『バイノーラル音声作品をつくってみよう!』6:プロット組むよ!!!(進行豹
こんばんわです! 進行豹でございます!!!
新井健史&進行豹のお送りする 新シリーズの第一弾!
『商用フリーの100円ループ環境音 VOL.1 温泉湯船環境音(録音地:福島県飯坂温泉)』
https://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ284159.html
をつかって、わたくしシナリオライター進行豹が、
初挑戦となる音声編集を含めてまるっと一本の無償公開バイノーラルボイスコンテンツをつくってみよう! というコーナー!
『バイノーラル音声作品をつくってみよう!』
前回の第5回ではヒロインに命名しました!
https://ci-en.net/creator/4364/article/258341
藍澄みずき
――前回描いたときにはいい名前だと思ったのですが、二晩寝かせたら
「字が難しくて読みづらい・覚えづらい」
と感じたので、やっぱもっとシンプルに
「伊澄みずき」にします。
いずみみずき。「藍澄」だと画数多すぎですが「伊澄」なら、目が滑らないで読んでもらえそうな気がしますし、
字面の与える印象(澄んでる感じ、引き締まってる感じ)はほぼおなじ気がするので、それならこっちかなぁ、と。
で、みずきちゃんのヒロイン像(素案)、は以下でしたね。
■
<ヒロイン像>
152cm
スレンダー、胸はちょっとだけある
25歳
元カーリング選手。小学~大学まで続けていた。努力家だが天才ではなかった。天才と見えてしまったときに「あ、こいつ天才だ」と理解できてしまうレベルまで努力を重ねていたので、その瞬間に折れた。
長野出身。野辺山SLランドが大好きだった。
<あなたとの関係・エピソード>
ヒロインは努力家だが直情径行がある。入社早々上司とガチでぶつかってしまい、退職危機に陥ったのだが、あなたがそれをフォローしてうまく騒動を収めた。
ヒロインには苦労をかけられるあなただが、ヒロインの特技であるスポーツマッサージにはガチで助けられている(疲労回復効果↑↑↑)
なんだかんだで仕事上のコンビネーションもいいので、車内ではコンビとみなされていて、よく組まされる
――で、温泉環境音を使うために、舞台は温泉。
一緒に出張にきて、無事に仕事は達成したものの、両腕を骨折してしまったあなたの背中を流すために、一緒にお風呂にはいってくれるASMR。
という感じのお話を組もう、というふうに、なんとなくさだめてあったきがします。
シーン数は1~2と考えてましたが、2シーンにすると別の環境音が必要になるし「1シーン。温泉湯船&洗い場」でいくことにします。
音声作品では『誰の耳が聞く音を、リスナーさんにお届けするか』ということを設定しなくちゃなのですが、これはリスナーさん=いずみちゃんの同僚、で問題ないでしょう。
あと決めておかなくちゃなのが、ヒロインの口調とか一人称とかですね。
これは、カーリング出身でスレンダーなので、「ボク」にします。
ただし、髪の毛はロングヘアーとします。
学生時代は短髪だったのですが、カーリングをあきらめたときに髪を伸ばし始めたのです。
これも作中のエピソードにつかえますね。
と、ここまででいったん、みずきちゃんのキャラター設定書をつくってみましょう。
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【名前】伊澄みずき(いずみ・――)
【一人称】ボク。仕事の場だと「わたし」l
【年齢】25歳
【外観】
身長152。スレンダー、引き締まって筋肉質の、しかし凹凸に乏しいボディライン。童顔もあいまって、年齢よりかなり若くみられる。
黒髪or黒に近い茶髪のロング。タレ目ぎみ。人懐っこい印象。
【出身】
長野。祖父母はみずきが小さいときになくなっていて、母親は東京出身。父親も学生時代に東京いってた(そこで両親は知り合った)ので、普段から綺麗な標準語でしゃべる。
父親は庭師。
【出自】
みずきの名は、父親が命名した。瑞木=みずみずしい若木のごとくに、すくすく育ってほしいとの願いがこもっている。
母親もガーデニングを趣味としており、みずきも自然と植物好きにそだった。
が、ブタクサアレルギーを幼少期に発症してしまい、少しでも体質改善につながれば――と、小学校からカーリングをはじめる。(父親は学生時代カーリングしてた)
その甲斐あってか、いまは完全にアレルギーを克服できている。
実家から車で30分かからずいける野辺山SLランドに家族三人でよくでかけていた。
みずきは大学まで長野にいて、学生時代はずっとカーリングを続けていた。
「ワンチャン実業団にも!?」という考えはあり、そういう誘いもあるレベルの選手だったのだが、
大学4年のとき、大学1年生の天才選手と出会ってしまい「ああ、この域には絶対に届かない」と感じてしまい、すっぱりと引退をした。
父親のコネでガーデニング用品メーカーに入社し、そこで同僚となる「あなた」と出会った。
遺伝子組み換え作物に関するポリシーの違いで入社早々上司とぶつかり、「即退職届」の危機に瀕したが、そこでうまくフォローして上司との関係改善を果たしてくれた
「あなた」に、一目もニ目もおいている。
その流れから、みずきが実演担当、あなたが説明・販売交渉担当という形で、なんとなくコンビを組まされることが多い。(仕事のメインは新製品の、大手販売店への売り込み)
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このくらいあればかけるでしょう!!!!
では、いよいよプロット作成です。
プロットどう組むか――というのはわたくしのごとき不勉強物でも、しっかり書こうと思うと一冊の本を書けてしまうくらいご説明すべきことが多くなります。
ので、わたくしが現時点で
『作劇の教科書として理想的なのでは?』と感じるニ冊の書籍をご紹介させていただきます
1: ハリウッド・リライティング・バイブル (夢を語る技術シリーズ) リンダ シガー
2: 別冊宝島144 シナリオ入門 (主たる部分の原著者:シド・フィールド)
……両方プレミアついてるので、図書館かなんかで。
「2」についてはわたくしが大昔に自分用につくったレジュメがあるので
http://hexaquarker.com/scenario_workbook_resume.pdf
もしご興味あればどぞです!!!!
で。
お話の組み方には「起承転結」「三幕構成」等々、いくつかの有名で使いやすいうテンプレートが存在します。
三幕構成を今回のような短いお話に適用するのは、現時点でのわたくしの技量だとむつかしそうなので、ここでは「起承転結」テンプレートでいきます。
すなわち
「起」 お話をはじめる →ヒロインと主人公を登場させ、その魅力を示す
「承」 お話をふくらます →ヒロインと主人公との関係性を示し、来たるべき転換にむけての圧を高めていく
「転」 お話を大きく動かす → ヒロインと主人公との関係性が大きく動くイベントをぶっこむ
「結」 お話に明確な区切りがつく → ヒロインと主人公との関係性が新しいステップに進んだことを明示する
とか、こんな感じの順番で、エピソード群を並べていきます。
今回作るのは「ASMRの音声作品」なので、『主人公=リスナーさん』については、あまり語りすぎない方が、多分いいです。
「ご自身の物語」として聞いていただけるのが一番いいので、そうすることが可能であれば、前述したみずきちゃんの設定の
「ガーデニング用品メーカー」は、語るうえでは「会社」くらいにしたほうが、おそらくは、セオリー的にはベターでしょう。
ただこの辺ほんっとむつかしくて「ディテールは、キャラの魅力にも、イベントの説得力にもつながる」こともまた確かなのです。
ので、この辺でどうバランスとっていくかは、(趣味の習作なので)書きながら考えていきます。
じゃあ、プロット組みますね。
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■両腕骨折温泉(仮) プロット v100 進行豹 ■
<スタイル>
・みずき=ヒロイン(CV未定)のひとりがたり。バイノーラル/ASMR。
<コンセプト>
・習作、1シーン。温泉環境音使用。自分で編集の練習するので、簡単に。
<このシーンで伝えること>
・ヒロイン、伊澄みずきの魅力と人となりと、「あなた」への秘めた思い
・その思いの伝達と、関係性の変化
<このシーンで聞かせたい音>
・温泉環境音そのもの
・(可能なら)背中流し音、石鹸あわだて音、お湯かけて流す音など
/// 以下プロット ///
<起>
ふたりお湯につかっている。距離は遠め。
背中流してあげるというみずき。主人公(=リスナーはためらっている様子)。
<承>
距離詰めてくるみずき。
・仕事で失敗しそうになった自分をかばうために骨折させちゃった
・お詫びにもならないけど、身の回りのケアくらいはさせてほしい
・お宿のひとにも、家族風呂なら水着着用OKって許可もらったし、実際もう混浴しちゃってるんだから、背中流すも流さないも、誤差
<転>
・背中流し。
・男の人の背中流すのなんて、お父さん以外だとはじめて→家族の話からみずき自身の話
・大学でカーリングあきらめて、親のコネではいった会社だから、やるきなかった。実際、入社早々でトラブって、退職届け書くとこまでいったし
・けど、君に助けてもらって、うれしかった。うれしかったけどなんで、って思った。ただの同期のボクのためにそこまでなんて……
・だから、一目惚れでもしてもらえたのかなっておもって。けど、君には全然そんなそぶりなくて――一緒に仕事してるうち、わたしのほうがどんどん君のこと気になっちゃって――
・チャンスだとおもった。今回の出張。それでうかれて、失敗しちゃって、ボクのせいで君に怪我させて目の前が真っ暗になった。
・けど、今度という今度はあきらめたくなかった。だから勇気をだして、ここまでがんばった→告白
<結>
・オーケーを明示するレベルのリアクション&セリフ。
・いきなりみずき、湯船にどぼん。遠く、照れた声で「急に恥ずかしくなってきちゃって」
・「あ、そか。キミ、両手骨折してるんだもんね――体のあわあわ、自分で流すこともできないんだよね」
・湯からあがる。ゆっくりゆっくり照れくさそうに近づいてくる足音。息遣い「あの……あんまりこっち、みないで――ね?」
・お湯かけ。ざばぁ。めっさここちよい音で。
・「お風呂あがったそのあとも……ケアしてほしいことがあったら、教えてね?」的な感じでおしまい
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くめました!!!!
萌えポイントとしては
「義務感と決意とで突っ走っていたヒロインが、告白OKもらってからわれにかえってヘタれてしまうギャップのかわいさ」
ですね!
それを活かす&そこまで聞いてもらう(途中で再生打ち切られない)ためには『いけいけどんどんなときの可愛らしさと魅力』も、もちろん重要になってくるわけです!
このプロットから、その辺をどう、具体的な形――物語・シナリオ――として立ち上げていくか!
その辺は、いよいよ次回からの『シナリオ執筆』にて、ご説明していければと思います!!!
書くのは多分、あさってかしあさって!
もしよろしければご期待ください!!!!