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架神恭介ワークス 2023/08/15 08:17

FANBOX、Ci-en、そしてnote……

 昨今の私はFANBOX、Ci-en、noteの3つのプラットフォームで並行して同時に記事をアップしている。

 これのきっかけとなったのはFANBOXでの表現規制が強化された一件だ。一つのプラットフォームでのみ記事を更新し続けていると、プラットフォーム側の判断で記事が消されてしまいかねない。リスクヘッジのため、複数プラットフォームでアップする必要があると感じたのだ。

 また、プラットフォーム上で記事を執筆するのではなく、グーグルドキュメントで執筆した上で、それを各プラットフォームにコピペして記事作成するようにした。これは皆さんにも強くオススメしたい。万一、プラットフォーム側の判断でアカウントがふっ飛ばされた場合などに過去記事がサルベージできなくなるからだ。これまでの私にはこの危機感が欠如していた。記事の元データはプラットフォームではなく自分で保持しておくべきだ(Googleドライブもそれはそれで恐ろしいが)。

 しかし、当然ながら、3つのプラットフォームそれぞれにコピペする作業はだるい。各プラットフォームごとに微妙に仕様が異なっており、コピペ後に整形作業が必要になる。そこで本記事では「グーグルドキュメントからコピペで記事を作る」ことを前提に、各プラットフォームの使い勝手や所感をお伝えしたいと思う。

■FANBOX

「グーグルドキュメントからのコピペ」という点では、もっとも弱いのがFANBOXだ。グーグルドキュメント上での画像・ハイパーリンク・ボールド処理・埋め込み(Twitterなど)すべてがコピペで反映されず、ちまちまと整形処理をする必要がある。特に埋め込み処理の煩雑さが辛いので、TwitterやYoutubeの埋め込みを多用する記事は大変である。

 またFANBOXのブログ機能にはよく分からないバグがあり、ハイパーリンクしたテキストの前後をデリートすると、他の部分が勝手に消えることがある。
https://www.youtube.com/watch?v=SVOj4wBpPI8
 記事を書いていると、冒頭の一段落がいつの間にか消失したりするので大変に困る。半年以上前にバグ報告をしたが未だに修正されていない。この問題もあるので、グーグルドキュメントからのコピペをオススメしたい。勝手に消えるのはとにかく困る。

 FANBOXが他プラットフォームに劣っている点として、「部分的に無料公開できない」という弱点がある。Ci-enやnoteであれば、記事の前半部分を無料にして、後半を有料にするなどの機能があるが、FANBOXにはそういった機能がない。これはpixivとの連携を前提としているためで、「無料部分はpixivで/有料部分はFANBOXで」という導線を意識しているのだろう。pixivを使いこなしており、多くのフォロワーをpixivで抱えているなら大きな問題ではないが……。

 しかし、FANBOXの最大の問題点はやはり表現規制である。エロ表現・グロ表現に関しては「文脈を度外視して、その絵がどう見えるか」という基準による判定が行われる。つまり、日本語が全く分からない外国人が見た時に「アウト判定されかねないか」でジャッジされてしまう。

 そもそもが海外クレジットカード会社の圧力による規制であるため、仕方ないと言えば仕方ないのだが、この結果、何が起こるかと言うと、グロ表現を用いた作品の批評記事までがアウト判定されたりする。

『雑記:泥ママの世界』

 この短い記事に公序良俗上の問題があるとはとても思えないが、FANBOXではアウト判定となった。日本語が読めない外国人が見た際に「女性がグロテスクに殺害されている!」という物言いがつくと判断されたのだろう。理屈は分かるが、書き手からすると、あまりにも息苦しい。

 FANBOX側がこういった記事を非公開にするのは仕方ないとして(彼らも外圧に屈しているだけでやりたくてやってるわけではないのだ)、この一件は「FANBOX一本ではとてもやっていけない」という気持ちにならざるを得なかった。世知辛い世の中である。

■Ci-en

「グーグルドキュメントからのコピペ」という点ではFANBOXと似たり寄ったりだが、唯一、Ci-enの方が上なのはTwitterなどのURLを自動的に埋め込み処理してくれることだ。ツイートやYoutubeの埋め込みを多用する記事を書くなら便利だろう。

 FANBOXにはない機能として、目次を設定することができる。無料部分の設定もできるため、無料部分で目次を示して全体への期待感を高めて、課金へと繋げる効果が期待できる。また、特定の記事を「先頭に固定表示」できるため、バズった記事や人気記事のまとめ記事を固定表示することも可能だ。

 また、Ci-enの強みとしてDLsiteとの連携がある。Ci-enに月額支援して下さってる方に、DLsite公開中の自作品を無料や割引でお届けすることができる。DLsiteを活用している方には良いだろう。

 弱点の面では、記事中に画像を入れ込むのはやや面倒である。まずアップロードして、挿入箇所にカーソルを合わせ、画像を選択する……といった3工程が必要となる。FANBOXやnoteがD&Dでサクッと画像を挿入できるのに比べ、かなり前時代的だ。画像選択画面も小さく、画像を多用する記事には向かない。

 ボールド処理などのタグ周りも挙動が怪しい。一段落中に複数のタグを入れたり、段落をまたいでタグを入れると表記が怪しくなる。以下は実際のCi-enの編集画面だ。

 ボールドタグである「」で囲まれた部分が赤太字になるはずだが、一段落中に複数入れると、囲まれた部分以外が赤太字になるなど、挙動がおかしくなる。多くの場合は、見た目上の問題だけだが、時折、支障が出ることもある(タグが勝手に消えたりする)。その場合はエディターのボタンを使わず手入力すれば良い。

 なお、Ci-enを利用する上で肝に銘じておくべきことがある。特に小説書きは注意すべきことなのだが、Ci-enには文字数制限が存在する。この文字数制限は2023年8月現在、おそらくどこにも書かれていないが、かなり凶悪な仕様である。

ci-enの文字数上限って有料ブロックでもあるのか……

 二万数千字を超えると超過分が勝手に消滅する。しかし、記事編集中には現在の文字数は分からないし、「文字数オーバーです」などの警告も出ない。プレビュー画面では問題なく表示されるのに、実際に保存して公開すると超過分が消滅する。

 つまり、Ci-en上で10万字の大作小説などを書き上げて意気揚々とアップすると、約8万字が消えてなくなるわけだ。最悪である。これは極端な例としても、Ci-en上での記事作成は絶対に避けた方が良いだろう。グーグルドキュメントからコピペしていれば、その最悪の事態は避けられる。

 それにしても、自分の記事の末尾が消滅していないか、毎回、恐る恐る確認しなければならないのは不便で仕方がない。なんでこんな仕様を残しているのか、理解に苦しむ。

 Ci-enはコミュニティにも苦言を呈したい。記事をアップすると「即座にいいねを付けてくる人」が複数存在するのだ。おそらくは「いいね」を付けることで、フォロー返しや自分のページの宣伝を狙っているのだろう(有料記事も読まずに「いいね」してくる)。そういうガツガツした精神性は私も嫌いではないのだが、ちょっとやりすぎである。「通知」ボタンを確認しても、彼ら「常連」がいいねを押しているだけのことがしばしばあり、通知が通知として機能しないのだ。

■note

「グーグルドキュメントからのコピペ」という点ではもっとも優秀で、ハイパーリンクやボールド処理をしっかり反映してくれる。Twitterの埋め込みなどはコピペ段階では反映されないが、URLの最後にカーソルを合わせてエンターすると何故か埋め込み処理が発生する。URLを貼り付けるだけで埋め込みしてくれるCi-enに比べれば一手間だが、大した問題ではない。

 Ci-enにある目次作成機能や、記事のトップ固定機能などはnoteにも同様のものがある。販売形態も記事の単品販売やマガジン販売、メンバーシップなど多々あり、高機能だが、正直、多すぎてよく分からない。私は記事を単品販売ではなく、メンバーシップ(月額課金)でだけ販売したいのだが、設定がよく分からないので、現状は単品販売も行っている。すごく短い記事に300円の値段が付いてるのはそういう事情なのでご容赦願いたい。

 他プラットフォームと比べて、手数料は割高だ。

> 事務手数料
> コンテンツの決済手段により以下の料率を乗じた額を差し引きます。
> クリエイターご自身が登録されている決済手段ではなく、購読者の決済手段によります。
>
> クレジットカード決済 :売上金額の5%
> 携帯キャリア決済   :売上金額の15%
> PayPay決済  :売上金額の7%
>
>
>
> プラットフォーム利用料
> 売上金額から事務手数料を引いた金額に以下の料率を乗じた額を差し引きます。
>
> 有料記事、有料マガジン、サポート、メンバーシップ:10%
> 定期購読マガジン:20%
>
>
> 振込手数料(売上金のお支払い1回あたり1回のみ発生)
> 270円

 メンバーシップが10%なので、ここだけ見ると他と変わらないと思われるのだが、決済手数料の存在が大きい。振込手数料もCi-enは無料、FANBOXならpaypal経由で無料になる。

 表現の面では、noteによる規制は私はまだ直面したことがないが、あるにはあるらしい。

【悲報】note有料記事が公開停止に!noteで規約違反になるケースをご紹介

 こちらの記事によると「稼ぐ」「マネタイズ」「収益化」などのワードがNGのようだ。

 一方で、AIイラストに関してはnoteが最も緩いと思われる。FANBOX、Ci-enは現状、AIイラストに対して、かなり厳しい対応がなされているが、noteからはおそらく公式発表はされていない(私は見たことがない)。


■まとめ

「グーグルドキュメントからのコピペ」という点だけで言うなら、現状、もっともやりやすいのはnoteだろう。

 表現規制に関しては、現状はCi-enが緩いと思われるが、AIイラストや3次元エロはNGとなっている。FANBOXの実質的な規制状況はブラックボックスだ。noteはよく分からない。

 安定性はnoteだと思われる。FANBOXもCi-enも変なバグがあるし、FANBOXの激烈な表現規制やCi-enのサイレント文字数制限はだいぶヤバい。noteには今のところ、そういう不安定性は感じていない(使い込んでいけば何か見つかるのかもしれないが……)

 なお、本記事を最後にCi-enからは撤退する。単純にCi-enは月額課金者が一人もいないからだ。noteでは新しく月額課金者を獲得できたことから考えるに、おそらく私の書くようなテキストとCi-enの客層は相性がマッチしていないのだろう。

 もし、課金を検討されていたCi-enフォロワーの方がおられましたら、note、もしくはFANBOXにて、引き続きご検討お願い致します。

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架神恭介ワークス 2023/08/14 07:16

核属性サメの威力は戦術核に等しい(レビュー:『シャークネード ザ・フォース・アウェイクンズ』)

**オススメ度:★★★☆☆

ワシントンでのシャークネードとの戦いから5年。妻エイプリルを亡くしたフィンは、カンザスの牧場で幼い息子と暮らしていた。一方、巨大テクノロジー企業アストロX社は、科学者のレナルズによって天候安定システムを開発。竜巻の発生を未然に防ぐ装置により、ここ5年間のシャークネードの発生件数はゼロとなっていた。世界が平穏を取り戻す中、フィンは長男のマットに会うためにラスベガスへと向かう。待ち合わせ場所は、サメが泳ぐ巨大な水槽がウリのシャークワールド・ホテル。フィンが久々の再会を待ちわびる中、起こるはずのない竜巻がラスベガスの中心で発生し…。**

https://twitter.com/cagamiincage/status/1690475637075800065

 サメが竜巻に乗って飛んでくる異形のサメ映画、シャークネードの4作目。いつも通りのシャークネードである。その特徴は徹底した「鬼面人を驚かせばそれでいい」精神だ。

「確かにびっくりしたが、それになんの意味や合理性があるのだ?」
「意味だの合理性だの言ってるから貴様は惰弱なのだ」

 最も特徴的なのは、頻出する

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架神恭介ワークス 2023/08/12 09:35

幻想に憧れ、現実に裏切られる、哀れな生き物、親

「お義母さんに娘を預けて二人で温泉宿にお泊りしたいね」

 先日、そう言って温泉宿のホームページを見ていた私と妻だが、見始めた数分後には、

「これ、娘が喜びそう!!」

 そんなことを、われわれは言い始めていたのである……。

 このように親という生き物は、キッズ向けプレイスポットを目にするやいなや、半ば条件反射的に、我が子がそこで笑顔になっている情景を想像し、それを現実にすべく散財してしまう(この親の条件反射を何らかビジネスに活用できないか……と、私は日々考えているのだが)。

 しかし、悲しいかな。親の抱く幻想に対して現実は厳しい。そのプレイスポットで我が子が笑顔になってくれる保証などどこにもないのである。私の両親も孫を喜ばせるために、今回の帰省前から計画を練っておいてくれて、遊園地のプールへと連れて行ってくれたのだが……。

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架神恭介ワークス 2023/08/11 15:26

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架神恭介ワークス 2023/08/08 23:21

2023年36・37合併号のジャンプ感想(前半)

https://twitter.com/cagamiincage/status/1688469510179930113

 チッとか舌打ちしつつ、仕方ねえから付いてってやるよ、みたいなこと言ってるけど、内心では「えっ、本当におれでいいのか!?」と思ってるからしさんを幻視している。

■あかね噺

https://twitter.com/cagamiincage/status/1688470652574179328

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