紫吹のん 2023/10/01 14:47

初めて記事を書く

さて、何を書こうか。
Ci-enを開くことになり、その中で公開する記事を書くことになった。果たしてこういう場所に何を書くべきなのだろうか。
 
こういう時はまず自分の経験に照らし合わせてみよう。自分が過去に入っていた芸能人のファンクラブの会報やwebサイトで彼らが何を書いていただろうかと。そして私は目を閉じて、過去のことを思いだそうと試みた。5分ほど時間が経った。驚くほど何も思いだせなかった。真っ暗な自室の天井が私を出迎えた。

一方で、その時の楽しかった感情だけは昨日の事のように胸に湧き上がってくる。それはその芸能人を「好き」だという感情だ。

そこに書いてある内容は他愛もないことばかりだったかも知れないが、私は「大好きなその人」が書いたというだけで、それらがとても愛おしく、輝きを放っていたのだ。
 
『その人が書いたから好き』
 
その感情を湧きあがらせるのは並大抵のことではない。
私たちファンとて、何もないところからその感情に至ったわけではない。
例えば顔が好きだったり、歌やダンスが好きだったり、芝居が好きだったり、Vtuberであればアバターと声を用いたエンタメ発信力が好きだったり、そういった「その人が仕事で発揮する魅力」に心を奪われ、それが持続し増幅され、その果てに「その人が発信する言葉や写真ならなんでもありがたい」という境地に達するのだ。

それはマーケティングかも知れないし、戦略かも知れないし、洗脳かも知れない。実際のところはわからないし、その全てなのかも知れない。しかしいずれにしても、私たちは「その人が発信するものは何でも好き」の境地に至るために、あるいはその状態を維持するために、必ず彼ら彼女らの『力』を見ている。

それは歌やダンスや芝居に彼らが賭けた修練であり、途方もない努力であり、それらが実を結ぶ実績であったりする。およそ2時間のショーに2000人とか5000人とか、なんなら55000人を動員できる彼らは(たとえ出演者が十数人単位でいたとしても)、一人の人間としての存在の重量というか、その密度のようなものが常人とはかけ離れている。人生という平等に割り振られたものの中で惜しみなく自らを高め続けた人間しか持ちえないものがそこにある。わかりやすく言うと「オーラ」みたいなものだ。

この様なものは、芸能人でなくても、名の知れた企業の代表なども同じものを持っていると思う。なるほど確かに、尊敬する経営者などがいれば、その人の発言はどんなものでもありがたいだろう。
 
さて、この記事の話に戻ろう。
残念ながら私は2000人のホールを満員にできるエンターティナーではないし、数百人の従業員を抱える有名企業経営者でもない。郊外の商店街に赴けば0.2秒で集団に埋没するただの人である。ドラッグストアでは少しでもポイントを貯めるべく効率的に買い物を行い、電車が少し遅延すればため息を漏らし、一方で街角にあたらしいタピオカ屋が開店すれば喜んで購入し写真を撮る、そんなどこにでもいる凡人である。

そんな私が「この人が書いたものならなんでもありがたい」の境地にたどり着けるだろうか。何億回考え直してもその答えは否である。

それなら文才で勝負しようにも、私は日本全国の同世代を並べたら半分より上に入るかな、という程度の「少し文章を書くのが好き」「文章を書くことが苦ではない」人間でしかないのだ。有り余る文才があるのなら、若かりし頃にとっくに作家になっていたはずなのだ。
 
そういうわけで、ここに投稿する文章は単なる一人のYoutube活動者のブログとして運用することとなる。記事の閲覧そのものに対して会費を要していないのもそのためだ。
YoutubeもTwitterもそうだが、私は「誰でも見られる場所」に自分の痕跡を残すことに軸を置いている。多くの人に見てもらうことを目標にしているし、何なら私が不慮の事故で死ぬようなことがあった場合、遺品として見やすい方が良い。
 
更新頻度は不定期。どんなことを書くかはなんとなく頭にあるものの、書いてみないとわからないため現在は保留。

ただ、もしも私『紫吹のん』の顔や名前を忘れても、ここに書いたことや、私がYoutubeで行った活動自体が、誰かの記憶の片隅に少しでも残ることができるなら、それこそが幸いであると思う。

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