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ホラーの記事 (2)

ニーハオ三平 2020/08/07 15:54

奇妙な夢の話『赤ちゃんご飯』

皆様初めましての方は初めまして。

そうじゃない奴らは絶対に最後まで見ろ。

Vtuberニーハオ三平と申します。

今回は私が以前見た奇妙な夢のお話を一つさせていただこうかと思います。私は寝起きでも覚えていられるほどにインパクトのある夢はすぐにメモをとるのですが、この夢に関しては寝起き後しばらくしても記憶が消えることもなく、メモを取る必要すらなかったほどに鮮烈だったのをよく覚えております。間違いなく私の人生において最も奇妙で、最も狂気に満ちた夢ですので、皆様どうか見て行ってください。



※気分を害する可能性の高い話ですので閲覧には十分注意をなさってください。






『赤ちゃんご飯』


私と私の兄姉が両親に虐○されているということを理解する。私は自室に監禁され、もうしばらく何も口にしていない。(ここで自分が何度か堕胎させられており、堕ろしたそれが両親によって何かに使用されていることを悟る)

姉がラーメンのどんぶりに入れられたスープを飲ませにやってくるが、彼女はヒステリック気味だった。そして私にスープを飲ませている途中で容器をひっくり返し、そしてそのまま部屋からでていってしまった。監禁されていた影響かまともに立つことすらままならず、壁にもたれかかりながら私は彼女を追いかけた。

久しぶりに階下へと降りると何故か両親の姿が見えない。しかしそのかわりに台所に兄が立っていた。私が彼に近づくと、彼は急に手に持っていたものをサッと隠してしまった。

「何を隠したの?みせてよ」

私がそういうと、兄はしぶしぶといった様子でそれを見せてくれた。

ご飯の入った茶碗。それは全体的に赤褐色で一瞬タコ飯に見えた。



しかし、タコに見えた黒ずんだ赤褐色のそれは胎児だった。

大体10cm程度のそれは動き出すこともなく、兄の様子から調理され、私から堕ろされていたモノは家族に食べられていたのだと理解した。不快感とともに耐えられないくらいの恐怖感を味わう私に、バツの悪そうな兄が「お前もどうだ」と茶碗を前に出してきた。冗談のつもりだったのだろうが、私はその行動を含めたすべてに狂気を感じていた。「いらない」と答える私は、続けて堕胎がもう体力的にできないことを告げた。

意外にも兄は少し笑いながらそれを許してくれた。そしていつのまにか近くにいた姉も同じような反応だった。むしろ私を憐れむような目すらしている。その様子に安心した私は両親の行方を尋ねてみた。



「殺した」とそれだけの返事が返ってきた。

殺して近くの山に埋めてしまったと。



それをつぶやく兄の隣で姉が、父の頭を潰した時の快感について嬉しそうに語っている。姉はまるで漫画や何かに登場しそうなイカれだった分、どうとでも扱えるように思えたが、そんな姉よりも兄のなんともないような態度の方が恐ろしくてたまらなかった。

この恐怖を悟られないように、兄姉に敵だと思われないように感情を殺してこの家からの脱出を決意した。

「監禁されていたから久しぶりに外に出たい」

兄にそう頼むと「ああ!行こう行こう!」と明るく返され、ドライブへ行くことになった。玄関の扉を開け、車へと乗りこもうとする間、私は生きた心地がしなかった。いつ兄に味方ではないことを悟られるか気が気ではなかったからだ。





しかしこれはただの夢。

私が近所の人に声をかけられたところで、この夢はあっさりと終わった。





以上です。

こんな夢でしたが意外にも目覚めは悪くなかったのです。むしろ狂気に満ちすぎていたのが可笑しく、少し笑ってしまったのを覚えています。まあその後、嬉々としてこの夢を家族に話したところドン引きされましたが。



私にとって夢というのはとても興味深いもので、ほかにも奇妙な夢をいくつかメモをとっております。どれも夢らしく意味も分からず、オチもないものですが、それ故惹かれるものがあるんでしょうね。



また機会があれば、別の夢についてお話させていただけたらなと思います。

それでは、あなたは良い夢を。

夢に赤ちゃんご飯が出ないことを強く祈っております。

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ニーハオ三平 2020/07/02 16:03

健太くんの笑い話【注意:作り話です】

注意
これは創作です。本当にあった話でも、私がきいた話でもありません。


私の友人に健太君という男の子がいます。
今でも付き合いがあって、会うたびに私たちの間で決まってこの話をするのが定番となっていましたが、今回は皆様にもお話したいと思います。

私と健太君が小学生のころです。
昼にはセミの鳴き声、夜には田んぼからカエルの大合唱。
私はそれを聞いて育ってきたので、特別気にすることはなかったのですが、
都会から越してきた健太君にはそれが怖くて仕方なかったようなのです。
気になった私は健太君に直接訳を聞いてみたのですが、話そうとしません。
でも気になるじゃないですか。だからある人を頼ったんです。

私たちには近所に住む高校生のお兄ちゃんがいまして、
血のつながりこそないものの本当の兄妹のように遊んでもらっていました。
そのお兄ちゃんになら健太君も話してくれるんじゃないかなと思い、
私は学校から帰るといつもお兄ちゃんがいる公園に走りました。

公園につくとベンチに座っているお兄ちゃんの姿があり、
すぐに健太君もやってきたので、彼も交えて事の経緯をお兄ちゃんに説明したのです。


最初は渋っていた健太君でしたが、私とお兄ちゃんでなんとか説得すると(どんな風に言ったのかは覚えていませんが、彼のことが心配だったのは覚えています)、彼は周囲を見渡して私たちに手を「クイクイ」としてきました。顔を近づけた私たちの耳元に手を当てて、コソコソと話始めた彼の声がセミの鳴き声にかき消されそうで、これを何とか聞き取ると私はバッと彼から離れてしまいました。

「セミとかカエルの鳴き声に交じって、人が笑う声がする」

小学生の頃は怖がりだった私とちょっとの物音でビックリするようなお兄ちゃん(よく「ワッ!!」と叫んではびっくりさせるいたずらをケン君とやっていました)はそれを信じ込んでしまったんです。今になって思えば気のせいの一言でかたをつけてしまいそうなものですが、怖がり怖がった私たちは明るいうちに家へと帰りました。

怖い話だったらこのままその正体を確かめにいくのでしょうけど、
私たちは一切そんなことはせず、むしろ絶対にやめようねと口裏を合わせていました。
昔よくやっていたホラー特集の番組やホラー漫画をみていて、
変なことをしたら呪われて死んでしまうと本気で思っていたのでしょう。

トイレやお風呂に入る時も耳をふさぎ、布団も暑いのに頭から被って寝ていた時です。
どうにも暑くて頭だけ少し布団から出してしまった私は、
カエルの大合唱を聞いてしまいました。

「ゲコゲコ」「ジーッジーッ」といったカエルや虫たちの声に交じって

「ひい”~かっかっかっか」

という人の笑い声が聴こえてきたんです。
私怖くてどうしようもなくなって、すぐに隣で寝ている母を起こして泣きついたんですね。驚いて起きた母に泣いてヒックヒックと言いながらなんとか事のあらましを説明して、一緒の布団に入れてもらったんです。

耳をふさぎながら母の体に身を寄せていると、母が私の手を耳から外すわけです。
そのまま母は笑いながら言うわけですね。

「あれは鳥の鳴き声だよ。お母さんも昔から聞いている。なんの鳥かは分からないけど心配しないで」

その言葉で単純な私は安心しまして、そのままぐっすりと眠ったんです。
次の日、健太君やお兄ちゃんに(きけば二人もその晩に笑い声を聞いていたそうです)、あれば鳥の鳴き声なんだよ。お母さんも昔から聞いてるから大丈夫だって。と説明したんです。都会育ちの健太君は肩の荷が下りたように息をついて「なんだぁ」と言い、お兄ちゃんはお兄ちゃんで自分は知っていたと見栄をはるわけです。(この後、健太君と一緒に「ワッ」と大声をあげてビックリさせました)

二人してビビりだということを友達にバカにされたくないのか、
誰にも言わないでとお願いされたのをよく覚えています。

今、健太君やお兄ちゃんと会うたびに私はからかって、
「鳥の鳴き声にビビってたやつらがねえ」とよく言います。
二人とも何度同じ話をしても「やめてくれ」と恥ずかしがるあたり、
相当黒歴史になっているようです。




というような話を私の友人(Aちゃん)が話してくるわけです。
色々な人に話してはいるけど、決まって最後に
「まあ全部作り話だけどね!」と言って笑うんですね。
でもね私、これ本当なんじゃないかなって思うんですよ。
なんでかっていうと変なことが一度ありまして。

蒸し暑い夏の夜。カエルの声がうるさいけれど、網戸を開けていた私の部屋で、
Aちゃんと呑んでいた時の話です。他愛もない話をしていると、

「いや今のは笑いどこじゃないでしょwやっぱあんた変わってるわ」

なんて言ってくるわけですね。その時私もAちゃんもべろんべろんに酔っていましたから、気のせいだろうと流したわけなんです。でも次の日、クリアになった頭でその時のことを考えていたら、やっぱりおかしいんですよ。

テレビもつけていないなら、うちの家から近くの家まで距離があるからそこから聞こえてくるはずもない。ほかの家にいる誰かはもう寝静まっていますし、当然私はその時笑ってなんかいなかったんです。

聴こえていたのはAちゃんの話声とカエルと虫の鳴き声だけだったんですよ。





結局どこまでが作り話でどこまでが本当かは分かりませんし、
それをAちゃんに確認してしまったら、私にも笑い声が聞こえてきそうなので、深入りもしておりません。これを人に話すと、健太君からこの話を聞いたAちゃんのようになってしまう、ということもありませんでした。実際少なくとも私には笑い声は聞こえてきませんから。

だったらなぜ話すのでしょう。一人で抱えきれないないかがあるのか、はたまた鳥の鳴き声と信じ込んでしまって笑い話になってしまっているのか。
今後思い切って聞いてみましょうか。いや。私は謎は謎のままの方が好みなのでやめておきます。



そもそもこれは作り話なわけで。
これを読んでいる皆様を怖がらせようと私が用意した文章にすぎません。
健太君もお兄ちゃんもAちゃんも存在しないんです。
決して信じぬよう。お願いしますね。

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