2023年7月23日 熱中症について(動画用下書)

コミケの新刊、入稿しました
問題無ければスペースに届いていることでしょう

では以下本文


あまり夕方のニュースを見ないので、熱中症が話題になっているのかどうか分かりませんが・・・・


7月の場合、伊賀で30℃を超えているのは・・・22日中20日でした
35℃を超えているのは22日中3日
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=53&block_no=47649&year=2023&month=7&day=&view=p1


30年前を比較してみますと、30℃を超えているのは・・・31日中9日かな? 35℃を超えている日は一日もありません
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=53&block_no=47649&year=1993&month=7&day=&view=p1

都会はどうかと見てみますと、東京も同じようなものでした
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=44&block_no=47662&year=2023&month=7&day=&view=p1

東京だけではダメですので、他の都市も載せておきます

大阪
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=62&block_no=47772&year=2023&month=7&day=&view=p1

名古屋
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=51&block_no=47636&year=2023&month=7&day=&view=p1

福岡
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=82&block_no=47807&year=2023&month=7&day=&view=p1




連日「今日の最高気温は~」という話が出ますが、もっと意識して欲しいのは「最低気温の高さ」なんですよ
田舎はまだ比較的涼しいのですが、都心部は25℃以上の熱帯夜が多いです。
ヒートアイランド現象の影響なのですが、都市開発に影響が出るのか環境省がサイトにちょこっと載せているぐらいでマスコミや政治家は一切言いません
https://www.nilim.go.jp/lab/bcg/siryou/tnn/tnn0406pdf/ks0406005.pdf
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/himr_faq/02/qa.html

平成22年度 熱中症とヒートアイランド現象の関係解析調査業務 報告書 というのが出てきたので、後で読みます(この記事を書いている時に発見しました)
https://www.env.go.jp/air/report/h23-02/index.html

平成22年の話ですので、随分古いデータですね
これ以降のデータがあったら教えてください


日中の最高気温が高いことも問題なのですが、特に都市部ではヒートアイランド現象によって夜になっても気温が下がらないことが問題なのです

土よりアスファルトの蓄熱効果は明確です
https://f.osaka-kyoiku.ac.jp/tennoji-j/wp-content/uploads/sites/4/2020/08/2004_29_37-42_tsutitoasufaruto.pdf(大阪教育大学付属天王寺中学のサイトより引用)

他にもサイトがあったのですが、このサイトが一番見やすかったです

つまり、地面が土の場合、日中の気温が上がっても夜間の気温が下がるということです
暑いことで有名な多治見を見てみますと、日中の最高気温は38℃を超していても、最低気温は25℃を下回っています
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_a1.php?prec_no=52&block_no=1058&year=2023&month=7&day=&view=p1

日田は25℃を超す日が若干ありますが、都市部のように27℃や28℃ではなく、高くても26℃以下です
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=83&block_no=47814&year=2023&month=7&day=&view=p1

伊勢崎はもっと暑いかと思ってたのですが、たまに暑い日があるぐらいで多くの日が25℃を下回ってます
https://www.data.jma.go.jp/stats/etrn/view/daily_a1.php?prec_no=42&block_no=1021&year=2023&month=7&day=&view=p1

一時的に暑くなりますが、日が暮れると涼しくなります。
ところが都市部はヒートアイランド現象の影響でアスファルトに熱が籠っており、都市部から熱が逃げないので連日熱帯夜になります


ちなみに同じ市内でもアスファルトで整地された市街地と山林や農地では気温が全然変わります。
ヒートアイランド現象を確かめたい人は夜間に山林から都市部に歩いてみると体感温度が一気に変わるのが分かると思います


熱帯夜ですのでエアコンを付けないと寝られません
エアコンを付けて寝ると体調が悪いという人も多いです(個人的には風邪(ふうじゃ)の影響だと思っている)

エアコンを付けずに寝ると、熱帯夜で眠れません。

睡眠を取れないとじわじわと体力が消耗していきます。




今の日本では信じられないかも知れませんが、
30年前は
・35℃を超す日はほぼ存在しなかった(都市や場所によっては稀に記録していた)
・30℃を超す日は数日程度しか無かった
・25℃を超す熱帯夜はかなり少なかった

ということで、今の日本のように最低気温は25℃を超すのが当たり前の環境ではなかったのです。



昨今の環境の変化を踏まえた上で、やっと熱中症の話です

未だに熱中症を理解しておらず、「症状が出てから対策する」という人や慣習で長時間炎天下の下でスポーツをしています
東京オリンピックのマラソンは東京が暑すぎるので札幌で開催されたんですが


メディカルノートさんを参考にすると
https://medicalnote.jp/diseases/熱中症?utm_campaign=熱中症&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo

I度 (軽度)
めまい
立ちくらみ
筋肉のこむら返り
手足のしびれ
気分不快

II度(中等度)
頭痛
吐き気や嘔吐
体のだるさ
力が入らない

III度(重症)
高体温
意識がない
全身のけいれん
呼びかけに反応しない
真っ直ぐに歩けない、走れない

I度 (軽度)でも対策してほしいのですが、多くの人は熱中症を疑いません

II度(中等度)まで行けば病院に行くようになりますが、
病院に行っても対処薬を出されて終わり・・・ということが多々あります
運営が投薬時は熱中症を疑います

III度(重症)になると自力で歩けません

多くの人は「熱中症になってから対策する」と言っていますが、自覚する人はIII度(重症)になってから慌てて救急車を呼んでいるので、手遅れです。
周りに人が居れば救急車を呼べますが、自力では電話出来ませんし、呂律が回らないので上手く喋れません。

頭痛が出ても痛み止めを飲んで終わり、体のだるさは何時ものことだと判断されます
吐き気や嘔吐や力が入らない症状が出ても熱中症を疑わない人が大半です

そうこうしているうちにIII度(重症)まで進行して倒れて救急車のお世話になります
「熱中症になってから対策する」と言ってますが、多くの人は対策せずにIII度(重症)まで進んでいる印象です



後遺症も出て来て、臓器不全が有名です(多いのは脳障害だそうです)
https://ubie.app/byoki_qa/clinical-questions/tnm99h7pes7r

熱中症と夏バテは別物ですが、今回は端折ります


急に暑くなることで不調が出ることは知られてきており、暑さに慣れると解決します(暑熱順化)
https://www.netsuzero.jp/learning/le15
夏場はシャワーだけの人が増えますが、湯船にシッカリ浸かって汗をかくようにしてください
それだけでも違います



その他の注意点
31℃を超えたら運動しない
https://www.nies.go.jp/wbgt/note.html

WBGT(湿球黒球温度)を参照するのが一番良いのですが、現実問題として常時使うのはほぼ不可能です。ですので簡単に分かる気温を指標にしてください。
色々書いてありますが、「31℃を超えると長時間・激しい運動は辞める」です
炎天下での運動は諦めて、エアコンの効いた室内での運動に移行してください



夜間熱中症は主に都市部で起こります。
原因はヒートアイランド現象の影響で夜間も気温が下がらないからです
テレビの影響で「熱中症は昼間に起こるもの」だと思い込んでいる人がかなり居ます
実際、昼間がリスクは高いのですが、電気代をケチったり、夜はエアコンを切る人がそれなりに居る、気温が30年前と比べてかなり高くなっていることを知らないなどの理由で夜は熱中症を起こさないと思い込んでいる人が多いです


運営も応急当番時には昼間が暑かった日に夜間発熱や吐き気があれば、病院の薬と一緒に経口補水液を飲ませています




水中での熱中症
https://www.jpnsport.go.jp/anzen/Portals/0/anzen/anzen_school/H30nettyuusyouPoolPamphlet/h30nettyuusyou_pool.pdf

見落とされがちなのが水中での熱中症です。家庭用の風呂でも「のぼせ」ることがあります。
理屈としては同じで、水温が高温になり過ぎてのぼせる状況だと解釈してもらって大丈夫です。
だいたい水温が33℃を超えるとのぼせることがありますので、長時間プールで遊ぶときは気を付けてください



飯を食え!!!!
暑いと栄養バランスの悪い食事が多くなりがちです(素麺のみとか)
暑いので料理を作るのもメンドクサク感じますが、栄養をシッカリ摂ることは大切です

栄養状態が悪いと暑さに耐えられません
実際、コミケで救護室のお世話になる人は
・睡眠不足
・朝食を食べていない
とのことですので、睡眠と食事は重要なのです。だから熱帯夜が続いて睡眠不足になったり、栄養バランスの悪い食事では体調不良になり易いわけです。
https://www.comiket.co.jp/info-a/C79/C79CtlgNotes2.pdf

そして食事もなるべく身体を温める食事をしてください
冷たい物が欲しくなりがちですが、冷たい物ばかり食べていると胃腸が冷えて吸収能力が低下し、夏バテを起こします




熱中症になったらまずは身体を冷やす
氷があれば首筋や脇を冷やす・冷水で体をふく・水槽に手足を浸けるなど、体温を下げることが重要です
症状が出てから水分補給しても間に合わないことが大半です




オマケ

ポカリスエットweb movie|「きょうはポカリびより!」篇 Long Ver.
https://youtu.be/x1R4M_iIJM4 @YouTubeより

ポカリスエットweb movie|「きょうはポカリびより!」篇 Short Ver.
https://youtu.be/vb3rb4o961w @YouTubeより

ポカリスエット×はたらく細胞|「ポカリスエットの秘密」第11.5話アフターストーリー篇
https://youtu.be/Ikewukp3Srk @YouTubeより

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