機世語堂 2024/08/19 20:00

At End of the World 補足&裏話集(※ネタバレあり!)

At End of the Worldのストーリーは自作のTRPGの設定を流用しており、ストーリーよりもゲーム性重点の作品のため、語られない設定や、没になったストーリーも存在します。

ウディコンも終わりに近づいため今回は作中では語られてないストーリーや設定について語っていきます。

「神」とタイムリープの始まり

作中世界では一般には世界を創ったのは聖霊であり、またその世界を運行しているのも聖霊として知られています。
その世界では人々は神という言葉を知らず、聖霊を我々でいう神とみなしています。

しかし作中世界には「神」が存在し、その「神」こそが聖霊を創りました。

この辺りは周回後ダグザートが語っていますね。

まだタイムリープが発生していない、つまりオリジナルの時代。当時のダグザートは作中よりもさらに酷い状況の中(オリジナルの時代ではタイムリープしたダグザートが活動していないため、同じ時間帯であっても状況はより悲惨になっています)最後に生存した人類となりました。
そのダグザートの前に神があらわれ、対話し、同意の元でダグザートはタイムリープし不老となりました。これがタイムリープの始まりになります。

改めて終末の怖獣について

終末の怖獣は1000年前の神話で語られる大戦の直後に生まれました。しかしこの時にうまれた終末の怖獣は種とでもいえる状態、ただの高密度な瘴気が集う場であり動く事も逆に干渉される事もありません。
これら終末の怖獣は1000年をかけて瘴気を蓄え、作中の時間に一斉に目覚めます。

ダグザートはこれを阻止するため、本来目覚める時間の前にあえて終末の獣を目覚めさせ、討伐して数を減らそうとしています。

1000年前にタイムリープした後のダグザートの行動

タイムリープすると、1000年前の神話で語られる大戦が終わった直後にダグザート達は転移します。この時の世界はかなり荒廃しており、ダグザートは大体200年ほどは人類の発展の手助けをしつつ、足場となる終末教団の組織をしています。
(ちなみに終末の怖獣の種は既に生まれています)

その後は大体以下を繰り返して終末の怖獣の個体数を減らしています
①終末の怖獣を呼び覚ますため、終末教団を利用し人々の負の心(悲しみ、恐怖等)を集める
②同時並行で終末の怖獣を倒すための戦力を集める
③終末の怖獣を呼び覚まし、戦力をぶつけて討伐
④戦いと①の活動で人類がダメージを負うので復興のお手伝い

ですがこの方法では1000年かけても十分に終末の怖獣を減らす事はできない、というところからAt End of the Worldがはじまります。

タイムリーパーと次の世界

タイムリーパーになった者達は、次の世界では誕生しないように「神」が調整をします。つまりダグザートと歩む事を選択し、タイムリーパーとなった主人公が、次の世界の主人公と共闘・・・という事はできません。

エフィナの軌跡

裏ボスを倒したあと、エフィナは終末の怖獣の核を取り込み、封印済み終末の怖獣よりちょっと弱い終末の怖獣となり、別世界に侵攻していきます。
しかしこの動きは「神」により別世界にリークされており、別世界はエフィナを出待ちしてあっさりと討伐します。

終末の怖獣は力こそ強大ですが、根本的には魔獣と同じものであり、その正体は瘴気の塊です。なのでエフィナは生物ではとっくに死んでいるような状況下でもなんとか存在しつづけられました。この状態のエフィナを別世界の人類はサンプルとして回収します。

その後、主人公は偶然からこの別世界を訪れる事になりエフィナの現状を知ります。しかし生物としての姿さえ捨て、怖獣となった彼女を戻す事は不可能・・・
と思われましたが別世界の人間の手筈で「神」と邂逅、終末を超えた暁にはエフィナを戻す約束を取り付けました。その後エフィナは「神」の元に預けられます。

このストーリーは裏ボスと戦った後に「エフィナを救う約束をした」という形や真裏ボスを初回撃破する事でエフィナの声が聞こえるといった形で仄めかされています。

この没というか語られないストーリー、一時期は実装を考えたものの別世界を表現する事が難しく、また別世界は作中世界とは大きく雰囲気が異なるため、ゲームの雰囲気を破壊しかねないとして結局は実装される事はありませんでした。

主人公がダグザートという名になった経緯

基本的には周回世界でダグザートが仄めかした内容通りです。裏ボス撃破後に様々な出来事を得て、ダグザートは今までの行動計画(終末教団を使った終末の怖獣の復活と討伐)を白紙にし、大商人アランとして別の道を歩み始めます。

しかしダグザートが1万年をゆうに超える年月をかけて練り上げた終末教団のノウハウを捨てるというのももったいない。という事で主人公はアランからそのノウハウを引き継ぎ、新たなダグザートとして活動する事になりました。

ただ計画の主軸は大商人アランのため、主人公が教主の終末教団はかなり控えめでマイルドな感じになってます。

聖霊の残滓

周回するとリセットされる、聖霊の残滓。実はこれストーリー的に実際にリセットされています。聖霊はタイムリーパーではないため、タイムリープが発生すると消滅し、次の世界で新たに誕生します。

ゲーム的な都合でアフターストーリーでは聖霊の残滓は保持されたままになっていますが、本来であればここでも聖霊の残滓は入手できていません。
というかアフターストーリーでは聖霊が健在なため、聖霊の残滓は入手しようがありません。
ですがストーリーまでの長い時間における経験や鍛錬、状況が良くなった事による装備等の充実により、さとしてはストーリー的にも聖霊回収済み時と同等ぐらいにはなっています。

ちなみにアフターストーリーの聖霊はダグザートのメモでちょこっと出てきた「聖霊の力を授かった勇者達」に力を貸しています。

アフターストーリー制作の経緯と「未来を築こうとする少女」「永遠の翼」

元々はAt End of the Worldはアルフォンソを倒した時点でストーリー終了として位置づけていました。
アルフォンソの言葉に従って世界を消滅させるもよし、楔を破壊したあとは別れてもよし、共に終末に立ち向かってもよし、それらをプレイヤーが選択するマルチエンディングとしていました。
その中でダグザートと共に歩むエンディングは終わりがないのが終わり、という形のエンディングです。しかし一応は正史であるこのエンディングが投げっぱなし風味になるのもなんでしたので、おまけとして裏ボスを用意したというのが初期のAt End of the Worldです。

しかし要望としてNPCを救いたいというのが結構ありました。タイムリープした主人公にとって、確かに彼らを一時的に死や変異から救うのは簡単な事です。
ですが時は世界の終末であり、一時的に彼らを救ったところで結局は死の運命を避けられません。
そんな彼らを真に救うために用意されたのがアフターストーリーであり、At End of the Worldのみならず流用元となった世界観の終着点になります。

裏ボスを倒した後、作中世界でどんな事件が起こったかというのも大体は設定があり、その一部が「未来を築こうとする少女」「永遠の翼」として裏ボス撃破後に僅かに語られます。
「未来を築こうとする少女」に関してはあるいは近いうちに別の作品で詳しく語られるかもしれません。

裏ボス後、ダグザートの行動はどう変わったのか?

これは語ろうとすると凄まじい長さになるため要点だけ。
まず裏ボス後のループでもダグザートの行動は即座に変わるわけではありません、その後のループによる別世界の介入や様々な事件がダグザートの行動を段階的に変えていきました。

簡素に語れる事として、まず終末の怖獣を1000年でできる限り減らすという大方針自体は変わっていません。
その方法としての終末教団による負の心の収集はほとんどやらなくなりました。しかしこれに変わる定型的な手段が確立されたわけでもなく、時代や状況により様々な手段を使って終末の怖獣を復活させるようになりました。

その根本には、その時の世界の人々となるべく心をかわし、真剣に向き合おうとするダグザートの心境の変化がありますが・・・どうして心境の変化があったのかなどはまたおいおい。

(追記)魔法はあります!

作中世界には魔法も存在します。作中ではセシルが魔術師を名乗っていますね。
ただしゲーム的には一切魔術はでてません。新たに実装された主人公タイプにも薬師とかいう他のゲームにはあまりなさそうなタイプがいるにも関わらず魔術師は存在していません。

これは世界観上の魔術がゲームシステムと相性が悪い事が理由です。端的に言ってしまうとこの世界の魔術は使用回数がかなり限られているのです。(かわりに威力はかなりのものですが)セシルは優秀な魔術師ですが、それでも1日10回程度撃てれば・・・という感じ。
ゲーム故の妥協という事で3,40発程度なら撃たせてもいいのですが、システム的に100発以上は撃つことになるでしょうし、流石に世界観と乖離しすぎかなという事で採用を見送っています。

ちなみに聖霊の力を借りる事で連発可能になる魔術もあるのですが、残念ながら聖霊はスタート時点で残滓になっているのでこれもできません。

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