じになるのではと思っています。

あるいは上記の動画のように
コンティニュー回数を左右で増減させると
それに合わせた難易度メッセージを出すのもいいかもしれません。

まぁ、あんまり細かく調整できることに
意味があるかはわかりませんが…


難易度の話、いかがでしたか?

私はゲームを遊ぶ側だった頃、
難易度について否定派だったのですが
ゲームを作っていると難易度について色々考えさせられます。

どんな実装が正しいかはゲームによるので正解はありません。

ですので作るたびに色々模索し、
より良いものを作れるように努力したいです。

それでは、また次回!

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上顎 2024/09/21 18:00

ロボット少女は夢を見る - 制作記その74- 強化要素を増やしたい

9月も終わりに近づき、
過去の記事で今月中に完成させたいと書いたラスボス3体の作成は

・2体ほぼ完成
・1体は絵素材と戦闘直前までのストーリーが完成

と今月中に完成できそうです。

これが完成すれば
タイトル画面からゲームクリア画面まで通して遊べるため
ギリギリゲームの体裁が保つことができます。

当然、ただ遊べるだけではダメなので
一区切りつきそうなこのタイミングで色々改善を行い、
より良いゲームにしていきたいです。


というわけで今回改善したいのは
キャラクターを強くする「強化要素」です。

育成ゲームの性質上、キャラクターが強くなるほど楽しいです。

それこそ終盤にはインフレしすぎて
序盤の自分が非常に弱く見える位の方が楽しかったりします。


本作特有の強化要素として
「ユニゾン回路」というシステムがあります。

主人公の持つロボットとしての能力で
同じ感情を持つロボットや人間と共鳴することで、
微量ながら能力が向上したり
新たなスキルを手に入れたり出来ます。

主人公はロボットなので筋トレなどで強くはなれませんが、
この能力によって強くなります。

主人公は記憶喪失のため
なぜ自分にこの機能が備わっているのか知らないため
その謎やこの能力がシナリオに関わりつつ、

たくさんの街の住人と仲良くなるという
本作のゲームコンセプトにも沿った設定で結構気に入っています。


ですがこれだけでは足りません。

主人公が強くなる要素は多いほど
ゲームの選択肢が増えてプレイヤーにとって特になる場合が多いです。

今現在の強化要素は以下の3つ

■パーツの付け替え…取得アイテムの装備

■ユニゾン回路…好感度を上げるほど強くなる

■記録開放…メモリーポイントで初期装備を強化

これ以外にも強くなる要素が欲しいところです。


そこで頭を捻っていて参考になったのが
本記事でたびたび出てくる「Slay the Spire」

このゲームは基本的に
カードを集めるゲームなのですが
その中に「アップグレード」という機能があります。

持っているカードを強化して
技の威力や使用コストを下げる機能です。

この機能のすごいのが
「存在するほぼ全てのカードを強化できる」事です。

数値が変わるだけなのですが、
全てのカードに対して「これ弱いけど強化したら強くなるかな?」
という興味が湧き、遊びを面白くしています。


実はすでに本ゲームでも
アップグレードというシステムは作ってありました。

一部のパーツは特定のアイテムでアップグレード出来ます。

最初は小さかったキャタピラが
大きく改造されるのは成長を感じられて楽しいです。

ですがあくまでアップグレードできるのは一部のパーツのみでした。


ここで気づいたのが

・全てのカードがアップグレードできる
・一部のパーツのみアップグレードできる

この2つではプレイヤーの感じるワクワク感が全然違う事です。

前者はカードを手に入れるたびに
そのカード自体の強さを確認するだけでなく、
その進化を想像する楽しさがあるのに対して

後者はアップグレードできるパーツが何か
いちいち探す事が面倒でプレイヤーにストレスを与えるばかりか

下手をすればアップグレードそのものに気づかないまま
ゲームをクリアする可能性もあります。


アップグレード要素

プレイヤーの満足感を上げるためには
これを全てのパーツに適応するのが間違いないでしょう。

ですがそれは追加で大量のパラメータや絵素材、
アップグレード画面の作成を作らねばならない修羅の道です。

ゲームを面白く出来る要素であるのは間違いないので、
なんとか時間を作って実装したいです。

というわけで書きたいことを書いていたら
結構長くなってしまったので今回はここまで

今後もゲームがより良くなるよう頑張ります!

それでは、また次回!

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上顎 2024/09/14 18:00

ロボット少女は夢を見る - 制作記その73- ゲームのスコア

今回の記事はゲームのスコアについてです。

ゲームには「スコア」という概念があります。

画面端やリザルト画面で表示される数字で、
どれだけ加点要素を満たしたか?どれだけ減点要素を避けれたか?
で数値が決まります。

今回はとうとう本ゲームでもクリア画面を作ったので
そんなスコアのお話をします。


↑文字だけだと味気ないのでまた改善したい


まずスコアについて
最近はスコアそのものが存在しないゲームが多いです。

というのも

・雑魚を倒すごとには1点
・ステージを2分以内にクリアで1000点
・ダメージを受けたら-10点

と言われても
ライトなゲームユーザーにとって割とどうでも良いです。

それにローグライクゲームのように
ゲームに一区切りがあるものならまだしも、

ポケモンのようにクリア後も色々することがあるゲームの場合、
スコアの表示しようがありません。

そんなこんなでスコアの存在しないゲームも数多く存在します。


↑左上を気にしてマリオをする人は多くない…

ではスコア表示が有効なゲームとはどんなゲームか?
まず思いつくのがゲームセンターのゲームです。

ゲームセンターの1人用ゲームの多くに
クリア後に名前を入力すると
スコア+名前がランキング順に表示される機能があります。

その店で誰が1番上手くプレイ出来たかが分かり、
プレイヤー同士が競い合うという遊びができます。

他人と競争する事は楽しいのですが、
1人プレイのゲームではそれが難しいです。

しかし「スコア」は1人プレイゲームに対人要素を加えることができる
意外とすごい機能なのです。


と言ってもやはりスコアを気にするゲームプレイは
あまり楽しくない事も多いです。

そこで結構上手いなぁと思ったのがシューテングゲーム(例は東方)で

スコアが一定値を超えると残機が増えるものがあります。

これならライト層でも
なんかスコアが増えたら残機が増えて楽になるぞ!

序盤の楽なステージでスコアを増やすテクニックを試そう!

みたいな導線になっていて機能的に感じました。


さてそんなスコアですが、
現代ゲームならではの使い方もあります。

それは我らがSteamの基本機能「実績」です。

Steamではゲームで一定条件を達成した場合に実績解除を行えます。

スコアを実装できるゲームならスコアを実装し、
一定以上を達成したら「スコア100000達成!」のような実績を作れば

ユーザーが遊ぶ目標になったり、
実績の達成率から
「自分はこのゲームの上位○%なんだ!」と満足感を得られます。


スコアのお話いかがでしたか?

インディゲームは1週が短くて何度も周回するゲームが多いです。

スコアも実績もゲーム本編に比べたら比較的楽に実装できるので
プレイヤーの満足度を上げるためにも、
ゲーム制作者の方は実装を検討して見ると良いかもしれません。

それでは、また次回!

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上顎 2024/09/07 18:00

ロボット少女は夢を見る - 制作記その72- パラメータは複雑にすべきか?

今回の記事はパラメータを複雑化すべきか?というお話です。

前回の記事でパラメータの数を減らして
プレイヤーに分かりやすくしようとパラメータを弄っていました。

今週はそんなパラメータについて

・簡略化して分かりやすくすべきか?
・複雑化してゲームに深みを持たせるべきか?

ということを考えたお話です。


まず本ゲームにおけるパラメータの作りについて解説
パラメータは大体こんな感じです。

これだけだと分かりにくいので各々の解説します。


まずは「エネルギー」と「シールド」
これは主に体パーツについています。

これは単純にどちらも体力です。
ただそれだけだと差別化できないので

「エネルギー」
・こちらが無くなると負け
・技で消費することもある(MPの様にも使う)
・回復では固定値で回復する

「シールド」
・時間経過で自動回復するが0になると壊れて回復しなくなる
・回復時は割合(〇〇%)で回復する
・ドリルなど一部の技に弱い

と差別化しています。


次に「腕力」と「器用」
この2つは主に腕パーツに付いていて

武器の威力を決定するパラメータです。

・ハンマーなどの力がいる武器なら「腕力」
・銃などの扱いが難しい武器なら「器用」

で威力が上がる仕組みです。

RPGでいうと物理攻撃力と魔法攻撃力に例えると
分かりやすいと思います。


最後に「脚力」と「移動」
これは足パーツのパラメータです。

「脚力」…行動順番が早くなる
「移動」…一度の移動で遠くに行ける

のように行動に関する能力です。

前回記事ではここに
「脚力」
「素早さ」
「移動」
の3つがあり、ややこしかったので数を減らしました。


上記のパラメータが基礎になりつつ、

全てのパーツに関わる「重さ」
パーツ依存ではない「善悪」「賢さ」「音楽」
というパラメータが存在する感じです。

ですが分解してみると

体パーツ…耐久関係
腕パーツ…攻撃力
足パーツ…素早さや間合い

に関するパラメータを持っていて

武器の持つ「技」や様々な能力を得られる「スキル」に合わせて
カスタマイズする…というコンセプトになっています。


さて、
めっちゃ長くなりましたがここからが本題

このパラメータの数は 多い or 少ない という疑問です。

例えば腕パーツ
「腕力」「器用」を統合して「攻撃力」にした方が分かりやすいです。

とりあえず「攻撃力」が高いパーツを付ければいいんですから。

ですがそれが裏を返すと
カスタマイズに工夫が無くなるということでもあります。

ですが「腕力」「器用」に分けることで

・「腕力」重視の近接用パーツ
・「器用」重視の遠距離用パーツ
・バランス重視のパーツ
・とにかく軽い素早さ重視パーツ

とパーツに幅を広げることができます。


この2種類のパラメータを分ける手法は

例に出したRPGの「STR」と「MAG」
ポケモンの「こうげき」と「とくこう」

などゲームではよく使われています。

ですがよく使われているからと言って、
すべてのゲームでそうするべき!…というわけではありません。

実際に本ゲームのパラメータは初見だと結構分かりにくいです。

ですが単純化すると
カスタマイズ性や戦略性は下がってしまう…

このパラメータの分かりやすさは本当に難しいです。


本ゲームは年内完成を目標にしています。

そして今月、
ラスボスに相当するキャラの3人ほどを完成させる予定です。


↑こんな感じのイベント絵とかも描いています。

それを終わらせたら
追加のイベント作成とゲーム全体のバランス調整が待っています。

今回のパラメータを分かりやすくする工夫…
それまでにより良い方法を見つけたいです。

それでは、また次回!

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