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2024年 01月の記事 (2)

もやさん 2024/01/31 19:46

Blockbenchでカッコイイアニメーションを作る

この記事について

この記事はデブプランのサンプル記事となります。
技術的な内容をメインに書いていきますのでご了承ください。
また、Blockbenchでのモデル・アニメーション作成がある程度できる前提で解説していきますのでよろしくお願いします。

はじめに

Blockbenchでアニメーション作っていてこんな風に思うことありませんか?
「速く動かしてるのになんかモッサリしてる…」
「できたと思ったらなんかロボットっぽい」
「合ってると思うのになんか不自然な気がする」
こういった違和感はちょっとした工夫で解決できるかもしれません。
私がアニメーションを作る際に使っている小さな工夫やテクニックを紹介していきます。

区間に分けてアニメーションを作る

アニメーションの用語では「溜め」と「詰め」という言い方をします。
マイクラのゲーム内ではアニメーションをかなり見にくいので、モーション終わりの部分(ここでは便宜上「抜き」と表現することにします)を大事にした方がアニメーションしていることを伝えやすいです。
攻撃のアニメーションを例に解説していきます。

「溜め」はゲーム的には予備動作とも呼びます。
ここを長く取るとプレイヤーが防御的な反応をしやすくなります。
盾を構えたりよけたりする前提のバランスなら1秒は取った方が良いです。

「詰め」は攻撃のヒット部分に当たります。
素早いアニメーションでダメージ判定に説得力を持たせましょう。

「抜き」は攻撃の後隙になります。
マイクラではじっくりアニメーションが見れないので、この部分で攻撃が終わったことを伝える必要があります。

具体例を見ていきます。

マギアクよりレプリカルマ・サイズの攻撃アニメーションです。
※見やすさを重視してアニメーションの後ろに空白を入れています。
その場で高速回転させる「溜め」。
回転を維持したまま鎌を飛ばす「詰め」。
キャッチした鎌の勢いを殺して元の場所に納める「抜き」となっています。

実際のキーフレームを見ていきます。


0.29までが「溜め」


0.75までが「詰め」
残りが「抜き」になります。

区間に分けてアニメーションを考えることで全体にメリハリができます。

アニメーションに緩急を付ける

「溜め」「抜き」のアニメーションに緩急を付けることでより説得力が増します。
こちらはサンプルを作りながら解説していきます。
※見やすさを重視してアニメーションの後ろに空白を入れています。

説明用に簡単な斧のモデルを作りました。この斧を振るアニメーションを作っていきます。

これに
溜め:振り上げる
詰め:振り下ろす
抜き:元の高さに戻す
のアニメーション付けます。



これでも一応アニメーションとしては見れます。
ですが、斧の重さが感じられなかったりカクカクしていてロボットっぽい動きになってしまっています。

ここに緩急を付けていきます。

まずは「溜め」の部分。
振り上げ切る直前にキーフレームを打ち、それを手前にずらします。
そして、振り上げ切るキーフレームを後ろにずらします。



振りに力を感じられるようになりました。

しかし、振り下ろした斧が跳ね上がっているように見えてしまっています。
ここを修正するために「抜き」を調整していきます。

振り下ろした直後にキーフレームを打ち、それと振り上げ切るキーフレームをまとめて後ろにずらします。


いいですね!
比較のために修正前のアニメーションと見比べてみます。



違いは一目瞭然です。
もっと重さを出したいなら、溜めの振り上げ部分を長くしても良いと思います。

サンプルの.bbmodelファイルを添付しておきます。
参考にしてみてください。

sample1.geo.bbmodel (9.30kB)

ダウンロード

終わりに

アニメーションをカッコよくする工夫を解説しました。
他にも色々なテクニックがあるので、追々記事にしていこうと思います。
「抜き」に相当する普及した言葉があれば教えてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。

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もやさん 2024/01/28 23:33

マギアク開発あとがき

マギアク開発を終えて

Magiactor(以降マギアク)の開発が一通り終わったので開発経緯などをおやつプランの見本として書き残そうと思います。
マギアクをプレイした人が読む想定で書いていますが、もちろん未プレイの方が読んでも問題ない内容になっています。
ただし多少のネタバレはご了承ください。

私は敵を倒して素材を集めて装備を強化していく、所謂「ハクスラ」と呼ばれるジャンルのゲームが大好きです。
そしてこのハクスラをアドオンで作りたいなぁ〜思い、開発を始めました。

アイテムロスト

しかし、マイクラにはハクスラと致命的に相性が悪い要素がありました。
それが「アイテムロスト」です。
ハクスラは通常、ボスドロップ品などの貴重な素材を使って装備を強化していきます。
しかし、マイクラはふとしたミスでデス及びロストする可能性があります。
「装備≒ゲーム進行度」となるハクスラにおいて、アイテムロストは進行が白紙に戻ると言っても過言ではありません。
前作のGaiawandererでは、ロストへの対策をしていなかったため、「ロスト=やり直し」の非常に厳しい難易度になっていました。

このロスト問題を解決したのが「触媒」です。
触媒は化学の用語で、ザックリ言えば「必要だが消費されない物」になります。
マギアクでは「○○の製法」や「○○の細工台」がこれに当たります。
作成に必要なボスドロップが「○○の触媒」なのはこの名残りです。
1つ目を作成するのは大変ですが、2つ目3つ目を作成するのを簡単にすることでロストしても立て直しやすくしました。
ただ、「製法は装備作成に使用しても消費されない」という部分はもっとプレイヤーに伝えるべきだったと思います。
通常のマイクラではクラフトに使用した素材がそのまま返ってくることは有り得ませんし、事実「○○(装備)はどんな効果がありますか?」という質問が大量に来ています。
とても気持ちがわかります。製法を作るのは大変ですし、これで変な装備作って終わりだと怖いですから…。


製法は使用しても無くならない

エンチャント

マギアクでも解決できていない問題もあります。
「エンチャント」です。
そもそも、マイクラのサバイバルとエンチャントは相性が悪いと思っています。
前述の通り、マイクラではふとしたミスで簡単にアイテムをロストします。
エンチャントは装備やツールなどを本来よりも貴重な物にするシステムです。
最強エンチャントのネザライト装備をロストしてしまったら、「悔しい」よりも「萎え」か先に来てゲームを辞めてしまうでしょう。
実況者や配信者的には美味しいかもしれませんが。

マギアクでは、金床とエンチャントされた本の入手できるハードルを大幅に下げることで誤魔化しています。
あくまで誤魔化しているだけなので根本的な解決はできていません。
エンチャントは剣IVや魔紫晶装備などの最終強化と思しき装備にのみ付与したというマギアクプレイヤーが大半でしょう。
次回作ではこの点を解決できたらなと思っています。

バニラの時間を減らす

マギアクでは、マギアクでは無い時間、つまりバニラのマイクラをしている時間を極力減らすように生成物やアイテムを配置しています。
余程運が悪くない限り、ゲーム開始後すぐに魔白晶でツールと装備が手に入ったと思います。
「防具フルセット!?範囲攻撃!?いきなりこんなの作れていいの?ヤバすぎ!」と思ってもらえたらとても嬉しいです。
アドオンを入れたのに最初の10分くらい普通のマイクラしてた…というのは面白くないですからね。

終わりに

所々穴がありつつも、全体としては面白いアドオンに仕上がったのではないかなと思っています。
今後も面白いアドオンを開発していきますので応援よろしくお願いします。

今回は主にゲームデザインについて触れましたが、次回以降は技術的な部分にも言及していく予定です。
最後までお読み頂きありがとうございました。

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