赤ちゃん育成備忘録~近況と学びを添えて~
赤ちゃん育成記録&備忘録
【子供が産まれた】
「うん、今からやっちゃいましょう」
逆子のため帝王切開を控えた5日前、少しお腹が痛む気がするという妻の不安を解消するために念のため病院に行ったらこれである。専門のお医者先生の判断に否やも何もない。
先に言っておくと、悪い意味ではない。
念のための検査では母子共に健康。
夕方前とはいえ診療時間内。執刀医も麻酔医もたまたま居る。そう、条件が良かったのだ。変に陣痛や破水が真夜中にふいに来るよりは。
ということで予定日前倒しで病院行った1時間半後に「オギャア!」と第一子、長女が産声を上げた。
立ち会いもないしドキドキというかアワアワしてたらもう誕生。医療関係者の手際の良さには感謝しかない。
後から聞いた話ではチームリーダー的な執刀医の先生だったらしい。おかげさまで傷が綺麗。
今の帝王切開はイレギュラーがなければ縦ではなく横に切る。下着のライン沿いに傷ができるため目立ちにくい効果がある。その上、腕が良かったおかげで傷が悪化もなく経過は順調だ。
その後は妻子は8日ほどの入院生活。その間は毎日お見舞いに行きつつ仕事をしていた。
そう、仕事をしていたのだ。
俺の仕事は校正校閲業、本が発売される前に文章や絵やらあらゆる情報のチェックをしている。家でもできる仕事ではあるのでそういう意味では育児参入に向いていると言える。
仕事量は、ちょっとかなり多い。フリーランスなので仕事受けれるだけ受けてるのと元々前線で戦いたかったので嬉しい悲鳴ではあるのだが。
今回も新生児のお世話で仕事は一旦2ヶ月ほど休むつもりであった。……予定日以降に。
予定日5日前に爆誕したことにより、予想以上にバタバタした日々を送り、気づけば妻子退院。
そう、新生児が家に来たのだ。
【新生児が家に来た】
事前に用意していたアイテム類とお祝いにもらった消耗品類で迎撃準備はOK。
しかしなにぶん初めてのこと。
赤ちゃんに接することは極たまにあったが、産まれたての子供に接する、ましてや育児をするのは初めてで分からないことだらけ。
こちとら格闘ゲーマーである。キャラ対策という意味で座学はしていたが、やはり実戦は違う。
たまごクラブひよこクラブという虎の巻を読んでいるのだが、生後1ヶ月以降にやっと赤ちゃんになるらしい。まだまだ新生児。この世界に降り立って間もない。
基本的に新生児Lv.1が習得している技は「なきごえ・あばれる・ねむる・みずでっぽう・ヘドロばくだん」である。
技の傾向は分かりやすく、空腹時とトイレ(大)時に泣く。マジ泣きする。なきごえ、の技ポイントは無限に近い。
お腹がミルクで満たされると、ねむる。
最初の10日間は空腹かどうかにかかわらず主によく眠っていたが、2週間を過ぎた辺りから元気よくあばれることも出てきた。3週目以降は満腹になっても寝ないことも。
トイレ関係ではみずでっぽうとヘドロばくだんはかなり危険度が高い。
みずでっぽうに関しては性別によって攻撃力が変わるらしい。雄のみずでっぽうは射程距離・不意打ち力に優れるため危険だが女の子のためそちらの危険は避けられた。
今はオムツも性能が良く吸水性もバツグン。かなり無効化されており大して困ることはないのが現状だ。
ヘドロばくだんに関しては、うん、まぁ頑張るしかない。爆弾処理班の気持ちで毎度挑んでいる。
しかしこれ、新生児にとっては一大事。どうにもまだ大変苦しいらしく、いきみ方が尋常ではない。
空腹でミルクが欲しいと迸る気持ちを込めて涙声でシャウトするのだが、お通じ前兆が来ているのに出ないと全く同じリアクションで泣き叫ぶ。
観察しているこちらとしては本前兆なのかガセなのかミルクが欲しいのか全く見分けがつかない。
ひたすらオロオロして「どうして泣き止まないのかな、大丈夫かな」となってしまう。満腹でもうまくオナラや便が出なくても泣くのでガード不能スーパーアーマー状態。
ヘドロばくだん後はケロっとしたもので、「え?みんなどうしたの?私は何もしてないよ?」といい顔をする。貴方が犯人なのですけどねぇ。
沐浴もチャレンジしているが、何故か毎回泣かれる。どうも体を拭いて洗ってあげるのが下手らしい。A型だと言うと疑惑の目を向けられてきた雑さがここで出てしまうとは。
そう、あと大事なのはミルクである。
うちはミルクメイン。今のミルクは栄養満点で母乳と大差ないとのことで全く問題ない。知と文明のアップデート助かる。
問題は、温度調整と頻度だ。
頻度に関しては生後1〜2ヶ月はミルクを約3時間に1回やる。
胃がまだ小さいのでたくさん一気に飲めないからだ。
こまめにあげなければいけない。ただ、哺乳瓶はミルクの栄養価が高く細菌が繁殖しやすいので毎回除菌が必要になる。
そこは哺乳瓶メーカーの雄、ピジョンから出ている除菌・乾燥機を導入していたので大変やりやすくて助かっている。
また、洗い物に関しては家事を普段から担っているため別に大した手間ではない。
難しいのが温度管理だ。
ミルクを作る際にコスパが良いのが粉ミルク。これをまずは70℃以上のお湯で溶かす。その後に人肌まで冷やすのだが、氷水(もしくは水に保冷剤をぶち込む)を張った容器に漬けていると数分掛かってしまう。
ここに関してはSNSで知見を募ったところ全会一致で「湯冷ましで割る」との助言をもらったのでそちらを実施。
沸かした湯が冷めたら容器に移して冷蔵庫に入れ、ミルクを作ったらそこに入れることで急速に人肌に近づけさせることが可能となった。
先人の知識は本当にありがたいと実感している。
しかし、ミルク量は調整するし、お湯もぴったり入れられるとは限らない。温度調整はたまに上下する。
新生児は産まれたばかりだがそこらへん敏感である。
お腹が空くと顔を真っ赤にする勢いで泣き、ミルクを与えられると貪るように哺乳瓶に喰らいついてくる。
その時、ちょっと熱かったりちょっとぬるかったりするとリアクションが変わる。
めっっっちゃくちゃ嫌そうな顔をするのだ。
「うわ、おめぇなんだよコレ……責任者誰?」みたいな瞳でこちらを見てくる。すまん、責任者俺なんだわ。
だが文字通り背に腹はかえられぬのか、嫌な顔はするが飲む。ガブガブ飲む。
ミルクに関してはお客様満足度を目指して絶賛精進中である。
ミルクでいいのでいわゆる夜番、3時間ごとに腹が減る新生児に真夜中〜朝方にかけてミルクをやる仕事を男が担えるのは大きい。
睡眠細切れによる寝不足感は話には聞いていたが、たしかにこれは大変だ。
仕事がフリーランスゆえに手当てが出ない(※会社側の社会保険がない。サラリーマンだと育児休暇は給料出るし長ければ1年とか取れるらしい。この辺、当然のようだが差が出る。まぁその分こちらは先方が許してくれる範囲で勤務時間やらを調整できるので一長一短)ので長くは休んでいられないが、復帰するまでに上手く使える時間を作るパターンを編み出さないといかん。
閑話休題。
そんなこんなで新生児が産まれてから4週間が経った。
1ヶ月健診に赴くと、平均1kg増えてれば正常と言われる中1.1kg増えていたのでしっかり成長中。スクリーニング検査でも異常なしと一安心。
また、シャイなのか内弁慶なのか、家と違ってお外では大人しくすやすやモード。検査で先生にお尻に指突っ込まれてる時だけは流石に泣いてたけれど。多分誰でも泣く。
今は昼夜の区別なく寝たり起きたりしているので、なるべく朝昼はカーテン越しに陽を浴びさせたり明るくしつつ夜は暗くして寝るように促していかないと。夜寝ないと結構大分大変なので。実際夜11時から朝方4〜5時まで謎に泣きじゃくるのをあやしながら耐久することがあるが、これが続くと生活破綻してまう。
なにより痛感してるのは、お世話する人のメンタル。特にお腹もいっぱいで体温は正常で見た目の顔色も悪くなく気温も暑過ぎたり寒過ぎたりせずオムツも替えたのに泣かれると、なんとかしないといけないとオロオロしてメンタルが削られる。
困ってネットで調べても赤ちゃんにばかりフォーカスが当たり、ろくに解決策はなく、なによりそうなった時の世話をしている人の気の持ちようが書いていない。
色々観察していると、泣いても異常がなければほっといたら疲れて眠る。
そんなのもあるのか、と気を張るのをやめたら少し楽になった。
こちらがダメになったら世話も何もない。この辺はちゃんと言語化して捉え直して心の余裕を作らないと隙間時間に休息も仕事も手に付かなくなる。
早い段階で考え方と対処アップデートをして対応していきたい。そのためには外部知識や保健師さん、諸先輩方のご指導ご鞭撻に頼らせてもらいたい次第。
追記:
1ヶ月健診でもらった乳児湿疹向けのステロイド軟膏を少し塗布したらすぐ湿疹が治まった。それと時を同じくして不可解な泣き声が止んだ。もしかしたら痒みや痛みがあったためにミルクやオムツとは別要因でわんわん泣いていたのかも。ハッキリはしないが実際大人しくなったので湿疹あったらお医者さんに診せて使えるお薬処方が良さげ。
今回の備忘録の最後に、役に立っている使ってるものを簡単に羅列。
・粉ミルク
コスパ的にはこれ。母乳オンリーならともかく、混合の場合は必ずお世話になるはず。病院は「アイクレオ」を使用、家では同じものを最初使ったが、今は「はいはい」。ブロック式のものもあって買ってあるがまだ使っていない。
・液体ミルク
お出かけの際に重宝。今は健診の時に病院に行ったことしかないが、その際も受付で泣かれた時にサッと準備して与えられる。紙パックストロー式で、ストロー刺して逆さにして哺乳瓶にダバーってするだけでOK。常温で大丈夫なので備えておくと心強い。
・哺乳瓶
3本あるが、頻度が多いなら3本あっていい。飲まなかった母乳を保存する、少量あげる、1回洗い損ねる、のような場合でも保険が利く。安全マージン的に最低使用本数+1あって良い感触。
・哺乳瓶の除菌乾燥器
哺乳瓶を洗ったら突っ込んで水入れてボタン押すだけ。労力肩代わりありがてえ。
・ガーゼタオル大小
あるだけ助かる。細かく使う。沐浴の体拭き、ミルクこぼしたのをフォロー、暑い時にふわっと掛けてあげる、背中に敷くなど。汚れたらサッサと洗ってサイクル回すため多くて困ることはない。
・オムツ
当たり前に使う。強い。今は水分に反応して色が変わるラインが付いているので外からパッと見て小をしているか判断できるので簡単。
・オムツの臭い消し用の箱
仕事柄、昔養護施設を回ってたことがあるけど消臭対策してないと臭いがどうしても鼻につく。専用フィルム式のものを使うと臭いをシャットアウトしてくれるので家庭用のやつでもあると助かる。
・おしり拭き
とりあえず皆さんオススメの水99%の品質のものを使用。特に使ってて問題はないのでそれが何よりの評価。
・沐浴剤
最初期しか使えないらしいが、お湯に混ぜて身体を拭き洗いしたら洗い流したりしないでOKとのことなのでお手軽。
・保湿クリーム
新陳代謝が良くてお肌がボロボロになる→再生する、のサイクルが早いので沐浴後とかに塗ってる。お肌大事。
・ベビーワセリン
唇周りなど、乾燥対策にはこちら。上記と併用が基本形っぽい。
・ステロイド軟膏
病院で処方されたもの。皮膚湿疹にすんごい効く。最低限だけ塗布し、治ったら使用しない。強力な武器。